京太郎「痩せたい、ですか?」

純代「はい。私はこの体型で別に苦労も劣等感もありませんでした。しかし……しかし……」ポロポロ……

京太郎「なにか、あったんですね?」

純代「はい。先日、部室の椅子が壊れていたんです。本当は脚が腐ってただけだったのですが……うぅ……」

京太郎「体型が原因で堀越さんが疑われた……」

純代「ここまで悔しいと感じたのは、麻雀以外で生まれて初めてで、どうにもできなくて……」

京太郎「痩せる決意をしたと。で、俺に何を?」

純代「聞くところ、須賀くんは長野でも指折りのトレーナーと聞きました。ご指導していただけないでしょうか!」

京太郎「別にそんな指折りのトレーナーだとかは……でも、女性の涙を見た以上、引き受けないわけにはいきません!」

純代「で、では!」

京太郎「任せてください。絶対に見返しましょう!」



ーーーー特訓開始


京太郎「あなたの体重を今まで支えてきた筋肉があるので、筋トレは体重が落ちてからです」

京太郎「先ずは食事と長時間の軽い運動がメインになります」

純代「はい!」

京太郎「平日は通学で、夜と休日はこの合宿所の周囲がハイキングコースになっているので、そこを歩きます」

純代「はい!」

京太郎「食事ですが、朝は基本水のみです」

京太郎「昼に玄米を中心に、野菜などできるだけ脂質のないものを食べて、夜にまた玄米を中心に、タンパク質を摂ります」

京太郎「無論、量は雀の涙と思ってください」

純代「う、は、はい!」

京太郎「では、先ずは歩きましょう!」

純代「はい!」



ーーーー2週間目


京太郎「だいぶ落ちましたね。ウォーキングも慣れてきて、息もきれなくなってきました」

純代「わ、私、こんなに痩せたの初めてです……」ポロポロ…

京太郎「それでもまだ肥満体です。見返すことはできません」

純代「グス……はい!」

京太郎「2週間で落ちたには落ちましたが、ここから少し体重の落ちが悪くなります」

京太郎それでも、あなたの体は確実に理想に近づいているはずです。それを忘れないで、頑張りましょう!」

純代「はい!」



ーーーー1ヶ月


京太郎「苦しいときですね」

純代「ぜ、全然落ちない……」

京太郎「でも、痩せるための身体はできてきてます。まだ辛抱が必要ですが、あなたならできる! 信じて頑張りましょう!」

純代「はい!」



ーーーーさらに2週間


京太郎「長期の休みです」

純代「集中してできる!」

京太郎「はい。それにあなたの身体は確実に痩せるための身体に変化しているはずです」

京太郎「あなたのスリーサイズは、このひと月で劇的に変化した」

純代「制服が大きくて……」

京太郎「新しい制服は、完璧な身体になったときのお楽しみです!」

純代「はい!」



ーーーーさらに3週間


京太郎「明日、とうとう登校ですね」

純代「あ、ありがと、ございます……」ポロポロ……

京太郎「この3週間の過酷な追い込みに、よく耐えましたね」

純代「それは、須賀くんがいたからです……」

京太郎「そんな、俺は……」

純代「須賀くんが励ましてくれたから、だから私……うぅ……」

京太郎「もう、あなたは泣く必要はありません。美人には笑顔が一番です」

純代「わ、私が、美人……?」

京太郎「見違えましたよ。もうあなたをバカにする人はいません。俺が保証します!」

純代「須賀くん……」

京太郎「純代さん……」



ーーーーそして翌日


純代「おはようございます」

貴子「コラァ! 深堀テメェ今までな、に……池田ァ! こいつ誰だ!?」

華菜「か、華菜ちゃんこんな綺麗なお姉さん知らないし!」

美穂子「あらあら、ずいぶん痩せちゃって。大丈夫?」

純代「はい。とても優秀なトレーナーさんに指導してもらったので」

美穂子「そう、とてもいいひとなのね」

純代「は、はい……」テレテレ…

美穂子「深堀さん、おめでとう」

純代「はい!」



カンッ!