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久「こっちは龍門渕の天江さんに、お嬢さんにメイドさんね」

まこ「こっちは風越の大将にキャプテンにメガネ……。 こっちは鶴賀の大将にワハハか」

和「ウチと合宿したところの殆どの方から来てますね。 あ、龍門渕の執事さんからも」

優希「 」

久「須賀くん、顔広いのね。 予選大会の時かしら」

まこ「まぁ、京太郎は見境無いからのぅ。 顔が広いのも頷ける」

和「見てくださいよ。 一つ一つにメッセージカード付きですよ。 これ全部!」

咲「 」

まこ「まぁなんだかんだ言って京太郎、顔はいいからのぅ」

和「案外面倒見いいですしね、彼。 先月のバレンタインデーの時もそうでしたし」

久「……しっかしこんなにいっぱいじゃあねぇ……」


久「せっかく私も、お返しのチョコ持ってきたのに……」


咲「!!」

優希「!!」

和「あ、部長もですか? 私も持ってきたんですけど……」スッ

まこ「同じく」スッ

久「……でもこれじゃあねぇ……」

まこ「……ちょいと見劣りしそうじゃのぅ」

和「なんだか迷惑になりそうな気も……」


久・まこ・和「「「うーん……」」」



咲(ゆ、ゆゆゆ、優希ちゃん!! どうしよぉ!!?)

優希(おお、落ち着くじぇ! 部員の皆がチョコ持ってくるのは予想してたとおりだじぇ!)

咲(他校の人からチョコ贈られるのは予想してないよぉ!!)

優希(うぐっ……ぐぬぬぬ………京太郎めぇ……!)



――
―――
――――
―――――

咲「ねぇ優希ちゃん。 明日はホワイトデーだけど」

優希「皆まで言わんでも解ってるじぇ~。 京太郎へのお返しのチョコじゃろぅ?」

咲「うん、その通りなんだけど……。 優希ちゃんはどうするの?」

優希「明日限定で行きつけのタコス店からタコスチョコが売られるんだじぇ! アタシと言ったらタコスだし~」

咲「準備できてるんだ……。 私はどうしようかなぁ……」

優希「アタシは今まで菓子作りなんてしたことないからなんとも言えないけど……なんでもいいんじゃないか?」

咲「うーん……」

優希「きっとアイツのコトだ、咲ちゃんからチョコ貰えるってだけでむせび泣くじぇ!」

優希「京太郎のことだから部員の皆からぐらいしかチョコ貰えんだろうし~」

咲「……そ、そうだよね! 京ちゃんだもんね!」

優希「そうだじぇ! 京太郎だじぇ!」


咲・優希「「あはははははははっ!!」」

――――
―――
――


優希(……なーんて、せいぜい3,4コぐらいだと思ってたのに……)

咲(ざっとみた限り……20コくらいある……)

優希(ていうかいつの間に他の連中と面識を……)

咲(これじゃあ私のチョコなんて……)


咲・優希「「ぐ……ぐぬぬ…………」」


まこ「……あ、でも京太郎の奴。 バレンタインデーについて誤解してたっけか」

和「擬似敬老の日だってことですか?」

まこ「うむ」

久「……ということはこのチョコも……?」


咲「……あっ!」 

優希「……じぇっ!」


咲・優希「「義理チョコだ(だじぇ)!!!」」

まこ「うおっ。 なんじゃ、びっくりしたぁ……」

和「咲さんと優希、いたんですか」

久「あら、全然気づかなかったわ」



優希(そうだじぇ、咲ちゃん! このチョコ、量こそ多いけど全部義理だじぇ!)

咲(いわば年賀状みたいなもんだね! 京ちゃんの勘違いに感謝さまさまだね!!)

優希(全く……京太郎には毎度世話焼かされるじぇ!)

咲(ホント! 焦って損したぁ……!)

咲「あ……あはは……」

優希「はははは……」


咲・優希「「あはははははははっ!!」」



久「……最近、よく笑うようになったわね。 あの二人」

和「なんかいいことあったんでしょうか?」

まこ「思春期なんじゃろ」

ガチャ

京太郎「ういーっす」


「「あはははははははっ!!」」


京太郎「うわ、なんか既視感」

和「あ、遅かったですね須賀くん」

京太郎「あ、うん。 ちょっと色々と回されてきた」ゴソッ

和「……その紙袋……ひょっとして……」

京太郎「あぁ……。 その通り、チョコだよ」バサッ

久「ちょっと拝見。 ……あんれまぁ……たくさん貰ったわねぇ」

まこ「ひのふの……これ、全部貰ったんか?」

京太郎「はい。 まぁ、どれも先月のお返しですけどね」

和「……須賀くん、これだけじゃありませんよ……」チラッ

京太郎「えっ…………うわぁ…………」


ズラァァァァ

京太郎「風越と鶴賀と龍門渕か。 そういえば送ったっけなぁ」

久「予選会のとき、面識あったの?」

京太郎「面識っつっても、せいぜい挨拶する程度ですよ」

まこ「……それでバレンタインチョコ贈るのか」

和「勘違いする人が出てもおかしくないですよ……」

久「まぁ、実際に勘違いしてたんだけどね」

京太郎「ははは……」


咲「あっ! 京ちゃんだ!」

優希「ホントだじぇ! 京太郎だ!」

京太郎「おう。 そのテンションもなんか既視感だな」

優希「あはははは!! せっかくのホワイトデーだってのに、義理チョコしか貰えない京太郎だじぇ!」

咲「あははは!! しょうが無いから他校の人たちにも義理チョコ渡して量だけいっぱい返してもらってる京ちゃんだ!」


咲・優希「「あはははははははっ!!」」


京太郎「素直にうぜえ」

久「……あ、須賀くん。 はいコレ、バレンタインのお返し」スッ

京太郎「あ、どうも。 開けてもいいですか?」

久「う、うん」

京太郎「……おっ、トリュフチョコ。 部長のイメージにあってますね」

久「どういう意味よ……。 そ、そんなことよりほら、食べて食べて」

京太郎「あ、はい。 頂きます……あむっ」

久「…………ど、どう?」

京太郎「………美味い……」

久「ほ、本当!?」

京太郎「ええっ、美味いですよコレ! どこの店のですかっ?」

久「あー……うー……そのー……」

京太郎「?」


久「わ、私が作ったんだけどね……それ……」


京太郎「ぶ、部長の手作り…………!」

久「お菓子作りって昨日初めてやったから上手く出来たか不安だったんだけど……」

京太郎「安心してください! めちゃくちゃ美味いっスよコレ!」

久「ほ、ホント……?」

京太郎「はい!」

久「そ、そう……なら……良かったわ……」

京太郎「……今度トリュフチョコも作ってみようかなぁ」

久「あ、なら教えてあげる?」

京太郎「マジすか! 是非!」

久「ふふっ。 案外簡単よ? 使う材料は~……」



咲「…………なんか………」

優希「………疎外感………だじぇ……」

まこ「青春だのぅ」

和「……そうですか?」

まこ「ホレ。 ワシからも」スッ

京太郎「あ、どうも。 これは…………板チョコ?」

まこ「ワシのバイト先で配ってるチョコじゃ。 デザインはワシ考案」

京太郎「は、はぁ……」

まこ「お前のチョコレートケーキからアイデアを貰ったじゃが、どうよ?」

京太郎「……まぁ……いいんじゃないんですか?」

京太郎(起家マークチョコ……)


和「須賀くん。 これ、どうぞ」スッ

京太郎「ありがとう……って和……!」

京太郎(指怪我してる……まさか……チョコの為に……!?)

京太郎「……ごめんな……俺の為に……指を怪我させてまで……」

和「あ、いえ。 これは体育の時間にちょっと」

京太郎「ですよね」

京太郎「……まこ先輩のはビター。 和のはホワイトチョコ……」モグモグ

京太郎「どれも美味いなぁ……」モグモグ


咲(ほ、ホラ! 優希ちゃん!)

優希(うえぇっ!? 次アタシ!?)

咲(いいからいいから!)グイッグイッ

優希「うぅ……」



優希「きょ、京太郎!」

京太郎「ん?」

優希「こ……これ! これ食え!」ズイッ

京太郎「んぶっ」

優希「ホラッ…・・・! ホラッ……!」ズイッズイッ

京太郎「わ、わかっ……んぐっ……! おまっ、ちょっ……ぐふっ!」

優希「う~……!」

ギュゥゥゥゥゥゥゥ

京太郎「……ハァ……ハァ……おま……ゆうき……殺す気か……」

優希「きょ、京太郎! どうだった!?」

京太郎「ハァ……、え? 苦しかっ……」


優希「美味しかった!!?」


京太郎「あっ……えと……」

優希「………」ドキドキ

京太郎「あー……」

京太郎(無理矢理過ぎて味がわからなかったなんて言えねえ……)

優希「……美味しく……なかった……?」ズーン....

京太郎「い、いや! 美味かったぞ! すっごい美味かった!」

優希「ほ、ホント!?」パァァァ

京太郎「ああ! また食いたいくらいだ!」

優希「あ……」


優希「……えへ……えへへ……」テレテレ

咲「きょ、京ちゃん!」グイッ

京太郎「おうぅ」

咲「私の! 私のも食べて!」スッ

京太郎「ああ、うん。 咲のは…………おぉ」


咲「私、京ちゃんと違ってお菓子作りなんてできなくて……」

咲「それでも……私らしいチョコがなんとかあげたくて」

咲「だから……こんなものしか用意できなかったけど……」


京太郎「いや。 そんなこと無いよ」

咲「!」

京太郎「嬉しいよ、咲。 ありがとう」

咲「京ちゃん……!」

京太郎「……頂きますっ!」

咲「……うん!」


咲「召し上がれっ!」ニコッ

優希「可愛いじぇ! 咲ちゃんのチョコ!」

和「なんというか……らしいというか」

久「あら、いいじゃない。 私、嫌いじゃないわよ?」

まこ「いやいや、洒落とるのぅ」


京太郎「んむんむ……」

咲「美味しい? 京ちゃん」

京太郎「……んっ。 美味いぞ」

咲「ホント!?」

京太郎「ああっ」


京太郎(……満開の桜模様のチョコ)

京太郎(咲らしい……)


京太郎「ふふっ……ありがとう、咲」

咲「えへへっ。 どういたしましてっ!」ニコッ

京太郎「……あー、食った食った」

まこ「5人分じゃからのぅ。 吐くなよ?」

和「でも、まだまだ他の高校からのチョコが……」

京太郎「これはまぁ……持ち帰るなりなんなりして」

久「こんなにいっぱい……持ち帰れるの?」

優希「減らしてやろうか?」キランッ

京太郎「いいよいいよ。 せっかくの箱詰めなんだし、全部持ち帰ります」

咲「無理しないで? 私も持つよ」

京太郎「おう。 サンキュ」

ガチャ

副会長「失礼しまーす。 届け物でーす」

京太郎「あ、副会長」

副会長「やぁ須賀くん。 先月はチョコありがとう」

副会長「これ、市販のだけどお返しね」スッ

京太郎「あ、どうも」


副会長「失礼しましたー」

まこ「ご苦労さーん」


和「届け物……まさか、またチョコじゃ?」

久「……のようね。 ごっそり入ってるわよ」パカッ

優希「今度はどこだじぇ? ……? 差し出し人不明?」

まこ「……な、なんじゃそりゃ。 おっかないのぅ……」

咲「あ、メッセージカード入ってる」スッ

咲「…………」

咲「…………」ワナワナ

京太郎「咲? ど、どうした?」

咲「京ちゃん…………こ、これどういうこと!?」

京太郎「……?」


咲「これ!」 バッ



【京ちゃんへ】

 先月のバレンタインデーチョコ、ありがとう。
 とっても美味しかったよ。
 お返しのチョコを贈ります。
 京ちゃんの口に合うといいな。



京太郎「……あら……あららら……」

咲「このメッセージカード……誰からの!?」

咲「私以外に京ちゃん呼びする人なんて……」

咲「私知らないよぉ!!」

京太郎「いや、これは……その……」

咲「……」ジワ....

京太郎「ああっ……な、泣くなって……。 これはその、非常に言い難いことで……」

咲「うっ……うぅ……」ジワジワ....

咲「……京ちゃんの……京ちゃんの……っ!」ジワジワ....

京太郎「!」

 
 
 
 
 
 
咲「京ちゃんのバカぁあああああああああああああ!!!!!!」



パァンッ!!






京太郎「ぶふぉっ」
 
 
 
 
 
 
 

――数日前。 龍門渕邸


一「だーかーら! 砂糖の量が違うんだってば!!」

透華「でもわたくし、チョコは甘めの方が好きで……」

一「0が一桁多いんだよ! それにこれ贈る用のでしょ!?」

透華「はじめはちょっと細かすぎますわ……」

一「透華が大雑把すぎるんだよ! ……もぅ……」


衣「なーハギヨシ。 これ、味見していーい?」

ハギヨシ「どうぞ、お好きに」

衣「あむっ。 ん~♪ 甘露甘露♪」

ハギヨシ「ちゃんと食べた後は歯磨きしてくださいね。 衣様」

衣「うんっ! 虫歯は怖いからなっ」

ハギヨシ「ええ。 偉いですよ、衣様」

衣「えへへ~」

――数日前。 鶴賀学園高等部


モモ「美味しいっす!! センパイはお菓子作りもできるんっすね! 尊敬っす~~!!」

ゆみ「ハハハ……そうか、美味いか……」

ゆみ「よかった……」ボソッ

智美「ワハハッ。 なー? だから心配いらないって言ったろー?」

智美「味も見た目も悪くないんだから、須賀くんだってきっと喜んでくれるって!」

ゆみ「わっ、バカッ、智美!」


モモ「……えっ?」


ゆみ「モモッ、ほらっ先月! 美味しいチョコレートボンボンが贈られてきただろ? アレのお返しを作ってただけで……」

モモ「私ニハ?」

ゆみ「もも、勿論お前にだってやるさっ! ただ、人に手作りの菓子を贈るなんて初めてだから……」

モモ「初メテハ私ジャナインスカ?」

ゆみ「いや、あの、その……」

智美「ワハハッ」

――数日前。 池田宅


城菜「ねーおねーちゃん。 なにつくってんのー?」

緋菜「わー。 ちょこだー! いただきまーす!」

菜沙「だーめっ! ちゃんとおねーちゃんにきかなきゃ!」

池田「あーもう! 三人とも! 今はほっといてー!」

美穂子「ほーら。 お姉ちゃんの邪魔しちゃだめよー。 今は、私とこっちのお姉ちゃんと遊びましょー?」

未春「わ、私もですか!? あ、あんまり子供は得意じゃ……」

緋菜・菜沙・城菜「「「はーい!!」」」

未春「……トホホ……」


池田「卵黄3個っと……うぇ!? コレゆで卵だ! 生卵無かったっけ!?」

池田「えーっと……500Wレンジで30秒……あれ!? ウチって1000W!?」

池田「ああ、えとえと……こうしてああして………ニャー!!?」


美穂子「あらあら……ふふ……」

――数日前。 白糸台高校


照「ふぅ……。 これで完成と……」

菫「……しっかし、珍しいこともあったもんだな」

照「何が?」

菫「お前が菓子作りなんて。 明日は台風かハリケーンかトルネードかサイクロンか?」

照「先月のお返し。 当然のこと。 何も不思議じゃない」

菫「……あ、そぅ。 んで? 何作ったんだ?」

照「太陽模様のチョコ」スッ

菫「……ああ……らしいな……」

亦野「おーいいですねー。 上手く出来てるじゃないですか」

菫「そういう亦野は何を?」

亦野「私はたい焼きです! じゃーん!」スッ

菫「……らしいな……」

照「……美味しそう……」

亦野「へへーんっ」ドヤッ

淡「うひょー! 美味しそー!! たかみ先輩は何作ったんですかー?」

尭深「私は……抹茶チョコモナカ……」

淡「渋!」

亦野「渋いなぁ……」

照(美味しそう……)

淡「菫先輩はー!?」

菫「わ、私か? 別に面白いもんでもなんでもないぞ……」

亦野「いいじゃないですか! 皆見せたんですし、弘世先輩も見せて下さいよー!」

菫「ん……なら……ホラッ」スッ


淡「……ハートに矢が射られてる……?」


照「……」

尭深「……」

亦野「……あー……」

菫「な、何だその反応!!?」

亦野「淡のチョコは?」

淡「ふふー。 よくぞ聞いてくれました! 私のチョコは……!」

菫「なぁおい……私のチョコは……」


淡「チロルチョコ(杏仁豆腐味)×136個!!」バッ

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ガシャガシャガシャガシャ !!


亦野「多っ!」

照「……うるさい」

菫「え、なんだこのチョコ……表に……」


淡「そう! なんとこのチョコ、一個一個の表に麻雀牌の絵が描いてあるのです!」

亦野「……そ、それを136牌全部集めたのか……?」

淡「いえーす! 34種×4枚でちゃんと麻雀ができますよ!」

菫「……うわぁ……」

照(……美味しそう……)

淡「食べて美味しい、遊べて楽しい! 一石二鳥!!」

菫「いや、食べたら出来なくなるだろ」

淡「これ集めるの苦労したんですよー? 今じゃ生産終了だからしかたなく周りの駄菓子屋周って~……」



照「…………」

照「…………」チラッ

照(……上手く……美味しくできたと思うけど……)

照(美味しいって……言ってくれるといいなぁ……)


照「京ちゃん……」



淡「テルー! 早速このチロルチョコ使って麻雀やろーよー!」

照「やだ」

淡「ぶー!!!」



――カンッ!