【ブラジル】


キィィィィィィン……

蒲原「ワハハー、ようやくブラジルにたどり着いたなー!」

睦月「うむむ…ブラジルなんて初めて来ました…」クラクラ…

妹尾「な…なんだか緊張するね~!」ワクワク

モモ「ここがブラジルっすか!やっぱり外国の空気は違うっすね先輩!」

ゆみ「ああ……そうだな。それよりも蒲原…お前に聞きたい事がある」

蒲原「ワハハー、なんだいゆみちん?」

ゆみ「何…簡単な事だ、非常に簡単な事………なぜ私達がブラジルにいるのか説明を求める!」

蒲原「ワハハー!なんだその事かー、ゆみちんも細かいなー!」

ゆみ「そういう問題じゃないだろ!?旅行に連れていってくれるって聞いたからついていってみたら……」

ゆみ「場所がブラジルっていくらなんでもおかしいだろ!?」

蒲原「ワハハー!まあまあ、落ち着いてゆみちん!それはこれを見れば分かるぞ~!」パラリ

ゆみ「なになに……『鶴賀学園探検隊!アマゾンに眠る幻の20メートル蛇を追え!』……なんだこれは?」

蒲原「ワハハー!この前、学園の方からこの企画をやらないかって聞かれてなー!二つ返事でOKしたんだ!」

ゆみ「おい!なんで、その事を私に言わなかったんだ蒲原!」

蒲原「ワハハー、だってゆみちんいなかったじゃないか~!仕方ないだろー?」

ゆみ「お前なぁ……!」

モモ「落ち着いてくださいっす先輩!20メートル蛇なんて凄いじゃないっすか!」

睦月「…………本当にいると思っているのか?」

モモ「もちろんっすよ!20メートル蛇なんて見付けたら大発見じゃないっすか!」

ゆみ「……頭が痛くなる」

妹尾「道理で私達の荷物の中にアーミーナイフがあった訳だよ…」

蒲原「ワハハー!探検に使う道具なら学園から沢山支給されてるから大丈夫だぞー!」

ゆみ「そういう問題じゃないだろ…」

蒲原「ワハハー!学園の話だと探検をすました後は自由にしていいらしいから、チャッチャッと終わらせて遊ぶとしますかー」

妹尾(チャッチャッと終わりそうにないんだけど……言わない方がいいのかななぁ?)

睦月「しかし…私達は現地の言葉なんて分かりませんよ?それに地理に関しても分かる訳ありませんし…」

ゆみ「睦月の言うとおりだな……蒲原、どうするつもりなんだ?」

蒲原「ワハハー、それなら心配ご無用!学園の話によると通訳も出来る案内人が現地にいるらしいぞ~!」

蒲原「かなり信頼できるらしいから安心してくれだってさ!」

ゆみ「ほう……ならいいんだけどな…」

妹尾「そろそろ来るはずなんですが……」


ブロロロロ……

蒲原「ワハハー!どうやら来たみたいだぞー!」


キイイイイイイイイ…… ガチャッ バタンッ…

京太郎「鶴賀の皆さん!ブラジルにようこそ来てくれました!私が現地の案内と通訳を担当させていただく須賀京太郎です!」

ゆみ「お前は清澄の麻雀部員!?なんでお前がブラジルにいるんだ!」

京太郎「ああ、ちょっとした副業って奴ですよ!気にしないでください!」

ゆみ「いや、普通に気になるんだが…」

蒲原「ワハハー!よろしく頼むぞ案内人!」

京太郎「ははは!任せてください!期待に答えてみせますよ!」

モモ「ところで空気さん!幻の20メートル蛇って本当にいるっすか!?」

京太郎「なるほど、皆さんはリンシャンカイホーを見付けるために来たんですね!」

ゆみ「リンシャン……なんだって?」

京太郎「わはははは!皆さんのいう20メートル蛇はですね、現地ではリンシャンカイホーと呼ばれているんですよ!」

睦月「………リンシャンカイホー…なんて分かりやすい名前なんだ」

妹尾(リンシャンカイホー………変な名前)

京太郎「それでは皆さん!早速アマゾン川に行く事にしましょう!さぁ、乗って乗って!」

睦月「う……うむ」

妹尾「なんだかワクワクしてきちゃったよ!」

モモ「幻の20メートル蛇……待っていろっすよ!」ドキドキ

蒲原「ワハハー!一体何が待ち構えているんだろうなー!」

ゆみ「はあ……先が思いやられるよ…全く」


バタンッ ブロロロロロロロロ……


こうして鶴賀麻雀部は幻の20メートル蛇、リンシャンカイホーを求め、アマゾンへと向かった!
しかし、これから数々の恐怖が待ち構えている事を彼女達は知るよしもない!
果たして、加治木ゆみ率いる鶴賀麻雀部はリンシャンカイホーを見付ける事が出来るのだろうか!?
彼女達の戦いが今、ブラジルの地にて幕を開ける!

車で移動する事三時間、ようやく麻雀部員はアマゾン川へとたどり着いた!
部員達は偉大なるアマゾン川の前に早くもペースを呑み込まれてしまいそうになる!


ゆみ「さて、着替えた訳だが……これからどうするつもりなんだ?」

蒲原「ワハハー、リンシャンカイホーはアマゾンの奥深くにいるらしいから、まずは船で移動する事にしよう!」

モモ「リンシャンカイホー…私が捕まえてみせるっすよ!」

睦月「うう…乗り物酔いしてしまった……」

京太郎「皆さん、気を抜かないでくださいよ!常に危険は我々の隣にいるんですからね」


こうして部員は船の中へと移動する!
船に揺られながらも隊長であるゆみは考え事をしていた!


ゆみ(私達……麻雀部だよな?)


しかし、そんな彼女達に恐怖は唐突に現れた!


京太郎「この野郎!あっち行きやがれ!」


ガチャ パーン! パーン!


突如、船内で銃声が鳴り響く!案内人である京太郎が水中に向かってライフルを撃っているのである!

蒲原「ワハハー!何をしているんだ~!」


ガチャ パーン! パーン!

ライフルで数発撃った京太郎は額の汗を拭うと、ライフルを使った理由を説明する!


京太郎「蛇が船内に侵入しようとしたんだ」

モモ「蛇って……もしかしてリンシャンカイホーっすか!?」

京太郎「いえ、違います……リンシャンカイホーではありません!しかし、人を攻撃する凶暴な蛇である事は確かです」

妹尾「そ……そんな…私達どうなっちゃうの?」


予期せぬ事態に妹尾を始め、他のメンバーにも恐怖の色が浮かび上がる!
しかし、彼女達にはリンシャンカイホーを見付けるという使命がある!
今さら引き返す事などできないのだ!


蛇の侵入というアクシデントに見舞われながらも、麻雀部はようやく陸地へと降り立った!

蒲原「ワハハー、やっと陸地だ!」

睦月「うう……気持ち悪い…」

妹尾「大丈夫、睦月ちゃん?」

ゆみ「船に乗っていただけなのに、なんだか凄く疲れた……」


メンバー一同に安堵の表情が浮かびあがる!しかし、次の瞬間、戦慄の事態が彼女を襲う!


京太郎「モモの足にサソリがいる!」

モモ「た、助けてくれっすよ~!」


なんと東横桃子部員の足にサソリがくっついていた!


蒲原「ワハハ……落ち着くんだモモー!」

京太郎「動かないでくださいよモモ!刺されれば命はありません!」


サソリの尻尾に付いている針に刺されれば、40度以上の高熱にうなされ
最悪の場合死に至る!モモはすでに生きるか死ぬかの状況を迫られているのである!

恐怖に怯えるモモを安心させるべく京太郎は彼女の足からサソリを取り除く。だが、これで恐怖は終わった訳ではない!


妹尾「む…睦月ちゃんの足下にもサソリが!」

睦月「う…うわぁぁぁぁ!」


睦月部員の足下だけにとどまらず、至る所でサソリが移動している!
不運な事に、麻雀部はサソリの住み処に足をおろしてしまったようだ!


京太郎「早くここから立ち去った方がいいですね……」

ゆみ「確かにそのとおりだ……皆、早くここから移動しよう!」

モモ「わ……分かったっす!」

蒲原「ワハハ……まさかサソリがいるなんて思わなかったなー!」


ザッザッザッ…

スコーピオンの毒の餌食になる前に住み処から立ち去る麻雀部員達!
しかし、このスコーピオンの恐怖もほんの序の口に過ぎない!


ゆみ「もう帰りたい……」

蒲原「ワハハー、弱音をはくなんてゆみちんらしくないぞー?」

ゆみ「お前はこの状況をなんとも思わないのか!?サソリだの蛇だの……頭がおかしくなりそうだ!」


八つ当たりをするかのように蒲原部員に対して怒鳴りちらすゆみ隊長!
おそらくサソリの恐怖によって、少々錯乱しているのだろうか!
そんな彼女を落ち着かせるべく、モモ部員がゆみへの説得を試みる!


モモ「落ち着いてくださいっす先輩!私の知っている先輩は皆の前で弱音を言う人ではなかったっすよ」

ゆみ「モモ……そうだな…他の皆も悪かった…情けない姿を見せてしまって…」

蒲原「ワハハー!ゆみちんも人間だもの!仕方ないさー!」

一同「ははははは!」


笑い声をあげる一同の中、京太郎だけが茂みの方を睨み付ける!
そして、おもむろにライフルを構え茂みに向かって発砲した!


ガチャ パーン!パーン!

モモ「ど……どうしたっすか急に!?」

京太郎「茂みの中にワニがいたんだよ」


京太郎はライフルをしまいながら不審に思うモモの問いに答える!
どうやらこのアマゾン川に生息するワニが部員を狙っていたらしい!
蛇、サソリ、そしてワニと次々と自然の脅威が彼女達を襲う!
しかし、今だにリンシャンカイホーの姿を目撃できないまま、むなしく時だけが過ぎていく!
部員達が森を抜けた時には、闇がこのアマゾンを支配していた!


京太郎「今日はここまでにしましょう」

睦月「うむ……その方が良いみたいだな」


ようやく訪れた安らぎの時間に、部員一同は胸を撫で下ろす。
しかし、そんな安らぎの時でさえ、自然の脅威は情け容赦なく彼女達に襲いかかる!


京太郎「モモの背中に毒グモがいる!」

モモ「ひいい!またっすか~!?」

京太郎「動かないでくださいよ……」ポイッ

モモ「あ、ありがとうっす……」

蒲原「ワハハー、モモはサソリやらクモやら…動物に好かれているな~!」

モモ「全然嬉しくないっすよ……」

妹尾「明日はどうするつもりですか……?リンシャンカイホーの手掛かりが見つからない事にはどうしようもありませんし…」

京太郎「明日は最近リンシャンカイホーが暴れたとされる場所へ案内しようと思います」

京太郎「リンシャンカイホーの手掛かりが見つかるかもしれません」

ゆみ「そうだな…ここは京太郎の言うとおりにしよう」

蒲原「ワハハー、それじゃあ私達は眠るとしますかね」


明日へ備え、睡眠をとる一同。
果たしてリンシャンカイホーは麻雀部員の前に姿を現すのだろうか!?
そして、何故須賀京太郎は銃を扱えるのだろうか!?

翌日、眠りから目を覚ました一同の目の前に衝撃的な光景が広がる!


蒲原「な…なんだこれは!?まるで巨大な生き物が通ったように木が折られているぞ~!」

モモ「これってもしかして…!」

京太郎「間違いない…これはリンシャンカイホーが通った後だ!」


ついにリンシャンカイホーの手掛かりを見つけた麻雀部!


妹尾「はわわ、どうします?この何かが通った後にそって移動しますか?」

睦月「うむ、私もそれが良いと思います……」

ゆみ「そうだな……よし!我々はこれより、リンシャンカイホーの通ったとされる場所に移動するぞ!」

蒲原「ワハハー!りょーかい!」


こうして、再び移動を開始する麻雀部!
果たしてこれは本当にリンシャンカイホーが通った後なのだろうか!


モモ「リンシャンカイホー!リンシャンカイホー!早く姿を見せろっす~!」

ゆみ「モモ……なんだその歌は?」

モモ「エヘヘ…この歌はリンシャンカイホーの…」


その時、丸太が麻雀部員の方へと転がってきた!


睦月「うむむむむ!」ガシッ

モモ「ああ!むっちゃん先輩!」


睦月部員が自分の身をていして丸太を受け止める!
危うく丸太の餌食になる所であった!睦月の勇気ある行動が麻雀部を救ったのである!


京太郎「それにしても何故、丸太が私達の方にきたんですかね?」


これはもしや、俺についてくるなというリンシャンカイホーからの警告なのだろうか!?
麻雀部一同に緊張が走る!


京太郎「そろそろ道が険しくなって来ましたね」

蒲原「ワ…ハ…ハ…もう疲れたぞ…」

ゆみ「諦めるな……きっと…リンシャンカイホーがここに…」


ガサッ!

妹尾「な……なに!?」


ついに、鶴賀探検隊が探し求めていたリンシャンカイホーがその全貌を現した!


ゆみ「こ…これは!」

妹尾「まさか…!」

モモ「そんな…!」

睦月「あり得ない…!」

蒲原「ワハハ…そんな!」

京太郎「こ…これがリンシャンカイホー!」


残念ながらテープはここで終わってしまい、その姿を皆さんに見せる事ができない……
しかし、確かに鶴賀麻雀部はリンシャンカイホーを目撃したのだ!
きっと彼女達はこの冒険を忘れない……そしてこう思い続ける事だろう!「時間の無駄だった」と……




第7話「迷ってんの Wow!Wow!」