京太郎「誰かを抱きしめたい」

京太郎「抱きしめられるのもいいけど抱きしめたい」

京太郎「むしろこの際抱きしめられてもいいや」



京太郎「憧ー!」

憧「いやぁぁぁぁぁぁあああ!」ゲシッ

京太郎「ぐほぁっ」

京太郎「いきなり腹蹴るなよ~」

憧「そっちがいきなり抱き着いて来るからでしょこのヘンタイ!」

京太郎「俺が変態……だと……?」

憧「そーよ!いっつも宥姉とクロの胸ばっか見て!ヘンタイ!スケベ!バカ!」

京太郎「いや、待ってくれよ憧」

憧「ヘンタイ!スケベ!バカ京太郎!」

京太郎「二回も言わなくてもよくねえか!?」

京太郎「ああそうだよ、確かに宥さんのおもちも玄さんのおもちもグレートさ」


玄「灼ちゃん、二人とも喧嘩してるよ」ヒソヒソ

穏乃「赤土先生がいないから灼さんが止めないと」ヒソヒソ

灼「わかった、善処する」ヒソヒソ

灼「憧、京太郎……」

京太郎「それでも俺は憧が好きだ!大好きだ!」

憧「な、な……」

京太郎「でも酷いじゃねえか!付き合ってから半年経つって言うのにキスすらしてくれないなんて」

灼「え」

憧「それは……恥ずかしいから……」

京太郎「だから今日は抱き着いて俺が恋人であることを認識させようと思ったんだよ!」

京太郎「なのに何だよ……昼飯のカレーうどん吐きそうだよ……」

憧「ウソ……私……」

灼(……そっか、京太郎とキスはまだしてないんだ)

灼(そっか……)

憧「面と向かってじゃ恥ずかしくて、この間京太郎が寝てるときにしちゃった……」

灼「」

京太郎「えぇぇ……」



灼「」




優希「さっさと私を抱きかかえるんだじぇ」

京太郎「でもよ……」

和「」ジトッ

京太郎「なあ和?俺は優希を持ち上げてロッカーの上を掃除させないといけないんだ」

京太郎「だから一回くらい見逃してくれてもいいだろ?なっ?」

和「嫌です」

和「たとえゆーきでも京太郎君に抱きしめられるのは私だけです!」クワッ

京太郎(付き合ってわかったけど……)

京太郎(まさか和がこんなに独占欲が強いとは思わなかったんだぜ!)





須賀「優希」

片岡「ん?」

須賀「はい」スッ

片岡「やんわりと両腕をひろげて……ハッ! さては貴様、とうとう私の愛を受け止める気になったな!?」

須賀「来いッ!!」

片岡「うぉー!」ドーン!

須賀「くぅ……そいっ!」ギュウゥ!

片岡「ふぁっ…!?」

片岡「なっ、なに本当に抱きついてるんだお前!」

片岡「ここは私の体当たりに蒸せて、私が『私の愛を受け止めるには修行が足りなかったようだな』って笑うところだじぇ!」

須賀「はあぁ~……優希のにおいがする」スンスン

片岡「ギャ──!! 京太郎が壊れたじぇ! ついに京太郎が変態にぃ──!!」

須賀「はあぁ…優希って小さいけどあったかくて気持ちいいんだな……このまま抱き枕にしてぇ…」

片岡「ちょっ、ちょっと京太郎…はなせ、いい加減はなせぇ…!!」

須賀「だれがはなすかっ! こんなかわいい生き物!!」

片岡「ふぇっ」

須賀「───」

片岡「…きょ、京たろ、待って、待つんだじぇ。そっちは…そっちはベッドがあるだけ……きゃわっ!」

須賀「決めた。もうこのまま寝る」

片岡「ふえぇぇ…!?」




京太郎「おーい、マホ。ちょっとこっちこい」

マホ「なんですか、京太郎先輩」タタタ

ギュー

マホ「わわわ//なんで抱きしめるんですか京太郎先輩」

京太郎「マホはあったかいなー」 ナデナデ

マホ「うぅ~恥ずかしいですよ」

京太郎「やっぱりマホは最高だぜ!」




咲「いたた……もう京ちゃん抱きとめるならしっかり抱きとめてよ」

京太郎「いきなり階段から落っこちてきたくせに何言ってやがんだ」

京太郎「本読みながら歩くのは危ないからやめろって言っただろ?」

咲「でもこの本面白くて……」

京太郎「お前の本好きも大概だもんな、次からは注意しろよ」

咲「うん!」


ウワー ダイタンー ウワァ コーホー


京太郎「なんか周りから見られてるような……」

咲「京ちゃん……そろそろ離れてくれない……かな」

京太郎(こっ、これは俺が咲を下から抱きしめている状態!)

京太郎(こんなのを麻雀部の誰かに見られたら……!)

久まこ和優希「」ジーッ

京太郎(もう見られてたぁぁぁぁ!)



久「あっ、あの人って龍門淵の……」

京太郎「龍門淵?」

まこ「ああ、執事さんじゃの」

京太郎「えっ、ハギヨシさん!? ホントだ、おーいハギヨシさーん!」ダッ

まこ「ちょ、京太郎!?」

ハギヨシ「おや、京太郎君?」

久「まあついでだし、挨拶して……」

京太郎「ハギヨシさん!」ギュッ

ハギヨシ「えっ」


久「ちょっ!?」
まこ「何やっとるんじゃあいつは!」
咲「きゅふっ!?」

京太郎「久しぶりですね、ハギヨシさん!」

ハギヨシ「あ、あの、京太郎君……」タジッ

久「……子犬みたいね」

まこ「……おい、どうすればいいんじゃ」

咲「本人同士が良ければ、いいんじゃないでしょうか」カン




京太郎「いや、俺も手伝……」

玄「ほらほら、お姉ちゃんとおこたで待ってて」

京太郎「むう」

宥「えらいね、京太郎君」

京太郎「追い出されちゃいましたけどね」

宥「それでも凄いよ、私なんてこたつから出る気皆無だもん」

京太郎「言い切りますか」

宥「うん」

京太郎「……さいですか」

宥「……ねえ京太郎君」

京太郎「ん、どうしました?」

宥「背中、寒いな~、なんて……」エヘヘ

京太郎「……今行きますよ」

宥「ありがと、京太郎君」ニコ

京太郎(この笑顔に逆らえる訳がない……!)

京太郎「じゃあ、後ろ座りますよ」スッ

宥「うん」

京太郎「どうですか、温かいですか?」

宥「う~ん、もう少しくっついてみて?」

京太郎「もう少しって、言ってもですね……今もう限界でして」

宥「ぎゅってしてくれなきゃ、あったかくない……」

京太郎「ぎゅ、ぎゅっと、ですか?」

宥「うん。ぎゅうっと」

京太郎「では……失礼して」ギュッ

宥「んっ」

京太郎「ぎゅって、しましたよ、宥さん」ギューッ

宥「うん、あったかいよ、京太郎くん」

京太郎「あ、温かいですね」

宥「うん、あったか~い」

京太郎「それと、やわら……」

宥「柔?」

京太郎「いえ、何でもない、何でもないです!」

京太郎(落ち着け、落ち着け須賀京太郎……これしき、苦難ではない……松実家でのあれやこれやのToLoveるに比べれば!!)

宥「ん……ちょっと座り直すね」スリスリ

京太郎「ふおぉっ!?」

宥「あっ、ごめんなさい京太郎くん。どこか踏んじゃったかな?」

京太郎「イエイエ……ナンノモンダイデスカ?」

宥「ごめんね、私お尻大きくて」

京太郎「大きくないですよ! 大きくなってなんかないですってば!!」

宥「あ、ありがとね。京太郎くん」

京太郎(うう……やべえよやべえよ。これ絶対アウトだよ……)

宥(あったかい……あったかいけど、何だろう)

宥(京太郎くんとこうしてると、あったかいというより、むしろ熱く……)

京太郎「宥さん」

宥「きゅ!?」ビクッ

京太郎「だ、大丈夫ですか?」

宥「う、うん。ええと、それで何かな?」

京太郎「リモコンどこにあるか知らないかな、と。ほら、ニュース番組になったので」

京太郎(何とかして気を紛らわさねば……!)

宥「えと、どこかな……あれ、こたつの中?」ゴソゴソ

京太郎(ちょ、また刺激が……!)ビビクン

玄「あーっ! 二人ともー!」

京宥「!?」ビクッ

玄「なんか楽しそう! ズルいのです!」グツグツ

京太郎「よし、落ち着くんだ玄さん。まず落ち着いてその鍋を鍋敷きの上に置くんだ」

宥「楽しいかは分からないけど、あったかいよ」

京太郎「とりあえず食器の支度に移りましょうか」スクッ

宥「あっ……あったかくない」シュン

京太郎「宥さん……あ、後でまたしますから」

玄「ふ~む」

京太郎「玄さん、支度済みましたよ。……玄さん?」

玄「ねえ京太郎くん。そう座ってると……背中、寒くない?」

京太郎「あの、玄さん?」

玄「後ろから、抱きしめてあげよっか?」



京太郎「あの…照さん動けないです…」

照「んー?」ギュー

京太郎「いやだかr」

バーン(ドアを開ける音

淡「あー!!キョータローがテルーに抱きついてるー!!」

京太郎「淡!!いやこれは、照さんがいきなり…」

淡「ずるい!!」


京太郎「」

淡「私もキョータローに抱かれたい!!」

京太郎「待て!!その発言は、誤解を招く!!」

淡「ねぇ、テルーそこどいてよー」

京太郎(スルーかよ…)

照「だめ、京ちゃんは私のもの」

淡「むーじゃあ、私の全部は」

淡「キョータローの物だよ!!」


京太郎「」



カンッ





京太郎「ふふふ、俺も遂に会得しましたよ。“ステルス探知レーダー”を!」

智美「ワハハ、単に匂い嗅いでるだけだけどな」

京太郎「感じる……感じるぞモモ! 確かにお前の存在を感じる!」

モモ「……」

智美「ワハハ(まあ間違ってはないけどなー)」

京太郎「むう……こっちか? それともこっち……?」

モモ「……」スス...

智美(ん? モモの方から……)

京太郎「そこだ!!」ムギュウッ

モモ「んんっ!」ビビクン

京太郎「って、モモ!? こんな近くに!!」ギューッ

モモ「何するっすか京太郎? 最低っすよ」ジーッ

京太郎「ご、ごめん、まさかこんなに近くにいるとは……」ギュー

智美(どっちか離れるか突き放すかしないのか……)

モモ「本当変態っすね、京太郎。これは責任取ってもらうしかないっすよ」

京太郎「取る! 取るから!」ギューッ

モモ「本当っすか? 京太郎のことだから怪しいっすね」プイッ

京太郎「モモ! 俺はお前をっ! 愛してるんだ!」ギュムーッ

モモ「京太郎……」ジュンッ

智美「勝手にしろよ(ワハハ)」

カン



仁美「……」チュー

京太郎「……」ソワソワ

仁美「京太郎、どげんしたと?」

京太郎「えっ、いや、何でもないでげす!」

仁美「何その語尾」

京太郎「いえいえ、お気になさらず」

仁美「んむ?」

仁美「……」チュー

京太郎「……」ジーッ

仁美「……京太郎、はっきりせんね!」

京太郎「ひっ!?」ビクッ

仁美「男らしくなかとよ」

京太郎「いえ……あの……お願いしたいことがありまして」

仁美「何ね?」

京太郎「ひつ……仁美先輩、もふもふさせて下さい! オナシャス!」

仁美「……よかよ」

京太郎「ですよね、すみませ……って、よかですか?」

仁美「よかよか。よく言われるばってん、触らせろて」メェー

京太郎「なるほど。それでは失礼して……」ギュッ

仁美「ちょっ、なして抱きつくと!?」ビクッ

京太郎「そりゃもふもふする為ですよ!」ギュムギュム

仁美「あ、頭だけでよかとやろ!?」

京太郎「仁美先輩! もふもふ、もふもふ!」カリカリモフモフ

仁美「ふわぁああああ!?」ビビクン
………

哩「あれはまさか……」
姫子「あの二人もオカルトに!?」
美子「いや、そんな訳……」
煌「仲良きことはすばらですね」ウンウン




京太郎「おい淡」

淡「ん?どうしたのキョータロー」

京太郎「どうしたもこうしたも無い」

京太郎「何で俺の膝の上でお菓子食ってんだ!!」

京太郎「食べカスが落ちてるだろ!!これ掃除すんの俺なんだぞ」

淡「えーだってキョータローずっと本とにらめっこしてるだもん」

京太郎「にらめっこじゃなくて麻雀の勉強だよ」

淡「あーキョータロー麻雀弱いもんねー」

京太郎「うっせ、ほっとけ」

淡「でもキョータロー」

京太郎「ん?」

淡「キョータローは幾ら努力しても幾ら勉強しても幾ら打っても私たちに届かないよ?」

淡「それは、理解してるよね。キョータローは麻雀以外完璧なのに何でそんなに頑張るの?」

京太郎「ああ…それは嫌ってほど理解もしてるし納得もしてる」

淡「じゃあ何で…」


京太郎「それが諦める理由なんかにならないからだ。俺はずっと人の後ろを見てたからさ」ギュ

京太郎「こんな風に追いつきたいんだ」

淡「…るい…」

京太郎「え?」

淡「ずるい…」

淡「そんなこと言われたらもっと好きになっちゃうじゃん…」



京太郎「女の子を抱きしめたいな」

咲「京ちゃんいきなりどうしたの? 頭、大丈夫?」

京太郎「俺はいたって正気だよ」

京太郎「むしろ。怜悧な頭脳の理性と理論がなければこんなことは言えない」

咲「へぇ~」

咲「けど京ちゃん。抱きしめたいって言っても女の子は京ちゃんが思ってるよりとっても華奢で繊細なんだよ?」

咲「京ちゃんはお馬鹿さんだから知らないだろうけど」

咲「京ちゃんみたいな同年代でも比較的恵まれた体格のジャイアントバーバリアンみたいなのに力一杯抱きしめられたら」

咲「女の子は壊れちゃうよ? その匙加減は大丈夫なの?」

京太郎「なるほど」

京太郎「じゃあ俺はどうすればいいんだ?」

咲「そこで私に提案があります」

京太郎「ほう、その心は?」

咲「本番に備えて私で練習してみるっていうのはどうかな?」

京太郎「バカ野郎!」

咲「!?」ビクッ

京太郎「咲を練習台だなんて、そんなこと出来るわけないだろ!」

京太郎「咲は、俺にとって特別な……」

咲「良いんだよ?」

京太郎「ふぇ?」

咲「京ちゃんの為なら、私、良いんだよ? むしろ私にとっては本番といっても過言じゃないよ」

京太郎「なんて、なんて良い子なんだ……」ブワァ

京太郎「今時こんなええ子おるんかい!?」

京太郎「わかった。じゃあ俺は咲を抱きしめよう。それこそ限りなく本番に近い気持ちで」

咲「さっ、京ちゃん。抱きしめて」

京太郎「え? 今ここで?」

咲「思い立ったが吉日だよ」

京太郎「なるほど」

京太郎「では」

咲「改めて」

京太郎「うおおおおお咲いいいいいい!!」ギューッ

咲「京ちゃあああああああああああん!!」ギューッ


カン



シロ(ぐでーん)

京太郎「・・・シロさん、掃除の邪魔なんでどいて欲しいんですけど」

シロ「ダルいから嫌」グデーン

京太郎「・・・・・・」

シロ「どうしてもどいて欲しければ」グデーン

シロ「実力で排除してみたまえ」グデーン

京太郎「・・・・・・じゃあ、遠慮なく」ヒョイッ

シロ「まさかのお姫様抱っこ」ウデノナカデグデーン

シロ「これはダルくない」ギュッ

京太郎「気はすみましたか?」

シロ「済んでない」

シロ「だから今日は一日このままで」ギューッ


カン



京太郎「おーい、起きろー」

シロ「ん……」

京太郎「朝だぞー、諦めて布団を置いて投降、もとい登校しなさーい」

シロ「ダル……寒……あと五時間」

京太郎「確かに日が高く登って、少しは暖かくなるかもしれないけど……」

シロ「あと五ヶ月……」モゾッ

京太郎「確かに暖かくなるけども! シロ姉、いい加減諦めろ!」

シロ「ん……京太郎、ちょっとこっち来て」

京太郎「はいはい、何?」

シロ「隙ありっ」ガバッ

京太郎「へっ? ちょっ、シロ姉、いきなり何を!?」

シロ「……ん、抱きつけば暖がとれるかな、と」ギュッ

京太郎「何でこういう時だけ俊敏なんだよ! 」

シロ「んー……」スリスリ

京太郎「ちょっ、シロ姉……いい加減に」

シロ「……京太郎、反応しないの?」

京太郎「へっ?」

シロ「当ててるのに」

京太郎「故意だったのかよ!」

シロ「うん、まあ恋かな」

京太郎「……いいから、離れて下さい。学校行きますよ」

シロ「違う。学校行くためにくっついた」

京太郎「?」

シロ「動かない布団にくっついてたら学校行けないけど、京太郎にくっついてたら大丈夫」

京太郎「……それが、布団の中で長考して出した結論?」

シロ「うん」

京太郎「……よし、シロ姉。後悔しても知らないからなぁっ!!」ダッコー

シロ「温かくて……フットーしそう」

カン



京太郎「シロさん、こたつで寝てると風邪引きますよ」

京太郎「そろそろ塞さんたちも来るんで雀卓座りましょ」

白望「暖かくないからイヤだ、あとだるい」

京太郎「暖房つけて二十分経ってるから暖かいですよ」

白望「じゃあ京太郎が運んで」

京太郎「自分で立ってくださいよ」

白望「だるい、背中から抱きしめて運んでくれた方がだるくない」

京太郎「俺の方がだるいんですが……」

白望「京、みかん食べさせて」ダルーン

京太郎(冬休みの間宮守で麻雀修行をしてこいと部長に追い出されてきたけどもううんざりだ)

京太郎(豊音さんは身長が近くて嬉しいのか、シロさんと胡桃さんの真似して俺で充電しようとしてくるし!)

京太郎(エイスリンさんは俺の全身描こうと服脱がせてくるし!)

京太郎(胡桃さんは……まあ置いておいて)

京太郎(塞さんは何もかもがエロい!)」

京太郎「(椅子に座る動作も、落ちた牌を取ろうとしゃがむ動作も、窓の外を雪を眺めようとするときでさえ抜群にエロい!)

京太郎(腰・尻にまつわるすべての動作がエロい!)」

京太郎「(あとこたつに入ったときにみかんの筋までしっかり剥いて俺に食べさせようとする)」

京太郎「(その途中でハッと顔を赤くして中断するのも可愛くてなんか惹かれるし!)

京太郎(そして最後はこの人だよ……)

白望「…………」

京太郎(まずは、鶴賀の東横さんに少し劣るくらいのおっぱい!)」

京太郎「(前におんぶしたときにめっちゃ柔らかかったから捨てたもんじゃあない!)

京太郎(次にシロさんの省エネ主義が生み出したわがままな太もも!)」

京太郎「(宮守と永水の人たちの海水浴の写真を見たときは水着姿と相まってじつにすばらしいものだった!)

京太郎(なんだろうなぁここまでエロい身体してるのに本人がこれだから全然色気が無いんだよなぁ)

京太郎(……ともかく!今日こそはもう我慢ならん!)

京太郎(俺が男だということを女子高という花園で育ったゆとりの女王様に教えてくれよう!)

京太郎(最初は抱きしめながら胸をわしづかみにしてやる!)フニッ

京太郎(おぅふ、なんだこの柔らかさ……しかもブラジャーしてないだろこれ)フニフニ

京太郎(これなら流石のシロさんも動じるは……)

白望「……早く動かして」

京太郎(ずだったのにぃぃぃ!)フニフニ

京太郎(動じない!?おっぱいシャツ越しにわしづかみにされてるのに!?)フニフニ

白望「京、痛いからはやく運んで」

京太郎「うっす」フニフニ

京太郎(どうすれば……どうすればシロさんを……)フニフニ


バタム

塞「おっはよー!」

塞「よーっす京太郎くん、調子はど……う……」

京太郎「」フニフニ

白望「」ダルーン

塞「」ピッピッピッ

塞「あ、すみません目の前に変態がいるんです……はい、はい……宮守女子高校麻雀部です、お願いしまーす」ピッ

塞「……あと十分くらいかかるらしいから、それまで堪能するといいよ」

京太郎「ごめんなさい許してください我慢できなかったんですなんでもするんでホンットお願いします」

塞「まあ冗談なんだけどね」テヘペロ


 一瞬、塞さんが天使に見えた

 よくよく考えれば事の発端が塞さんたちであったのを思い出し、その幻想を振り払い

 俺は狂気のあまり塞さんに襲いかかった

 抱きしめて塞さんの匂いを嗅いで押し倒そうとしたそのとき、背後にいたシロさんに当身を喰らわされた

 俺の目の前は真っ暗になった

 涙目の塞さんが天使に見えた


白望「京、みかん」

京太郎「なんだ夢か」



カン



京太郎「誰かを抱きしめたい」

京太郎「抱きしめられるのもいいけど抱きしめたい」

京太郎「むしろこの際抱きしめられてもいいや」

京太郎「…いや、でもやっぱり抱きしめたい」


京太郎「ということで抱きしめてもよろしいでしょうか?」

和「喧嘩売ってるんですか?」


京太郎「…だめ?」

和「駄目に決まっているでしょう。むしろどうしていけると思ったんですか?常識的に考えてください」

京太郎「あー…駄目かー…今年最後の希望だったのになー」ゴロゴロ

和「今年最後…ですか?」

京太郎「んー。実は咲とかタコスにも言ってみたんだよ。そしたら…」


~~~~

咲「抱きしめっ…!?そういうのは将来を誓い合った恋人同士がすることでしょ!?」

咲「そりゃ私達は幼なじみだからそれぐらいの距離ではあるかもしれないけど恋人同士じゃないんだからね!」

京太郎「そっかぁ…変なこといってごめんな咲…咲?」

咲「…でもそうなるのはやぶさかではないというか京ちゃんがどうしてもって言うなら別に…」ボソボソ

京太郎「咲ー。おーい咲ー。聞いてないのかー?」

~~~~


京太郎「ってなった」

和「それもうゴール目の前だったんじゃ」

京太郎「え?なんだって?」

和「調子に乗るとぶっ飛ばしますよ」

京太郎「ごめんなさいでした」ペッコリン

和「まったく…それでゆーきの方はどうだったんですか?」

京太郎「あー…あいつは…」


~~~~

京太郎「なぁタコスー。抱きしめても良いかー?」

優希「じぇっ!?」

京太郎「もしくはお前が俺に抱きつくのも可だ」

優希「ふむ…つまりお前は私のこのないすばでーにメロメロになってしまったということだな!」

京太郎「いやそのりくつはおかしい」

優希「そうかそうか…それは素晴らしいことだ!よし!記念にタコスを十人前買ってこい!」

京太郎「何の関係があるんだ…?」

優希「いーからとっとと買ってこんかーい!」ウガー

京太郎「たくっ…しゃーねーなー」タッタッタ

優希「…」


シーン

優希「京太郎が…私に…メロメロ…」

優希「…」

優希「夢…じゃないよな…」ツネー

優希「痛いじぇ…つまりこれは現、実…」

優希「…」

優希「じぇ~…」ヘナヘナ ペタン

~~~~


京太郎「買って戻ったら気絶してたから保健室に運んでそのままうやむやになってた」

和「…ちょっと頭痛がしてきました」

京太郎「…抱きつくか?」

和「何でそうなるんです…」

京太郎「噂では半分でも優しさがあればどんな痛みも和らぐらしいからな」

和「この頭痛は比喩ですしそもそも効くのはもう半分の構成成分ですから。優しさが痛みに効くなんてそんなオカルトあり得ませんから」

京太郎「ちぇっ、つれないやつめ」

和「これが私ですから」

和「コホン…それで、染谷先輩や部長には聞いてみたんですか?」

京太郎「染谷先輩には聞いてはみたんだけどな…笑顔で肩をポンと叩いてきて『…今日は早く帰って温かくして寝んさい』って言われた」

和「染谷先輩は優しいですね」

京太郎「ああ、聖人君子だよな」

和「…それで?」

京太郎「それでって…」

和「部長にも聞いたんでしょう?どうだったんですか?」

京太郎「…お前それ聞いちゃう?」

和「まあ…ここまで聞きましたし」

京太郎「お前…部長だぞ?俺にいっさいの連絡なく合宿に向かった部長だぞ?」

京太郎「そんなこと聞いたら間違いなくぎりぎり出来るか出来ないかの条件をふっかけてきたり延々とパシらされたりした挙句」

京太郎「いざその時になったら『あ、ごめんね~?考えるとは言ったけどするとは言ってないのよね~☆』」

京太郎「とかさらっと言ってくるぞ多分いや絶対」

和(…ないとは言えません)

京太郎「ていうか聞いただけでなんか脅迫されそうだし聞くに聞けな」ピリリリリ

和「?」

京太郎「あ、すまん。俺の携た」ピタッ

和「どうしました?」

京太郎「…部長からだ」

和「」

京太郎「…すまんちょっと外で電話してくる」ガラララ


京太郎『あ、もしもし須賀です。どうも部長……え?年明けで買ってきてほしいものって……』

京太郎『その日休みですよね?その時しかないからってそれ部活には関係しな……』

京太郎『待ってそれなんで知って……やめて!わかりましたから!買いに行きますからそれだけは!』



ガラララ

京太郎「…」ルールー

和「…ご愁傷様です」

京太郎「あ、うん…」

和「はぁ…わかりました」

京太郎「え?」

和「須賀君の年始早々不幸せなようですし…せめて年末は幸せになれるように、その…抱きしめてさしあげようかと…思いまして」

京太郎「…マジ?リアリ?ドッキリじゃないよね?そこからカメラ出てきたりとか訴えられたりとかしないよね俺?」

和「…イヤならしませ」

京太郎「いやいやいやいやイヤじゃないですどうかお願いします!」

和「なら最初から素直にそう言ってください」

京太郎「あー、うん…お願い…します…」

和「じゃあいきますよ?」

京太郎「ど、どんとこい!」ドキドキ

和「えい」ギュッ

京太郎「!?」ビクッ

和「ひゃっ!?…どうかしましたか?」

京太郎「あ、いや、ごめん…ちょっと、いきなりだったから…びっくりして…」

和「そうですか…あまり動かないでくださいね?こういうことをするのは初めてなのでよくわからなくて…」

京太郎「そ、そうか…すまん…」

和「いえ…」

………

京太郎(だんだん慣れてきたのか少しずつ落ち着いてきた…)

京太郎(座ってる後ろから抱きついてきてるから…なんて言うか母さんの腕の中みたいに温かいんだよな…)

和「須賀君、これぐらいでいいんでしょうか?」

京太郎「…」

和「…須賀君?」

京太郎「…あ、ああ、すまん…ちょっと心地よくてぼーっとしてた…」

和「そうですか…もうそろそろいいですか?」

京太郎「あぁ…すまん、やっぱりもう少しだけ頼む…」

和「わかりました、少しだけですよ」ギュッ…

京太郎「さんきゅーな…」

………

京太郎「…っ…っ」ウツラウツラ

和(須賀君…さっきから寝そうになってますけど…もしかして寝不足なんでしょうか?)

京太郎「…すぅ」

和「あ…」

和(寝てしまった…みたいですね…)

京太郎「すぅ…すぅ…」

和(…須賀君の髪の毛って普段は堅そうなのに…あらためて見ると柔らかそう…)

和「…少しくらいなら…大丈夫ですよね…」サワッ

京太郎「んっ…」モゾッ

和「!」ピタッ

京太郎「ん…んん…すぅ…」

和「ほっ…」

和「…」サワ…サワサワ

和(やっぱり柔らかい…それにすごくサラサラしてて…)ナデナデ

和「 男のくせに羨ましいぐらいの髪質ですね…このっ」ツネッ

京太郎「ん…」

和「ふふっ…えいえい」

京太郎「んー…」ブンブン

和「あ…やりすぎてしまいました…ごめんなさいね」ナデナデ

京太郎「…ん」モゾモゾ

和「~♪」

………

和「…はっ!?」

和(そういえばすぐに止めるはずだったのに結構な時間が…)

和「須賀君、起きてください」ユサユサ

京太郎「ん…あれ…?和…?」

和「ええ、そろそろ起きてください」

京太郎「…あぁ…寝ちゃってたんだな俺…せっかく俺のわがまま聞いてくれたのにごめんな…」

和「いえ…それに私も楽しんでましたし…」ボソッ

京太郎「え?」

和「いえ、何でもありません」

京太郎「そっか。わがまま聞いてくれたお礼に今度なんか美味いもん作ってやるよ。何かリクエストはあるか?」

和「え?うーん…急に言われても…特に何かあるわけでもないですし…」

京太郎「そうか?じゃあ別に食いもんじゃなくてもして欲しいこととかあったら言ってくれな。出来る範囲でなら何でもするよ」

和「…それなら、今度は須賀君から抱きしめてもらっても良いですか?」

京太郎「えっ?…それぐらいならおやすいご用って言うかむしろ本望ですらあるんだが…それで良いのか?」

和「ええ。抱きしめられるのがどんなものなのか少し気になりますし…それに」

京太郎「?」

和「いえ…何でもありません」

京太郎「それならいいんだが…」

和(須賀君のことが少し気になっているということはまだ言わないでおきましょうか)

和「ふふっ」

カンッ


戒能「きょーおーたーろー!」アスナロダキッ

京「ぎゃあ!?」

戒能「その反応はあんまりです」メソメソ

京「戒能プロ、嘘泣きですよね」

戒能「イエス」スッキリ

戒能「ところで京太郎」アスナロダキ

京「はい?」

戒能「戒能ではなく良子って呼んでって言いましたよね」

京「う」

戒能「ぷりーずこーるみー」ニコニコ

京「…良子、さん」

戒能「京太郎」ニコニコ

京「はい」

戒能「もっと愛をこめて」

京「もうやだこのプロ」


カン


照「京ちゃん、おもち」

京太郎「はいはい、今焼けますから待ってください」

淡「きょーたろー、みかん切れたー」

京太郎「はいはい、今持ってくから」

キョータロー

ハイー

バタバタバタバタ

菫「……」

菫「須賀!」

京太郎「は、はい!何でしょうか」

菫「ここに座れ」

京太郎「え?いや、あの…」

菫「早くしろ」

京太郎「は、はい…」

京太郎「な、何でしょうか…」

菫「……」ポスッ

京太郎「ちょ、す、菫さん!?」

京太郎「他の部屋にみんないるんですからバレちゃうんじゃ…」

菫「うるさい、お前は私のモノなんだから私の所にいればいいんだ」

京太郎「…知りませんからね?」ギュウ

淡「もうとっくにバレてるよねー」ニヤニヤ

誠子「あんなニヤけた先輩滅多に見れませんね」

尭深「弘瀬先輩の意外な一面」

照「菫はあれで案外独占欲が強いから」

ワイワイガヤガヤ


京太郎(やっぱこうなるよなー…気付いてないのかなー…気付いてんだろうなー)

菫「///」プルプル

京太郎(これはこれで可愛いからいいか)


カン


京太郎「つまみ出来ましたよ」

えり「ああ、ありがと」

良子「サンキュー、少年」ジャラジャラ

京太郎「はは、また麻雀ですか。やっぱ皆さん好きなんですね」

はやり「うーん、今回は賭けが賭けだからね☆」ジャラジャラ

京太郎「へ? 賭けってそれまずいんじゃ……」

健夜「大丈夫だよ、お金じゃないから」ジャラジャラ

京太郎「何賭けたんです? みかんとか?」

咏「君だよ、君」ジャラジャラ

京太郎「……へ?」

良子「ソーリー、しかし私も負ける訳には……」

えり「ごめんなさい、京太郎。私にはこの猛獣達を止めることは……」

京太郎「……へ?」

良子「グッド、グッド……!!」

京太郎「おお、戒能さんが勝った……」

良子「……まあ当然ではありますが」

恒子「うあー、すこやんごめんー」
えり「私に代打ち任せるのが悪いですね」
みさき「うーん、上手くいきませんね」

京太郎「野依さん、三人は大丈夫ですか?」

理沙「死亡確認!」プンスコ

京太郎「あっ、そうですか」

良子「ということで、では京太郎君……」

京太郎「ちょっ、ちょっと待って下さいって! 俺は……」

良子「……京太郎君、ギブアップしましょう。そして全てを委ねましょう」

えり「ちょっと待って下さい、賭けたのは“ハグ権”でしたよね?」

良子「……」

京太郎「えっ、そうなんですか?」ホッ

良子「まあイナザーワーズではそうとも言えますね」

えり(この人常識人かと思ってたのに……)

みさき(勝手にこんな設定されても怒らないなんて……いい)

良子「それでは、ハグを」

京太郎「あっ、はい(ハグって……そう言えば戒能さんって結構)」

恒子「ムチムチでスタイル良いよね~」ボソッ

京太郎「!? 福与さん!」ビクッ

恒子「あのわがままボディに抱きついて、しこたま揉んでみたい……みたくない?」ボソボソ

京太郎「そ、そんなこと……」

良子(ウィスパーがだだ漏れなんですが……ムチムチとか、わがままボディとか)

えり(このアナは……)ピキッ

京太郎「俺は……俺は……」

良子「ソー、ハグ……しますね」ギュッ

京太郎「うはあっ!?」ビクンッ

京太郎(福与さんにあんなこと言われたから、戒能さんの身体が、肉が、俺の本能を刺激してぇ!!)

良子(すごいリアクション……何だかリトル、楽しくなってきちゃいますね)

良子「ねえ、どうですか? 私のボディは」ギュッギュッ

京太郎「ど、どうと言われてもですね……(太ももが、吐息が、おもちがぁ!!)」ピクピク

良子(ボディ、結構たくましいですね……なかなかの高身長ですし、このまま身を委ねても……)

良子「ねえ、京太郎君」

京太郎「は、はい?」ビクンビクン

良子「このまま私と一緒に最後まで……」

えり「ストップ!! ストーップ!! 戒能プロ、ハグまでですから!」

良子「ダミッ!」

京太郎「た、助かっ……うっ」ササッ

恒子「ん? どうしてしゃがんだのかな?」

京太郎「何でもない、何でもないです!」

良子「京太郎君、コンティニューがしたいならいつでも……」

京太郎「あ、あはは……こ、今度は他のゲームしましょうよ、ね? あっ、野依さん、どうしました?」

理沙「邪神降臨!」プンスコ

健夜「次は、初夜権だったかな?」ゴゴゴゴ
はやり「身請け権だよ☆」ハヤッ
咏「気分も晴れたし、景気良くいこうかねぃ」ゴゴゴゴ

京太郎「えっ」

カンッ



照「京ちゃん」カモン

京太郎「えーっと、なんすかその広げられた両手は」

照「お姉ちゃんが抱きしめてあげる」

京太郎「そうですか」

照「そうです」

京太郎「ノーサンキューです」

照「……何故?」

京太郎「何故って聞かれても、そもそも抱きしめてもらう理由が無いとしか」

照「京ちゃん。弟にはお姉ちゃんに抱きしめてもらう権利がある」

京太郎「そもそも弟でも無いんだけど」

照「それに、私の胸部は無駄な障害物が無く抱擁に適している」

京太郎「自分からそれを認めるのか……」

照「さあ」

京太郎「謹んで遠慮させていただきます」  

以下ループ



京太郎「誰か抱きしめたいな……」

優希「呼んだか?」

京太郎「さて帰るか、お疲れー」

優希「待てい!」

京太郎「なんだよ」

優希「今優希ちゃんを抱きしめたいなって言っていただろう!」

京太郎「言ってねえ!誰か抱きしめたいなとは確かに言ったけどな!」

優希「誰かなら私でいいだろ!」

京太郎「お前抱きしめたって何も得るものないだろ……」

優希「むかっ……じゃあ試してみるか?」

京太郎「タコス買わされそうだから断る」

優希「……」

京太郎「というわけでじゃあな」

優希「……てりゃあ!」ギュウッ

京太郎「ぐえっ!?ば、ばか、首に抱きつくな!」

優希「当ててるんだじぇ!」

京太郎「何をだ」

優希「……」

京太郎「……」

優希「……」ギュウウウッ

京太郎「ぐええっ!?」

優希「もう許さん、抱きしめないならこのまま落としてやるじぇ……!」

京太郎「わ、わかった、抱きしめる!是非抱きしめさせてください!」

優希「わかればよろしい!さあかかってこい、京太郎!」

京太郎「ったく……じゃあいくぞー」

優希「おう!」

京太郎「ほれ」ギュッ

優希「ぁ……」

京太郎「おっ、意外にいい感じ」

優希「……むぎゅ」

京太郎「それにしてもお前暖かいんだな。冬は寒いからこれはなかなか……」サワサワ

優希「ひうっ!」

優希(きょ、京太郎の手が背中這ってるじぇ……くすぐったいけどまだもうちょっと……)

京太郎「あー、確かにこれはいいかも……甘く見てたな俺」サワサワ

優希「んきゅ……!」ビクッ!

優希(ちょっ、京太郎、そこ、ダメだじぇ!そこは弱……!)

京太郎「おっ、また暖かくなった。やべえ、離れがたくなってきた」サワサワサワサワ

優希「っ、ふっ、きょうた……!」ビクッ、ビクッ!

優希(な、なんで京太郎、こんな的確に私の弱いとこぉ……あっ、ダメ、私もう……!)

京太郎「ふうっ、なかなかいい抱き心地だったぜ優希」パッ

優希「……あ」

京太郎「いやあ、悪かったなバカにしちまって。お詫びに今度タコスでも奢って……」

優希「……」プルプル

京太郎「優希?」

優希「京太郎の、バカ……!」

京太郎「えっ、えっ?」

優希「うわああああんっ!!」

京太郎「……」

京太郎「あー……やっぱりやりすぎたか」

京太郎「明日は最低でもタコス作ってやんないとダメっぽいな……はあ」

カン!



まこ「~♪」

京太郎「……」ギュッ

まこ「……わりゃ、何しとるんじゃ?」

京太郎「先輩……その雑誌、今週のですか?」

まこ「そうじゃけど」

京太郎「俺まだ読んでないんですよ」

まこ「そんなら貸そうか?」

京太郎「いえ、このままで大丈夫です」ギュー

まこ(……大丈夫って言われてものう)

まこ「もうめくろうか?」

京太郎「先輩のペースでいいですよ」

まこ「ほうかの」ペラッ

京太郎「~♪」

まこ(……まあ、ええか)

カンッ

健夜「国内無敗舐めんま!! グランドマスターにひれ伏せい!!」ロォオオォン

良子「配牌……トゥーバッド……」
はやり「捨てる牌捨てる牌……全てツモり返ってくる……」
咏「視覚が……封じられた……」

京太郎「うわあ」

恒子「あちゃー」

えり「麻雀ってこんなでしたっけ」

理沙「地獄絵図!」プンスコ

健夜「勝った、私勝ったよ! 見てたよね、こーこちゃん、京太郎君!」

京太郎「あっはい」

恒子「すこやん……ちょっとやりすぎ」

健夜「勝てばよかろうなのだァアアッ! さあ京太郎君、ご褒美を!」

みさき「この人こんなキャラでしたっけ」

理沙「本性!」プンスコ

京太郎「じゃあ、(俺がした訳じゃないけど)約束は約束なので」

健夜「うん……えっ?」

京太郎「? どうしました?」

健夜「いや……京太郎君って、結構背高いよね」

京太郎「まあ平均よりは。182ですから」

健夜「結構、体つきも……ガッシリしてるよね。何かスポーツとかやってるの?」

京太郎「特にはやってないですけど、雑用で肉体労働とかは」

健夜「へ、へえ~」

恒子「あっ、畜生麻雀モンスターから独身アラフォーに戻った」

えり「打って変わって、ドキマギした様子ですね」

理沙「彼氏いない歴=年齢!」プンスコ

みさき「自己紹介ですか?」

理沙「!?」ガビーン

京太郎「それじゃ、ハグしますね……」スッ

健夜「ちょっ、ちょっと待った!」

京太郎「は、はい」

健夜「こ、心の準備があるから」スーハー

京太郎「そ、そうですよね。いきなりはマズいですよね」

健夜「…………よし!」

京太郎「では」スッ

健夜「やっぱちょっと待ってえ!!」

京太郎「また!?」

恒子「すこやん……」

えり「これもう無理ですかね」

みさき「何だこのおばさん」

理沙「……」

健夜「……あの、ちょっと思ったんだけど」

京太郎「は、はい。何でしょうか」

健夜「私と京太郎君って何なの?」

京太郎「何、と聞かれても……」

健夜「だって……ぎゅっとするってことはさ、もう普通の知り合い超えてるんじゃないかな」

京太郎「はい?」

恒子「あのー、これゲーム。すこやーん、これ単なるゲームの景品ですよー」

えり「聞こえてませんね」

健夜「だから、ね? 京太郎君、もし私のことぎゅっとするんなら、責任、取ってもらわないと……」

京太郎「せ、責任?」

理沙「重!」

みさき「深夜の豚骨ラーメン並に重いですね」

健夜「ね、ねえ、京太郎君は……」

京太郎「小鍛治さん」ギュッ

健夜「きょ、京太郎君!?」

恒子えり理沙みさき「!!??」ガタッ

京太郎「ハグって、こんな感じでいいですか?」

健夜「ふ、ふわぁ……(男の人に、抱き締められてる……。ぎゅっとされてる……)」キュンッ

京太郎「小鍛治さん、そんな心配しなくても大丈夫ですよ」ボソッ

健夜「あふぅうう……(耳元で、囁かれてるぅ……)」ジュンッ

京太郎「俺と小鍛治さんは、単なる知り合いじゃなくて、友人ですから!」

健夜「らめぇえええ……いっちゃうのぉ……」ビクンビクン

恒子えり理沙みさき「えっ」

京太郎「だから、遊び相手が福与さん以外いないなんて言わないで、俺とも遊んだりしましょう、ね?」

健夜「……」ビクッビクッ

恒子「……まあ、高校生だし」

えり「……当然、ではありますね」

理沙「無慈悲!」プンスコ

みさき「この年で墓場に入れという方が酷ですしね」

京太郎「友人でもハグは照れますけどね、気安い昔馴染みやちびっ子ならともかく……って、小鍛治さん?」

健夜「……京太郎、君」ガシッ

ズッキュゥウウウン

恒子「!? やっ、やった!?」

京太郎「ちょっ、ちょっと、こか、小鍛治さん!? いきなり何を……!」

健夜「いいよね? いっちゃってもいいよね、最後まで? いこうよ、いこうよねえ、京太郎くうん!!」ハァーッハァーッ

京太郎「イヤーッ!!」

えり「……守れなかった」


カンッ


京太郎「晴絵さん」ギュ

晴絵「きょ、京太郎いきなり何してんの!?」アタフタ

京太郎「なにって、一緒に炬燵でごろごろしていた晴絵さんを後ろから抱きしめてるんですけど」

晴絵「いや、見ればわかるけどなんでいきなり」

京太郎「えっと………正面に座りながら晴絵さん顔を見てたらなんだかムラムラしちゃって」

晴絵「ちょ!?直球すぎ!?まだお昼だし早いって!で、でも…その吝かでは」

京太郎「まあ冗談なんですけどね」

晴絵「えー…」

京太郎「ただ普段から奈良と長野だから滅多に会えないのもあって、つい抱きしめたくなっちゃったんです」

晴絵「京太郎………ちょっと離して」

京太郎「あ…ご、ごめんなさい!生意気でし『ギュッ』…晴絵さん?」

晴絵「後ろからもいいけどやっぱり正面からの方が嬉しいな」

京太郎「晴絵さん…」

晴絵「もう、こんな時ぐらい普通に呼び捨てにしてよ」

京太郎「うん…ゴメンな晴絵」ギュッ

晴絵「京太郎…暖かいね…」ギュッ

カン



憧「ねぇ、次はいつ会える?」

京太郎「今月は無理だから、来月の連休だな」

京太郎「ま、こないだ会ったばっかりだしさ、ちょっと我慢ってことで」

憧「うん・・・」

京太郎「高校生にとってはお金もバカにならないわけで」

憧「・・・・はぁ」

京太郎「憧?」

憧「なんか・・・寂しいのあたしだけみたい」

京太郎「はぁ?」

憧「京太郎はわ、私に会えなくっても平気なのかなって・・・」

京太郎「あのなぁ・・・」

京太郎「俺だって寂しいに決まってるだろ、会いたいに決まってるだろ」

京太郎「直接顔も見たいし、触りたいし・・・」

京太郎「だ、抱きしめたいって思ってるよ」

憧「きょうたろ・・・」

京太郎「だからそんな悲しいこと言うなよ」

憧「うん、ごめん・・・」

京太郎「わかればよろしい」

憧「本当にごめんね、変なコト言っちゃって」

憧「うぅ・・・わたしこんなめんどくさい女じゃないと思ってたんだけどなぁ・・・」

京太郎「そういうところも全部愛してるぜ」

憧「ば、ばか何言ってんのよっ!」

京太郎「照れてる憧もちょーかわいい」

憧「あーもう、うるさいうるさい!!」

京太郎「はは、元気でたみたいだな」

憧「もう・・・・・・ねぇ」

京太郎「ん?」

憧「あの・・・あのね!」

京太郎「おぉ?」

憧「今度会えたときに、その・・・」

京太郎「うん」

憧「さっき言ってたのの続き、していいよ」

京太郎「さっきの続き?」

憧「だからその・・・だ、抱きしめたいの続きッ!」

京太郎「へ?」

憧「あたしも、その、京太郎としたいって思ってる、から・・・」

京太郎「・・・いいのか?」

憧「お、女がいいって言ってるんだから、いいのよ!」

京太郎「・・・わかった」

憧「約束だよ?」

京太郎「あぁ、約束だ」

憧「うん!えへへ・・・」

京太郎「覚悟しとけよ!」

憧「覚悟してるから言ったんですーふふ」


京太郎(ゴム買っとかなきゃ)

憧(京太郎とキスキスきす鱚・・・・ふきゅぅ)


カン


やえ「抱きしめ、たい……?」

京太郎「はい」

やえ「私を?」

京太郎「はい」

やえ「……一昨日出直してきなさんな」

京太郎「やえさん、俺はマジですよ」キリッ

やえ「何でこういう時だけ真面目な顔するのかな」ハァ

京太郎「そりゃもう、大切だからに決まってるじゃないですか」

やえ「私を抱きしめることが?」

京太郎「やえさんのことが、ですよ」

やえ「……こんな状況じゃなけりゃ格好いいんだがね。ともかく、相手をしている暇は無いから、早く勉強に取りかかりなさい」

京太郎「仕方ない……」フゥ

やえ「ほら、勉強せんと試験が……」

京太郎「実力行使しか無いようだ」

やえ「は? 須賀君、何を……」

京太郎「うおおーっ! やえさぁーん!!」ガバァッ

やえ「きゃあああ!?」

京太郎「やえさん、やえさんスリスリ!!」

やえ「ちょっ、やめ、止めなさいってば!」バシンバシン

京太郎「やえさんのドリル、やえさんのもち肌、やえさんの―――ぶべらっ!」ズバァッシュ

やえ「あ、あんたねえ! いきなり何てことすんのよ!!」ガーッ

京太郎「ふみまへん」プシュー

やえ「そういうことをするにはねえ、色々手順を踏まないと……」クドクド

京太郎「つまり手順を踏めば、あれやこれやをしていいと……ひいっ、ごめんなさ」

やえ「……ちゃんと、しなさいよね。バカ」

京太郎「へっ?」


カンッ



京太郎「…」ギュ

春「離して、黒糖食べれない」

京太郎「じゃあ、後ろから」ギュ

春「うん、よし」ポリポリ

京太郎「あ、これだと俺が食べれない」

春「じゃあ…」チュッ

初「口移しだ…と…?!」

霞「チェストー!チェストー!!」

巴「ああ、霞さんの立木打ちが一段と激しく…」

小蒔「あの、そろそろ目を開けてもいいでしょうか?」

初巴「まだ駄目です」


カン 



えり「はぁー……」

京太郎「年末だってのにどうしたんだよ姉さん」

えり「今年も結局恋人ができなかったなぁ……と」

えり「クリスマスは仕事三昧、休む暇もないし、あればこうして弟のいる長野に来てしまう」

えり「出会いも何もないですよぅ……」ウジウジ

京太郎「そんなに俺のこと心配しなくてもいいんだぜ?」

えり「たった一人の弟の世話も焼けなくて何が姉ですか!」クワッ

えり「料理を作って来るので京太郎はそこに座っていてください」

京太郎「え……でも」

えり「手伝わなくていいですからね」

京太郎「もうビーフシチュー作っちゃったんだけど……」

えり「一体なんなんですか!洗濯物はしっかりたたみ終わってる!」

えり「お風呂も沸かしてある!料理も作ってる!大掃除する余地もない家の清潔さ!カピの世話もしっかり焼いてる!」

えり「私の存在理由って何なんですか……」

京太郎「そこまで思い詰めることなの!?」

えり「私は出会いすらないというのに、完全に先越されるじゃないですか……」

京太郎「……はぁ、そんなことないよ」アスナロダキッ

京太郎「昔の約束覚えてる?姉さんをもらう人がいなかったら――」

えり「俺が貰ってあげる、ですか?」クスッ

京太郎「そうそうそれそれ」

京太郎「だからさ、こう言うべきなのかどうかはわからないんだけど……焦らなくても、いいんだぜ」

えり「姉弟での結婚はできませんよ?」

京太郎「わ、わかってるよ!」

京太郎「そもそも、姉さんが売れ残れるなんてあり得ないだろ」

えり「……そうですかね」

えり「京太郎に抱きしめられるのはいつぶりでしたっけ、なんだか安心します」

京太郎「俺もだよ」

京太郎「もう少し、こうしててもいいかな」

えり「はい、是非」



カン