京太郎「灼さん、誕生日プレゼントです!受け取ってくれますか?」
―――――
昨日、須賀くんからプレゼントを貰った。
嬉しかったけど、突然の事だったからビックリした。
だって、誕生日は今日なんだから。
それを知った時、須賀くんはショックで膝から崩れていた。
その後土下座して謝っていた。私はおかしくて、つい笑ってしまった。
ただ……そのプレゼントが、非情に困った代物だった。
灼「……ネクタイ」
朝、私は迷っていた。
いつも私が着けているネクタイは、ハルちゃんに貰ったものだ。
突然ネクタイを変えたら、ハルちゃんが驚くかな。
でも須賀くんも、このネクタイを着けて来るのを楽しみにしてるはず……。
……ハルちゃんをとるか、須賀くんをとるか。
灼「………………よし」キュッ
―――――
2年生教室
灼「……」ガラッ
玄「あ、灼ちゃん!おはよ…………っ!?」ビクッ
灼「おはよ、玄」キリッ
玄(あ、灼ちゃんが……酔っ払いのおじさんみたいに、頭にネクタイを!?)
灼「……どうかした?」
玄「え゙っ!?え、えーっと……」
灼「……」キリッ
玄(……言った方がいいのかな)
灼「今日は部活、ハルちゃんと須賀くんが遅れるって」
玄「う、うん」ビクッ
灼「……今日は4月14日」
玄「あ……た、誕生日、おめでとう……?」
灼「……ありがと」
玄「……」
灼「……」
―――――
麻雀部、部室
穏乃「部活ー!」ウオオオ
宥「穏乃ちゃんあったか~い」ポワポワ
憧「しーずー、うるさいー」
玄「……」
宥「玄ちゃん?どうかしたの?」
玄「あ、ううん、なんでないよお姉ちゃん!」
灼「おはよ……」ガラッ
穏憧宥「「「!?」」」
玄(外してない……!)
穏乃「灼さん?どうしてそんなかっモガモガ!?」
憧(し、しず!)バッ
宥「……??」ポカーン
灼「……ハルちゃんが、先に打っといてって」キリッ
「「「「あ、ハイ」」」」
―――――
京太郎「それで、一日間違えて覚えてまして……」スタスタ
晴絵「あはは、まぁ許してくれたならいいじゃない!」スタスタ
京太郎「ボウリングのグローブと迷ったんですけどね……あ、着きましたね」ガラッ
晴絵「みんなー、お疲れー……ん?」
京太郎「!?」
灼「あ、ハルちゃん、須賀くん」クルッ
晴絵「……」
穏憧玄宥「「「「……」」」」
灼「……どうかな?須賀くん」ドヤッ
京太郎「!?……えーっと…………」
灼「……須賀くん」
京太郎「は、はい?」
灼「どうやって締めればいいんだろう、このSSも、二つのネクタイも」
京太郎「知るか!!」
カンッ
最終更新:2014年04月14日 23:07