■清澄高校 空き教室

京太郎「さあ、唐突に始まりました清澄高校覗き大会」

??「その番組名、なんとかならんかったんか」

京太郎「ルールは簡単。わたくし、須賀京太郎を模した人形『京太郎人形』を部室に置いて隠し撮り」

京太郎「そして部室に入ってきた部員の反応を見るだけの内容となっております」

京太郎「実況は清澄のエアーマンこと須賀京太郎」




■清澄高校 空き教室

京太郎「さあ、唐突に始まりました清澄高校覗き大会」

??「その番組名、なんとかならんかったんか」

京太郎「ルールは簡単。わたくし、須賀京太郎を模した人形『京太郎人形』を部室に置いて隠し撮り」

京太郎「そして部室に入ってきた部員の反応を見るだけの内容となっております」

京太郎「実況は清澄のエアーマンこと須賀京太郎」

京太郎「解説は――」

まこ「染谷まこでお送りするんじゃ」

京太郎「おっと! さっそく誰かが部室前まで来たようです」

京太郎「あ、ちなみにやらせは一切ございません」

まこ「どの番組もそう言うがのぅ……」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

優希「おりゃー! 優希様参上だじぇ!」

優希「……って、誰もいないじゃないか」




■清澄高校 空き教室

京太郎「まず現れたのはタコス大好き片岡優希選手です」

まこ「団体戦と同じく、一番手で来たな」

まこ「なお、わしの出番は――」

京太郎「片岡選手、タコス片手に京太郎人形の置かれた雀卓に近づきます」

まこ「聞け」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

優希「仕方ない。麻雀牌でも積んで待つじょ」

優希「お、なんだこれ」

優希「……京太郎の、人形か?」

優希「あいつに似てバカ面だじぇ」ケラケラ




■清澄高校 空き教室

京太郎「なんだとコラ」

まこ「まあ、ニ頭身じゃからのう」

まこ「わしが作ったんじゃが、デフォルメした結果、アホ面になってしもうた」

京太郎「ひどいですよ染谷先輩! 俺って長野でも十指に入るぐらいのイケメンなのに」

まこ「……十人おるんか?」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

優希「のどちゃん……のじゃないか」

優希「咲ちゃんかな?」

優希「バカ面だけど、結構かわいいじぇ」ツンツン




■清澄高校 空き教室

まこ「そうじゃろうて。力作じゃけんのぅ」

まこ「うちの雀荘の方でも今度配るか」

京太郎「ちなみに制作期間は?」

まこ「……一週間」

京太郎「メチャクチャ手間かかるじゃないですか」

まこ「そうじゃのぅ……」

まこ「お、優希の方に動きがあるぞ」

京太郎「なんか人形と話してますね」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

優希「……昨日はゴメンな、京太郎」

優希「私もちょっと言い過ぎ」

優希「……いや、完全に私が悪かったじぇ」




■清澄高校 空き教室

まこ「なんかあったんか?」

京太郎「ありましたっけ……」

京太郎「……あ、あれのことか!」

京太郎「タコス買いに行って来いって言われたんですが、忙しいんで断ったんですよ」

京太郎「そしたら優希が怒ってどっか行っちゃって」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

優希「京太郎の都合も考えなきゃダメだった」

優希「……じゃなくて」

優希「部の備品ってわけでもなく、自分で食べるタコスぐらい自分で買いに行かないとダメだじょ」

優希「頭では……頭では分かってても」

優希「なんか京太郎にはツラく当たっちゃうじぇ……」

優希「こんなだから、嫌われるんだじょ……」グスッ




■清澄高校 空き教室

京太郎「いや、別に嫌ってないぞ?」

まこ「それ、本人の前で言ってやれよー」

京太郎「だっていつもの事じゃないですか」

まこ(脈無しかー)




□Live-清澄高校 麻雀部部室

優希「人形に言っても、解決しないじぇ」

優希「よし! 京太郎探して、謝りに行くじょ」

優希「思い立ったが吉日ー!」ドタドタ




■清澄高校 空き教室

京太郎「あ、部室出て行った」

まこ「収録終わったら会いに行ってやれよー」

まこ「なんか普通にいい話があっただけじゃったな」

京太郎「いつも通りじゃないですか」

まこ「こいつは……」

京太郎「あ、次が来ましたよ」

まこ「部長じゃな」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

久「誰が上埜さんだって!?」

久「……あら? 誰もいないじゃない」

久「せっかく裸踊りでも披露してあげようと思ったのにー」




■清澄高校 空き教室

京太郎「」ガタッ

まこ「座れ」

京太郎「何言ってるんですか染谷先輩! 部長の裸踊りが見たくないんですか!?」

まこ「何が嬉しゅうて女の裸踊りを見んといかんのじゃ」

まこ「お、部長も京太郎人形に気づいたようじゃ」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

久「須賀君じゃない! すっかり小さくなっちゃって」

久「誰の私物かしら……まこが作ったものかな?」

久「いつも雑用ありがとね? すごく助かってるわ」

久「これからも雑用よろしく!」ポンポン




■清澄高校 空き教室

京太郎「あれ……目から汗が」

まこ「飴のあとに間髪いれずムチが振るわれておるんじゃが」

京太郎「俺、これからも雑用を極めます……そうだ、ハギヨシさんのところに修行に行こう!」ガタッ

まこ「座れ」

京太郎「おっと、ここで部長が動いたー!」

まこ「京太郎人形持ってどこかに行きよるのぅ」

京太郎「いま! 俺の頭が部長の下乳に触れています!」

まこ「人形のな。ちゃんと制服越しじゃ」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

久「……誰もいないし、チャンスかしら」コソコソ

久「こんなこと人のいない部室でやってたら、ドン引きされそうだし」ガチャッ

久「……はー」

久「狭いとこがおちつくのってなんででしょうね」inロッカー




■清澄高校 空き教室

まこ「なんでロッカー入って満足そうにしとるんじゃ……」

まこ「って、京太郎どうかしたか?」

京太郎「染谷先輩……男にはヤらねばならぬ時があるんです!」ダッ

まこ「行ってしもうた……電話しとくかのう」

まこ「……あ、部長? ロッカー入ってる暇があったら逃げときんしゃい」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

京太郎「部長ーー! 合体しましょう!!」ガチャッ

京太郎「っていねーーーーーー!?」




■清澄高校 空き教室

まこ「はよ帰ってこーい」




■清澄高校 空き教室

京太郎「先程は大変お見苦しいところを」キリッ

まこ「ほんまよ」

まこ「というか、人形に対する反応は殆ど無かったな」

京太郎「別の物に変えましょうか?」

まこ「そうじゃのぅ……その方が面白いかも」

まこ「……あ、次の犠牲者が来たな」

京太郎「今度は咲かー」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

咲「こんにちわー」

咲「って、あれ? 優希ちゃんは先に来てたはずなんだけど……」キョロキョロ




■清澄高校 空き教室

京太郎「あ、優希ならさっき帰って来る時に会いましたよ」

まこ「ほお」

京太郎「謝りたいんだろ? 早く謝っていいんだぜ!? って言ったらローキック放ってきました」

まこ「こいつは……」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

咲「あ、京ちゃん。京ちゃんは先に来てたんだね」ナデナデ

咲「京ちゃん人形かぁ……可愛いなぁ」

咲「誰のだろ? あとで聞いてみよっかな」

咲「ほしいから……作り方、教えてもらえたらいいなぁ」




■清澄高校 空き教室

まこ「あ、ほしいならやる」

京太郎「咲も物好きだなぁ」

まこ「じゃけん、お前さんは……」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

咲「…………」

咲「京ちゃん――好きだよ」




■清澄高校 空き教室

京太郎「……は?」

まこ「おっ!」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

咲「……なんてねっ」

咲「お人形さんなら簡単に言えるのになー」テレテレ




■清澄高校 空き教室

京太郎「お、おぅ! なんだ、冗談か……!」バクバクバク

まこ「いや、現実見んかい」

京太郎「いやいやいや! 咲が、俺のこと好きなんてあり得ませんって!」

まこ「なんでじゃ」

京太郎「いや……だって、咲は和のことが好きですしっ!?」

まこ「和のことが好きなのはお前さんじゃ無かったんか?」

京太郎「の、和もキレイだとは思いますが……一番は」

まこ「……一番は?」

京太郎「あ、あー! 咲のやつ、部室出ちゃいましたよー!」

まこ(さっき部長に対する反応は演技かい……)

まこ「長野でも十指に入るイケメンなんじゃろ? しっかりせんかい」

京太郎「うぅ……」

京太郎「咲が、俺に振り向いてくれるわけない……わけない……」ブツブツ

まこ「こりゃ重症じゃのぅ」

まこ「……っと、和が映っとる」

まこ「いつの間におったんじゃ」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

和「…………」コソッ

和「…………」




■清澄高校 空き教室

まこ「おーい、実況。仕事せんかい」

京太郎「は、はい……原村和選手の入場です!」

まこ「さっき言ったわ」

京太郎「迷うことなく人形の置いてある雀卓に近づいていきますねー」

まこ「ん? あいつ、何を持っとるんじゃ」

京太郎「おっとぉ、ここで原村選手……包丁を取り出しました!?」

まこ「振りかぶってー」

京太郎・まこ「「刺したー!!」」




□Live-清澄高校 麻雀部部室

和「…………」ザックザック

和「ふふ……うふふふふ……」ザックザックザック




■清澄高校 空き教室

まこ「凶器攻撃! 凶器攻撃じゃ!」

まこ「京太郎人形、メッタ刺しになっております――あ、モゲた」

京太郎「」

まこ「普段は優等生な和選手の意外な一面が見れたのぅ」

京太郎「俺、転校します」ガクガク




??「なるほど……それは大変でしたね」

京太郎「ほんとですよ! 命の危険を感じました」

京太郎「あ! 咲のやつも危ないんじゃ……」

??「あ、そちらは手を回しておいたので安心してください」

梢「……代わりに手伝ってほしいことがあるのですが」




■劔谷高校 空き教室

梢「さあ、唐突に始まりました劔谷高校覗き大会」

梢「解説は劔谷高校麻雀部部長、古塚梢が務めさせていただきます」

梢「こづか、ではなく、ふるづか、ですからね」

梢「人の名前を間違えてはいけません」

梢「実況は清澄高校に引き続き、現在命を狙われている須賀京太郎さんに務めていただきます」

京太郎「え、やっぱり俺って命狙われてるんですか?」

京太郎「てか、こんなことやっていいんですか?」

梢「と、言いますと?」

京太郎「劔谷高校って結構アッパークラスな人たちが通ってる学校じゃないですか」

京太郎「……こんなの撮ってたら、そういう人たちに命狙われたりするんじゃ?」

梢「あ、それなら安心してください」

梢「父兄の皆様に許可はとっていますので」
                                      ウチノミユキガ ドンナハンノウシメスカタノシミデシテナァ>
京太郎「マジで」
                                          ウチモリコガドウスルノカ タノシミデタノシミデ>

京太郎「でも、あとで部員の皆さんに怒られるんじゃぁ」

梢「そうかもしれません……ですが」

梢「いまより前に進もうとするなら、ただ伝統を守っているだけではダメなのかもしれないと」

梢「そう思っているのです――」

京太郎(何言ってるんだこの人)

京太郎「あ、ところで今回は何を置くんですか?」

梢「エロ本です」

京太郎「は?」

梢「18禁のえっちな本を置いて反応を見ます」キリッ

京太郎「父兄の皆さーん! こんなこと言ってますよー!?」

梢「あ、これも許可取っているので大丈夫です」

梢「というか、父兄の方々のお宝本を提供していただきました」

京太郎「大丈夫かこの学校」

梢「あ、そうこうしているうちに第一犠牲者が来ましたよ」

京太郎「犠牲者って言っちゃった」




□Live-劔谷高校 麻雀部部室

澄子「こんにちわー」

澄子「あ、私が一番乗りでしたか……」





■劔谷高校 空き教室

梢「須賀さん須賀さん、佐藤さんが来ましたよ。早く実況してください」
                                                    スミコー! ガンバレー!>
京太郎「はい……えっと、最初に入ってきたのは劔谷高校二年生、佐藤選手です」

梢「一番最初に面白みの無い子を消化できてラッキーですね」

京太郎「おい」

京太郎「……佐藤選手、雀卓上のエロ本に目を止めました」

梢「目ざといですねー」




□Live-劔谷高校 麻雀部部室

澄子「……?」トコトコ

澄子「……!?」

澄子「な……ななな何でこんなものが部室に!」

澄子「誰ですか! こんなもの持ち込んだのっ!」カオマッカ




■劔谷高校 空き教室

京太郎「あ、良かった。結構普通の反応だ」

梢「何かやらかしてくれませんかね」

京太郎「佐藤選手、部室の棚から……ガムテープを取り出しました」

京太郎「ガムテープでエロ本をぐるぐる巻きにしてますね」
                                                        ギャー!>
梢「ちょっとぐらい中を見ればいいのに」




□Live-劔谷高校 麻雀部部室

澄子「よし……よし! これで誰も見ることは出来ないでしょう」

澄子「あとは捨てるだけ……皆さんが来る前に、捨てに行きましょう!」

澄子「捨てたあとで、部長に相談しましょう……」グスッ




■劔谷高校 空き教室

京太郎「その部長が元凶なのですが……ちなみに、相談されたらどう対応するんですか?」

梢「そうですね……」

梢「そんなことが……。佐藤さん、よく頑張りましたね」

梢「そんな本を持ち込む人がいるとは、大変悲しいことです」

梢「ですが……一度処分された以上、その子も気づかれたことは察するでしょう」

梢「もう学校に持ってくることは無い筈です」

梢「……もしも、もう一度こういうことがあれば」

梢「やりたくは無いのですが、持ち込んだ子を探しだして諭しましょう!」

京太郎「最悪だこの人」

京太郎「おっと、佐藤選手。封印したエロ本をゴミ袋に入れて部室を出て行きました」
                                                 スミコー! ステナイデクレー!>
梢「残念ながら、ボッシュートです」テレッテレッテーン

梢「え? ……ああ、ほんとですね」
                                      ヨリフジ
梢「先ほど映像に出てきた佐藤澄子さんですが、本当の名前は依藤澄子さんでした」

梢「不甲斐ない解説を代表して、謝罪します」

京太郎「申し訳ありませんでした」

梢「さて、形ばかりの謝罪をしたところで次に行きましょう」




□Live-劔谷高校 麻雀部部室

莉子「こんにちわ~」

莉子「あれ、皆いない……先に部活の準備してよっと」




■劔谷高校 空き教室

梢「二番手は一年生、安福莉子さんです」

梢「今年のインターハイ二回戦、最後の最後に振り込んで二位から三位に転落した子です」

京太郎「やだ、この部活殺伐としてる」
                                                    リコー! マケルナー!>
梢「軽いジョークですよ」

梢「……あれ? 安福さん、エロ本には気づいたようですが」

京太郎「……動きませんね」




□Live-劔谷高校 麻雀部部室

莉子「――――――――」

莉子「――――――――」




■劔谷高校 空き教室

京太郎「……あれ、立ったまま気絶してませんか?」

梢「そのようですね……救助班の方、お願いしまーす」
                                                  リコーーーーーーー!>
梢「そしてエロ本は雀卓の中にボッシュートです」テレッテレッテーン
                                                  ウワーーーーーーー!>

梢「しかし、別段なんともない反応ばかりですね」

梢「こんなフツーで個性が無いからインハイも負けたんですよ」

京太郎「麻雀と関係ないですからね」

梢「ともあれ……不甲斐ない兵庫県代表を代表して、謝罪します」

京太郎「俺は逆にホッとしてますよ」

京太郎「ゲラゲラ笑いながらエロ本読む人がいなくて」

梢「その程度で良ければ、私が」スクッ

京太郎「やめて」

梢「まあ、先程の二人は劔谷高校麻雀部の中では最弱」

京太郎(実はこの人が部内で一番失点しているんですが)

梢「必ず、やってくれるでしょう」

京太郎「やらかす、の間違いでは」

梢「あ、次の方が来られましたね」

京太郎「この人は……三年の椿野美幸さんですね」
                                                   ミユキー! ヤラカセー!>



□Live-劔谷高校 麻雀部部室

美幸「聞いてよもー!」

美幸「お父さんが未だに進路のことで反対して……っていなかった」

美幸「ま、いいや。お茶の用意でもしてよっと」




■劔谷高校 空き教室

京太郎「麻雀は?」

梢「もちろん、麻雀もやります」

梢「茶道は健全な精神を育む一助になれば、とやっているだけですので」

京太郎「育まれてませんよね。少なくとも一人は」

梢「おっとぉ、椿野選手、ここで卓上のエロ本に気づきました」

京太郎「聞けよ」




□Live-劔谷高校 麻雀部部室

美幸「? なにこれ」

美幸「…………」ペラッ

美幸「…………」ペラッ

美幸「……これ、えっちな本だよ!」ガガーン




■劔谷高校 空き教室

京太郎「表紙見た時点で気づけよ」

梢「佐藤さんと安福さんは表紙しか見てないんです。これは快挙ですよ」

京太郎「うわぁ、しかも次々とページをめくっていきますよ」

梢「ひゃーとか、きゃーとか言いながらガン見ですね……椿野さんはムッツリですから」

京太郎「いいんですか? お父さん」
                                                      イーンダヨ>
京太郎「いいんだ」




□Live-劔谷高校 麻雀部部室

美幸「う、うわぁ……そこに入っちゃうんだ……」

美幸「え、そこまで?」

美幸「……こ、こんなけしからんものを部室に置いてちゃだめだよもー!」

美幸「これは没収だね」イソイソ




■劔谷高校 空き教室

京太郎「椿野選手、エロ本を自分のカバンにインサート」

梢「自発的ボッシュートですね」

京太郎「そしてそのまま退出していきました」

梢「部活サボってお家で楽しむつもりですね。これは窃盗ですよ」

京太郎「ちなみに、さっきのは誰のエロ本だったんですか?」
                                                           ハーイ>
梢「椿野さんのお父様にご提供いただきました」

京太郎「いいのか。……ま、まあ、わりと普通に終わりましたね」

梢「初々しいムッツリでしたね」

梢「あ、ちなみに最後のページに椿野さんのお父様の名前を書いておきましたので」
                                                            ファッ!?>
京太郎「最低だコイツ」

京太郎「っと、ここで四人目が来ました」

京太郎「帰国子女の一年生、森垣友香選手の入場です」

京太郎「このまま、無難に終わってほしいですね」

梢「そうですね……華麗にトリを飾っていただきたいです」

京太郎「認識のズレがあるような」




□Live-劔谷高校 麻雀部部室

友香「部活でー!」

友香「あれ、みんな休みでー?」




■劔谷高校 空き教室

京太郎「安福さんは病院です」

梢「椿野さんなら、おうちでよろしくやってますよ」

京太郎「友垣選手、真っ直ぐ冷蔵庫に向かいます」

梢「あ、まさか」

京太郎「おっとぉ、冷蔵庫から麦茶と牛乳を取り出して……」

梢「あー……友垣さん、また混ぜてる」

京太郎「ミルク麦茶! ミルク麦茶を作っています!」

梢「まあ、まったくあり得ない組み合わせではありませんからね」

京太郎「ミルク麦茶片手にエロ本の置かれた雀卓に向かいます」

梢「友垣さん、麦茶と牛乳を冷蔵庫に戻してください」




□Live-劔谷高校 麻雀部部室

友香「お、日本のポルノマガジンかな?」

友香「どれどれ~」ペラッ




■劔谷高校 空き教室

京太郎「あぁ~……何の恥じらいも無く読みだしちゃった」

梢「普通……と、なぜか首ひねってますね」

京太郎「あれ? 普通のエロ本ですよね」

京太郎「ん……? 友垣選手、サイフから十円玉を取り出して」

梢「こすってますね……本に載ってる女性の股間のあたりを」

京太郎「友垣選手! モザイクはスクラッチとは違うんだぞ!」

梢「帰国子女ですからね……無修正が当たり前なのでしょう」

梢「あとでモザイクの取り方とか、色々と教えておいてあげましょう」

京太郎「ここで指導が入りましたー!」

京太郎「友垣選手、本に興味を無くしたのか放り出しました」

梢「うーん、いまいちパンチが足りませんでしたね」

京太郎「やっぱり、京太郎人形を修理して置いておいたほうが良かったでしょうか?」

梢「おそらく、この人誰……って状態になってましたよ」

梢「とはいえ、あまり新鮮な内容をお届けできなくて申し訳ありません」

梢「地味な麻雀部を代表して、謝罪します」

京太郎「劔谷高校麻雀部でしたー」



京太郎「……やっぱやめましょうって」

??「うるさいなぁ」

京太郎「バレたらマズいですって……絶対殺されますよ」

??「麻雀だって聴牌しとったら先制されとっても仕掛けたくなるし」

京太郎「俺たち多分四向聴ぐらいですよ。しかも打点も見込めなさそう」

漫「いままで犠牲になってきたデコの恨み……先輩達の弱みを握って巻き返す!」

京太郎「握りつぶされるのがオチですよ」




■姫松高校 空き教室

漫「さあ、唐突に始まりました姫松高校覗き大会」

漫「解説は私、姫松の核弾頭、上重漫が務めさせていただきます!」

京太郎「実況、俺でーす」

京太郎「劔谷からたらい回しにされたと思ったら、マズイことに巻き込まれました」

京太郎「なぜマズイかと言うと、劔谷の場合は三年の部長が主犯」

京太郎「姫松の場合は二年の戦犯(候補)とタッグを組まされてます」

京太郎「バレた時、どっちの方が危険度高いかはわかりますよね?」

漫「バレなきゃいいのよ」

京太郎「今回も京太郎人形は五体バラバラ……バラバラ……バラバラ……」カタカタ

漫「なんでそこで震えるん?」

京太郎「ちょ、ちょっと出れない事情があるので、今回はDVDを使います」

京太郎「ラベルには『えっちなDVD』と書かれてます」

漫「まあ、中身は『エロDVDだと思った? 残念! ドッキリでした!』って映像が出てくるだけだけど」

京太郎「うーん、兵庫よりは健全だけど、嫌な予感がする」

漫「ヘタレやなぁ。そんなやから意中の幼馴染一人落とせんのや」

京太郎「咲のことは関係ないでしょ!?」

漫「あ、一人目来た」

京太郎「次鋒の真瀬由子さんですね」

漫「わりとどうでもいい」




□Live-姫松高校 麻雀部部室

由子「次鋒、レオパルドン逝きます!! なのよー」

由子「……うーん、やっぱりここじゃないのよー」




■姫松高校 空き教室

京太郎「何か探してたんですかね?」

漫「さあ……? 多分、主将と鬼ごっこでもしてるんだと思うけど」

漫「末原先輩、早く来ないかなー」

京太郎「どんだけ弱み握りたいんですか」

京太郎「……真瀬選手、雀卓上のDVDに気づいたようです」




□Live-姫松高校 麻雀部部室

由子「ん? これは」

由子「なるほどなるほど~」キュッキュッ

由子「……じゃ、次に行くのよー」




■姫松高校 空き教室

京太郎「あれ、もう出て行きましたね」

漫「うーん……別にどうでも良かったけど、何の反応も無しか」

京太郎「いや、何かマジックで書いて行ったようでしたが」

京太郎「別の用事が忙しかったのかな?」

漫「というか、どうでも良さそうにしてたけど」

漫「真瀬先輩は案外、ああいうのよく見てるのかも」

由子「そんなことないのよー」

漫「そうかなぁ」

由子「そうなのよー」

漫・京太郎「「……うわぁ! もうバレたー!」」

由子「私も混ぜてほしいのよー!」

由子「あとは見てるだけだから。ね? ね?」

漫「は、はあ……? まあ、いいですけど」

由子「やったのよー」

京太郎「ひょっとして俺たちのこと探してたんですか?」

由子「二人だけでお楽しみってのはずるいのよー」

由子「あ、洋榎が来たのよー」

漫「主将か、要チェックや」

京太郎「うーん……このまま芋づる式に見る側に巻き込んだ方が安全か」




□Live-姫松高校 麻雀部部室

洋榎「この新井貴浩を作ったのは誰やあっ!!」

洋榎「……って、誰もおらんのかいっ」

洋榎「主将のウチより遅いとか弛んどるで」




■姫松高校 空き教室

漫「今日、部活休みですけどね」

京太郎「レギュラー四人以外には知らされてるんですよね」

漫「そう。四人には私のところで連絡網止めといたんや」

由子「私はともかく、それだと他の三人に漫ちゃんが仕掛け人ってバレちゃうのよー」

漫「…………」アブラアセ

京太郎「うわ、考えて無かったんですか」

京太郎「あ、そういえば……真瀬先輩はさっき何してたんですか?」

由子「さっき?」

京太郎「何かマジックで書いてましたけど」

由子「ああ、DVDのラベルに書き足しておいただけなのよー」

漫「え、なんてですか?」

由子「(ホモ)って付け加えただけなのよー」

京太郎「アカン」

漫「いや、これはこれで……主将! そんなものに興味あるんですかー!?」

漫「って言えるし、アリかも」

京太郎「ああっ! 愛宕姉選手、『えっちなDVD(ホモ)』を見つめています!」

漫「そのままレコーダーで再生してください! お願いします!」

由子「ちょっとちょっと、漫ちゃん必死すぎんのよ~」




□Live-姫松高校 麻雀部部室

洋榎「お? なんやこれ、対局のDVDか何か?」ヒョイッ

洋榎「…………」

洋榎「…………」スッ…

洋榎「…………」ススス

洋榎「…………」ペタン




■姫松高校 空き教室

京太郎「愛宕姉選手……?」

漫「あれ? ラベル見た瞬間、ケース置いて遠ざかった?」

由子「部屋の隅っこに体育座りしちゃったのよー」

漫「おかしいなぁ……主将なら、独り言で言い訳しつつ堂々と見ると思ったんやけど」

京太郎「なんか、怖がってる感じですね」




□Live-姫松高校 麻雀部部室

洋榎「…………」グスッ




■姫松高校 空き教室

京太郎「あっれ……涙目になってるんですが」

由子「きっと、ああいうの苦手なのよー」

由子「傍にあること自体、嫌なのかも」

漫「えー……苦手なら部室出ていけば済む話なのに」

京太郎「極力DVDの方見ないように、ドアとかチラチラ見てますね」

由子「きっと、皆を待ってるのよー」

由子「DVDは怖いけど、自分は主将だから部活サボっちゃダメとか考えてるのよー」

漫「そんな……せめて、部室の外とかで待ってればいいのに」

由子「多分、誰かが来ない限り、ずっとあそこで体育座りしてるのよー」




□Live-姫松高校 麻雀部部室

洋榎「……絹、まだかいなー」ソワソワ

洋榎「…………」ペタッ




■姫松高校 空き教室

京太郎「あぁ……膝に顔埋めちゃった」

漫「う……も、もういいかな」

京太郎「そうですねー」

由子「じゃあ、私から電話しておくのよー」

漫「お願いします」

由子「……あ、洋榎? 由子なのよー」

由子「うん、その部活なんだけど、今日は休みなのよー」

由子「そそ、だからまた明日なのよー」ピッ

由子「これで帰るはずなのよー」

京太郎「……あ、帰っていきますね」

漫「ほっ……」

由子「寄り道しないで帰るのよー」

漫「うーん……まあ、末原先輩に期待」

京太郎「結局続けるんですか」

由子「私も知らない洋榎の一面が見れて、新鮮だったのよー」

由子「問題はエロとホモのどっちが嫌だったのか……!」

京太郎「どうでもいいですよね」

由子「普段から『デクのオ●ンチン』とか言ってるわりに、案外うぶなのよー」

漫「言ってませんよ!?」

由子「残るは二人だけなのよー」

京太郎「えっと、愛宕絹恵さんと末原恭子さんですね」

由子「リアクションは洋榎に期待してたから、二人だと微妙かもしれないのよー」

漫「いやいや、末原先輩ならやらかしてくれますって!」

京太郎「活き活きしてるな、この人」

京太郎「っと、上重先輩待望、末原選手の入場です」

漫「きたーーーーっ!」




□Live-姫松高校 麻雀部部室

恭子「……ハァ」

恭子「まったく、あの人は……」ブツブツ




■姫松高校 空き教室

京太郎「なんかお疲れみたいですね」

漫「いいから、再生、はよ」

由子「そういえば、さっきいくのんと話してたのよー」

由子「いままで説教してたのかも」

京太郎「高校生に説教される大人って……ん?」

京太郎「末原選手、部室にカギをかけました」

漫「じっくりDVD見る気かな」

由子「まだDVDには気づいてないから、きっと別の目的なのよー」




□Live-姫松高校 麻雀部部室

恭子「……よ、よし」

恭子「誰も見てないし、いまなら……」ヌギヌギ




■姫松高校 空き教室

京太郎「ああっと! 末原選手、スパッツを脱ぎ始めました!」

由子「生着替えなのよー」

漫「先輩の大事なところが丸見えに……」ハァハァ

京太郎「そしてそして、バッグからスカートを取り出しました!」

漫「上は!? 上は脱がないんですか!?」




□Live-姫松高校 麻雀部部室

恭子「ん……しょ」

恭子「……えへ」ニコニコ




■姫松高校 空き教室

京太郎「いまリボンを結び、完全に乙女モードに変身です!」

由子「鏡の前でポーズ取りつつ、はにかんでるのよー」

京太郎「ここでくるっと一回転。スカートが綺麗な弧を描きます」

漫「スパッツ……スパッツだけでもください……」

京太郎「しかし、これほど気に入ってるなら普段から着てればいいのに」

由子「きっと体面とかあるのよー。恭子は意地っ張りだから」

漫「この映像……鑑賞用・保存用・布教用の三つを作らなきゃ」

由子「あ、漫ちゃん。私もほしいのよー」




□Live-姫松高校 麻雀部部室

恭子「さて……ちょっと名残惜しいけど、着替えて帰ろうかな」

恭子「部活無いみたいやし」ヌギヌギ




■姫松高校 空き教室

漫「…………」ダクダク

由子「あ、漫ちゃんが失血死しちゃうのよー」

京太郎「本望じゃないですかね」

京太郎「てか、帰っちゃいますね」

由子「いくのん経由で休みだって聞いたのかなー」

漫「……………………ふぅ」

漫「さて、末原先輩を堪能したことだし、次に行きましょう」キリッ

京太郎「はいはい」




□Live-姫松高校 麻雀部部室

絹恵「スミマセン、遅れましたー!」

絹恵「って、あれー? 誰もおらんやん」

絹恵「お姉ちゃーん、ロッカーとかに隠れとらんー?」ガチャッ




■姫松高校 空き教室

京太郎「最後の一人、愛宕妹選手です」

漫「末原先輩のが終わったので、無難に終わってくれれば」

由子「絹ちゃん、さすがの洋榎もゴミ箱の中にはいないのよー」

京太郎「おっと、ここで愛宕妹選手、卓上のDVDケースに目をつけました」




□Live-姫松高校 麻雀部部室

絹恵「なんやこれ……」

絹恵「…………」ムッ




■姫松高校 空き教室

京太郎「あ、姉妹っていってもお姉さんと反応が違いますね」

漫「なんかムッとしとる」

漫「……あ、ケースを床に置いた」

由子「ここで絹ちゃん、壁際まで下がり、助走をつけて~」

京太郎・漫「「蹴ったーーー!!」」

由子「DVDがお空の星になっちゃったのよー」

京太郎「窓ガラス割れちゃいましたねー」

漫「うわ、外にいたいくのんにガラスのシャワーが」

京太郎「サッカー部のキーパーをやっていただけのことはありますね」

漫「うん、いい蹴りだった」

由子「絹ちゃんからコメントもらったのよー」

由子「お姉ちゃんが見ちゃう前に処分する必要があったんです。反省してます――って言ってるのよー」

京太郎「そのお姉ちゃんは中身見ることだけは回避したんですが」

漫「あ、救急車……もう来たのか」

京太郎「さて、これで全部ですね……無事終わった!」

漫「では、姫松高校からの中継を終了します」

由子「次はあなたの学校へ」

京太郎・漫・由子「「「また来襲~」」」

絹恵「お仕置きの時間だ! コラァ!!」グァシァァァ

京太郎・漫・由子「「「なっ……」」」



??「へー」

??「だからこっちに来た時、顔が酷いことになってたんだ~」

京太郎「他にも大事なとこ蹴られたりしたんだよ」

淡「……隠し撮りかー」

淡「よし! やろう!」




□Live-白糸台高校 体育倉庫

淡「んしょ……んしょ……」

淡「さ、さあ! 始まりました、白糸台覗き大会!」

淡「解説は高校百年生、大星淡がやっちゃうよ!」ババーン

京太郎「まだ始まってねえよ」

淡「えっと、計画の再確認しとこっか」

淡「テルーと菫先輩とたかみ先輩を体育倉庫におびき寄せて、閉じ込める」

淡「んで、その反応を見て楽しんじゃうよ!」

京太郎「それは分かってるけど、その手に持った毛布と魔法瓶は何だ?」

淡「これ? 今日はちょっと寒いし、三人のために毛布持ってきたんだ!」

淡「魔法瓶の中身は、たかみ先輩の大好きなお茶だよ~」ニコニコ

京太郎「なんだ……その微妙な気遣い」

淡「倉庫の入り口はリモコンで自動開閉に改造してくれた?」

京太郎「ああ、俺が一晩で仕上げたぞ!」

京太郎「まあ、最終テストやっとくか」

京太郎「俺は外出るから、中で異常無いか見ててくれ」

淡「わかったー」

京太郎「ほいっと」ポチッ

淡「お……おおお……勝手にしまった!」

京太郎「なんかおかしいとこないかー?」

淡「ないっぽーい」

京太郎「オッケー。じゃあ開け……あれ?」

淡「ん?」

京太郎「おっかしーな……なんかリモコンが反応しねー」

淡「えっ、うそー! 私が中にいるのにー」

京太郎「電池切れかな……ちょっと電池探してくるわ」

淡「わかったー!」




■白糸台高校 空き教室

京太郎「戻りましたー」

照「あ、おかえり」

菫「ご苦労さん」

京太郎「ちゃんと出れなくなってます?」

菫「成功したみたいだ」

菫「さて、白糸台覗き大会……改め」

菫「淡にお仕置き大会を始めよう」

照「わー……ぱちぱち」パチパチ

尭深「んと……玉露で、良かった?」

京太郎「あ、ありがとうございます」

菫「一応、経緯というか趣旨を説明しておこうか」

菫「淡と須賀君が私達を体育倉庫に閉じ込めて楽しもうとしていたようだが」

菫「それを逆に利用して、淡を体育倉庫に閉じ込めさせてもらった」

菫「そうとは知らず、閉じ込められている淡を見て楽しもうという企画だ」

照「もうかなり暗いし……淡なら直ぐに泣き出すはず」

尭深「お、お仕置き……しないと」

京太郎(わー、寝返って良かった)




□Live-白糸台高校 麻雀部部室

淡「~♪」

淡「キョータロー、まだかなー?」




■白糸台高校 空き教室

菫「解説と実況は私と照と尭深と須賀君の四人でやっていくんだが」

照「本日は特別ゲストを用意してまーす」

尭深「ぱちぱち」

京太郎「え? そうだったんですか?」

照「うん……どうぞ、お入りください」

??「……ど、どうも」

京太郎「はっ!?」

咲「京ちゃん、久しぶり……だね? 元気だった?」

京太郎「ちょ……な、なんで、咲がここに……」オロオロ

照「特別ゲストだから」

京太郎「あ、あれー? ちょっとお腹が痛くなってきたゾ」ガタッ

菫「座れ」

照「……咲、がんばってね」ボソボソ

咲「う、うん……ありがとう、お姉ちゃん」ボソボソ

京太郎「ほ、ほんと……何で咲がいるんだ?」

咲「い、いちゃダメ……かな?」

京太郎「だ、ダメじゃないんだが……その」

菫(煮え切らないやつだな)

尭深(押し倒せばいいのでは……)

照(頑張れ、咲ー)

京太郎「……と、とりあえず大星の様子でも見るか!」

咲「う、うん。そうだね」

菫(逃げたな)

尭深(逃げた……)

照(頑張れ、咲ー)




□Live-白糸台高校 麻雀部部室

淡「…………」プラプラ

淡「……ぶー! キョータロー、おそーい!」プンスカ




■白糸台高校 空き教室

京太郎「大星選手、ヒマで堪らないのか跳び箱に座って足を振っています!」

菫「見ればわかるな」

咲「そういえば……何で淡ちゃんは体育倉庫に閉じ込められているんですか?」

菫「お灸を据えるためだ」

菫「一応、事情を知らない咲ちゃんのために説明しておくか」

照「そうだね」

照「淡はトンデモナイことを仕出かした」

咲「あ、お姉ちゃんのプリン食べた以外でお願いします」

照「…………」ウツムキ

菫「まあ照はどうでもいいんだが、淡は自由奔放すぎるきらいがあってな」

菫「この間など七日間連続で『ヒャッハー! 今日はハロウィンだ!』と部員にお菓子をねだっていたんだ」
                                      ハーベストタイム
菫「二日目からは皆もお菓子を用意してくるから、淡が『収穫の時だ!』と言いながら大喜びで食べて……」

咲「えっと……お互いに楽しんでるならいいんじゃないでしょうか」

菫「でも、私には一つも分けてくれなかったんだぞ!? おかしいだろ、お菓子だけに」

咲「それはひょっとしてギャグで言ってるんですか?」

菫「咲ちゃんが手厳しい……」

菫「渋谷! お前からも言ってあげてくれ」

尭深「は、はい……」

尭深「こ、この間のことなんですけど」

尭深「淡ちゃんが私の眼鏡とって『たかみ先輩は眼鏡を取っても可愛いね!』……って」

咲「……それだけですか?」

尭深「う、うん……からかうなんて、ひどいよね」ポッ

咲「そう思うなら、そうなんでしょうね……」

咲(渋谷さんの中では……)

菫「あ、淡に動きがあったぞ」

照「何か探してるのかな」




□Live-白糸台高校 麻雀部部室

淡「ヒマだし、bokete.jpでも見てよっと」

淡「携帯、携帯……」ゴソゴソ

淡「あれ……無い」




■白糸台高校 空き教室

京太郎「あるんだなこれが」スッ

咲「何で京ちゃんが持ってるの!?」

京太郎「携帯で気を紛らわされちゃいけないと思って、スってきた」

照「ナイス」

咲「もー……中身、見ちゃダメだよ?」

咲「それにしても、スリなんてどこで覚えちゃったの?」

京太郎「この間、満員電車に乗ったんだよ」

京太郎「んで、執拗の人の尻とか触ってサイフ取ろうとしてきた奴がいて、逆にサイフ取ってやったら開眼した」

咲「それ、スリじゃなくてチカ……」

京太郎「え?」

咲「いや、何でもないよ……やめよう犯罪行為」




□Live-白糸台高校 麻雀部部室

淡「うー……携帯」

淡「部室に忘れてきたのかなぁ」

淡「…………」

淡「う、歌でも歌ってよ!」

淡「頂点まであと一息~」




■白糸台高校 空き教室

菫「おい! 音量絞れ音量!」

菫「下手に歌詞とか聞こえたらジャスコが来るだろ!」

京太郎「それで危ないのは地元の商店街です」

咲「あの……そういえば、一人足りないような気がするんですが」

照「え? 誰が?」

咲「淡ちゃんは体育倉庫にいて、お姉ちゃんと弘世さんと渋谷さんはここにいるけど」

咲「白糸台は……もう一人二年生の人がいたような」

照「……そうだっけ?」

京太郎「俺に聞かないでください」

照「んー……」

尭深「いましたっけ……?」

菫「あ、いたいた……スパッツ履いてて、大量失点した」

菫「また……また……」

菫「……なんだっけ?」

照「また……亦ニキ?」

尭深「あ、マタンキちゃんですよ」

照・菫「「それだ」」

菫「マタンキなら体育倉庫の外で待機してるな、たしか」

菫「淡が歌ってるのを止めないといけないし、ちょうどいい」

照「そろそろ動いてもらおうか」

菫「おーい、マタンキ」

菫「そろそろ体育倉庫の窓を塞いでくれー」




□Live-白糸台高校 麻雀部部室

淡「まーた遊ぼうよー」

淡「……あれ、暗い」

淡「……窓、塞がれてる?」

淡「…………」

淡「……あ! きょ、キョータローかぁ」

淡「もー、いじわるしないで出してよー!」プンスカ




■白糸台高校 空き教室

照「あんまり堪えてない?」

菫「しばらく放置してればいけるだろ」

咲「かわいそうですよ……」

京太郎「あ、これじゃ見えないんで暗視モードに変えておきますね」

咲「何で無駄にハイテクなの」




□Live-白糸台高校 麻雀部部室

淡「……うー」

淡「コラ! キョータロー、早く私を出せー」

淡「…………」

淡「い……いまならまだ許して、あ、あげるんだけどなー」

淡「…………」

淡「キョータロー……だよ、ね?」

淡「……うぅ」




■白糸台高校 空き教室

照「淡がメゲはじめた」

菫「もうひと押しか」

照「マタンキに扉ドンドン叩いてもらおう」

菫「そうしよう」

咲・京太郎 *1




□Live-白糸台高校 麻雀部部室

バンバン!

淡「ひうっ!」

バンバン! ワタシハマタンキジャナイゾコラァアア!

淡「や、やめて、キョータロー」

バンバン!

淡「やめてよぅ……」

バンバン!

淡「ぅ……」

バンバン!

淡「うああああああああああん!」




■白糸台高校 空き教室

京太郎「あぁ……泣いちゃった」

菫「う……」

咲「やっぱりやりすぎですよ。淡ちゃん大泣きですよ」

照「いや、でも……プリン」

モニター『テルー! たすけてー! てるー!』

咲「ほら! お姉ちゃんの名前呼んでるよ」

照「うぅ……」

菫「淡ー! 待ってろ、いま助けに行くからなー!」タッタッタッ

尭深「わ、わたしも」タッタッタッ

照「あ、待って……」タッタッタッ

咲「えっ、あの」

咲「……普通にマタンキさんに出してもらえばいいんじゃ」

京太郎「……もう行っちまった」

咲「後悔するのは目に見えていたんだから、こんなヒドイことしなければ良かったのに……」

京太郎「だよなぁ」

咲「もうっ! 京ちゃんだって同罪なんだからね!」

咲「……私も、止めれるチャンスはあったと思うけど」

京太郎「すまん……」

咲「…………」

京太郎「…………」

咲「……ふ、二人っきりになっちゃったね」

京太郎「お、おう……」

咲「……染谷先輩から聞いたんだけど」

京太郎「」ビクッ

咲「清澄でも、同じようなことしてたんだよね」

京太郎「え、えー……どうだったかなー」

咲「……わ、私のも、見てたんだよね?」

京太郎「見てな」

咲「染谷先輩から聞いたもんっ」

京太郎「うっ……」

咲「私は……その、好き……なんだけど」

咲「京ちゃんは……どう、なのかな」

京太郎「お、俺は……」

咲「…………」

京太郎「……俺も、咲のことが」

  ハーベストタイム
和「抹殺の時だ! コラァ!!」グァシァァァ

京太郎・咲「「なっ……」」

咲「の、和ちゃん!? なんで白糸台に」

和「咲さんあるところ、私有りですよ」

咲「その包丁……何に使うの」

和「…………」

和「さあ、須賀君――天に還る時が来たのです」スッ

京太郎「和……」

咲「やめて! 和ちゃん!」

和「咲さんどいて! そいつ殺せない!」

咲「ど、どかないよ」

和「……なら、咲さんを殺して私も死ぬ!」

京太郎「やめろ和! お前の目的は俺だろう!?」

和「私の目的は咲さんだけです!」

和「なんで……なんで咲さんは須賀君を庇うんですか!」

咲「京ちゃんが好きだからだよ!」

和「私のことは嫌いなんですか!?」

咲「違うよ……和ちゃんも好きだよ」

咲「ただ……和ちゃんより京ちゃんの方が好きなだけだよ」

和「…………」

和「……須賀君」

京太郎「……おう」

和「咲さんを幸せにすることを誓いますか?」

京太郎「ああ、誓う」

和「破ったら殺しますからね」

咲「和ちゃん……」

和「ちくしょおおおおおおおお! リア充なんて爆発しろおおお!」ダッ

咲「和ちゃん! 包丁持って走ってたら捕まるよ!」

和「ナマハゲの真似だからいいんですよおおおおぉぉぉ……」

京太郎「……い、行ったか」

咲「あ、あは……京ちゃん、足震えてるよ?」
                                                         アワイー!>
京太郎「さ、咲だって」
                                                         ミンナー!>
咲「だ、だって怖かったんだもん」

咲「……ねぇ」

咲「だ、抱きついても、いい?」
                                                  ウワアアアアアアアァァー!>
京太郎「お、おぅ」ギュッ
                                                ギャー! インランピンクダー!>
咲「えへへ……」

咲「京ちゃん――好きだよ」

京太郎「俺も――好きだ、咲のことが」

咲「ん……」




■清澄高校 空き教室

咲「あ、京ちゃん、ご飯粒ついてるよ」ペロッ

京太郎「うおわっ! な、なんつー取り方しやがる!」

咲「えへへ」

久「熱々ねぇ」

まこ「咲が日に日に積極的になっちょる気がするが……」

優希「咲ちゃん……幸せになるんだじぇ!」

優希「あ、そういえば明々後日」

咲「あ、和ちゃんの初公判だね」

京太郎「大丈夫か? 和のやつ」

優希「のどちゃんのお父さんが弁護するし、きっと大丈夫だじぇ」

京太郎(和……お前が刑務所に入れられようが、俺は絶対に約束を果たすぜ!)

咲「? 京ちゃん、どうかした?」

京太郎「咲はかわいいな、って思ってただけだよ」

咲「も、もー! からかわないでよね!」

まこ「おお、そうじゃ京太郎」

まこ「お前さん宛に連絡があったんじゃ」

京太郎「俺宛に?」

まこ「福与アナからじゃ」

まこ「なんでも、今度プロ雀士相手に覗き大会を――」





                                          ~終わり~