「彼女、いますよ」


俺が答えると部長の瞳は凍ったように見えた
さすがに少しは驚いてくれたらしい
お互い無言になり、周りの音がよく聞こえる

窓の外の鳥はツグミだろうか、ちちちという声が部室内を支配する
部長は表情を変えないまま、ようやく「そう」と小さく呟いた
両手で支えていたカップの中の紅茶を飲み干し、

「そう」とまた呟く
今度はもっと小さかった


「なら、幸せなのね須賀君」

「女の子だらけの麻雀部だったら、彼女さんも気が気じゃないでしょうに」

「麻雀部の誰かとは考えてないんですね」

「あら、これでも鋭いのよ」

「部の誰かと付き合っていたらすぐに分かるわ」

「でしょうね…」

「それにしても……いえ、意外なわけがないわね」

「普通の女の子は須賀君を放っておかないもの」

「………」


今度は俺が黙った
黙ってこちらを見ていた部長が今度は目線を外し、淡々と言葉を紡いでいる
それが何故か痛々しく見えた
いや、痛いのはこっちの胸の中だ
なぜなら………


……………


久「ドチクショオォォォーーーーーーーー!!!!!どっこのメスブタイヌクソガキンチョメスネコカピバラよぉぉぉーーー!!!!」

まこ「長いわ、メスが二個も入ってるわ、落ち着かんかい」

和「染谷先輩も先ほどからりんごを何個握りつぶしてるんですか……それを誰が掃除すると」

久「掃除するのは……須賀…く………キエェェェェーーーー!!!」

まこ「和もなんじゃ、さっきからサンドバッグ叩いて……どこにあったんじゃそれ」

和「エクササイズですよ…ついでに予行演習です………」

和「やや内角を狙い親指を目のなかにつっこんでえぐりこむようにして打つべし打つべし…」

咲「みんな荒れてるね優希ちゃん」

優希「まったくあの馬鹿犬が誰と付き合おうが知ったこっちゃないじぇ」

まこ「(不動明王に大威徳明王がおるわ…二人とも見事な憤怒相じゃのう)」

久「……決めたわ」

まこ「なにをじゃ?」

久「"力をもった人間に奪われたものは絶対に取り戻す、時には悪党が一番の味方になる、とるべき手段は報復、レバレッジ"作戦よ」

まこ「要するに実力行使ってわけじゃな、京太郎の周りを徹底的に調査して、女の存在を確認したら消す…と」

まこ「そうじゃの、わしも手がふやけてどうしようもなくなったところだし、いっちょやってみるかの」

和「私も、その須賀君をたぶらかしたどうしようもないクソビッチをぶちころ確定したいと思ってたところですし乗りました」

咲「うーん、私は暴力とか好きじゃないんだけどなぁ、でも他にどうしようもないしなぁ」

優希「そうそう、他にどうしようもないから仕方なく、だじぇ」

まこ「(なんか本当に二人の背後に炎が見えるのう…)」


一方、京ちゃん


京太郎「嘘だっていつバラそうかなー、まぁ、特に問題ないし、いずれバレっだろ」

京太郎「てなわけで寿司でも食い行っかー」


カンッ