和とエトペン

和「今日は皆さん遅いですね…久しぶりにエトペンと二人きりです」

和「せっかくですし、エトペンとお喋りでもしていましょうか」

和「…」キョロキョロ

和「こ、これはたまたまエトペンを置いたのが須賀君のよく座る場所だっただけで別にエトペンを彼に見たてようだなんて考えは全くしてません。ええ、してませんとも」

和「では…」

和「エトペン、貴方最近また私の胸を見る頻度が多くなってませんか?」

和「部に入った頃と比べれば格段に減ってはいますが、それでも話している時に顔と胸を五分五分の割合で見られるのは流石に如何ともしがたいものがあります」

和「まぁ、男性がその、ほ、豊満な…オ、オッパイ//に目が行きがちなのは私も理解してます。というか、身にしみて実感していますしね…」

和「ですが、会話している時に顔を見てもらえないのは寂しいものがありますし…それに咲さんや優希と話す時はずっと顔を見ているのに私だけ違うというのはずるいです、理不尽です」

和「まだありますよ?胸を見る頻度は増えたというのに、話す機会は減る一方です。というか、ぶっちゃけ避けてますよね、私のこと」

和「先々月の会話の合計時間は912分。土日の部活は無かったので一日平均約45分と言った所でしょうか。しかし、先月は土日の部活が三回、しかも大会遠征と泊りがけの合宿だったというのに合計時間は690分!一日あたり30分ですよ!」

和「移動の時間は咲さんや優希と話してばかり、宿泊先では染谷部長との打ち合わせや雑用してばかり…ほんとなんなんですか!避けてるどころか無視してるってレベルですよ!」

和「さ・ら・に、今月に至っては…といってもまだ三日目ですが、なんと会話0です。まぁ挨拶くらいは交わしていますがそんなの会話に入りません、入れたら負けです。」

和「はぁ…なぜなんでしょうかね?私、須賀君に何かしてしまったのでしょうか?彼には皆と同じよう…むしろ一番気をつけて接しているというのに」

和「私が須賀君に冷たいという噂が流れていますがデマですよ?男の人が嫌いとか言われていますが須賀君以外にもクラスに男の子の友達もいますし別にレズでもありません。…まぁ、咲さんは好きかどうかと言われれば、愛してると即答出来るレベルですが//」

和「いえいえ、今は須賀君の話でした。冷たくしたくともそもそもコミュニケーション自体が取れていないのに…咲さんみたいに幼馴染だったり優希みたいに昼食を作って貰えたらもっと話す機会も増えるのでしょうか…」

和「…そろそろこの話題はやめましょう。ちょっと心が挫けそうになってきました。まだまだ言いたいことはありますからね?覚悟してください須賀君」

和「そうです、これですよ私が一番言いたかったのは。何故私だけ未だに須賀君なんですか。竹井先輩がいなくなった今、苗字呼びは私だけなのになんで『一回名前で呼んでみてくれないか?』の一言も言えないんですか!?」

和「こっちはいつ言われてもいいように三ヶ月前から練習してるというのに!…まぁ、本人がいないところでも苗字呼びしている私も私なんですけどね」

和「そうですよ、本人がいないんですから名前呼びしてもなんら問題はないはずです。むしろ今私だけの呼び方を決めちゃいましょう」

和「まずは他の人の呼び方を真似てみましょうか。人のふり見て我がふり直せですよ。ではまず…京ちゃん♪」

和「うーん、何か違いますね。苗字からちゃん付けはちょっと段階をすっ飛ばしてる気もしますし。」

和「次にいきましょう…京太郎♪まぁ普通ですね。悪くもありませんがインパクトが足りません。ちょっと捻ってみますか…キョータロー♪」

和「これは…私のキャラではありませんね。ふむ、まぁこんなところですか、ではいよいよ私だけの呼び方です」

和「ぬし♪…なんかこれは色々すっ飛ばしてる気がしますね。私的には大有りなんですが、呼んだ時の周りの反応がちょっと怖いです」

和「というわけで没ですね、では次…ゼロ!…いやいや訳がわかりません、それに理由はわかりませんが須賀君が死にそうな呼び名ですね。もちろん没です」

和「はぁ…やはり気をてらわず、私らしく呼んだ方がいいですかね…京太郎、くん」

和「…//」

和「や、やはり名前呼びはまだ早いです!//まずは彼とのコミュ機会の改善を優先しましょう//」

和「さて、そろそろエトペンを抱きますか…ほんとに皆さん遅いですねぇ」

京太郎「ちーっす、お?まだ和だけか」

和「こんにちは須賀君、これ以上ないベストタイミングですね。まるでタイミングを伺っていたかのようです」

京太郎「ギクッ…いや、そんなことはしてないぞ?和も人が悪いナー」

和「須賀君?」ニコッ

京太郎「すいません…」

和「まったく…でもせっかくですしこの際言いたかったことを全部ぶちまけさせてもらうことにします」

京太郎「お、お手柔らかに頼む」

和「残念ながら却下します。覚悟してくださいね…」


和「京太郎くん♪」

カンっ!