(男性用ホテル)

ハギヨシ「サルサソースと一口に言っても様々なレシピがあります。例えば……」

京太郎「へぇ、グリーントマトを使った緑のサルサソースなんてあるんですか」メモメモ

ハギヨシ「えぇ。ですが生のグリーントマトは日本では売ってないのに缶詰めになりますね」

京太郎「なるほど」メモメモ

ハギヨシ「まずは基本レシピに則って作り方をマスターしてみてそこから自分だけのサルサソースレシピを作ってみてください」

京太郎「はい、がんばります。俺だけのレシピができたらハギヨシさんも是非食べくださいね」

ハギヨシ「えぇ。楽しみにしています」ニッコリ



(ゲーセン)

京太郎「うぅ、やっぱり東京レベルたけぇ」ガチャガチャ

?「~♪」ガチャガチャ

京太郎「めくり中段とか見えねぇ」ギョエヘーマイリマシター

?「フフフ。高校100年生級の私に乱入するにはまだ10段ほど段位が足りないみたいね!」ニャスニャス

京太郎「(くそっ、さっきちらっと見た限り相手は女の子なのに)」ガチャガチャ

?「前転とか甘えは許さないよー。一気に決める!」ブンシンニャス!

京太郎「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」オーバードライブフィニッシュ!

?「んー、綺麗に決まったー。気持ちいいー」

京太郎「クソッ! 連コだっ!」

?「あっ、また同じ人が乱入してきた。しょうがない、可愛がってあげますか」ヒアーカムザニューチャレンジャー



……遊んでばっかりじゃないよ?
ちゃんと麻雀の勉強もしてたよ。



(清澄宿泊地)

まこ「由々しき事態じゃな」

和「ですね」

優希「まさかここまで酷いとは予想だにしてなかったじぇ」

咲「うん、どうしようね……」

まこ「うーむ、噂なぞ無視すれば消えると思ったんじゃが」

咲「この前の試合結果が裏目に出ちゃった感じですね」

和「どこかで無実を訴える機会を設けないとまずいかもしれませんね」

優希「かといって、どうやって? ネットに書き込んだところで……」

咲「何かいい方法がないかなぁ」ウーン

まこ「難しいのう」ウーン


久「見えたわっ!」イイカゲンニシナサーイ!

京太郎「だー! なんでリバサでジャイアントスイングなんですか! ゲージあるんだし折檻でいいでしょ!」ガチャガチャ

久「ゲージ節約よ節約! 通ったんだから正義、ぼっ立ちしてるそっちが悪いのよ!」ガチャガチャ

京太郎「あー、あったまる。っと、それは読んでますよー!」ジン、ギス、カーン

久「んー。流石に流石に割られるかー」ガチャガチャ

京太郎「おし、この起き攻めで決めきる!」テリャーハンバーグッ

久「あー不快。ほんとそのキャラ不快!」ガチャガチャ


まこ「和、わしが許すからそこでのんきに格ゲーしてる二人を殴ってこい」ビキビキ

和「わかりました」ビキビキ


チョ、ノドカワルカッタ、ワルカッタッテアッーーーーー
ス、スミマセンユルシテボウリョクハイケナイチョッマッアアーーーーーーー


メコォ
グチャックチッ
ズルズルズルズル
ブチッ


まこ「さて、気を取り直してどうするか」

久「痛いわ」プスプス

京太郎「痛いですね」プスプス

和「会議中に遊んでいるから悪いんです」プイッ

京太郎・久「ごめんなさい」シューン

優希「(というかPS3にアケコンまで持ち込んでいたとは)」

咲「(まぁ、部長だしね)」

まこ「改めて現状を確認するが、我々清澄高校は無事に2回戦を突破したんだが……」

久「したんだけど、ねぇ」

和「なんとなく、素直に喜べないですよね」

優希「確かに……」

久「思い返してみれば開会式の時点からもう酷い有様だったわね……」



―――――
――――――――――
―――――――――――――――
――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――――――


(開会式・観客席)

――姫松高校、38番

ガヤガヤ
ザワザワ

和「盛り上がってますねぇ」

まこ「優勝候補の姫松と永水が同じブロックか。そりゃ盛り上がるやろうな」

京太郎「確か姫松はシードでもおかしくないんだっけ?」

和「えぇ。このブロックは荒れそうですね……」

京太郎「なるほど、そうなるとあのブロックには飛び込みたくないなぁ」

優希「ここは部長のくじ運がいかほどのものか期待するじぇ」

和「部長、大丈夫ですかね。結構緊張してたし」

まこ「まぁ、あの性格じゃ。いざとなったら開き直るじゃろ」

――長野県、清澄高校

京太郎「あっ、来た来た」

優希「よーし、ここはいっちょ景気付けに声出しを……って」

シーン

優希「か、会場がいきなり沈黙に」

和「そ、そういえば私たちの周りの席に誰も座ってませんね」キョロキョロ

まこ「はあ、噂は会場にいるほぼ全員には広まっとるということか」

京太郎「まったく沈静化していないとは……」

和「部長、出てきましたけど……」

京太郎「わかりやすいぐらいキョドってるなぁ」

優希「部長、腕と手が一緒に出てるじょ」

まこ「緊張しているのもあるだろうがこの空気じゃけぇ仕方あるまい……っと、抽選結果が出るぞ」

和「何か謎の緊張感が漂ってますね……」

――清澄高校、33番

京太郎「うわっ、よりにもよってそこのブロックか。ついてないな……って」


――いやあああああああああああああああ!

――嘘だあああああああああああああああ!

――死にたくないよおおおおおおおおおお!

――お父さん! お父さん! 魔王が、魔王が居るよ!

――あばばばばばばばばばばばばばばばば!

――おうちかえる! おうち、かえしてええええ!

――大丈夫、私が守ってあげるから! だからしっかりして!

――誰か、誰か助けて! エイスリンさんがピカソの「泣く女」みたいになっちゃった!

――由子、しっかりしぃ! 加藤に敗北を認めたドリアンみたいな顔で泣くんやない!


まこ「なんじゃこの騒ぎは!?」

和「死にたくないって……麻雀で死ぬわけないでしょうに」

優希「何か納得いかないじぇ……」

京太郎「あぁ、壇上の部長もどうすればいいのかわからず笑顔が引きつってる……」

まこ「もう少ししたら抽選も終わる。そうしたらさっさと引き上げることにしよう」

京太郎「……ん? そういえば、咲は?」キョロキョロ



(その頃の咲)

咲「ここ、どこ? おトイレ……」モジモジ

咲「うぅ、も、漏れ、そう」プルプル

咲「が、がま、ん。高校生にもなって、そ、そんな、はずかしい、こと」プルプル

咲「と、とにかく、おトイレ、は、早く、みつけないと」

咲「あ、あれ? ここ、さっき通ったところ」フラフラ

咲「どうしよう、どうしよう」フラフラ


穏乃「あっ」

玄「あの子って」

咲「(だ、誰だろ。私のほうを見てるけど……いや、それより、今はトイレに)」スタスタ

穏乃「あっ、あの! ま、待ってください」

憧「ちょ、シズ!」

咲「(うぅ、何なの? こんな時に……)」

咲「何ですか?」クルッ

穏乃「あっ」ビクッ

宥「や、やぁ……」ブルブル

憧「あ……あ……」ガタガタ

咲「」ゴゴゴゴゴゴゴ

晴絵「(なに、この子? ま、まだ高校1年生だというのにあの人にも負けない、ヤると言ったらヤる『スゴ味』を感じる……!)」

灼「(ハルちゃんが、警戒している……)」

玄「(これがあの……)」

憧「(長野の魔王、宮永咲……!)」


咲「(用事なら早く済ませてよぅ、ほんと、ほんとに、漏れちゃう)」


穏乃「えっと、宮永咲さん、ですよね?」

咲「そうですけど?」ドドドドドドド

穏乃「あ、の、そ、その」

穏乃「(なんて、なんて目してるんだろう。本当に冷たい目……噂通り人を何人も壊してきたような)」


咲「(き、気を抜いたら、私の黒部ダムが決壊そう)」


咲「すみません、私急いでるんですけど」ズズズズズズ

穏乃「ひっ……あっ……」

憧「(あ、あのシズが怯えてる)」

穏乃「そ、の、わ、私、聞きたいことが」

咲「何?」ギロッ


咲「(早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く早く!)


穏乃「あ、あ、の」

穏乃「(あ、頭が、真っ白に……)」

穏乃「(聞かなきゃいけないことがいっぱいあるのに、確かめたいことがたくさんあるのに)」

穏乃「(この人の目を見ていると、声が、で、な……)

穏乃「(和のこと、話がしたかったのに)」

穏乃「(確かめたかったのに)」

咲「はぁ」

咲「ごめんなさい、私急いでるんで失礼します」

穏乃「うぅ……」


咲「(あっ、いけない……こんな態度じゃまた変な噂が。な、なるべく愛想よくしないと……)


咲「えっと、どこかの代表の方ですか? もし打つ機会があったら」

咲「その、よろしくお願いします」

咲「一緒に、楽しみましょうね」ニコリ


――部長、鷺森灼は後に語る。

――その笑いはとても朗らかだったけれども

――なぜか喉笛に牙を押し当てられたかのような恐怖感を感じた、と。


咲「それじゃあ」スタスタ


咲「(ちょっとつっけんどんだったかもしれないけど、仕方ないよね。しょうがない早くいかないとっていうかもう限界)」


穏乃「う、う、うぅ」ペタリ

憧「シズ、無理しなくていいから」ガシッ

玄「大丈夫?」オロオロ

灼「無理もないと思う。最後、顔は笑ってたけど、本当に殺されるかもって思っちゃった」フゥ

晴絵「悪魔とか魔王とか書かれてたけど……確かにあれを見ちゃうと納得せざる得ないわ」

タイヤ交換本当に怖かった……」プルプル

憧「あれが、私たちが決勝に進んだら戦う相手」

穏乃「私が、戦う相手」ブルッ


宮永咲は走っていた。
いや、「走る」という定義は「どちらかの足が地面から離れている時間がある」こと。
正確にとらえれば咲は走ってはいない。
妙に狭い歩幅で猛烈な勢いで歩いているのだが、その速さはかなりの物だ。

紅潮した頬、額に浮かぶ脂汗、荒い呼吸、そして妙にギラついた瞳。
先ほどから何人かとすれ違っているが、皆一様に咲の顔を見て驚き、そして道を譲っていた。


咲「(早く早く早く早く!)」


咲の目的はただ一つ。
一刻も早くトイレに辿り着くこと。
道中で通路に張られていた館内案内図は何度も目を通した。
だが生来ついての方向音痴に加え、限界状況が彼女から冷静な思考を奪っていた。


咲「(も、もれ、漏れ)」


徐々に散文的になっていく咲の思考。
限界は近かった。
先ほど見た案内図の記憶を頼りにトイレに向けて足を向ける。


咲「(あ、あの、あの曲がり角の先のはず……)」


目前にはT字路。そこを右に曲がればトイレがあることは間違いない。
咲は内心安堵に包まれそうになるも、ここで気を抜くとまず間違いなく「終わり」だ。
思考を切り捨て、ゴールに向かい足を向けた。


?「わっ」

咲「あっ」


そして曲がった拍子に走る衝撃。
人とぶつかったことまでは咲にも理解できたが、思いがけないほど強い衝撃に咲は倒れこんだ。


?「ご、ごめんなさい、大丈夫ですか?」


対してぶつかった相手はよろめくこともなく慌てて咲に手を差し伸べた。
その相手……姉帯豊音は心配そうな表情を浮かべている。
咲は倒れた体勢のまま5秒間ほど動かなかったが、ゆっくりと体を起こし、その顔を豊音に向けた。


豊音「ひっ!?」


その顔を見た瞬間、豊音は手をひっこめ、後ずさりした。
能面のように、という言葉がっぴったり来る、完全に感情が失われた顔。
そして、その目は暗く濁り、その底にあるものを感じさせない不気味なものを感じさせた。


豊音「(こ、この子って、た、確か清澄の……)」


異様な光景だった。
咲は平均と比べると低めの身長である。体つきもかなり華奢だ。
その彼女に、今大会参加者で一番(男子も含め)背の高い豊音が怯えていた。


豊音「ご、ごめんなさい、本当に。わ、私、そ、その」


まるで小動物のように震えだす豊音を尻目に咲はのそりと立ち上がり、何も言わずに豊音の横を通り過ぎる。
すれ違い様、その暗い目で見つめられた豊音は悲鳴を上げてその場から走り去った。


咲「(……ちょっと、出ちゃった)」


無論、咲が何も言わず暗い目をしていたのはぶつかった拍子に彼女の尊厳が傷つけられたからなのだが。
ダムにはもうひびが入り決壊寸前。
だが、トイレは目の前だった。


咲「(もうちょっと、もうちょっと……)」


辿り着ける。
間に合うのだ。
自分はもう子供ではない。
いつまでも道に迷ってべそをかく子供ではないのだ。
もう京太郎に「ポンコツ」などと言わせない。
「正義」は「勝つ」のだ。

そう咲は思っていた。
そもそも、ポンコツでなければここまで追い詰められることもなかったというのは野暮であろう。


咲「(ついたっ! は、早く)」


そして、咲は辿り着いた、待ち望んだトイレに。
一切の恐怖心は消し飛び、ヘロインをも凌駕するであろう圧倒的多幸感に包まれていた。
状況が許すのであれば思わずスキップの一つもしたくなっただろう。
余裕はないが、歌の1つでも歌いだしたい気分だった。
コンスタンティノープルを落としたメフト2世のように、名誉ある凱旋の如く歩みを進める。
絶対勝利は目の前であった。

だが、勢い込んで駆け込もうとしたときに、足元にある「それ」に気が付いた。
変哲もない、小さな三角コーン。それが女子トイレの入り口にぽつんと置かれていた。
そのコーンには立札が下がっており、それにはたった3文字で咲を絶望に叩き落とす言葉が書かれていた。





『清掃中』





その瞬間、咲の心は折れた。
冷静に考えれば構わず中に入ることもできただろう。
中で清掃婦に事情を話してトイレを使わせてもらうこともできただろう。
だが、これまで感じたことのないような幸福の最中に突き刺さったこの状況は咲の張りつめられた神経がプチリ、と切れた。
そうなってしまえば終わりだ。
わずかな緩みから圧倒的な奔流となり、それは咲の体を巡った。


咲「あっ」


カタルシス

法悦

解脱


この瞬間、咲は現世における苦しみや社会通念、人間としての尊厳・常識、
それらすべてをかなぐり捨て、限りない荒漠の美意識圏にさまよい出た。


咲「あ、あふぅ……」


人は元来自由であった。
だが、人は進化し、文明は発展し、法が整備されていくにあたり「人としていきること」には大きな制約がついた。
それは当たり前となり制限されていること、縛られていることにすら人は気づかず生きている。
そして自分は「幸福」ではないと「幸福」になれぬと苦しむのだ。

しかし、難しくはない。
「幸福」になるのは難しくないのだ。
咲は悟った。
ほんの少し「当たり前」から外れること。
ほんの少し「常識」を捨てること。
ほんの少しのそれで人はここまで幸せになれるのだ。

咲は現世の苦痛から解放され、その感動に思わずポロリと涙をこぼした。


この瞬間、咲はこの世で一番幸せな人間であったろう。



ちなみに、彼女が魔境から脱出して現状を把握し、思わずガチ泣きし始めたところ
トイレ清掃をしていた森下智子さん(58)に慰められるのは2分後の話である。
山下さんは咲を慰め、床の掃除をし、呆然とした咲を宿泊施設まで付き添ってくれた。
咲は思いがけぬところで人の温かさに触れ、このことは一生忘れなかったという。


いろんな意味で。


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――――――――――
―――――



久「ひっどい開会式だったわよね」

和「発表された瞬間一番のざわめきでしたね。大変不本意ですが」

まこ「記者連中おどろいとったな……」

優希「まぁ、でもあの後雑誌とか見ても私たちは取り上げられてなかったしそれは一安心だじぇ」

和「流石にあんなガセネタをマスコミが信じることはなかったようですね。ちょっと安心です」

京太郎「あっ、そういえば咲」

咲「な、何?」ビクッ

京太郎「開会式のとき居ないと思って探し回っていたのに結局、先にホテルに戻ってたよな?」

咲「」

京太郎「なんだかうやむやにされた感があったけど、開会式のとき、何してたんだ?」

咲「」

京太郎「しかも、なんだか妙に悟ったような遠い目をしてたけど」

咲「」

京太郎「咲?」

咲「何もしてないから」

京太郎「いや、結構長い時間 咲「何もしてないから」

京太郎「ちょ、話を聞け 咲「何もしてないから」

京太郎「さ 咲「何もしてないから」

京太郎「咲「なにもしてないから」」

京太郎「……はい」



久「読みが外れたわねぇ。大会が始まってしまえば噂も沈静化されると思ってたんだけど……」

まこ「ところがどっこい」

和「1回戦で同卓してた人、みんな涙目だったりパーキンソン病患者のごとく震えてましたね」

京太郎「そしてとどめが……」チラッ

優希まこ久「うっ」

優希「ぶ、部長が悪いんだじぇ! 中堅で飛ばして終わらせちゃうから!」

久「わ、私は悪くないわよ。私に回ってきた段階で1人は残り2万点を割ってたんだから」メソラシ

まこ「い、いや、わしに回ってきた際もすでに5万点割っておったからわしも悪くないぞ」メソラシ

優希「むぅ、私だって……」

和「やめましょう、不毛ですから」

久「……そうね」

京太郎「1回戦突破が決まった瞬間、ネットは祭り状態になったからなぁ」携帯カチカチ



201:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:18:27.63 ID:Legendo!O
これは……

202:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:19:11.54 ID:megemegeo
もう殺したれや……

203:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:20:48.89 ID:dousosin0
見てられない……

204:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:20:57.01 ID:daikoIkuO
清澄の部長えげつないなぁ
さっきの局で終わらせられたかもしれないのに、点残して嬲りに来たで

205:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:21:39.42 ID:kooKoookO
≫204
どういう事? kwsk
急いで! 今仕事中だから

206:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:22:28.76 ID:joinjoino
あぁ、なるほど

207:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:23:44.53 ID:shapeshto
確かに、これはえげつない……

208:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:24:36.01 ID:hunaQ213o
あーあ。あの子泣いてる……。
でも、こりゃ泣き出すのも無理ないわ……

209:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:26:13.01 ID:hayari17o
≫205
横レスだけど。
清澄の部長、変則3面張でツモり跳満の手をわざわざペンチャン待ちのリーチドラ3で受けたよね?
結局ツモれたけど、タンヤオが消えて満貫止まりだったから親が200点残ったってわけ☆
さらに言うと、変則3面に受けてれば親の手の中で当たり牌が浮いてたからいずれ出てたと思うよ♪
そうなればそこで終わってたのにね♪

狙ったのかたまたまかはわからないけど、確かにエグイ話だよね☆

210:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:26:13.01 ID:kooKoookO
≫209
豚クス
これで同僚にドヤ顔で説明できるわ

ただ、その書き方にイラっとした。
思ってる以上に周囲もイタいと思ってると思うから年を考えろよ

211:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:27:29.83 ID:Legendo!O
私の昔の知り合いにもそういうしゃべり方する子いるけど、やっぱり見ててつらいものはある。
年も年だし。

212:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:28:54.91 ID:ItakoKaiO
そういえばプロにもそんな人いましたよね。
確か今年で2は(ry

213:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:29:25.23 ID:daikoIkuO
牌のお姉さんことはやりん(28)は関係ないだろ! いい加減にしろ!

214:―名無― 20XX/XX/XX(X) 14:30:14.33 ID:hayari17o



久「わざとなわけないじゃない……」ズーン

咲「わ、私たちはわかってますからね?」

京太郎「ただ、その残り200点になった人に36000点を直撃させたのはさすがにオーバーキルでしたね」

久「しょうがないじゃない! 手なりで打ったら清一色一通とか張っちゃうんだから」

優希「飛んだ子、泣くを通り越して放心してたじぇ」

まこ「残り二人もドン引きじゃったな」

和「勝負事ですから、こういうこともあるものですが。それにしても何とも間が悪いというか」

久「ま、まぁ、でも、私はこの中ではまだマシな扱いだから気にしてないわよ」ヒクヒク

まこ「(そんなひきつった笑顔で言われてものぅ)」

京太郎「……うーん」カチカチ

咲「あれ? どうしたの京ちゃん」

京太郎「いや、携帯であの掲示板見てるんだよ。あれからこまめにチェックしてるんだけど、あー、なんといえばいいか」

まこ「なんじゃ、歯切れが悪い。今更じゃろうが」

京太郎「その、ですね。さっきから掲示板が部長の話題で盛り上がってるようで」かちかち

久「え゛?」

京太郎「部長のキャラ付、とんでもないことになってますね。なんか知らないですけど
       部長の変なコラ画像が結構出回ってますし」カチカチ

久「」

京太郎「ほら、こんな感じ」カチカチ

和「……なんでこの画像、部長が笑っている背景に『あまり私を怒らせないほうがいい』とか書かれてるんですかね」

咲「これとか『豚は死ね!』って書いてあるよ」

まこ「飛ばした瞬間の映像の背景に『愉悦』とはひどい書きようじゃ」

京太郎「なんだかまとめwikiまで作られてるみたいで、スレの中じゃちょっとしたブームになっていますね」

久「……この先噂が鎮静化しても、この画像たちは消えないのよね」

まこ「気の毒じゃが……個人のPCに保存されてしまったらもうどうしようもないからのぅ」

久「」

京太郎「ぶ、部長?」

久「」

咲「なんていえばいいのか……」

久「」

京太郎「……お茶でも淹れてきます」

咲「……私も手伝うよ」

和「(さすがに)」

優希「(かける言葉が見つからないじぇ)」

久「」

まこ「とりあえずしばらく久はそっとしておくことにしよう」

和「2回戦もあんな感じでしたらいろいろ心労もたまってるんですかね……」


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(2回戦先鋒戦)

優希「よろしくだじぇ」

白望「……よろしく」

漫「よよよよよよよよよよ」ガタガタ

小蒔「おねっおねっおねおねっ」ガタガタガタガタ

優希「二人とも、落ち着いてほしいじぇ」

漫小蒔「」ガタガタガタガタガタ

優希「(聞いてない……)」

白望「……ダル」


漫「(テンパった! 3面張のツモり跳満だけど……)」チラッ

優希「(うーん、ちょっと欲張りすぎたか。少し出遅れそうだじぇ)」タコスモグモグ

漫「(怖い……下手に宣言すると食い殺される……。でも、でも、こ、ここはいかな……)」

漫「リー……」

優希「(ん? リーチか?)」チラッ

漫「」ビクッ!

漫「(見とる! めっちゃ見とる! あの目は『オレサマオマエマルカジリ』って言っとる)」

漫「リー、リー、リー……」プルプル

優希「(どっちなんだじぇ?)」ムシャムシャ

漫「(く、食われたくない。物理的に食われたくない。性的な意味とかじゃなくて
    物理的にデッド○ペースっぽく頭からムシャムシャされる。うぅ、あ、あぁぁぁぁぁ)」プルプル

漫「(でも、でも、う、うえあああああああああああああああああああああ!)」

漫「キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!」

3人「ビクッ」

漫「リーーーーーーーー、リー、リーリィチェッイッ!」オライッオライッ

3人「ビビクゥ」

漫「フ、フヒッ、ゼヒッ、ヒィ」ガクガク

白望「(……なんでリーチ宣言しただけで繰り上げギリギリでゴールした駅伝選手みたいになってるんだろう)」

※結局アガれませんでした

小蒔「(こ、こんな時に眠気が……)」ウツラウツラ

小蒔「(対局中に寝てしまったら何をされるか……寝たら、寝たら駄目……)」コックリコックリ

小蒔「(あっ、ツモ番)」ハッ

小蒔「(いちまい、いちまいとって、すてる)」カチャッパシッ

小蒔「(いちまいとって、すて、る)」カチャッパシッ

小蒔「(いちまいとって、すて……る)」カチャッパシッ

小蒔「(いちまいとって、す……す……す)」カチャッパシッ

小蒔「すー……すー……」Zzzzz

優希「んっ?」

小蒔「くー……くー……」Zzzzz

優希「寝てるじぇ……」

漫「(あわわわわわわ)」ガタガタ

白望「(気持ちよさそうに寝てるなぁ)」

優希「おねーさん、おねーさん」肩ポンポン

小蒔「ふ、ふにゃ?」

優希「お姉さんの番だじぇ。試合中に寝るとは器用だじぇ」クスクス

小蒔「ひっ、ヒィ! す、すみません! 許してくださいすみません食べないで!」

優希「食べないでって……そんなわ」

小蒔「ごめんなさい! 最近ちょっと太っちゃって少しお肉ついちゃってますけどきっとおいしくないです!」

小蒔「霞ちゃんにもそろそろ下着のサイズを変えないとって言われてるけど全然締まった体してないし食べたらおなか壊します!」

優希「(そのおっぱいぶら下げておいて嫌味か)」ビキビキ

小蒔「(ど、どうしよう、怒ってる。こ、このままじゃ……はっ!)」

小蒔「そ、そうだ! 豚足料理、作ってきたんです! よろしければいかがでしょうか!?」っタッパー

優希「あ、え?」

小蒔「か、鹿児島は一部地域で昔から豚足が食べられていたんですよ。いい豚足を取り寄せてしょうゆベースで煮付けてみました」

優希「(いや、聞いてないじぇ)」

小蒔「九州の醤油は本州のものと比べるとちょっと甘めですから、お口に合えばいいんですが……ど、どうぞ」ガタガタ

優希「(……なんで私は全国大会の試合中に豚足を食べることになってるんだじぇ? 食べなきゃ泣き出しそうな雰囲気だし)」

優希「あーわかったから。……いただくじぇ」

優希「(爪楊枝まで持ってきてるとは準備がいいじぇ)」ヒョイ、パクッ

優希「」モグモグ

優希「! うまい!」テーレッテレー

優希「見た目からして味濃いとか思ったけど意外とそんなことなくて、
    しっかりとした味付けだけど決してクドくないじぇ! ご飯がほしくなるじょ」モグモグ

小蒔「よ、よかったぁ」ヘナヘナ

漫「あ、あの」

優希「ん?」パクパク

漫「わ、私も作ってきたんです、豚足料理。よろしければどうぞ」っタッパー

優希「おぉ……」

漫「わ、私は塩と鳥ガラスープベースにあっさり目で仕立ててみました」オズオズ

優希「どれどれ」パクッ

優希「こ、これもうまいじぇ! さっぱり目の味付けだけどこれはこれで豚足の触感が楽しめて大いにありだじぇ!」

優希「このコラーゲンと肉のプルプル触感はくせになりそうだじぇ」モグモグ

漫「は、はふぅ。助かったぁ」グテッ

優希「(麻雀のお供に豚足か。意外と悪くないかもしれないじぇ)」モグモグ

白望「……」

白望「(対局中なんだけど……)」

白望「ダルい」



(2回戦次鋒戦)

まこ「……」

巴「……」

由子「……」

エイスリン「……」

まこ「……なぁ」

3人「!」ビクゥ

まこ「いろいろ言いたいことあるんじゃが、ええか?」

3人「」コクコク

まこ「まず、そっちの眼鏡の別嬪さん」

巴「な、なんでしょうか?」

まこ「なんでアンタはどこぞの短命の呪いを受けた一族みたいな恰好をして薙刀を背負っているんじゃ?」

巴「ぜ、全国の晴れ舞台ですから。少々気合いを入れてきました」

まこ「……その薙刀、刃がついとるが本物か?」

巴「ほ、本物です」

まこ「(いや、銃刀法違反じゃろそれ)」

巴「(い、いざとなったら斬ってでもこの場をしのがなくちゃ)」ブルブル

まこ「……ま、ええわ。次、そっちの、あー、なんだ、姫松の」

由子「?」

まこ「そう、あんたじゃ」

由子「」コーホー

まこ「なんであんた鉄の仮面にヘルメットにボディーアーマーっていう恰好しとるんじゃ?」

由子「」コーホー

まこ「しかも鉄製じゃ。重いじゃろ?」

由子「」コーホー

まこ「まるでダースベイダーか特機隊かって話じゃが」

由子「」コーホー

まこ「……」

由子「」コーホー

まこ「……」

由子「」コーホー

まこ「もしかしてそのマスク着けてるせいで喋れんのか?」

由子「」ノーヨー

まこ「……そうか。もうええ」

由子「(身を守るために代行が用意してくれたけど……これ重いし暑いし喋れないし苦しいのよー)」

まこ「で、最後にそっちの外人さんじゃが」

エイスリン「ヒッ!」ビクゥ

まこ「とりあえずその警察が使うようなライオットシールド越しにこっちを見るのをやめぇ」

エイスリン「」プルプル

まこ「というかそんなん構えとったら麻雀も打てんじゃろ」

エイスリン「ア、ア、ア、ア、ア」

まこ「いや、別に怒っとらん。というか改めて言うがわしはヤクザじゃ……」

エイスリン「ヒィ! ユ、ユルシテ。ユビ、キラナイデ」

まこ「切らん。だからわしはヤクザじゃ」

エイスリン「ヒィッ!」

まこ「(この外人さん、ヤクザって言葉を聞くたびにひきつけを起こすようになっとる)」

巴由子「」ハラハラコーホー

まこ「(こっちの二人はなんか落ち着きなさそうにこっちを見とるし)」

まこ「もうええ……。始めるか」


(対局中)

まこ「ん、ツモ。2,600オール」

3人「……」スッ

まこ「んっ、500バックじゃな。ほい」

由子「……」カチャッ、コーホー

まこ「んじゃ、1本場じゃな」カチャカチャ

3人「……」カチャカチャ

まこ「……」カチャカチャ

まこ「(……静かじゃ。いや、試合中じゃから当たり前なのかもしれんが重苦しすぎやせんか?)」

エイスリン「アッ」ビクッ

まこ「ん? なんじゃ」

エイスリン「」プルプルプルプル

まこ「?」

エイスリン「リ、リーチ、デス」っ6筒

まこ「むっ、リーチか。……仕方ない」っ9筒

エイスリン「ヒッ!」

まこ「うぉっ! ビックリした」

エイスリン「……」

エイスリン「………」

エイスリン「…………」ポロポロポロ

まこ「な、なぜ泣くんじゃ!?」

エイスリン「ロ……ン。リーチ、イッパツ、サンショク、ドラドラ。12,000デス……」ポロポロポロ

まこ「……」

エイスリン「(daddy……mummy……先立ツフコー、オ許シクダサイ)」ポロポロポロ

エイスリン「(コワイケド……モット皆ト、イタイ。ダカラ、カチタイ。マケラレナイ)」ポロポロポロ

まこ「……なぁ」

エイスリン「(キタ! ヤ、ヤッパリコワイ)」プルプル

エイスリン「ハ、ハイ」

まこ「……なんで小指を差し出してくるかは知らんが、1本場じゃから12,000じゃなくて12,300じゃろ? ほれ」チャラッ

エイスリン「……エッ?」

まこ「なんじゃ、キョトーンとして」

エイスリン「指、キラナイ?」

まこ「どこの世界にアガられただけで指を切るアホがいるんじゃ」

エイスリン「bazooka、ウタナイ?」

まこ「そんなもんどこにもっとるんじゃ」

エイスリン「japanese mafia,背中ニバズーカ隠シテタリ、enerugy ballミタイナモノヲ、ナゲルッテキイタ」

まこ「それはヤクザとか超越して人間じゃないじゃろ……」

エイスリン「デモ、私ガ見タ映画ハ……」

まこ「どんな映画じゃ、それ」



(中堅戦)

洋榎「(こいつが長野の……)」

胡桃「(確かに人を食った感じがする……)」

春「(気を付けないと……)」

久「(何かすごく悪意のこもった視線を感じる)」

久「とにかくはじめましょうか。私の親ね」カチャカチャ

洋榎「……」カチャッ、スッ

洋榎「……」シュッシュッ

久「……何してるの? 取った牌をそんなにまじまじ見たり指でこすったりして」

洋榎「ん、爆弾やらカメラやら針が仕込まれてたりせぇへんかと思って」チラッ

久「するわけないでしょ!」

洋榎「ん……せやな」

久「(全然せやなって顔をしてない……)」

胡桃「よい、しょっと」

久「ねぇ、貴方打ちにくくない? なんで手甲はめて麻雀打ってるの?」

胡桃「……ぶつかったり振りをして手をナイフでグサッとやってこられても困るし」

久「あらーどうしてそういう対策をする必要があるって思っちゃったのかしらねー(白目)」

胡桃「(白々しい……)」

春「……あの」

久「ん? 何?」

春「よかったら」っ黒糖

久「くれるの?」

春「ん」コクコク

久「ありがとう、いただくわ……」

久「(あぁ……なんだか久しぶりに人の優しさを感じた気がするわ)」ポリポリ

春「もっと、どうぞ」

久「じゃあ、遠慮なく。黒糖って結構おいしいのねー結構さっぱりとした甘さだし」ポリポリ

春「それが自慢」

春「……」ジー

春「(特に選んだ様子もないし、怪しいそぶりもなかった)」

春「(ん、どうやら毒は仕込まれてないみたい。安心)」

春「おいし」ポリポリ



(副将戦)

初美「(ヤクザの愛人……)」

絹恵「(女王様……)」

塞「(S嬢……)」

和「(何か変な視線を感じますが)よろしくお願いします」

和「よいしょっと」(エトペン抱)

塞「(おぉ……)」

初美「(おっぱいが……乗ってる)」

絹恵「(わ、私もちょっと自信あったけど桁が違うわ……)」

初美「(こんなおっぱいじゃあ男の人もメロメロなのも当たり前ですー)」

塞「(これでまだ15歳なんだから……これから先どうなることやら)」

絹恵「(ウチのレギュラー陣なんてみんな彼氏すらおれへんのに……)」

初美「(女子高だとそのあたりハンデが大きいですー。ウチもみんな彼氏どころか男友達すら……
     学校柄、しょうがない面もありますけど)」

塞「(ウチはそもそも出会いが……学校は陸の孤島だし……)」

絹恵「(はぁ……麻雀は楽しいけど、彼氏の1人もおらへんまま高校生活を終えるんやろか)」

初美「(もうちょっとしたら卒業なのに男の子と遊びに行ったことすらないです……)」

塞「(だ、大学に進学すればき、きっと彼氏の1人や2人ぐらい……あぁ、でも中学から高校に上がるときもそんなこと考えてた記憶が)」

絹恵「(あぁ、でも彼氏作っても練習ばっかでろくに遊びに行けへんやろなぁ)」

初美「(それはそれで楽しいんですけどねー)」

塞「(ただ、友達に彼氏ができた話とか惚気話とか聞くと)」

絹恵「(焦るよなぁ)」

初美「(女子プロも結構オールドミスというか結婚しないまま年を取っていく人が多いって聞きます)」

塞「(プロかぁ。行けるなら行きたいけど……そういう仲間には入りたくないなぁ)」

絹恵「(ウチのオカンは10台で子供産んだって話やし……)」

初美「(ぐぎぎ、このままではすごくやばい気がしてきました)」

塞「(で、でも、いざ彼氏作るにしてもどうすればいいのか)」

絹恵「(そ、それはほら、合コンとか……)」

初美「(当てがないです……)」

絹恵「(お姉連れてひっかけ橋のあたりをうろついて……)」

塞「(な、ナンパ待ちってやつ?)」

初美「(は、はー。なるほど、そういう選択肢も……)」

絹恵「(そうや。せっかく東京に来たんやし、渋谷駅の前にいれば声を掛けられるかも……)」

塞「(し、渋谷ってあの渋谷だよね……。こ、怖い人も多いって聞くけど)」

初美「(さ、浚われてどこか遠くにでも連れて行かれたらいやですよー)」

絹恵「(いや、大丈夫やろ。そんないま時……)」

和「……(この人たちは視線で何を会話しているんでしょうか)」



(大将戦)
咲「よろしくおねがいします」

恭子「よ、よろしくおねがいします」

恭子「(平常心、平常心を保って……落ち着いて……動揺を悟られないように)」ガタガタ

豊音「よ、よろ、しく、おね、が、い、しま、す(ご、ごわい、ごわいよぉぉぉ)」エグエグ

咲「(なんで泣いてるんだろうこの人……。確かあの時ぶつかった人だよね? うっ、思い出しちゃった)」

豊音「(みでる、みられでる、じにだぐないよぉ)」グズグズ

咲「あの、大丈夫ですか」ワタワタ

豊音「だいじょうぶでず。だいじょうぶでずがらぁ」エグエグ

霞「ほら、大丈夫? 落ち着いて、ね?」っハンカチ

豊音「うぅ」グスグス

霞「自分の力を出し切ればきっと戦える。怖くないから、ね」サスサス

豊音「あ、ありがどうございばず」ゴシゴシ

咲「(ほっ、よかったぁ。泣き止んだよ)」

霞「……宮永さん、でしたっけ?」

咲「はい、そうですけど?」

霞「お宅の須賀君、いい子ですね」

咲「え、えっ? きょ、京ちゃんですか? あ、えぇ」

咲「(な、なんでこの人京ちゃんのことを……あっ! そういえば以前知り合ったとか言ってた人ってこの人?」

霞「須賀君、貴方たちと一緒に居れて楽しいって、幸せって言ってました」

咲「あ、ありがとう、ございます?」

霞「……当人たちが納得してるならそれでいいって、最初は思いました」

咲「はぁ」

霞「所詮他人事だと、関係のない話だって割り切ることもできました。忘れることもできました」

霞「でも、それでも」

霞「それでもやっぱり、こんなのおかしいです。だから、はっきり言わせてもらいます」

霞「あなたたちは、間違ってます!」

恭子「(い、言いよった)」

豊音「(か、かっこいい)」

咲「(そんなこと言われても……)」

霞「……今日は」

霞「今日は、全力でお相手させてもらいます」

霞「私が勝ったら、須賀君に対する態度、改めてもらいましょう」

咲「(あ、改めるって言われても……)」

霞「嫌とは言わせませんよ。『強いものが正義』という貴方たちが掲げてきた絶対論理に従ってもらいます」

霞「私が負けたら、望むことをなんでもいたしましょう」

咲「(ん、今なんでもするって(錯乱))」

霞「それでは……行きます」ゴッ

豊音「(この圧力……!)」

恭子「(……生きて帰れるかなぁ)」

咲「(こ、この人、強い!)」


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まこ「最終戦はものすごい死闘じゃったな」

咲「はい、正直危なかったです。一時は負けたかと……」

京太郎「石戸さん、すげぇ剛腕だったな。3倍満3連続とか初めて見たぜ……」

優希「最終的にはトップラスの点差がたったの2,800点差だったのは驚きだじぇ」

和「巻き返せてよかったですよ、ほんと」

咲「でも、正直罪悪感が……」

まこ「試合後、はらはらと泣く永水の大将をかばう形でほかの2人が土下座して許してあげてくださいと頼み込んできたからな」

京太郎「石戸さんもいいんですっていいながらその2人に縋り付くもんだからすさまじい絵面だったぜ。どう見ても悪人だもんな」

咲「私、人に土下座されるとか初めてだったよ……」

京太郎「お前すげぇテンパってたな」

咲「当たり前でしょ! 別に怒ってないし、何かさせるつもりもないって伝えるのにすごく苦労したよ……」

優希「その瞬間にまたありがとうございますって言いながら泣き出すから状況はあまり好転しなかったけどなー」

和「案の定掲示板はお祭り騒ぎですし」

京太郎「頭が痛いな……」

まこ「と、もうこんな時間か。そろそろあっちの準決勝が始まるな」

京太郎「白糸台、千里山、阿知賀、新道寺でしたっけ?」

咲「そういえば阿知賀には和ちゃんの昔の友達が出てるんだっけ」

和「えぇ。この先戦う相手になるかもしれないので、すごく気になるところです」

優希「よし、いざ偵察だじぇ!」

まこ「わしはまだ帰ってこない久を見とるから偵察は任せるとしよう」

久「」

咲「……私も、待ってます」

京太郎「ん……そか」

和「咲さん……」

まこ「ん、では京太郎と和と優希、偵察は任せたぞ」

3人「はい」

咲「いってらっしゃい」

久「」

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