「はじめまして。私はここ、松実館の女将をさせて頂いております松実玄と申します。以後お見知りおきください」

    「当旅館のアピールポイントですか? そうですね、春夏秋冬の風を感じる豊かな自然と
 それらを眺めながら浸かる天然の露天風呂、でしょうか?」

    「後はなんといってもお料理ですね」

    「実は当館の厨房を預かる料理長は、以前は若いながら日本中を巡って料理修行を、」

    「え? ええ!? な、なんでそのことを……」

    「は、はい。実はその料理長というのは当旅館の副総支配人でもありまして、はい。私の……旦那様です」ノダ

    「し、紹介ですかぁ? えと、背が高くて優しくて気配り上手で……え? 人柄ではなく料理人としてですか?」

    「こ、これは大変失礼をば!」ペッコリン

    「うちでお出しす料理は基本的には和食ですが、和洋中なんでも得意で特にタコスが得意なんです」

    「はい、メキシコ料理の。ふふ、そうですね。あまり温泉旅館にはそぐわないですね」

    「けど、召し上がっていただいたお客様にも意外と好評なんですよ?」

    「はい。そんな一風変わった当旅館ですが、一度足を運んでいただければきっと気に入っていただけると思います」

    「上質の時間をお届けしたい、くつろぎの温泉宿・松実館はお客様のお越しを心よりお待ちしております」ペッコリン