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咲「もう2月になるんだね、この前新年を迎えたと思ったのになんだか時間が早く感じるよ」

和「ここ最近はずっと寒かったので少しは楽になるといいんですけど」

優希「モグモグ……」

咲「あっ、そうだ。 2月といえばもうすぐなんだ」

和「なんの話ですか?」

咲「ちょっとね……ねぇねぇ優希ちゃん、もうすぐだけどプレゼントどうするの?」

優希「へっ? なんの話だ咲ちゃん」

咲「えっ……和ちゃんはともかく、もしかして優希ちゃんも知らないの?」

優希「だからなにを……」

咲「もうすぐ……2月2日は京ちゃんの誕生日なんだよ?」

優希「……え?」


--教室--


優希「京太郎!!」

京太郎「どわあっ!? な、なんだよ優希、驚かすなって」

優希「そんな事どうでもいい! なんで教えなかったんだ!?」

京太郎「何を……あっ」

優希「京太郎の誕生日がもうすぐだなんて私聞いてないじょ! 今からじゃ満足にプレゼントだって……」

京太郎「あー……別にいいって、そんな今さら誕生日で大喜びするほど子供じゃないんだし……」

優希「っ……そういう問題じゃない!」

京太郎「じゃあなんだって言うんだよ?」

優希「咲ちゃんが京太郎の誕生日を知ってて、私が知らないっていうのが気に入らないんだじぇ!」

京太郎「……は?」

優希「だ、だって私は、京太郎の、その、ううー……か、彼女なんだからな!!」

京太郎「バカ、声が大きい! つうか恥ずかしがるくらいなら言うなよ!」

優希「うるさいうるさい! それもこれも隠し事をした京太郎がいけないんだ!」

京太郎「んな大げさな……誕生日教えてなかったくらいで……」

優希「私からしたらくらいで済まされない大問題なんだじょ!」

京太郎「とりあえず落ち着けって! 教室でこんな事してたら色々厄介な事に……」


ザワザワザワザワ……

モブ男1「須賀の奴、片岡とつき合ってたの? だったら前に咲ちゃんと一緒にいた時からかったのまずかったか……?」

モブ男2「そういえば須賀、片岡のために金持ちの家の執事に弟子入りしたらしいな……愛だねぇ」

モブ男3「リア充か……死ねばいいのに」

モブ女1「雑用ばっかりって噂で聞いてたのに麻雀部辞めなかったのは彼女がいたからなんだー……
     須賀君ってば片岡さん大好きなんだね」

モブ女2「片岡さんもよく絡んでたらしいよー、須賀君のためにメイド服着てご奉仕したとか……」

モブ女3「片岡さんなら問題ない、許す」


京太郎「うあ……」

優希「あ……」

京太郎「とりあえずこれ以上ここで話すのはまずい。 外行くぞ」

優希「……」コクコク



--屋上--


京太郎「雲がきれいだなー……当分教室戻れないしずっと見てたいぜー」

優希「ご、ごめん……」

京太郎「いや、いいんだけどな。 どうせいつかはバレた気もするし」

優希「そうか……って、それより誕生日だ、誕生日!」

京太郎「ああ、誤魔化されなかったか。 成長したな優希」

優希「話をコロコロ変えるな! さあ、吐け! なんで私に誕生日を教えなかった!?」

京太郎「……はあ、わかったわかった。 理由を言えば納得するんだな?」

優希「そうそう、最初からそうして素直にしてればいいんだじぇ」

京太郎「……ほら、お前この前タコスもあんまり買えなくなってきたーとか言ってたじゃん?」

優希「そういえばそんな話もしたな」

京太郎「だからなんつーか、誕生日プレゼントとかで金使わせるのも悪いかなーって」


優希「えっ……」

京太郎「お前、そういうの気にしないように見えて意外と気にするタイプだしさ……
    バレないまま誕生日過ぎてれば問題ないと思ったんだよ」

優希「そ、そんなの……」

京太郎「前にも言ったけど俺、お前がタコス食ってる時とかの笑顔好きだし……
    それが見られなくなるくらいなら自分の方は我慢する。
    その日だってデートするんだから一緒にいられないわけじゃないだろ?」

優希「それは、そうだけど……」

京太郎「まっ、バレちまったならしょうがない。 誕生日のデートはたくさん楽しませてくれればそれでいいよ、
    優希には普段麻雀で世話になってるしな。 あっ、どうしてもって言うなら一度色々成長した優希とデートしてみたいかも」

優希「無茶言うな……」

京太郎「だよなー、つまりはそんな無茶な事くらいしか浮かばないくらい、俺は満足してるってことだ」

キーンコーン、カーンコーン……

京太郎「さーて、じゃあ俺は教室戻るわ。 優希も遅刻になる前に教室戻っとけよー」

ガチャッ、バタンッ……

優希「私は、そんな気遣いいらないのに……」



--廊下--


京太郎「……」

「京ちゃん、あんまり女の子を泣かせるのはよくないんじゃないかなあ?」

京太郎「人聞きの悪い事言うなよ、咲」

咲「そうかな? 私は優希ちゃんが泣いてるように見えたよ?」

京太郎「別に、誕生日くらいでそんな……」

咲「京ちゃんにとってはそうかもしれないけど、優希ちゃんにとってもそうだとは限らないよ」

京太郎「む……」

咲「だいたい京ちゃん、私にはプレゼントよろしくなーとか言ってたくせに優希ちゃんには甘いんだから」

京太郎「しょうがないだろ……そりゃ友達と彼女じゃ、どうしたって差は出ちまうもんだ」

咲「……」ポカーン

京太郎「な、なんだよ」

咲「いや、京ちゃん変わったなあって」

京太郎「……そんな事ないだろ」

咲「ううん、変わった。 前は和ちゃんばっかりで優希ちゃんの事全然見てあげてなかった京ちゃんが、
  自然に優希ちゃんを優先してるんだもん」

京太郎「……俺、そんなにあいつ邪険にしてたか?」

咲「うん」

京太郎「即答かよ……さすがにへこむぞ」

咲「でも私はいいことだと思うよ。 京ちゃん、なんだか優しくなったもん」

京太郎「買いかぶりすぎじゃね?」

咲「そんな事ないよー。 あっ、でも勝手に自分で結論だしちゃうのはやっぱりダメだよ、
優希ちゃんには優希ちゃんの考えがあるんだから」

京太郎「んー……わかったわかった、善処するようにする」

咲「なんか怪しいけど……まあいいや。 じゃあ今回は特別に悩めるカップルに咲さんが仲むつまじくなれるヒントをあげよう!」

京太郎「……恋人なんかできたことないくせに」

咲「黙って聞く!」

京太郎「はいはい……」



--片岡家--


優希「……」

優希(京太郎の誕生日まで後3日……今さらなにを準備したらいいんだ?)

優希(軍資金はほとんど残ってない……おこづかいの前借りもこの前しちゃったじょ……)

優希(手作りのプレゼントは時間がないから出来ないし、本当にどうすればいいんだじぇ……)

優希「はあ……成長した私とデートしたいって言われても、そんなのどうしようもないし……」

ブー……ブー……

優希「メール? 誰からだろ……咲ちゃん?」

優希「なになに……!?」

優希「そ、そうなのか……確かにこれならいけるかもしれないじぇ!」

優希「ふふん、待ってろよ京太郎ー、今年の誕生日は私が一生忘れられない日にしてやるじぇ!」


咲「これでよし、と。 後はお互いの頑張り次第だよ京ちゃん、優希ちゃん」

咲「さて、私は小説の続きでも書こうっと」





--2月2日--


京太郎「……」

京太郎(あれから3日、優希から連絡一切なかったな。 はあ、こっちから接触しようにも
あいつ学校休んでるし、電話やメールも返ってこない……完全に怒らせちまったのかなあ……)

京太郎「デートには来るって今朝メールあったからドタキャンとかはなさそうだけど……
こりゃ今日はいつも以上にエスコートしてやらなきゃな」

「おーい京太郎ー!」

京太郎「おっ、来た来た……!?」

京太郎「えっ、あれ……はあ?」

優希「えへへ、お待たせだじぇ!」

京太郎「えっと……優希、だよな?」

優希「もちろん! なんだ、彼女の顔を忘れたのかー?」

京太郎「いや、だってお前……」






京太郎「髪と身長が3日じゃありえないくらい伸びてんじゃねぇか!?」


優希「おっぱいも大きくなったじょ、触ってみる?」

京太郎「確かに大きく……って、何を言ってんだこら!」

京太郎(いったいどうなってんだこれ、身長は咲とそんなに変わらないし、
髪は腰まで伸びてやがる……おまけに胸が竹井先輩に届くか届かないかレベルにまで大きく……)

優希「うーん、なんか反応が悪いじぇ……京太郎はこんな私、嫌い?」

京太郎「いや、嫌いとかじゃなくてだな……というか本当にどうしたんだよそれ」

優希「ふふん、実は……全国団体戦で戦った永水の人達に協力してもらって、身体を未来の私にしてもらったのだ!」

京太郎「あそこなんでもありだな、おい!?」

優希「京太郎の誕生日プレゼントは、未来の成長した私とのデートだじぇ! 嬉しいか?」

京太郎「……」

京太郎(誕生日プレゼントって……やっぱりこいつ気にしてたのか。
つーかあれは成長してもデートするような関係でいたいなってくらいの意味で、別にわざわざ鹿児島まで行ってそんな事しなくてもいいっつうのに……)

優希「……」ニコニコ

京太郎(だけどなっちまったなら今さら元に戻してこいって言うのもなあ……
それに、普段もかわいいけど今はさらに綺麗になってるし……)

京太郎「……ああ、嬉しいな」

京太郎(だったら今日1日くらい、楽しむのも悪くないだろ)

優希「よかったじぇ! それじゃあデートに行こう京太郎!」ギュッ

京太郎「お、おう……」ドキッ

京太郎(身長伸びてるからいつもより顔が近い!? それにこの腕に当たる柔らかい感触……
ま、まさか優希にこんな感触を感じる日が来るとは……)

優希「どうしたんだ京太郎?」

京太郎「な、なんでもない。 とりあえず映画にでも行くかー」

京太郎(だから顔が近いんだよ!)



--映画館--

京太郎(魔法少女マジカルはやりん……宿敵アラフォーすこやんとの
戦いを描いた話題作、だったっけか。 なんでアラフォーすこやんより年上のはずの
マジカルはやりんが、アラサーを名乗っているのかで物議を醸してるとかなんとか……)


イイカゲンニミトメヨウヨ……アナタハレッキトシタアラフォーナンダヨ、マジカルハヤリン!

チ、チガウ! ワタシハアラフォーナンカジャナイ!

優希「おおう……この後どうなるんだじぇ」

京太郎「……」

京太郎(それにしても身体は変わっても中身はやっぱり優希だな……
最初は緊張したけどいつも通りなこいつを見てたら段々緊張してるのがアホらしくなってきた)

優希「ん? 私の顔に何かついてるか京太郎?」

京太郎「あっ、いや別に……」

コレデトドメダヨアラフォースコヤン……スターライト、ブレイカー!!

ワタシダッテアラフォージャナイノニィィィィィ……!!

優希「やった! マジカルはやりんの大勝利だじぇ!」ギュッ

京太郎「……!」ドキッ

京太郎(アホらしくはあるんだが……やっぱり調子狂うんだよなあ)

----


京太郎「もうお昼だな……いつもみたいにタコス屋にでも行くか?」

優希「えっと、それなんだけど……き、今日は私がタコスを作ってきたじぇ!」

京太郎「マジか!? そういえばお前タコス作り上手かったよな……」

優希「ふふん、前に食べたのよりもグレードアップした自信作だじぇ。 存分に味わうがいいぞ」

京太郎「そこまで言うなら期待させてもらうか……でも」

優希「ん?」

京太郎「ずっと疑問だったんだけどさ、お前自分であんなに美味いタコス作れんのになんで俺にタコス頼むんだ?」

46: 寝てしまっていた……少ししてから再開します 2013/02/02 05:05:39 ID:0HPtOB4k0
優希「……」

京太郎「俺のなんて師匠やお前に比べたらまだまだ……って、なんだよその目」

優希「……別に。 やっぱり京太郎は女心がわかってないって呆れてるだけだじょ」

京太郎「ど、どういう意味だよそれ!」

優希「ふん、それくらい自分で考えろ! ほら、さっさと行くじぇ!」

京太郎「あっ、ちょっと待てよ!」




優希「……好きな人が作ってくれたタコスの方が美味しいからに決まってるだろ、京太郎のバカ」

----


京太郎「美味い……」

優希「そ、そうか!」

京太郎「いったいどう作ったらこんなに美味くなるんだよ……なんか隠し味でも入ってんのか……?」モグモグ

優希「おっ、さすが京太郎! 私が入れた隠し味に気付いたな?」

京太郎「マジで入ってんのか!? 後学のために教えてくれよ、家で再現してみたいし」

優希「このタコスの隠し味、それはー……京太郎への優希ちゃんの愛情、だじぇ!」

京太郎「……」

優希「……」

京太郎「……」

優希「き、京太郎、なんか言ってほしいじょ……」モジモジ

京太郎「……あっ、な、なんだよそれ! 全然参考にならないじゃねぇかよー!」

優希「そんな事ないだろ! 京太郎も私みたいに優希ちゃん大好きって気持ちをこめればいいのだ!」

京太郎「あ、あのなあ……」

京太郎(やっべえ……さっきから心臓ドキドキしてそろそろ痛くなってきたぞ。
少し身長とか髪が伸びただけでこんなに印象変わるのかよ、女の子って……)

優希(京太郎、少しは喜んでくれてるのかな? 見た感じはいつもとあまり変わらないけど……
もっと押した方がいいのか? そういえば前にラジオでこういう時の対処法を小鍛治プロが話してたはずだじぇ……たしか)

優希「き、京太郎!」

京太郎「な、なんだ?」

優希「あ、あーんだじぇ!」

京太郎「」

優希(あ、あれ? 京太郎固まっちゃったじょ……おかしいな、小鍛治プロは男は
こういうのをされたらイチコロだって言ってたのに……その後福与アナに笑われてた気もするけど)

京太郎(なんなの、もうさ、なんなんだよこれは! こいつ本当に優希か、
和の昔馴染みとか言ってた阿知賀の人が化けてんじゃねぇのこれ!?)

優希(えっとこれでダメだった時は……)

優希「……」パクッ

京太郎(自分でタコスを食った……諦めてくれたか)

優希「んっ……」

京太郎「」

京太郎(……なんで優希はタコスを半分くわえたまま俺に顔を突き出してるんでしょうか?)

優希「んっ……た、食べないのか京太郎?」

京太郎(頼むから上目づかいとかやめてくれ、本当に色々もたないんだって!)

京太郎「い、いや大丈夫……じ、じゃあもらうわ」

優希「ん……」

京太郎「モグモグ……」

優希「……」

京太郎「モグモグ……」

京太郎(なにしてんだ俺……人通りがないわけじゃない場所で
ポッキーゲームみたいにタコス食うとか……恥ずかしくて死ねるぞ!)

優希「美味しい?」

京太郎「ああ……」

京太郎(味なんかわかるかよ、ちくしょう! 俺達って普段はもっとこう軽いっていうか、
気の置けない感じで一緒にいるのに今日は調子狂いっぱなしだっつうの!!)

優希「まだまだタコスはあるからな!」

京太郎(おーい、もしかしてそれは全部今ので食べさせる宣言ですかー? 俺、耐えられるかな、ははは……)

----


優希「~~♪」

京太郎「……」

京太郎(昼飯は強敵だった……もう後半は無心でタコスを食べてた気がするぜ……
今の俺なら麻雀で全く振り込まない自信がある)

優希「~~♪」

京太郎(原因の優希ときたら人の気も知らないで鼻歌なんか歌ってるし……いや、楽しんでくれてるならいいんだけどよ)

京太郎「……喫茶店にでも行くか」

優希「賛成だじぇ!」

京太郎(だけどとりあえず一息入れたい……)

京太郎「トイレ行ってくる。 適当に飲み物でも頼んどいてくれ」

優希「はーいだじぇ」


京太郎「ふう……今日は何というかいつも以上に神経使う1日だな」

京太郎「優希はいつもの感覚でじゃれてきてんだろうけどこっちからしたら一種の拷問だぞ、あれは」

京太郎「かといって下手に注意なんかしたら無駄に意識して緊張してますってばらすようなもんだし……どうしたもんか」

京太郎「とりあえずお茶でも飲みながらゆっくり考え……」


京太郎(落ち着くために入った喫茶店、しかし俺が少し目を離した隙に次の一手は決まっていた)

優希「遅いじぇ、京太郎!」

京太郎「」

京太郎(トイレから戻ってきた俺が見たもの、それは……)

京太郎(ストローが2つ刺さり、ジュースがたっぷり入って俺達のテーブルに鎮座していた巨大なグラスだった)

京太郎「……」チュー

優希「……」チュー

京太郎(どうしてこうなった)

京太郎(一息つくどころかガンガンライフが削られてるんですけど、本当にどうしてこうなった!)

京太郎「……」チュー

優希「……♪」チュー

京太郎(ちくしょう、いい顔しやがって……こっちはちょっとしたパニックで大変なんだぞ……こんなところ知り合いにでも見られたら普通にアウト……)チラッ

咲「……」ジー

京太郎「」

咲「……」ジー

京太郎(見られてる、めちゃくちゃ見られてる)

優希「……? どうした京太郎、飲む口が止まってるじぇ」

京太郎「ああ、いや……」

京太郎(どうする? 咲がいるのは優希の背中側の窓だからこのまま黙ってればたぶん気付かない……)

優希「京太郎ー?」

京太郎(だけど考えたら咲は今俺と一緒にいるのが優希だってわかってるのか? ……大丈夫、だよな?)

咲「……」パクパク

京太郎(なんだ? 咲の奴口をパクパクして……何か伝えようとしてんのか? なになに……
『私の事は気にしないで続けてください』と……)

京太郎「続けられるかあ!!」ガタンッ!

優希「京太郎!? きゃうっ!?」バシャッ

京太郎「あっ、悪い!」

優希「なんなんだ急に立ち上がって……おかげで顔がびしょびしょだじぇ……」フキフキ……ズルッ

京太郎「!?」

京太郎(か、髪の毛が……ズレた)

----


優希「……」

京太郎「……」

京太郎(だいぶ日が傾いてきたな……それにしてもさっきのはなんだったんだろうな。
優希の髪の毛が確かにズレた気がしたのにいつの間にか元に戻ってるし咲もいなくなってるし)

優希「……」

京太郎(……やっぱりそういう事なんだろうな。 さっきから黙り込んでるのがその証拠、か)

京太郎「優希」

優希「なんだー?」

京太郎「ちょっとそこの公園に行かないか?」

優希「……ん、わかった」

--公園--


優希「はあ……今日は楽しかったじぇ」

京太郎「それは何よりで」

優希「なんだか京太郎の誕生日なのに私の方が楽しんでたような気もするじょ」

京太郎「……んなこたねぇよ。 俺だって楽しかった」

優希「それなら、よかったじぇ」



京太郎「……だからさ、そろそろその色々付けてるの外したらどうだ?」

優希「……やっぱりバレちゃったかー、きっかけは喫茶店か?」ファサッ

京太郎「まあな。 そこから最初は混乱しててわからなかった違和感を感じ始めたんだよ。
ったく、かつらにシークレットブーツにパッド……気合い入れすぎだろ」

優希「ううむ、さすがに龍門斑特注のものでも最後まではごまかせなかったじぇ……」ヌギヌギ

京太郎「つーかいくら不思議パワーがありそうな鹿児島でも、未来のお前の身体にしたとかそんなオカルトはないだろ?
お金ないって言ってたお前に鹿児島までの交通費があるわけないしな」

優希「理由として咄嗟にあれしか浮かばなかったんだからしょうがないじょ」

京太郎「あとな、いくらなんでもパッド詰めすぎ。 あんなに大きな胸がそう簡単に手に入るかっつうの」

優希「京太郎は大きいおっぱい大好きだから見栄張っちゃった……まあとにかく、いつもの片岡優希ちゃん参上!だじぇ」

京太郎「様子見に来てたって事は咲あたりの入れ知恵だろうけどさ……お前そこまで俺の誕生日気にしてたのか?」

優希「むしろ気にしない方がおかしいじぇ」

京太郎「そんなもんか?」

優希「そんなもんだじぇ。 咲ちゃんからかつらとかのモニターを龍門斑が探してるって教えてもらって、
3日かけて不自然じゃないように慣らして……これくらいしかもう誕生日プレゼントなんて出来なかったから頑張ったんだじょ」

京太郎「……」

京太郎(結局俺の軽い一言が今日の騒動を生んだわけだ……まいったなこりゃ)

優希「それでどうだった京太郎? 成長した優希ちゃんとのデートは」

京太郎「んー? さっきも言ったけど楽しかったぜ? でも」ギュッ

優希「!?」

京太郎「確かに今日のお前もよかったけど、俺はちんくちくりんなお前の方が優希らしくて好きだぜ?」

優希「それ、褒めてるのか?」

京太郎「もちろんだ。 今日1日デートしてやっぱりいつものお前と過ごすのが一番だなーって再確認したよ」

優希「そう、か……」

京太郎「だから今度成長した優希とデートするのは、今日みたいな作り物じゃなくて
本当にお前がそうなった時にしようぜ。 それまでくらいなら余裕で待つしな」

優希「……なんだかプロポーズみたいだな」


京太郎「言うな、俺も言ってから気付いたんだから」

優希「えへへ……」

京太郎「ああ、そういえば優希知ってるか?」

優希「んー?」

京太郎「今日はツインテールの日なんだってよ」

優希「なんだそれ?」

京太郎「男が好きな女の子に結ぶもの渡して、気持ちを受け入れてくれるなら女の子はそれで髪を結ぶんだと」

優希「へぇ、そうなのかー」

京太郎「というわけで、ほらよリボン」

優希「えっ」

京太郎「さっき言った俺の気持ちを受け入れてくれるなら、それを結んでくれ」

優希「……」

京太郎「……」




優希「……今さらにもほどがあるじょ」シュルッ

京太郎「何かにつけてかっこつけたいんだよ、男の子はな」

優希「わけがわからないじぇ、全く……」キュッ

京太郎「ははは、似合ってるぜ優希」

優希「んっ……ところで京太郎、このリボン髪を結ぶためのリボンじゃないだろ?」

京太郎「そうだな、それはよくプレゼントの包装に使うリボンだ」

優希「これ、もしかして私自身をプレゼントにしろって意味だったりする?」

京太郎「まあ……うん、お前の想像通りだ」

優希「……」

京太郎「……」

優希「京太郎の、エッチ」

京太郎「ばっ、別にそこまでさせるつもりは……!?」チュッ

優希「しょうがない……そんなエッチな京太郎には誕生日プレゼントとして、私をプレゼントするじぇ!」ギュウウウ……

京太郎「ちょっ、お前いきなり積極的過ぎ……」

優希「私も今日は無理してたみたい……だから取り返す勢いで甘えてやるじょ!」

京太郎「落ち着け、ここは公園だ、誰に見られるかわからな……のわあああああ!?」

優希「京太郎、だーい好き!」

チュッ!


カン!