―何時からだろう、自分の現状の立ち居地に満足出来なくなったのは―
優希「ツモ、8000オール!タコスぢからだじぇ〜」

―今まで大抵の事は人並みに出来ていたし例え出来なくても自分には向いていないのだとすぐ諦めていた―
久「通らないんだな、ロン、12000」

―だが麻雀は違った。たとえどんなに自分が弱くとも飽きることは無く、むしろどんどんのめり込んでいった―
まこ「ツモ、高めの清一色じゃ」

―俺はきっと麻雀に魅入られていて、あの5人の闘牌に魅入られていたんだろう―
和「そんなオカルトありえません」

―何時しか俺もあの5人の立つ場所へ行きたいと思い始めた―
咲「ツモ、嶺上開花」ゴ!


―俺は強くなるために全国を旅する事にした。生半可な気持ちじゃ出来ないしたくさんの時間が必要なので
学校は休学し部活は退部した。
みんな俺が居なくなる事を悲しんでくれた。意外だったのは和と部長が別れの時に泣いてくれたことだ。
和には正直嫌われてると思ったし部長には何とも無いただの雑用程度にしか思われていなかったと思っていたから嬉しかった。
ただ、別れの挨拶のとき虚ろな目をしながら何度も何度もごめんなさいと謝っていた部長は怖かった。―

―こうして俺の麻雀武者修行の旅が始まった。兎に角日本中の強い打ち手と戦いたくて日本中を駆け巡った―

「充電♪充電♪」

「わ〜金髪だ〜ちょ〜かっこいいよ〜」

―北は北海道、南は沖縄、日本列島を縦断した―

「主よ、京太郎君と出会えたことに感謝します」

「ねえ君、アイドル雀士に興味ない?」

―全国各地の雀荘に殴りこみにも行った―

「初心者丸出しの打ち方、まるでヨチヨチ歩きだ。ニワカは相手にならんよ!」

「キョウタロー、早く山に行こうよー!」

「男の人のおもちもなかなかのなかなかですのだ」ワキワキ

「玄ちゃん……」

―勿論常に勝てると言う訳ではなく、時々大敗して身包みはがされる事もあった。麻雀は残酷なんだ―

「御無礼、ロンです」

「クックック、河豚刺しでも食うかい、ニイチャン?」

―時には非合法な賭博場や任侠の代打ちなんかもした。もしかしたらもう俺はもう二度と表の世界では麻雀を打てないかも
しれない―

「京太郎か、すまない。この前お前が作ってくれたお菓子が内の組の者にえらく好評でな、また作ってく貰えないか?
お礼はちゃんと弾むからさ」

「キョウタロウ、ラーメンタベニイキマショウ」

「あ、私も行く!勿論キョウタロウの奢りだよね!」


―時には全国大会で結果を出した強豪高に殴りこみもした。今思えばよく捕まらなかったと思う―

「この鬼!鬼畜!悪魔!人でナシ!!」ガツガツガツ

「キョウタローの作るご飯ってほんと美味しいよね。ついつい食べ過ぎちゃう!」モグモグ

「このお菓子美味しい…また腕を上げたね、京ちゃん…」モグモグ

「ホンマ、ガースーの作る唐揚げは天下一品やな!」ガツガツ

「おねーちゃんったらもう…、でもホンマ須賀君の作るご飯って美味しいね」パクパク

―全国を旅していると何時の間にかそこそこ有名に成っていたらしくプロと会う機会も会った―

「わっかんねーすべてがわっかんねー、なんでこんなに美味しいのかマジわっかんねー」モグモグ

「お替り!」プンスコ

「ふう、君の作るカツ丼は実に美味しい。どうだ、内のチームの専属の料理人として雇われてみないか?」

―日本全国を旅して少しは強くなった気がする。でもまだまだあの5人には程遠い。もっと強くなって何時の日かみんなの横に
たってみせるぞ!だから、そのときまで待っていてくれよ、咲……―

カンッ