【部室】

咲「京ちゃーん!ジュース買ってきたよ!」

京太郎「おっ、悪いな咲!買いに行ってくれてありがとな!」

咲「ううん、いつもは京ちゃんが買いに行ってくれてるんだから気にしないで!」

京太郎「そうか、確かにそうだよな!」ゴクゴクゴクゴク…

咲「ねぇ、京ちゃん」

京太郎「うん?どうした咲」

咲「部長さん達、いつ来ると思う?」

京太郎「そうだなー、確か遅れてくるって言ってたからま……だ……あれ?」バシャッ

咲「どうしたの京ちゃん!ジュースこぼしちゃったよ!?」

京太郎「急……に…ね…む………く……なって……」ガクッ

咲「京ちゃん………………クス」


ズリ…ズリ…ズリ…ズリ…



【三十分後】
京太郎「う……ん…?なんで俺はベッドの上で寝てるんだ?」


グス……グス…

京太郎「確か俺は……ジュースを飲んだ後、急に眠くなって……」


グス……エック…

京太郎「あれ、なんで俺…上半身が裸なんだ?」

咲「ひどいよぉ……京ちゃん……」グス…

京太郎「うおおお!?咲、お前…どうして裸なんだよ!」

咲「グス……京ちゃんが…京ちゃんが……」

京太郎「な……なんの話だよ!いいから早く服を……」


久「何を……しているの?」バサッ

まこ「ほほう……これはこれは」

優希「京太郎……お前…咲ちゃんに…」

和「宮永さん―――大丈夫ですか宮永さぁぁぁん!」

咲「…ふぇぇぇぇぇぇぇん!!」

京太郎「ち……違う!これは違うんだ!」

久「須賀君あなた……自分が何をしたのか分かっているの!?」

京太郎「待ってください部長よ!俺は何も…」

まこ「ひどい奴じゃのお前…咲を押し倒しておいて」

京太郎「そ、そんな事してませんよ!俺は…」

優希「じゃあこれはなんだじょ?犬、お前というやつはなんて腐った野郎だじぇ!」

京太郎「だーかーら!違うって言っているだろ!どうすれば分かってくれるんだよ!」

和「須賀君!あなたの言い訳なんて聞きたくありません!本当に見損ないました……この悪魔!」

京太郎「の……和……違う……俺は違ううう!」

和「ごめんなさい宮永さん……もっと早く私達が来ていればこんな事には……本当にごめんなさい!」ポロポロ…

咲「グス………グス…怖かった……怖かったよ皆!」ガバッ


京太郎は自分の身の潔白を主張し続けたが、信じてもらえるはずもなかった


久「須賀君……あなたには本当に失望したわ!もう二度と麻雀部に来ないでちょうだい!」

京太郎「そ……そんな…!」

和「部長の言う通りです!あなたの顔なんて二度と見たくありません!」

優希「犬………私に言ってくれたらよかったのに…」ボソッ

まこ「すまん、京太郎…いくらワシでもお前を弁護できそうにないわい」

京太郎「みんな……………」

久「さあ、早く出てってちょうだい須賀君!あなたの様な人は麻雀部にいる資格はないわ!」

京太郎「………………分かりました」トボトボ…

咲「グスッ………グスッ……ごめんねみんな…」

和「宮永さんは何も悪くありません…悪いのは全部須賀君なのですから」

咲「………………クスッ」



京太郎「なんでこんな事になっちまったんだよ……俺は本当に何もしていないのに…」ポツリ

京太郎「そもそも俺はずっと寝てた……あれ?確か俺は咲から渡されたジュースを飲んだ後、意識が……」


咲「京ちゃん」

京太郎「さ………咲!?お前…なんでここに!」

咲「京ちゃんに会いたかった……からかな?」

京太郎「咲、本当に俺は何もしていない……俺は」

咲「知ってるよ」

京太郎「え……?」

咲「だって京ちゃんはずっと眠っていたんだから。京ちゃんの寝顔…すっごく可愛かったよあはははは」

京太郎「咲……それってどういう事だよ咲」

咲「私が京ちゃんのジュースに薬を入れておいたんだよ……」

咲「そしてベッドに移動させて…京ちゃんの服を脱がせた後に自分の服も脱いで…」

咲「そして泣き真似をすればさっきの状況の出来上がり。京ちゃんを運ぶ時は大変だったよ~!」

京太郎「なんでだよ咲!?なんでそんな事をしたんだお前!」

咲「京ちゃんが悪いんだよ」

京太郎「へ…?」

咲「京ちゃんが他の女の子ばっかり見て、私の事を見てくれなくなったからなんだよ?ねえどうして?」

咲「昔はもっと私の事を見てくれてたのに…京ちゃんは私の事が嫌いになったの?ねえ?ねえ?ネエ?」

京太郎「咲……お前、何を言って……」

咲「もう私も我慢の限界だよ、京ちゃんがこれ以上私以外の女の人を見るのは堪えられない」

咲「京ちゃんは私だけを見ていればいいの私以外の女の子を見れなくしてあげるよあはははははははははははは」

京太郎「落ち着け咲!落ち着け!」

咲「あはははははははははははははははははは!京ちゃん!私の可愛い京ちゃん!永遠に私のものだけにしてあげる!」

京太郎「やめろ!咲!」

咲「京ちゃ~ん!!」バチッ!

京太郎「か……は…」バタンッ

咲「ふふふふふ…ちょっとだけ眠っててね私の京ちゃん……」バチバチバチ……


ピチャーン… ピチャーン…

京太郎「う………ん……ここは…?」

咲「おはよう京ちゃん」チュッ

京太郎「うわぁぁぁ!さ…咲!?ここはどこだよ!」

咲「あははははははははは、ここはね…私と京ちゃんの愛の巣だよ♪」

京太郎「あいの……す…?」

咲「そう、ここには私と京ちゃんしかいない…誰もこの場所に来る事もない」

咲「京ちゃんはずーっと、ここで私と二人で暮らすんだよ。え い え ん に ね 」

京太郎「ふ……ふざけるな咲!これはこんな場所に――!」


ズキッ

京太郎「かはっ…!」

咲「動いちゃ駄目だよ京ちゃん!まだスタンガンのダメージが残っているんだから」

咲「ふふふ……でも、京ちゃんは鎖で繋がれてるから、どっち道動く事は出来ないけどねあはははははははははははははは♪」

京太郎「咲……お前……!」

咲「安心して京ちゃん、ちゃんとご飯は私が作ってあげるから!京ちゃんも食べたいものがあったら遠慮しないで言ってね」

咲「すっぽんだって赤マムシだってウナギだって……ちゃんとおいしく作ってあげる!」

咲「だから京ちゃん……私だけをずっと見ててね」コツコツ……

京太郎「か…え…し…て……く…」

咲「本当はもっと京ちゃんとお話したいけど、これから学校があるから…ごめんね京ちゃん」

京太郎「お……前……!」

咲「それじゃあ京ちゃん!私は学校に行ってくるから…ちゃんと待っててね…私の大好きな京ちゃん」

京太郎「さ……き…待て……」


ギイイイイイ…… ガシャアアアアン

咲「あは…あはは……あはははははははははははははははははははははははは!」



【数日後】

和「宮永さん、今日は三人で一緒に食事にでも行きませんか?」

優希「タコス食べ放題の店に行くじぇ!」

咲「ごめんね二人共、これから行かなきゃいけない所があるの」

和「そうですか……それなら仕方ないですね」

まこ「京太郎の奴…今日も学校に来ていないみたいじゃな」

久「みたいね…まあ、あんな事をしておいて普通に学校に来ていたら、それはそれで腹が立つけどね」

咲「……………………」

和「部長、須賀君の話はやめてください……大丈夫ですか宮永さん?」

咲「うん……大丈夫だよ。ごめんね…心配させてしまって」

和「いえ、友達として当たり前の事ですよ!それに宮永さんが悲しむ顔は見たくありません……」

咲「ありがとう原村さん……それじゃあ私はこれで!」タッタッタッ……

優希「………………………」

京太郎「くそっ……鎖が外れねえ……どうすればいい?早くしないとあいつが帰って…」


ギイイイイイ……

咲「ただいま~!京ちゃん!今日は焼き肉だよ~!」

京太郎「し…しまった…」

咲「あははははははははは、京ちゃんったらまた無駄な事してる~!」

咲「いくらやっても鍵がないと外せないって何回言ったら分かってくれるのかなぁ~?」

京太郎「咲、もうやめてくれよ咲!いつもの咲に戻ってくれよ!」

咲「フフフ…何を言ってるの京ちゃん?これが本当の私だよ」

咲「京ちゃんの事が世界で一番大好きで京ちゃんの事を誰よりも一番愛している私なんだよ」

咲「ねえ、京ちゃん…もちろん京ちゃんも私の事が好きだよね?」

京太郎「咲……だから!」

咲「す き だ よ ね 」

京太郎「…………………コク」

咲「あははは、京ちゃんだーいすき!」チュッ

京太郎「……………………」

咲「それじゃな買い物行ってくるから…ちゃんとお留守番するんだよ京ちゃん♪ご飯はここに置いておくね!」


ギイイイイイ… ガシャアアアアン…

京太郎「くそっ…!どうしてこうなっちまったんだよ!………ん?」


キラリーン

京太郎「あれはまさか……この鎖の鍵か!?あれを使えば!」


スルスル…ガタン!

京太郎「いってー!あまり身体を動かしてなかったからか…思うように身体を動かせん…」


ズル…ズル…

京太郎「駄目だ…後もう少しなのに手が届かない…!もっと…もっと手を伸ばせないのかよ…!」


ギイイイイイ……

京太郎(しまった…!咲の奴…もう帰ってきたのかよ!?せっかくのチャンスだったのに…駄目か!)


?「京太郎……大丈夫かだじぇ?」

京太郎「この声はまさか……タコスか!?」

優希「嫌な予感がして咲ちゃんの後をついて行ってみたら…一体これはどういう事だじょ!?」

京太郎「タコス、説明は後だ!とりあえずそこにある鍵を俺にくれ!」

優希「わ、分かったじぇ!」

京太郎「ありがとよタコス!これを使えば…」


カチャカチャ…… カチィン

京太郎「よし!外れた!感謝するぜタコス!」

優希「京太郎、なんでお前はこんな所に」

京太郎「それは後で話す!今は早くこの場所から立ち去…」

咲「くらえっ!」ブォン!

京太郎「危ねえ!」


ガシャアアアアン!

優希「さ……咲ちゃん!?」

咲「あはははははははははははは優希ちゃん、なんでこんな所にいるのかな?」

咲「ここは優希ちゃんのようなよそ者は来ちゃいけないんだよ」

京太郎「やめろ咲!そのバットを捨てるんだ!」

咲「あはははははははははははは!優希ちゃん…悪いけど私と京ちゃんのために…死んで!」ブォン!

優希「誰がお前に殺されるものか!それはこっちの台詞だじぇ!」チャキッ

咲「あは!包丁なんか出して、もしかして優希ちゃん…私を殺すつもりなの?優希ちゃんの分際で生意気だよ!」ブォン


ガシャアアアアン!

優希「京太郎は私のものだじょ!誰にも渡さないじぇ」ヒュンッ

咲「あははははははははは!外れ~♪優希ちゃんなんかに殺される私じゃないんだよ!」

京太郎「狂ってる……何もかも狂ってやがる…!」

優希「うるさいうるさいうるさい!京太郎を苦しませた事を後悔させてやるじぇ!」チャキッ

咲「あはははははははははははははははははは!なら来てよ!優希ちゃん!」ブォン

優希「くっ……!」

咲「あははははははははは、今、楽にしてあげるからね優希ちゃん!」

優希「しまったじぇ…!」

咲「さようなら…優希ちゃん!」ブォン!

優希「――――――!」ギュッ


ガァァン!

京太郎「かはっ…!」ガクン

優希「な……京太郎!?」

咲「きょ……京太郎どうして!?」

京太郎「いててて……咲、もうやめてくれ…優希もだ…!」ツー

優希「京太郎……頭から血が――!」

咲「どうして…どうして優希ちゃんなんかを庇ったりしたの京ちゃん!?」

優希「そうだじょ京太郎!どうして私を……!」

京太郎「咲…優希…お前達が殺し合う理由なんて一つもないじゃないかよ……!」

京太郎「お前達は仲間だったんじゃないのか……笑い合える友達なんじゃないのか…!」ツー…

咲「京ちゃん……私は京ちゃんの事が」

京太郎「咲…これ以上…誰かを傷付けるつもりなら…俺はお前の事が嫌いになっちまうぞ…?」

京太郎「優希も……お前達二人共…俺が好きだった二人に戻ってくれよ……!」

優希「京たろお……」

京太郎「それがもし……許せないのなら…俺を殺してくれ……それならお前達も殺し合いをせずにすむ…」

優希「そんな…そんな事できるわけ…!」

京太郎「悪いなタコス…!俺のせいで…そんなにボロボロになっちまって…!」

京太郎「これ以上は…俺だけでいい……情けない奴は……俺だけで十分だ…!」

咲「……………………」

京太郎「咲ぃ………俺が死んだら…それで終わりにしてくれるか………」

優希「え…死ぬ、って……?う…嘘だじょ京太郎!」

咲「京ちゃん……!」

京太郎「……………」

優希「……」

咲「……」

優希「京太郎の…京太郎のいない世界なんて…」

咲「な く な っ て し ま え ば い い」


カラン…カラン…

優希「咲ちゃん……?」

咲「できる訳ないよ……そんな事、できる訳ない!」

京太郎「咲……」

咲「グスッ……エック…ごめんなさい京ちゃん……!ごめんなさい……だから…嫌いにならないで京ちゃん……!」

京太郎「咲………ごめんな…こうするしかなかったんだ…」

優希「京太郎……私の方こそごめんだじょ……傷…大丈夫か…?」ポロポロ

京太郎「ああ……ちょっとフラフラするけど、大丈夫だ……ありがとな、優希」

咲「京ちゃん……グスッ…」

京太郎「それじゃあ二人共、ここから出るとしようぜ!部長達も待っている事だしな!」


咲「……………それは無理だよ京ちゃん」


京太郎「………え?」

咲「確かに優希ちゃんとは喧嘩しない事に決めたけど…それとこれとは話は別だもん」

京太郎「お前………!?」

優希「咲ちゃん……やっぱり咲ちゃんは…」

咲「安心して優希ちゃん、私はもう優希ちゃんと喧嘩をするつもりはないから」

優希「えっ……?」

咲「私、考えたんだ…京ちゃんを独り占めしようとするから駄目なんだって」

咲「だから京ちゃんは…私と優希ちゃんの二人だけのものにすればいいんじゃないかな?」

京太郎「……………は?」

咲「だってぇ、優希ちゃんと二人で京ちゃんを愛していれば争う必要なんかないよね?」

咲「京ちゃんは私達の事を思ってくれているんでしょ?」

京太郎「な……お前…何を言って…!?」

優希「頭いいじぇ咲ちゃん!なんでそんな簡単な事に気が付かなかったんだじょ!?」

咲「だよね、優希ちゃん!この場所を私と優希ちゃんと京ちゃんだけの愛の巣にしよう!」

京太郎「ちょっと待てお前ら何を―――!」

優希「それじゃあ早速…京太郎のために愛の子作りをしようじぇ咲ちゃん!」

咲「うん、そうだね優希ちゃん!そうしようそうしよう!あはははははははははははははははははは」

優希「あははははははははははははははははははははは」

京太郎「だ……誰か助けてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」


ギイイイイイイイイイイ バタンッ…!




第6話「ヤンじゃった!ヤンじゃった我々!」