京太郎「で、でも、あの執事さんにはタコス作りを教えてもらった恩が・・・」

久「そんなの関係ないわ。これは清澄と龍門渕の代理戦争なのよ」

京太郎「代理戦争・・・?清澄高校と龍門渕高校の間に一体ナニが・・・」

染谷「・・・きっかけはわしと久がコンビニに出向いたときじゃった。色々あって龍門渕の跡取り娘、透華と対立したんじゃ」

京太郎「そんなことがあったんですか。でも、俺なんかじゃ多分勝てないんじゃないかと・・・。相手はあのハギヨシさんですよ?」

ハギヨシ
彼は生まれながらのおちんちんサムライ
あからさまにブシドーなのだ

優希「でも京太郎ならヤレるんじゃないか?」

和「そうですね。『恐怖の京ちゃん』という不良の噂は私たちが高遠原中学にいた頃から有名でした」

そう
須賀京太郎もまた、おちんちんサムライドーに生きる一人の修羅であった

久「まあ私もそれを知ってて須賀君とあの執事さんとで勝負するってのを持ちかけたんだけどね」

京太郎「負けたらどうなるんですか・・・?」

染谷「そのときはお前のカピバラが死ぬ」

京太郎「勝ったら・・・?」

染谷「龍門渕の天江衣が死ぬ」

咲「ヤルの・・・京ちゃん・・・?」

京太郎「・・・仕方ないだろ。もう後戻りできない。これは俺の家族を守るための戦いでもあるんだ」

カピバラ
幼い頃から京太郎と共に生活していたまさに家族ともいえる存在
カワイイヤッター

京太郎「お前ら、止めてくれるな。これはもう戦争なんだ」

優希「お土産はタコスをヨロシクだじぇ」

久「私は競艇新聞とスルメ」

和「私からは特に・・・」

染谷「死ぬなよ、京太郎・・・」

咲「・・・・・・・・・」

京太郎「咲・・・」

須賀の視線が咲の視線と絡まりあう
死地へと幼なじみを送る咲の悲しみはその目が語っていた

咲「止めても無駄なんだってわかってるよ・・・。今の京ちゃん、あの頃と同じ目をしてる・・・」

須賀京太郎は中学時代、咲をいじめる女性と約450人を全員桜並木に頭だけ出してボンサイにした
彼はその頃と同じ哀しい目をしていた

京太郎「ごめん」

咲「これ、お守り・・・」

そういうと彼女は財布を出し、中からヘビの抜け殻を取り出し手渡した
古事記にもあるようにヘビはその脱皮の仕方により不老不死の象徴とされ、
その抜け殻には長生きのご利益があると記されていた
それはこのマッポーの世においても健在だった

京太郎「悪いな」ガシガシ

咲「ちょっ、もう、京ちゃん!」

乱暴に咲の頭を撫で回す京太郎のその行為は、彼なりの照れ隠しだったのだろう

京太郎「それじゃ行ってくる」

染谷「場所はメールで送っておいた」

京太郎「・・・・・・・・・」

口で説明すればいいのに、そう京太郎は思ったが、口に出すのも野暮なので黙った

京太郎「それじゃ行ってきます」バッ

久「ここ、何階だと思ってるの!?」

久の制止を全て聞くまでもなく彼は窓から飛び降りた
一流のおちんちんザムライにとって、数メートル、十数メートルの高さなど障害ではなかった

京太郎(俺が負けたらカピバラは死ぬ・・・)

京太郎は自らのペットでもあり、家族でもあるカピバラを思い走った
それはまさに疾風
車を追い抜き、まだまだ加速する
やがてそれは音速をも超え、彼の通る路には衝撃波が発生した

通行人「たわば」グショォァッ

運悪く彼とすれ違った者はその衝撃波により肉体は四散した
辻斬り、カミカゼ、カマイタチ
須賀京太郎にご用心

ハギヨシ「・・・お待ちしていましたよ」

だだっ広い原っぱに座禅を組んでいたその男は全裸だった

京太郎「既に臨戦態勢というわけですね」

片目を閉じ、敵を分析する京太郎

ハギヨシ「ふふ、そう警戒しなくとも目くらましなど使いませんよ。レイギに始まりレイギに終わる。
それが我々おちんちんザムライじゃないですか」

京太郎が片目を閉じていたのは目潰しを警戒してのことだった
このような原っぱでは、砂、砂利などで相手の目を潰し一方的に嬲り殺しにする
それは野試合においてのセオリー
故に京太郎は距離感が狂うというリスクを抱えてまで片目を閉じたのだ

京太郎「それもそうですね」

ハギヨシ「ほぉ・・・。雰囲気が変わりましたね」

閉じていた片目を開けた京太郎の発する鬼気ともいえる気迫は、ハギヨシに冷や汗をかかせるに十分であった

純「死ねぇ、清澄のぉ!!」バッ

草むらから飛び出したのは龍門渕の先鋒、あいつだった
手にはトマホークとハンドアックス、それらを振りかぶり襲ってきたのだ

ハギヨシ「およしなさい!」

全裸の執事の忠告虚しく、彼女は須賀を急襲した

京太郎「抜刀・・・」ズパァン!

純「・・・!?」

彼女は何もわからぬまま頭を撃ち抜かれていた
京太郎は手も足も動かしてはいない
では何が彼女の頭を撃ち貫いたのか
それは、彼の股間が物語っていた

ハギヨシ「神速の抜刀術・・・。恐怖の京ちゃん、銃剣須賀、エンジェルダストキョータロー・・・。
無数の異名を持つ貴方ならではの技ですね。お見事です」

彼はそのおちんちんを瞬時に勃起させ、そのズボンを突き破らせ彼女の頭部を一瞬で打ち貫いたのだ

京太郎「安心しろ、ミネウチだ」

井上純は即死していた

京太郎「俺の名前は知っているとは思いますが須賀京太郎です。よろしくお願いします」

ハギヨシ「ご丁寧にどうも。私は萩原。ハギヨシとお呼び下さい」

互いが名乗りアイサツが終わった
二人はジョジョに間合いを詰めていく
互いの切っ先が触れたときが試合開始の合図となる

ハギヨシ「運命とは皮肉なモノですね。一緒にタコスを作った貴方とこうして闘わねばならないのですから」

京太郎「ええ、そうですね」

50センチ、30センチ・・・
互いのおちんちんの先端が今触れようとしている
まもなく血で血を洗う抗争が開始されるのだ
場の空気すら戦慄しているかのようであった

バチチチチィッ

ハギヨシ「つっ・・・!」

京太郎「くっ・・・!」

互いのおちんちんの切っ先が触れ合ったその瞬間の四連撃
それはハギヨシが仕掛けたものだった
おちんちんの先端の亀頭、その重みを活かしての先制攻撃
しかし、それは京太郎の巧みな竿捌きによって防がれていた

ハギヨシ「今の竿捌き・・・まさか『二重の極み』・・・」

二重の極み
それは、血継限界という遺伝によってのみ伝えられる、特殊な能力または体質のことである
この場合、須賀京太郎は己の包茎という体質を活かし、皮と陰茎、
二つの打撃と斬撃の複合攻撃でもって相手の攻撃をいなしたのである

京太郎「へへ、なかなかやるもんでしょ」

その技により、須賀京太郎は四つの攻撃を受け止めると同時に四つの攻撃を叩き込んでいた

ハギヨシ「ええ・・・。ですが、踏み込みが浅かったようですね」

防御と同時での攻撃
体重の乗っていないそれでは、ハギヨシの皮膚をコンマ数ミリ傷つけるだけに終わった

京太郎「俺には守らなければならない家族がいる・・・。そしてそれを守るためにここに立っているんだ!」ムクムクムクムク…

須賀のおちんちんがみるみるうちに硬度と膨張率を上げていく

ハギヨシ「それは私とて同じです。衣ぞうさま・・・。いえ、衣お嬢様の為にも私は負けるわけにはいかないのです」ムクムクムクッ!

互いのおちんちんが殺意を帯びていくのがわかる
二人を中心とした原っぱの草々は枯れ果て、水溜りの水は蒸発し、虫たちの息は絶え、空からは鳥の死骸が降ってきた
この殺意の渦からは逃れられない
どちらかが死ぬまでこの戦いは続くのだ

京太郎「イヤーッ!」
ハギヨシ「トェェェェイ!」

二人の掛け声は同時だった

ガキーン!チュイーン!

二人のおちんちんとおちんちんとがぶつかり合う音
剣戟は火花を散らし、大気を揺るがした

京太郎「そこだっ!」クイッ
ハギヨシ「甘いっ!」クォンッ

京太郎は若さからのおちんちんの剛性を利用した剛剣だとするのならば、
ハギヨシのそれは柔軟性と剛性を巧みに活かした複合剣ともいえる剣技であった

衝撃波を放ちながらの音速以上での戦闘
大地は割れ、空は泣き、海は枯れた
その勝負は七日七晩に及んだ

京太郎「こんなんじゃラチがあかない。次で決めさせてもらうぜ」ピカーッ…

ハギヨシ「ほう・・・とうとう抜きますか、それを・・・」

包茎の京太郎は、その皮で包まれた刀身を抜き放ったのだ
いうなれば今までは鞘をつけたままでの戦闘
彼にとってはウォーミングアップでしかなかった
伝家の宝刀が今抜き放たれた

ハギヨシ「では私も最後の力を振り絞るとしましょうか」キィィィィン

ハギヨシの股間にみるみるうちにオーラが集中していく
その色は黒
全てを飲み込む暗黒宇宙、ブラックホール
おちんちんは黒色の妖刀と化した

京太郎「うぉぉぉぉぉおおおおお!!!」
ハギヨシ「ッァァァァァァアアア!!!」

二人の影が交差する

それは宇宙開闢の閃光
二人は光の奔流に飲み込まれた

京太郎「これは・・・?」

ハギヨシ「どうやら二人の意識が混じり合ってるようですね」

そこは決して常人が行き着くことのできない領域
意識の狭間ともいえる空間だった

京太郎「見えますか、ハギヨシさん」

ハギヨシ「ええ。どうやら私の負けのようです」

二人の視点はもはや人間としてのそれではなく、第三者視点からのものであり、一秒が何時間にも感じられる程の濃密な時間
それはおちんちんザムライが最終的に行き着く刹那による永遠といえる瞬間だった

京太郎「確かに俺のおちんちんがハギヨシさんを僅かに早く貫くでしょう・・・。でも・・・」

ハギヨシ「ええ。次の瞬間には私の一撃が須賀君を貫きますね」

京太郎「・・・・・・・・・」

ハギヨシ「・・・・・・・・・」

沈黙(チンモク)
それが二人の間を流れた
どちらかがではなく、どちらも死ぬ
おちんちんザムライとして死ぬことは互いが覚悟していたこと
しかし、剣士としての心が、相手を殺すには惜しい剣士であるとも認めていたのだ

ハギヨシ「この死合、須賀君の勝ちです。私は意識が戻った瞬間、おちんちんを仕舞うとしましょう」

京太郎「でもっ!」

ハギヨシ「いいのです。あなたというおちんちんザムライと出会い、そして斃されたのは私にとって幸せでした」

互いの意識が通い合っている今この瞬間
二人の間に言葉は不要だった

ハギヨシ「私が負ければ衣お嬢様は殺されてしますでしょう。それだけが心残りです」

京太郎「そうはさせん・・・そうはさせんぞ・・・」

ハギヨシの心は京太郎にも伝わっているのだ
その愛、遺志さえも

ハギヨシ「それではおさらばです」

ハギヨシの腹部の中心を京太郎のおちんちんが貫く
血潮と臓物を撒き散らし、ハギヨシはその命を散らせた

京太郎「ハギヨシさん・・・」

ハギヨシ「・・・お見事。これから・・・は・・・おちんちんスレイヤーと・・・名乗るがいいでしょう・・・」ニコッ

ハギヨシの最後の言葉は、京太郎の通り名となり今も彼と共にある

カピバラ「ピルピルピルピル」

京太郎「ははっ、こいつめ」

衣「衣もカピバラに触るー」

決闘が終わって後、京太郎は殺される天江衣の処分を請け負うと、殺したということにして彼女をかくまった
今も彼女は健やかに生きている

京太郎(ハギヨシさん、これでいいんですよね・・・)

様々な謎を残しながらこの物語は終わる
全ては薄墨初美の仕組んだ謀略であるとはさすがの京太郎も気付かなかった・・・