京太郎「あ。歩さん。ちょっといいですか?」

歩「どうかしましたか、須賀くん?」

京太郎「それがですね、透華さんが俺と歩さんを呼んでまして」

歩「透華お嬢様がですか?分かりました、参りましょう」

~~~~~
京太郎「透華さん、来ましたよ~」コンコン

透華『京太郎ですの?開いてますから入ってきてくださいな』

京太郎「失礼します」ガチャ

歩「失礼します」

京太郎「歩さん、連れてきました」

歩「何か御用でしょうか、透華お嬢様?」

透華「ええ、そうですわ。智紀、例の物を!」

智紀「ん……はい、透華」

透華「ありがとうですわ。さあ、京太郎、歩!貴方達にはこれを試して貰いたいんですの!」

京太郎「えっと…ドライヤー?」

歩「試す、と仰いますが、それならば1人でもよろしかったのでは?」

透華「違いますわ!これは我が龍門渕グループの新製品!その名も”本音クンD”ですわ!!」

京太郎「ほ、本音クン…?」

歩「D…?」

智紀「DはdryerのD」

京太郎(やっぱドライヤーなんじゃん…)

透華「歩、貴女の髪の毛を一本寄越してくださる?」

歩「ふぇ?髪の毛ですか?分かりました…えいっ」プチッ

透華「ありがとうですわ。さあ、京太郎、この本音クンと歩の髪の毛で早速試作品実験ですわ!!」

京太郎「いやいや、ちょっと待ってください。全然意味が分からないです」

智紀「トリガーの上辺りに髪の毛収納用の小部屋が作られてる」

京太郎「え?(パカッ)あ、ホントだ。そんじゃ、これをセットして…って、だからそうじゃなくて!結局、この機械は何なんですか!?」

透華「その名の通り、セットした髪の毛の持ち主の本音を聞ける道具ですわ!」

京太郎&歩「えぇっ!?」

智紀「本音クンに仕込んだ電波発生装置で嘘を吐けなくする。電波の波長は髪の毛の生体反応から算出する。効果は大体3時間」ドヤ

京太郎「う、嘘くせぇ…」

歩「す、須賀くん!透華お嬢様にそんなこと…!」アセアセ

京太郎「いや、だって世界を見てもまだ信頼性の高いうそ発見器すら完成してないレベルなんですよ?」

透華「だからこそ、ですわ!我が龍門渕グループがこの本音クンで頭一つ抜け出すんですの!」

京太郎「これが本物だったら頭一つどころか10馬身くらい飛び出してると思いますが…」

歩「と、とにかく、試してみようよ、須賀くん!やらないと解放されそうにないし(コソッ)」

京太郎「あ~…確かにそうですね。えっと、それでは…歩さん、歩さんは透華さんのことをどう思っていますか?」

歩「はい、透華お嬢様は我々使用人のことをよく考えてくださる、良い主人だと思っています」

智紀「あ、京太郎くん。本音クンは対象に向けてトリガーを引かないと効果出ないよ」

京太郎「あ、そうなんですか。えっと…(カチ)では歩さん、もう一度さっきの質問に答えて頂けますか?」

歩「はい、透華お嬢様は……少しやっかいな性格を持ってはいるけど、根はとてもやさしいよね。衣さんのためにお友達を集めたり、側付のハギヨシさんの待遇を旦那様に直訴したりもしてるし……わぁぁぁ!!え!?え!?何で!?」

京太郎「え…ちょ……これ、マジもん?」

透華「だから、さっきからそう言ってるでしょう?あ、それと歩?私の”やっかいな”性格と言う点について、後ですこ~しお話しましょうね?」

歩「そ、そんな!透華お嬢様!わ、私はそんなこと……透華さんは何でもかんでも目立ちたがるところがちょっとね…折角美人なのに、なんだか勿体ないよ……きゃぁぁぁぁ!!やだ!やめて!!」

透華「そう…ふふ、そう思っていたんですのね、歩…」

歩「あ、あぅあぅ…」ガタガタ

透華「ああ、そういえば確か先日あれを購入したはず…私、少し席を外しますわね」ガチャバタン

歩「」チーン

京太郎「やべぇ…これ、超やべぇ…」ガタガタ

智紀「ちなみに、本音クンを向けている間は考えたことをそのまま口にする仕様だから、ちょっと質問を投げればそれで情報はばっちり。例えば、歩に京太郎くんが好きかどうかを聞いてみたりとかも」

歩「ちょ、ちょっと!智紀さん!!それは洒落にならな……京太郎くんはとってもかっこいいし、ハギヨシさんの教えを水を吸うように身につけていくし、何より誰に対しても紳士だし。

私はそんな京太郎くんが大好き。例え、私なんかに振り向いて貰えないんだとしても……いやぁぁぁぁっ!!!!!」

京太郎「」ゴトッ←本音クン落とした

智紀「あ……ドンマイ」グッ

歩「ドンマイ!じゃないですよっ!!」

智紀「大丈夫、きっとなんとかなる。あ、私は用事がある気がするからこれで」ピューッ

京太郎「おおぅ…すごいスピードで逃げた…」

歩「うぅ…ずっと秘めておくつもりだったのにぃ…」シクシク

京太郎「あ、あの…歩さん?」

歩「ひゃいっ!?」ビクッ

京太郎「先程の言葉、事実、ですか?」

歩「あぅ…そ、そうだよ…そうだよ!私なんかじゃ釣り合わないって分かってても、それでも好きになっちゃったの!しょうがないでしょ!?」

京太郎「…嬉しいです、歩さん」

歩「大体須賀くんが悪いのよ!そんなに素敵すぎるのが…ふぇ?う、嬉しい?」

京太郎「俺も、歩さんのことが好きですから」

歩「そんな…う、嘘だよ…だって、私だよ?お仕事も全然上手に出来ないし、要領もちっともよくない私だよ?」

京太郎「たしかにそうかも知れません。でも、歩さんは真摯に仕事に向き合って、直向きに努力しているじゃないですか。いつもめげずに。俺はそんな歩さんの頑張る姿を見て好きになったんです」

歩「でも、でも…」

京太郎「改めて言います。歩さん、俺と付き合ってください!」

歩「は、はい…」

京太郎「良かった…これからよろしくお願いします、歩さん」

歩「はい、こちらこそ!京太郎くん!」


カン!