咲「……あれ?」
京太郎「……んっ?」
咲「ここ、どこ……?」
京太郎「おいおい、また迷子になってんのか?全くしょうがねえなあ……」
咲「ううっ、京ちゃあん……」
京太郎「おーい、咲」
咲「あっ、京ちゃん!」
京太郎「なんだ、また迷子か。一体いつになったら慣れるんだお前は」
咲「ご、ごめんね」
京太郎「まっ、お前らしくていいけどさ。ほら、行こうぜ」
咲「うん!でも京ちゃんはすごいよね」
京太郎「何がだ?」
咲「だってどんなに私が迷子になってもすぐ見つけてくれるんだもん」
京太郎「……」
咲「京ちゃん?」
京太郎「まあ、付き合い長いからお前の行動パターンはだいたいわかるからな。俺にかかれば迷子の咲を探すのなんか朝飯前ってこった……あっ、そうだ咲」
咲「なに京ちゃん?」
京太郎「この前プレゼントしたキーホルダーどうしてる?」
咲「えっ?いつも持ち歩いてるけどそれがどうしたの?」
京太郎「いや、寂しくなったらそれを俺だと思ってくれればいいからな」
咲「むっ、そこまで子供じゃありませんよーだ」
京太郎「ははっ、悪い悪い」
咲「もう!」
――
咲「もう京ちゃんったら……また私をからかって」
京太郎「……」
咲「ふふっ、でも京ちゃんはやっぱりすごいなあ……いつも私を見つけてくれる」
京太郎「……」
咲「そんな京ちゃんが私は……好きだって本人を前に言えたらいいのに」
京太郎「……大丈夫だよ。お前の気持ちはとっくの昔にわかってるからさ」
咲「あっ、はーい。お風呂お風呂……」
京太郎「……さすがにそこまでは持ってかないよな。はあ、ぬいぐるみに続いてキーホルダーも失敗か」
カン!
最終更新:2013年12月29日 10:51