靖子「ふー…」スパー

京太郎「飲み物持ってきましたよー…ってあれ?また煙管ですか?」

靖子「お、サンキュー。火はつけてないけど、たまに口寂しくなるんでな…」

京太郎「へぇ…そういうもんなんですかね…吸ったことないんで分かりませんけど」

靖子「一回吸ってみるか?」スパー

京太郎「謹んでお断りさせていただきます」キッパリ

靖子「えー…いーじゃん一回くらい。男の趣味は酒とたばこと女って言うだろ?」

京太郎「いりませんよ。吸ってみたいって思ったこともありませんし…なにより…」チュッ

京太郎「靖子さんが禁煙してくれてるのに吸えるわけないじゃないですか」

靖子「……ったく、馬鹿な男だねぇ」クイッ

京太郎「そんな馬鹿な男に惚れたのはどちら様でしたっけ?」クイッ

靖子「それもそうだ。私も馬鹿か…くくっ」

京太郎「はははっ」

靖子「…そういや、そろそろ禁煙して一年か…」

京太郎「あー…もうそんな経ってるんですね…」

靖子「明日吸おう、明日吸おうなんて思ってたらあっという間に経ってんだから…私の忍耐が強いのか、それともただ馬鹿なだけだったのか…」

京太郎「前者じゃないですか?…しかし、未だに分からないのが理由なんですよね…」

靖子「理由?前に話したろ?」

京太郎「『そろそろ健康に気を遣わなきゃあな…』とは言ってましたけど…」

靖子「それじゃ不満か?」

京太郎「その割にはカツ丼止めないし、酒も飲んでるし…」

靖子「それは…あれだよ…こう、ひとつづつみたいな…」

京太郎「…」ジー

靖子「…すまん嘘だ」

京太郎「バレバレですよ…で、実際のところは?」

靖子「……だから」ボソッ

京太郎「…え?」

靖子「子供に、な…悪影響があるからって…」プイッ

京太郎「はあ、子供…」

靖子「…」

京太郎「…子供!?」

靖子「…」コクン

京太郎「で、出来たんですか!?」

靖子「まだだっての…一年くらい禁煙しないと駄目だって言ってたからさ」

京太郎「そうですか…でも子供かぁ…」

靖子「…なんだよ、私がガキ欲しがるのがそんなに意外か?」

京太郎「そういう訳じゃないですよ。ただ、考えたことありませんでしたから」

靖子「まぁな…私だってまさかお前のガキが欲しくなるなんて思ってなかったからな…変わるもんだね、人ってのはさ」

京太郎「格好よく言ってるつもりでしょうけど顔真っ赤ですよ」

靖子「…うるせぇ」

京太郎「ふふ…でも、これから本腰入れなきゃですね」

靖子「…え?」

京太郎「いえ、これまで何となくセーブしてたところあったんですよ。そこまでで満足してたし、別に良いかなって」

靖子「えっと…」

京太郎「でもこれからはそれじゃ駄目で、むしろガンガンいかないとですもんね…!」

靖子「いや、おーい」

京太郎「よし…靖子さん!俺、頑張りますからね!」

靖子「あー…」

靖子「まあ、程々にな…?」

カンッ