http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1364970846/






ペラッ

咲「………」ペラッ

京太郎「………」ペラッ

咲「………」ペラッ

京太郎「………」ペラッ

パタッ

咲「ふぅ」

京太郎「ほい」スッ

咲「ん、ありがと」

咲「って、これ6巻だよー」

京太郎「5巻は俺読んでる」ペラッ

咲「えー」

京太郎「終わるまで読んでろって」ペラッ

咲「んー……」

咲「じゃあそうしよーっと」スッ

ペラッ

京太郎「………」ペラッ

咲「………」ペラッ

京太郎「………」ペラッ

咲「………」ペラッ


クゥゥゥ


咲「……」

京太郎「……」

咲「……」クゥゥ

京太郎「可愛い鳴き声だな」

咲「えへへ……」

京太郎「……菓子でも食うか?」

咲「うんっ」

咲「あ、これ美味しい」

京太郎「部長のオススメだとさ」

咲「どこの?」

京太郎「駅前のバス停近くのあそこ」

咲「へー」


京太郎「……」ペラッ

咲「あむあむ」

京太郎「……」ペラッ

咲「あむあむ」

京太郎「……ふぅ」パタンッ

京太郎「ほれ」スッ

咲「あ、わーい」

京太郎「……口周りチョコだらけだぞ」

咲「だって美味しいんだもーん」

京太郎「……おいおい」

咲「んむんむ」

京太郎「あーあーあーあー。 全部食っちまって……」

咲「んむ?」

京太郎「部長きっと怒るぞー」

咲「えー」

咲「京ちゃん買ってきてよ」

京太郎「こんな雨ン中行きたくねえよ」

咲「私だって行きたくないよー」

京太郎「……」

咲「……」

京太郎「今度二人で買いに行くかぁ」

咲「うんっ」

咲「あ、こっそりね、こっそり。部長に見つからないように」

京太郎「あいあい」

咲「んー……」

京太郎「んー?」

咲「いやぁ。 優希ちゃんと和ちゃんはこんな雨の中塾言ってるんだなーって」

京太郎「まぁ、大変だわな」

京太郎「……あ」

京太郎「そういやあいつらの行ってる塾も駅の近くだったな」

咲「お」

京太郎「優希に頼んどくわ」

咲「おー」



京太郎「……優希のヤロー……」

咲「? どしたの?」

京太郎「駅前のタコスと等価交換だとさ……」

京太郎「頼む意味がねえっつの」

咲「あはははっ」

ギュッ

京太郎「んっ。 ……二筒か」

咲「これはー……南!」

京太郎「……六索? あ、九索か」

咲「これは八索! 私八索の手触り好きー」

京太郎「六筒? 八筒? ……一索かよっ」

咲「むっ。 ククッ……来たぜ、ぬるりと……」

京太郎「あー、萬子わかんねー」


咲「ねー京ちゃん。白って本当はなんて言うか知ってる?」

京太郎「パイパン」

咲「えっ」

京太郎「パイパン」

咲「あうっ……」

京太郎「パイパン」

咲「も、もう止めてっ!ごめんなさいっ!」

京太郎「んー」カチッ

咲「なーにしてるのっ。ネトマ?」

京太郎「いんや、ア○ゾン」

咲「あ、また麻雀牌見てるー。この前買ったばかりじゃん」

京太郎「手積み牌は今安いからなー」

咲「ふーん。 それで? 次は何が欲しいの?」

京太郎「玄海の黒牌」

咲「……あれ? 黒牌ならこの前買わなかったっけ」

京太郎「前買った奴はオールブラック牌。今回のは背黒」

咲「あー。 染谷先輩が『あれはダメだ、打ちづらい』って言ってたやつね」

京太郎「ああ。かっこ良ければそれでいいと思ってたけど、やっぱダメだった」

京太郎「でも今回は大丈夫。間違いなく」

咲「……。 保証は何処にも~」

京太郎「ねーよッ。悪かったな」

咲「こう」カシャッ

京太郎「……もっかい」

咲「こーして、こうっ」カシャンッ

京太郎「……あぁ?」

咲「人差し指で左牌押して、親指で右に。中指と薬指で右牌を左に押すの」

京太郎「やってるがな……くそ~」ガチャッ

咲「アハハ。へったくそー」

京太郎「うっせー」

カシャンッ

京太郎「おっ!?」

咲「できた?」

京太郎「今出来た! 出来たできたぞ! よっしゃー!」

咲「ちなみに私くらいになると5枚飛ばしで出来ます」カシャシャシャシャンッ

京太郎「UZEEEEE!!」

咲「ドヤァ……」

2咲「京ちゃん、DVD見よ~」

京太郎「別にいいけど……どーせまた……」

咲「真・雀鬼5話『新宿麻雀決戦』!」

京太郎「ああ、うん。だろうと思った」

咲「ぴっぴっぴーの、ホイッ」ピッ


『坊や……包って知ってるかい?』


京太郎「しかもこっからかよっ」

咲「責任払いってことだよっ」キリッ

京太郎「……お前ホント好きなー」

咲「嶺上使いとして、パオの責任払いは夢だからね!」

京太郎「……そのうち九種九牌で流されんぞ」

咲「上等だよ……小僧……」


咲・京太郎「「ガハハハハハハッ!!」」

ガシャンッ

咲「……むぅ」

京太郎「ツバメ返しか?」

咲「うん」

京太郎「ドラマの見過ぎだろ」

咲「京ちゃんにそれ言われたくないです~」

咲「京ちゃんはツバメ返し、上派?下派?」

京太郎「なにそれ」

咲「山の上の方に仕込むのが上派、下なら下派」

京太郎「俺が知ってるのは下だけだな……」

咲「簡単だよ。 先に上山を下ろして、仕込んだ13枚と手牌を交換して、残った4枚と元の手牌合わせた17枚を上山に戻すの」

京太郎「……なるほど」

咲「こっちの方が手間かかる分綺麗なんだよ」

京太郎「まぁ、どっちだろうと自動卓の今じゃ使えねえけどな」

咲「それを言ったら夢がないよ」

咲「これとこれとこれ!」

京太郎「グ……ッ」

咲「あとは確か……コレだったはず!」

カチャッ

咲「やった!」

京太郎「がー! 白やられたー!」

ガチャッ

久「ふぅ。 あら、二人共まだいたの?」

京太郎「あ、部長。お疲れ様です」

咲「でーすっ」

久「……二人で何してるの?」

京太郎「神経衰弱です」

久「は?」

京太郎「神経衰弱」

久「…………」

京太郎「普通の神経衰弱じゃなくて、4枚当てる麻雀バージョンです」

久「……いつからこれを?」

咲「かれこれ始めて30分くらいですねー」

咲「今、私5種の京ちゃん3種でリード中ですっ」

京太郎「あと20種あんだ! まだわかんねえぞ!」

咲「へへーんっ。 やってみんさいっ」

久「……」

京太郎「あ、部長もやります?」

久「いや……私はちょっと仮眠取るわ……」

京太郎「あ、はい」

久「1時間経ったら起こしてちょーだい」

咲「はーいっ」


京太郎「おっしゃー! 今度は取るぞー!」

咲「させないもーん!」

久「……暇ねぇ……」

京太郎「えーっと……こことここが一索。 一索はこっちも……」

咲「……」

京太郎「……んでここっ」

咲「……」

京太郎「よっしゃ、一索揃った! これで10:8! もうちょっとで追いつくぜ咲!」

咲「……」

京太郎「咲?」

咲「ぐぅ」

京太郎「……」

京太郎「全く……卓で寝たら涎付くだろうが……」スッ

ギュッ

咲「んっ……」

京太郎(……とりあえずソファに……)

京太郎「毛布毛布……」

咲「……zzz」

ペラッ

京太郎「……」ペラッ

咲「zzz」

京太郎「……」ペラッ

咲「zzz」

京太郎「……」スッ

京太郎「ふぁぁ……」


咲「きょう……ちゃん……」

京太郎「あん?」


京太郎「……」

咲「……」

京太郎「……」

咲「それ……チョンボ……」

京太郎「うっせ」

咲「ん……」

咲「ふぁぁ……」

京太郎「起きたか」

咲「ん、ほはよぉ……」

咲「……毛布……ありがと」

京太郎「おう」


咲「部長は?」

京太郎「10分くらい前に行った。生徒会の仕事だとよ」

咲「大変だねぇ」

京太郎「……それより顔洗ってこい」

咲「ん。そうするっ」


ナ、ナニコレー!


京太郎(部長の復讐……)

咲「まさか部長がこんなことする人だったなんて……」

京太郎「食べ物の恨みは怖いってことだな」

咲「むぅぅ……」


京太郎「さて、そろそろ帰るぞ」

咲「あ、洗牌は」

京太郎「やっといた」

咲「あぅ……」

咲「そ、掃除」

京太郎「それもやった」

咲「む、むぅ……」

京太郎「咲はダメだなぁ」

咲「むー!」

京太郎「ほら、戸締りするぞー」

咲「ま、まってー!」

京太郎「あ」

咲「?」

京太郎「傘忘れた……」

咲「ほぅ?」

京太郎「お、お菓子代も無い……」

咲「ほほぅ?」

京太郎「ていうか財布すら家に忘れてた!」

咲「ほっほーう?」


咲「あれあれぇ? アレほど人を馬鹿にしといてこの様は何かなぁ?」

京太郎「うぐ……」

咲「他人のことより自分のことすらしっかり出来てないだなんて」

咲「京ちゃんはダメだなぁ~」

京太郎「う、うっせ……」

咲「……ふふっ」

咲「悪いけど、私も傘は一つしか持ってないんだー」ニヤニヤ

京太郎「くっそ……」

咲「勿論貸さないよ? 相合傘とか期待しちゃってた?」ニヤニヤ

京太郎「してねーわバーカ」

咲「可哀想になー。この雨の中、私だけ傘さしてて京ちゃんだけびしょ濡れのまま駅まで行くんだろうなー」

京太郎「……。 帰る」

咲「ウソウソ! 冗談! 冗談だから待って京ちゃん!」

京太郎「相合傘なんてできるかっ!」

咲「わ、私だってこの歳で相合傘は恥ずかしいよ……」

京太郎「じゃあなんだよ」

咲「んっと……はいっ」スッ

咲「少しちっちゃいけど、折りたたみ傘ならあるよっ」

京太郎「咲……」


京太郎「これ、柄の部分壊れてるやつだろ」

咲「っ」ギクッ

ザーッ


京太郎「ホントちっちぇえなこれ……」

咲「ごめん……」

京太郎「膝どころか腹も濡れそうなんだが」

咲「か、角度! 角度考えて傾ければ或いは!」

京太郎「柄の部分外れてて痛え」

咲「あぅ……」


咲「……やっぱり、私のと交換…」

京太郎「いらんいらん。 これでいいよ」

咲「そう?」

京太郎「ああ。 それよりホラ、もっと歩道に寄れ。 水かかるぞ」

咲「あ、うん」

アリヤトシター


咲「お菓子買ったし、月刊『アラフォー麻雀』の新刊も買ったし」

京太郎「帰るか」

咲「うん」


京太郎「んじゃ俺はこっちだから」

咲「うん。 読み終えたら貸すね、『アラフォー麻雀』」

京太郎「おう、頼んだ」

京太郎「……お菓子、食うなよ?」

咲「た、食べないよっ」

咲「……多分」

京太郎「おいおい……」

咲「えへへ」


京太郎「んじゃな」

咲「うんっ」


 
 
 
 
 
咲「また明日、京ちゃん」


京太郎「おやすみ、咲」










―おわり