京太郎「い、いや……」
塞(もしかして私に声を……?)
シロ(私か……?ダル……)
豊音(うわわ、もしかして私にだったりして……///)
胡桃(えっ?ナンパ?どうしよう……///)
エイ(スシテンプラ)
トシ「まあ立ち話もなんだし、どこか入ろうじゃないか。いいね?」
京太郎「アッハイ」
喫茶店
トシ「みんな、何でも好きなの頼んでいいよ」
塞「それじゃあコーヒーを」
シロ「私もそれで」
胡桃「じゃあ私はココア」
豊音「えっと、何がいいかな……」
エイ「スシ!テンプラ!」
須賀「俺は自分で払いますよ」
トシ「いいっていいって。それより、あんた、この辺の子なのかい?」
京太郎「いえ、俺は麻雀部の応援に来てて……。あ、俺、須賀京太郎っていいます」
トシ「へぇ、奇遇だね。私らも全国大会の出場校なんだよ」
京太郎「そうなんですか!?」
トシ「まあね。うちの子らは強いよ。場合によっちゃ優勝だって狙える」
京太郎「そうなんですか」
トシ「須賀君のとこはどこの高校なんだい?」
京太郎「清澄高校です」
塞「喫茶店にはお寿司も天麩羅もないよ」
エイ「スシ・・・テンプラ・・・」
トシ「おや、清澄の……」
京太郎「知ってるんですか?」
トシ「いや……。おっと、それより注文をしないとね。誰か店員呼び出しボタンは押したかい?」
胡桃「まだだよ」
豊音「じゃあ私が押すね」
京太郎(ボタンを押すくらいではしゃいで可愛いな……。あの子、なんて名前なんだろう……)
トシ「私は熊倉トシ。この子たちの引率だよ。あんたたちも自己紹介しな」
胡桃「鹿倉胡桃」
塞「臼沢塞です」
豊音「姉帯豊音……です……///」
シロ「しろみ……」
エイ「スジテンプラ」
京太郎「ど、どうも……」
トシ「それにしてもあんたも変わってるねぇ」
京太郎「そうですか?」
トシ「こんなお婆さんをナンパするだなんて」
京太郎「ブーッ!」ゴホッ ゴホッ
豊音「わわ、大丈夫?ジュースが……」
京太郎「す、すみません姉帯さん。せっかくのハンカチが汚れちゃって……///」
豊音「だ、大丈夫です……///」
京太郎「ナンパだなんてそんな……」
トシ「おや、じゃあうちの教え子にナンパしたってのかい?」
京太郎「はい。すみませんでしたぁっ!」
塞「!?」
胡桃「!?」
豊音「!?」
シロ「ダル……」
エイ「スシ……テンプラ……」
トシ「おや、素直な子だね」
トシ「で、誰なんだい?誰が目当てで声をかけたんだい?」
京太郎「いやぁ……あはは……///」
塞(誰だろう……。シロかな……?)
胡桃(エイスリンは金髪だし可愛いし……)
シロ(疲れた……)
エイ(スシテンプラ)
豊音(誰をナンパするつもりだったんだろう……///)
京太郎「それよりコーヒーが冷めますよ」
塞「そうだな。……熱っ!?」
京太郎「大丈夫ですか!?」
塞「あ、うん。大丈夫だ。大丈夫だから……そんなにくっつかないで欲しい……///」
京太郎「す、すいません……///」
トシ「ヒューヒュー」
エイ「ンン、ヤルネェ……」
シロ「ダル……」
豊音「も、もしかして塞をナンパとかだったりして……///」
塞「えぇっ!?」
胡桃「破廉恥!」
トシ「どうなんだい?須賀君?」
京太郎「お、俺、俺……」
豊音「ドキドキ」
胡桃「ワクワク」
エイ「スシテンプラ」
シロ「ダル…」
京太郎「お、俺、買出しの用事があるんだった!」
トシ「おや、そうなのかい?」
京太郎「これ、御代です。それでは失礼します」ぺっこりーん
豊音「うわわ、行っちゃった」
塞「だね」
胡桃「でも、誰をお茶に誘うつもりだったんだろう」
シロ「案外胡桃だったりして」
胡桃「えぇーっ!?そんなことないって!バッカじゃないの///」
トシ「でも満更じゃないんだろう?」
胡桃「うぅ~……///」
エイ(スガキョウタロートイッタナ。スガダケニ、スガスガシイヤツダッタ)
シロ「何考えてるの?」
エイ「スシテンプラ」
京太郎「いや~、緊張した~」
優希「どうかしたのか?」
京太郎「優希か!?おどかすなよ」
久「まあまあ」
京太郎「部長もいたんですか。って、みんないるじゃないですか。
今日は試合がないから東京見物するんじゃなかったんですか?」
染谷「それがのう」
咲「あはは、私が迷子になっちゃって・・・。ごめんね、みんな・・・」
和「いえ、むしろ試合に備えて英気を養う為にも宿で休むのも大事です」
久「で、何があったの?」
染谷「まさか他校の生徒と問題でも起こしたんじゃなかろうな?」
京太郎「うっ……」
咲「京ちゃん……?」
優希「これは報告義務があるじぇ、犬……!」
和「なるほど。他校の生徒をナンパしたら引率の先生も一緒だったと……」
染谷「お前は何しに来とるんじゃ、ほんまに……」
京太郎「すみません……」
久「まあ、面白いから良し」
咲「えぇ~、それでいいんですか~?」
優希「うちの高校の評判が下がるじぇ!この犬のせいでな!」
京太郎「く、悔しいっ……でも言い返せないっ……」
久「その高校には明日謝りに行くわよ。それで須賀君の件は不問にしてもらいましょう」
京太郎「すみません部長」
久「何言ってるの?貴方も一緒に行くのよ、須賀君」
京太郎「いぃ!?俺もですか!?」
優希「当たり前だじぇ!」
和「当事者なのですから当然です」
染谷「じゃな」
久「で、須賀君。誰をナンパするつもりだったのかしら?」
京太郎「……内緒ですよ?」
咲「うん」
京太郎「あのな……」
完
最終更新:2013年11月21日 20:40