『ずっと、お前のことが好きだったんだ』
『・・・、・・・』
『だから、俺と』
『・・・・・・。・・・、・・・』
『ん…そっか』
『ありがとな』
―――――秋、少年の恋は、終わりを告げた。
京太郎「っつーことがあった訳だ」
綾「へ、へー。おにーさんにもそんなラブストーリーな思い出があったんですね」
京太郎「まぁな。今となっては苦くもあるがいいって思えるよ」
綾「そう、ですか…」
京太郎「まぁ、俺に魅力がなかったっていう話なんだが」
綾「そ、そんなことありませんっ!!」
京太郎「おいおい、随分自信満々に言うじゃねぇか」
綾「え、だって、その」
凛「それはそうですよ。だって綾は昔から京太郎先輩の「わーわーわーっ!?」」
綾「ど、どっから出てきたの凛!?」
凛「ずっとあんたの後ろにいたわよ」
凛「それより、なんでそこで『わたしがおにーさんのこと大好きだからです』って言えないのよ」
綾「む、むりだよぉ…」
凛「…ヘタレめ」
京太郎「えっと、綾ちゃんも凛ちゃんも、なんの話してんの?」
凛「いえ、気にしないでください。それでは失礼します」
綾「あやややおにーさんまたぁぁぁあ」
京太郎「じゃあなー」
――――――――――
京太郎『っつーことがあってよぉ』
憧「ふ、ふーん。そっか」
京太郎『あり?なんか不機嫌?』
憧「べ、別にー」
京太郎『そっかー。そんじゃ、そろそろ切るな』
憧「あ、うん。おやすみ…」
憧「…あーもう。なんであの時フッちゃったのかなぁ…」
憧「今更つきあってくださいなんてこっちから言えるわけないし…」
憧「あぁもうっ!私のバカーーーー!!」
カンっ!
最終更新:2014年03月31日 22:11