まこ「ただいまより『第二回須賀京太郎ハートハンティング裁判』を開廷するけぇの、
        検事および陪審員の方々、入廷じゃ」



久「……(悪を憎む顔)」

清澄一年娘「……(悪を憎む顔)」


まこ「だから普通でええじゃろうに…」

久「あの番組でも毎回これで入ってくるじゃない、気にしない気にしない」


まこ「ほいじゃ、被告・須賀京太郎入廷じゃ」

京太郎「…どもーっす」


恒子「被告・須賀京太郎

   清澄高校麻雀部の名物部員、
   前回、そのタラシぶりが発覚した彼は裁判にかけられ有罪判決を受け、
   部員全員への徹底した奉仕を命じられたのだが全く反省の色が見られないとの
   苦情が(部内で)殺到し、再び裁かれる事となった


   なお、証拠、証言は全て実話である」


京太郎「またプロのアナウンサー来ちゃってるよ…」


久「えー、前回、被告のさまざまな悪行を暴いてきましたが、

  なんと!彼はあれ以上の事を行っていたのが分かりました…

  今回もVTRを作ってまいりましたのでご覧ください」


京太郎「あのーVTRってどこかに頼んで作ってるんですか?

    なんか前回の部長達の反応とか明らかに初見ぽかったですし」

久「どこに頼んでるかって? 勿論、龍門淵に決まってるじゃない」

京太郎「勿論って…」

まこ「ええから始めるぞ」

117 名前:京太郎裁判[sage] 投稿日:2013/12/23(月) 23:31:25.81 ID:CAZ1sAIN0
…………

~明太子事件~

『それは名門、新道寺女子の先鋒をつとめた花田煌が福岡に引越して間もない頃…

 煌「うー……『はばく』は…えーっと、
   あぁ、『箒で掃除をする』という意味ですか…

   『くらす』……なんでしょうか、これ……

   え…『殴る』…?」


 土地の言葉や習慣に少しでも慣れようと彼女は努力していた


 煌「うぅ…お蕎麦が食べたい…周りはうどん屋ばかり……

   ラーメン屋でも醤油を頼めば醤油豚骨、味噌を頼めば味噌豚骨、塩は塩豚骨…

   ヤフードーム周辺は海が近いせいで風が強くて、荷物が飛ばされるし…  

   おまけに夜になると珍走隊のみなさんが爆走される音が……

   はぁ…福岡のような大都会は私には早すぎたんです……」


 前向きで知られた彼女もさすがに堪えており、らしくない愚痴がこぼれる』


…………

和「こんな…」

優希「花田先輩ぃぃ~~…」(グスッ)

咲「優希ちゃん…はい、ハンカチ」

久「あぁ…なんか他人事に思えないわねぇ~」

119 名前:京太郎裁判[sage] 投稿日:2013/12/23(月) 23:33:35.03 ID:CAZ1sAIN0
…………

『煌「とと…いけません!こんなことでは!

   そうです、気晴らしに出かけましょう!天神でちょっとお買い物です!」

 すばらすばらと出かけていき、駅に到着

 そして地下鉄を降りて地上に出たとき

 煌「おや?あの人だかりはなんでしょうか……ああ、ストリートミュージシャンですね

   夢に向かって歌い続ける…なんてすばらなんでしょう!

   それにしてもあのミュージシャンはやけにお若いですねぇ…ちょっと近づいてみましょうか」

 ちょうど一曲歌い終わったらしい若い路上歌手に近づいていく煌

 その人物は……




 京太郎「それではみなさん次の曲です」(声:ハギヨシ)』


…………

久「あっははははは!」バンバンッ!

優希「若いミュージシャンって時点でもう読めてたじぇ」

和「須賀君って一人旅行が好きなんですね」

咲「京ちゃん……」

まこ「お前はなんじゃ、本当に何者じゃ」

京太郎「むぐぐ…!」 ←前回同様、口にテープ

120 名前:京太郎裁判 さるくらったら避難所いきます[sage] 投稿日:2013/12/23(月) 23:34:41.60 ID:CAZ1sAIN0
…………

『実はこの男、中学生のころマクロス7の熱気バサラに憧れて、音楽の武者修行をしていた時期があった

 今回は草野マサムネ、椎名林檎、徳永英明、井上陽水といった一流の歌手を生んだ福岡へと実力を試しにやってきたのだった

 煌「(私とそう変わらないかな…それなのにこんな大きなところで一人で歌って…)」

 京太郎「聞いてください…槇原敬之で『遠く遠く』」』

…………

久「バサラに憧れてるのにマッキーって……」

和「咲さん、武者修行してたって話は?」

咲「…本当のこと、こっちでも色々やってて……あの頃は結構恥ずかしい思いしたんだよ京ちゃん!」

京太郎「ぐぐ……」

まこ「まあ、それは別の日に聞かせてもらうかの」

…………

『それは故郷を離れて新しい町で頑張るという内容の歌で、まさにこのときの彼女の胸には深く響いた

 京太郎「遠く 遠く はなれた街で 元気に暮らせているんだ♪

     大事なのは変わってくこと 変わらずにいること♪

     僕の夢をかなえる場所は この街と決めたから~♪」

 煌「すばら……すばらぁ………」(ボロ・・・ボロ・・・)

 と、歌い終えた京太郎

 おもむろに立ち上がると煌に近づいて

 京太郎「お嬢さん、ひとついかがですか」と、ふくやの明太子を差し出した

 煌「ふえ……」(グス・・・)

 突然の行動に戸惑いながらも、言われるがまま明太子を一つ頬張ると……

 煌「すばらっ!」(テーレッテレー)

 京太郎「ふふふ……どうです?おいしいでしょう?」

 微笑を浮かべ、言葉を続ける

 京太郎「福岡はこの明太子を始め、素敵なもので溢れています…

     あなたが目を向ければ、そこにいつだってあるんです

     例えば、友達なんかもそうですよ…」

 煌「え?」

 京太郎「よろしければ、この私、須賀京太郎をあなたのお友達にしていただけませんか…?

     これでも人を飽きさせない事には自信があるんですよ」

 煌「ふぇっ!?

   ……すすすすすすすすすばららららぁぁぁっ!!?」


 突然、イケメンにお友達になりましょうと言われてパニックになる煌

 結局彼女は電話番号、メールアドレスどころか住所をはじめとした個人情報の一切を京太郎に教えてしまったという』


…………


久「新しい詐欺の手口を見たわ…」

まこ「『この福岡には…』って、お前さんは歌の修行で訪れただけじゃろうが」

京太郎「だーかーらー!このVTRは変なんですって!脚色しまくってますし!!俺こんなキザなこと絶対言いません!!」

優希「でも花田先輩を慰めようとして友達になろうとしたのは事実だろー?」(ジトー)

京太郎「いや、まあ…そりゃ歌ってるときに何か泣いてる女の子がいたから、
    どうしたのかなーって思って話しかけたかもしれないけど」

久「ワァーオ、イケメンの発想ね」

優希「……まあ、そのことに関しては先輩に代わってお礼を言うじぇ」

和「私からも……ありがとうございます須賀くん」

京太郎「えっ?あぁ……まあ、はい」

久「いい話になりそうなので証人の方、入ってくださーい」

和「(いい話になりそうなのでって…)」

煌「京太郎くん…」

京太郎「あ、煌さん」

優希「花田先輩……うぅ、また涙が」

咲「ほら優希ちゃん、花田さんはもう立ち直ったんだから…」

煌「会いたかったです……京太郎くん」(ギュッ・・・)

京太郎「うえっ!?」

優希「おうコラ離れろやオオスバラクワガタ」(ピクッピクッ)

和「おい聞いてんのかおい」(ピクッピクッ)

咲「二人とも態度変わりすぎだよ、目の前の光景がいただけないのは確かだけどねー」(ピクッピクッ)

久「なーんかナチュラルに抱きついたわねー青春ねー」(ピクッピクッ)

まこ「お前さんらも顔が酷くひきつってるがの」(ピクッピクッ)

煌「はぁ…京太郎くん……」(スリスリスリスリ…)

京太郎「あ、あの……煌さん?その…さっきのVTRなんですけど………」

煌「ん…全部事実じゃないですか」(スリスリスリスリ・・・)

京太郎「いや…ちょっと、あれは行き過ぎてるんじゃあ…」

久「はいはいはーい!!どうもご協力あざっしたー!!お帰りはあちらからー!!ほら帰った帰ったー!!」

煌「ふぅ…京太郎くん、住所はあの時教えたのと変わってないですからね?
  今日はほんの少し時間でも会えて本当によかったです

  優希も和も、お元気で」

優希「ばーいだじぇ先輩、今度は京太郎抜きで会おうじぇ~」

和「お元気で」

京太郎「あぁ…もう、しょっぱなから喉かわいたぁ…」(ミネラルウォーター、ゴッキュゴキュ)


まこ「まったく…次いこうかの次」

…………

~ライフセーバー事件~

『それは帝王・白糸台高校の2年生、亦野誠子が堤防で釣りをしていたときのこと…

 誠子「今日は調子悪いのかな…」

 かれこれ2時間近く経つが糸には何もかからない

 海は凪いでいるのにも関わらず、このままボウズで終わるのだろうかとため息が出てくる

 と、その時

 誠子「ん?おっ、おっ!きた!きたきたー!!」

 突然の大きな当たり、逃がすまいと踏ん張る

 だが

 誠子「うわっ!?」

 こないと思っていたところに大物がきたので無理に引こうとしたのが仇となり、
 バランスを崩した誠子の体は海の中に

 普段ならまずありえない事態に冷静さを失った誠子は溺れてしまった

 海水を飲んでしまえば助からない、パニックになったそのとき!』

…………

久「あー読めた読めた」

優希「わかりやすいじぇ」

和「あーなってこーなるんですね」

…………

『金髪の男性が海に飛び込み、誠子を抱えると片手で水をかき、堤防へと上がった

 京太郎「もし!大丈夫ですか!もし!」

 彼の救助が迅速だったおかげで水をあまり飲むこともなかった誠子

 なんとか大丈夫だと返そうとした時だった


   ちゅう~~

         』

…………

咲「うがぁぁーーー!!」

優希「があぁぁぁーーー!!!」

久「きえぇぇあああーーー!!!!」

まこ「お、落ち着かんかお前ら!これは絵じゃぞ絵!」

和「…染谷先輩、絵は絵でも…

  過去に起こった『事実』を……『再現』した絵…なんですよ……?」(ピクッ・・ピクッ・・・)

まこ「……うがぁぁーー!」

和「がぁぁーー!」

京太郎「む…むぐ……」

…………

『それは溺れたかもしれない人を救助しようとしての咄嗟の行動であり、

 京太郎自身に他意はなかったであろう

 だが、異性との接触など皆無であったこの亦野誠子にとっては違った

 誠子「(!!!??? ファッ、ファーストキ……!!!)」

 更に

 ぐにっ ぐにっ ぐにっ

 心臓マッサージである

 胸骨の中央部に行うものであるが、このとき京太郎の指は図らずも彼女の慎ましい胸の肉に当たっていたのだ

 誠子「(くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」!!!!!!!)」

 海に落ちた時よりももパニックになってしまった誠子、あまりの事態に


 誠子「くっっはああぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー!!!!!」


 全身茹蛸のように真っ赤になって乙女とは思えない叫び声を発しながら飛び起きた

 京太郎「あっ、息を吹き返されたのですね!よかった…」

 なんちゅうことしてくれてんねんこの男!とキャラ崩壊した心の内をぶつけようと男の顔をキッとにらみ…


 京太郎「よかった……本当によかった…!」(グス・・・)


 …つけられなかった

 初めて見た男の涙―それも王子様のようなイケメン(重要)―を目の当たりにし、一気に頭が冷えると

 そもそもの原因は自分の不注意にあり、目の前の男性―それも王子様のようなイケメン(かなり重要)―は

 必死に自分の命を救おうとしてくれたのだ

 それを考えればファーストキスだの胸タッチだの、なんて些末な事に感情を高ぶらせていたのだろう

 自分自身が恥ずかしくなった


 このあと京太郎が呼んだ救急車で病院まで運ばれる誠子であったが

 京太郎が付き添いとして一緒についてきた


 病院に着き、ベッドに寝かされ、誠子の状態がもう心配いらないと確信し、立ち去ろうとした京太郎を

 誠子は呼び止め、せめて名前だけでも教えて欲しいと頼んだ

 そこで須賀京太郎という名前を知り、誠子は病院にいる間、うわ言のようにその名を呟いていたという


 その後、短期入院の知らせを聞いて見舞いにきたチームメンバーたちの前でも京太郎の名前を呟いてしまい、

 エースの宮永照に面会時間いっぱいまで詰問される誠子の姿があったという』

…………

咲「うわぁ、お姉ちゃん…」

まこ「こいつが東京の海におった理由はもう説明されなくなったの」

和「どうせまた『個人旅行で~』『たまたま海辺を歩いていたら~』とかでしょうしね」

久「はい、証人入ってきなさい」

誠子「はい」

優希「おんどりゃお前かぁぁ~~!!

   柔らかかったかぁ!?京太郎の唇は柔らかかったのかぁぁ!!?」

誠子「うー…えと、その……………


   ………うん、まあ」

清澄女子一同「( ゴゴゴゴゴゴ…… )」

京太郎「あ、あの……お元気そうで何より、です…」

誠子「京太郎が助けてくれたからね、本当に感謝している…

   ところで京太郎、今回は私が呼ばれたが、

   他の皆もいつ自分が呼ばれるだろうってワクワクしていたよ

   本当、みんなの王子様は辛いな」

京太郎「あ、あはは……」

久「他の……?」

まこ「…白糸台にはまだまだ被害者が多そうじゃのう

   前回の宮守もそのようじゃし」

和「裁判が楽しみですねぇ…!」(ゴゴゴ…)

京太郎「あ、あはははははは………きょ、今日は喉が渇くなぁ…あれ、水がねぇや畜生……」

咲「(もしおねえちゃんともあんな事してたなら………)」(ゴゴゴ・・・)

優希「証人、もう帰っていいじぇ…まだまだこの男は裁かれなければならないんだじぇ…」

京太郎「ひぃぃ…」

誠子「わかった、それじゃあね…京太郎」


清澄女子一同「(ゴゴゴゴゴゴゴ…)」

京太郎「(どうすんだよ…この空気…!)」



…………

~プンスコ事件~

『前回、ドン引きするようなストーカー行為が暴露された小鍛治健夜プロ(27)

 しかし、プロの世界は広い

 実はこの健やかではないアラフォー以外にも京太郎に目をつけている麻雀プロがいたのだ』



…………

久「他の麻雀プロ…いったいだれなのかしら」(棒読み)

まこ「隠す気が感じられんタイトルじゃのう」

優希「前回と同じ、ここだけ本当の事件になりそうだじぇ…」

…………

『それは暑い夏の日、しかめっつらをしながら自動販売機を探す女性がいた

 理沙「暑い!」

 汗だくでふらふら歩きながら飲み物を探す野依プロ

 理沙「ピンチ!」

 脱水寸前、倒れそうになったそのときであった

 京太郎「大丈夫ですかお嬢さん」

 この男である

 理沙「誰!」

 京太郎「通りすがりの者です、たいへんに汗をかいていらっしゃる…

     こちらをお飲みください

     私の飲みかけで恐縮ですが…」

 理沙「背に腹!」(ゴキュゴキュ…)

 ようやく喉を潤した野依プロ

 京太郎「では、私はここで…」

 野依「感謝!」

 いつもの癖でつい突き放すように言ってしまったのを後悔する野依プロ

 彼の背中を間接キスをした缶を片手に持ちながら見つめていた…』

…………

久「あら、短いわね」

恒子「これ続きがあるのよね~」

まこ「おわっ!急に出てきよった!」

和「福与アナ、続きとは?」

恒子「いや~ちょーっといいにくいんだけどね……

   この野依プロさ、この後は京太郎くんの後をつけていたんだって」

優希「普通にストーキングするのか…プロって恐ろしいじぇ」

恒子「その日一日中、京太郎くんの後をつけていって、

   京太郎くんの行動を全部見ていたんだとさ

   何か食べているのをじーっと、

   トイレに入っていくのをじーっと、

   お風呂入っているのもじーっと、

   で、寝ているときは枕元に立って寝顔をじーっと見ていたそうよ」

京太郎「ひぇぇっ………!」(ゾワゾワ)

恒子「ちなみにね、あの時の京太郎くんの飲みかけジュースが忘れられなくて

   京太郎君が何か飲み残したりしたらそれを取っていって自分も口つけるんだってさ」

和「…ひとつ質問があるんですけど」

恒子「ん?」

和「もしかしてそれも本人から聞いたんですか…?」

恒子「ええ、ついさっき会ったときに」

咲「つい、さっき…?」

京太郎「いるんですか!?野依プロが!?」

恒子「黙ってたけど……





   ほら、あそこにいるのよね~」




    理沙「美味!」(ゴキュゴキュ)



清澄一同「!!!!!!!」


恒子「あら、あの子が飲んでる水って…」

京太郎「さっき俺が飲んでた………うわ、うわぁぁぁぁぁ…」(ガクガクガク)


―なんやかんやありまして―


久「今回、罰は無しにしてあげるわ…最後ので相当まいったようだし」

京太郎「うーん……うーん……」

まこ「寝込んでるのう…」

咲「可哀想…添い寝してあげようっと」

優希「いやいや咲ちゃん、ここは私が」

和「いえ、ここは私が」

清澄一年娘「……」

まこ「……そこで誰か『どうぞどうぞ』と言わんかい、ガチすぎるじゃろ」

久「それじゃあみんな、次の原村和ムッツリ裁判まで裁判はお休みね」



和「……え?」


カンッ