(はぁ……いい加減飽きてきたな。ん? なんだこのフォルダ?)
 それは京太郎が部室のPCでのネト麻に疲れていた時に、気晴らしにマインスイーパでもやろうかと
思っていた時のことであった。見つけた見慣れぬフォルダを開くと更にいくつかのフォルダがあり、
適当にひとつ開いて中身が空であることを確認した時、ピンときた。
(ははーんこれは何か隠してあるな。)
それは勘というよりはエロ画像をPCに保存しようとした経験によるものであった。
そのままいくつか開いていくと本命らしきものに突き当たる。
「麻雀ゲーか? こ、これは……!」
見つけたそれを起動すると出てきたタイトル画面は、咲と和が折り重なるようにしていて
肝心なところは見えないものの性的なカットであった。まるで脱衣麻雀のような。
「って脱衣麻雀じゃねえか! 一体誰がこんなものを?」
まさかなーと思いつつ試しに咲を選んで勝ってみたら本当に咲との18禁なシーンが始まったのである。
「まあその前のストーリーからして負けたら脱ぐとかあったがまさかここまでガチとはな……
 っていうかなんで俺が主役で咲たちを脱がせるゲームなんかがあるんだ?」
ぼやきつつもエロシーンを進めていく。誰がこんなものを作って部室のPCに隠していたかは知らないが、
とりあえずエロいものには目がない男児である須賀京太郎は攻略に取り掛かった。

「咲の奴弱いな……まるで俺のこと好きみたいな感じだけどそんなことねえよなあ。」

「和は結構強いな。まあこっちはイカサマがあるから割と余裕があるな。現実でもこれができたら……。」

「ぐわ優希の癖に強え……いやまあ東場なら奴はこんなもんか。ってなんだこのゲームオーバー割と裏山……
 って何を考えてるんだ俺は。」

「部長に勝てねえ……一体どうすれば……?」

攻略に行き詰った京太郎の思念が「脱がす」その一点のみに占められたその時、ついに秘められた能力が覚醒する。
「よし来た! 勝ったぁ! それにしても最後すげーツモが良かったなあ……まさか!?」
フリープレイで確認しながら打つと、彼は「脱がす」と強く念じながら打つとツモが良くなる能力に目覚めていた。
その時ぞろぞろと清澄麻雀部員たちが揃って部室にやってきたので、自らの能力の覚醒に思わず叫んでしまう。
「部長! 脱衣麻雀しましょう!」
「そうね。」
ゆっくりと手持ちの鞄を振りかぶった清澄高校麻雀部部長竹井久は、身体を回転させ遠心力を鞄に加えた。

ゴシャアッ!!

「するわけないでしょ。」
薄れ行く意識の中、京太郎は思う。
(ですよねー。)
なお余談になるが、この時殴られた衝撃のためか京太郎の能力は跡形もなく消え去ったのだった。

カン