龍門渕家
京太郎「ふぁ~」
衣「む?なんだ京太郎、寝不足か?」
京太郎「ええ、最近どうも寝付けなくて」
衣「そういう時は、何か安心できるものが近くにあるといいぞ!」
京太郎「……安心できるもの?」
京太郎自室
咲「おじゃましまーす」
京太郎「おう、そこに座っててくれ」
咲「はーい。それにしても、帰り道でいきなり勉強教えてくれって言った時は、びっくりしたよ」
京太郎「なんだよ。そんなにおかしいか?」
咲「だって最近授業中寝てばっかだったし」
京太郎「寝不足だったんだよ。その寝不足がなくなったと思ったら小テストだ。しかも明日、そりゃ頼むっての」
咲「寝不足?眠れなかったの?」
京太郎「ああ。ま、ちょっとした快眠グッズでなんとかなったからいいけど。茶、取ってくる」
ガチャ
咲「……快眠グッズか、どんなだろ。探してみよっかな」
咲「ベッドの上……何も無い。ベッドの下……えっちな本とか。机の上……結構整理されてる」
咲「どこにもないなー……アレ?この箱なんだろ?」パカッ
ガチャ
京太郎「咲ー、遅くなった……あ」
咲ちゃんぬいぐるみ
咲「これ……私?」
京太郎「そ、それは……」
咲「……京ちゃん、快眠グッズってこれ?」
京太郎「……そうだよ。眠れない時は安心できるものが近くにあるといい、って聞いて作ってもらったんだ」
京太郎「俺さ、お前と一緒にいる時は一番安心できるから……悪い、ぬいぐるみまで作って、気分悪かったよな」
京太郎「これ、処分するよ。お前も…」ギュッ
京太郎「さ、咲?おま、なんで抱きついて…」
咲「……ぬいぐるみじゃなくて、私本人だけど、安心できる?」
京太郎「え?」
咲「私は、京ちゃんと一緒だと安心できるし、ぬいぐるみ作ったっていうのは嬉しかったよ?」
京太郎「咲……」
咲「うん……ね、ぬいぐるみの私は安心できる?」
京太郎「え?そうだけど……なんだ?」
咲「……本人の方が、効果はあると思うけど、試してみる?」
カンッ!!
最終更新:2014年04月05日 22:24