ガチャ

京太郎「こんちゃーっす……ってあれ?」

咲「あ、京ちゃん」

京太郎「咲だけか?」

咲「うん。今日はみんな用事で、だから部活はおやすみなんだって」

咲「メール送ったって部長は言ってたけど?」

京太郎「マジ? ……あ、ホントだ」

咲「もーちゃんと確認しないとダメだよ」

京太郎「そういうお前はどうなんだよ」

咲「わ、私はいいの!」

京太郎「なんだそりゃ」

京太郎「そんで、特別待遇の咲さんは一人でなにやってたわけ?」

咲「んと、久々に読書でもしようかなって」

京太郎「お! なんかそういう咲を見るのも久し振りだな」」

咲「そんなことないと思うけどな。家だと普段通り読んでるし」

京太郎「そうなのか?」

咲「そうですよ?」

咲「……」ペラ

京太郎「……」ジィ

咲「……」ペラ

京太郎「……」ジィィ

咲「……」ペ

咲「あの、京ちゃん?」

京太郎「ん? なんだ?」

咲「帰らないの? っというか、なんでずっとこっち見てるの?」

京太郎「見てちゃダメか?」

咲「ダメって言うか、なんか居心地悪い」

京太郎「イヤか?」

咲「イヤってほどじゃないけど……」

京太郎「じゃあいいじゃん」

咲「まぁ、いいけど」


一時間後

咲「ふぅ……」パタン

京太郎「もういいのか?」

咲「うん。日も翳ってきたしそろそろ帰ろっか」

京太郎「そだな」

咲「ごめんね? 待っててもらっちゃって」

京太郎「俺が勝手に待ってただけだよ。いいからほら帰ろうぜ」

咲「あ、待ってよ京ちゃん!」

タタタッ

咲「ねぇ」

京太郎「ん~?」

咲「今日はどうしたの?」

京太郎「なにが?」

咲「だっていつもの京ちゃんだったらもっとちょっかいかけてくるのに」

京太郎「君は俺をなんと思っとるのかね」

咲「見たとおりだけど」

京太郎「なんで、ん~そうだな」

京太郎(読書をする咲の静かな風景画みたいな横顔に見惚れていた……とはさすがに言えないな)

京太郎「アレだよ。日が暮れるの早くなってきたし、一人で帰らせるのは不安だろ?」

咲「え?」

京太郎「ん?」

咲「そ、そっか。心配してくれたんだ、えへへ///」

京太郎「お、おう。まぁあれよお姫様に仕える騎士みたいなもんよ」

咲「え~騎士って言うよりは京ちゃんは足軽とか飛脚とかのが似合ってると思うな」

京太郎「酷ぇこと言いおる」

京太郎「そもそも俺のどこを見て飛脚って言葉が出てくるんだよ」

咲「優希ちゃんのクラスの子が話してたんだって」

京太郎「む……」

京太郎「ここは女子の話題に上ったことを喜ぶべきか、その内容に悲しむべきか」

咲「泣けばいいと思うよ?」

咲「大体、私だって別にお姫様じゃないし」

京太郎「お姫様だよ」

咲「え?」

京太郎「世界でたった一人の、俺のだけの可愛いお姫様だよ。咲は」ポンポン

咲「……」ポケェ

咲「っ……なな、なに言ってるの京ちゃん!? ぜんぜん似合ってないよ!///」

京太郎「いっぺん言ってみたくてな」

京太郎「それにその、なんだ? たまには俺の本心。素直に言っとかないと忘れられそうだし」

咲「京ちゃん……」

京太郎「っ」プイ

咲「京ちゃん、照れてる?」

京太郎「うっせ」

咲「いつも、ありがとう。京ちゃん。…………でもね」クス

京太郎「ん?」

咲「言葉だけじゃ伝えきれないことも、あるよ?」ヒソ

京太郎「はい? そりゃどうい、」

咲「ん……」

チュッ


カン!