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ジングルベール、ジングルベール……

京太郎「はぁ……世間じゃクリスマスだってのに俺は何してんだろ」

京太郎「咲はお姉さんに会いに東京、和は家の都合、優希は連絡がつかなくて、
    部長は忙しくなるとか言って行方をくらまし、染谷先輩は雀荘の手伝い……」

京太郎「一方俺は親孝行しようと温泉旅行をプレゼントしたはいいが、
    もう金がないからカピと一緒に家でおとなしく留守番……1人で遊べるくらいにはもうちょっとバイトするべきだったか」

京太郎「はぁ……最近独り言とため息増えたなあ……虚しい」トボトボ

京太郎「うわっ、また雪降ってきやがった! 早く帰らねぇとヤバい!」タッタッタッ

--須賀家--

京太郎「ただいまー」

京太郎母「あっ、おかえり京太郎。 それじゃあ私は出るから後はお願いね」

京太郎「了解、まあ親父とデート楽しんできなよ」

京太郎母「ありがとう。 あっ、そうそう、お客さんが来てるわよ?」

京太郎「客?」

京太郎母「えぇ、リビングでくつろいでもらってるわ。 ふふっ、京太郎も隅に置けないんだから」

京太郎「は?」

京太郎母「それじゃあ行ってきます……頑張ってね」

京太郎「あ、うん、いってらっしゃい……おい、なんだ、今の生温かい目は」

京太郎「客ねぇ、いったい誰が……」ガチャッ






優希「外は雪が降ってるなー……ううっ、見てるだけで寒そうだじぇ」

カピ「キュー」

優希「おぉ、カピ! 私を暖めてくれるなんてお前はいいやつだじぇ!」ギュッ

カピ「キュー、キュー!」スリスリ

優希「あはは、くすぐったいじぇ、カピ!」


京太郎「」

優希「ふう~……こたつとカピであったか~いだじぇ……おっ、おかえり京太郎。 みかんを取ってくれー」

京太郎「自分でとれよ……つーかさ」ムキムキ

優希「ん?」アーン

京太郎「なにしに来たんだ、お前」ヒョイ

優希「京太郎が1人寂しそうだったから遊びに来てやったのだ! お前のお母さんが快く通してくれたじぇ!」モグモグ……アーン

京太郎「あの嫌に生温かった視線はそのせいか……お前、予定とかないの?」ヒョイ

優希「ない! 親も帰ってこないから家じゃ1人だしな!」モグモグ

京太郎「なんだよ、1人で寂しいのはお前の方なんじゃねぇか」パクッ

優希「うっさい! 京太郎も同じじゃないかー!」

京太郎「……それもそうだな」モグモグ

優希「およ? いつもなら突っかかってくるのに今日はやけに素直だな?」

京太郎「いくらカピがいるからっつっても、なんとなく寂しいのは
    事実だから否定しようがねーし。 全く俺も早く彼女でも作りてーよ……」

優希「わかるわかる、私も早く予定が1人タコス屋巡り以外で埋まるような日々を過ごしたいじぇ」

京太郎「へぇ、タコス娘のお前がそんな事言うとは思わなかったな」

優希「私だってこれでも乙女なんだぞ! 早く【1人でタコス屋巡り】から【恋人とタコス屋巡り】にランクアップさせたいんだじぇ!」

京太郎「前言撤回、やっぱりお前はタコス娘だわ」

優希「なぬっ!?」

優希「そういえばなんで京太郎はそんなところに立ったままなんだ?」

京太郎「どっかの誰かがいたせいで固まってたんだよ……」

優希「私が落ち着かないから早くこたつに入れ! 特別に許可しよう!」

京太郎「ここは俺の家だからお前に許可される筋合いはないっつーの!」ゴソゴソ

京太郎「ふう……生き返るぜ。 やっぱり冬はこたつだよなー」

優希「全くだじぇ……」

京太郎「ほら、カピ。 お前もこっちこいこい」

カピ「キュー……」ゴロゴロ

京太郎「お前はかわいいなあ」

カピ「キュー♪」

優希「……」ジー

京太郎「よしよし」

優希「京太郎!」

京太郎「ん、どうした……って、おわっ」

優希「んふふー」

京太郎「いや、お前なんで人の膝の上に座ってんの? 空いてんだからそのまま向かい側でもいいじゃないか」

優希「なんとなく?」

京太郎「意味分からん」

優希「いいじゃないか! この美少女たる優希ちゃんとここまでくっつけるなんて名誉な事なんだぞ!」

京太郎「美少女ねぇ……」ジー

優希「な、なんだかいやらしい視線を感じるじぇ……これはまさか純潔の危機か!?」

京太郎「はっ、誰がお前をそんな目で見るか。 胸をせめて部長レベルにしてから出直してくるんだな」

優希「もう照れちゃ嫌だじぇ、あ・な・た! 優しくしてくれるなら私だって考えなくもないぞー?」

京太郎「照れてねーから」

優希「むっか~! さっきから失礼な奴だ! 私はまだチャンスがあるんだからな!」

京太郎「そりゃお姉さん見る限り諦めるしかない咲に比べりゃましだろうけどよ……」



--東京・宮永家--

咲「くしゅん!」

照「咲、風邪でもひいたの? 暖房強くしようか?」

咲「ううん大丈夫……たぶん京ちゃん辺りがまた私の胸の事とかをバカにしてるんだよ」ペターン

照「……」チラッ↓

咲「ううっ、気にしてるのに京ちゃんめ……帰ったら麻雀でトバしてやるんだから……」

照「……」ペターン

咲「お姉ちゃん、どうしたの? 下なんか見て固まっちゃって……」

照「咲……その京ちゃんとやらと麻雀する時には私も行く」

咲「う、うん、別にいいけど」

照「…………」ゴッタオス

京太郎「!!?!?」ゾクゾクッ!!

優希「ど、どうしたんだ京太郎! すごい震えてるじぇ!?」

京太郎「な、なんか悪寒が……」

優希「だ、大丈夫なのか?」

京太郎「大丈夫、大丈夫だ……そ、そんな事より続きだけどお前もチャンスは期待できないだろ。
    この前副会長がお前に変な視線送ってたし」

優希「嫌な事を思い出させるな、このバカ犬!」

京太郎「誰が犬だ!」

優希「ふん、もう怒った! 私のおっぱいがのどちゃん以上になっても、京太郎にだけは触らせてやらないじょ!」

京太郎「おいおい、夢を見るだけなら自由だけどな……あんまり無茶な夢は恥ずかしいだけだぞ?」

優希「うるさいうるさいうるさーい!!」

京太郎「おーい優希?」

優希「ふんだ、京太郎なんか知らないじぇ」ツーン

京太郎「拗ねちまったよ……どうしたもんかね」

優希「京太郎のバカ、私だって好きでこんなちんちくりんに産まれたわけじゃ……」ブツブツ

京太郎「あー……そういやさ」

優希「?」

京太郎「この前行った旅行の写真出来てるけど見るか?」

優希「おぉ! 出来たのか、もちろん見るじぇ!」

京太郎「そうか。 えーっと……どこに置いたかなっと」ゴソゴソ

京太郎(機嫌、少しは良くなったか?)

優希「でも最初はビックリしたじぇ。 まさか京太郎から旅行に誘われるなんて」

京太郎「せっかく福引きで当たった旅行券だしなー。 親父達は都合つかないから
    俺に行けって言うし、咲達は予定が合わなかったからお前しか行ける相手いなかったし……あったあった、ほら」

優希「どれどれ……うむ、よく撮れてるじぇ!」

京太郎「現像してビックリしたんだからな? 知らない間に人の寝顔なんて撮りやがって」

優希「あんな間抜けな顔撮らない方が失礼だからな!」

京太郎「まあ、俺もお前が転んで雪まみれの写真撮ったからおあいこか」

優希「おい待て! 今の聞き捨てならない発言はどういう意味だ!」

京太郎「そのままの意味に決まってんだろ? ほれ、他にもお前のだらしない寝顔もしっかりと……」

優希「ななな……何を撮ってるんだ、このバカー!」

京太郎「咲達が見たら爆笑間違いなしだよなー。 あぁ、ちなみにお前が撮った
    俺の寝顔とかは処分済みだから。 俺のカメラで撮ったらこうなることくらいわかるだろうに、麻雀みたいに詰めが甘いよなー」

優希「ぐぬぬぬ……だったら私も切り札を使うじょ!」スクッ

京太郎「おい、急に立つなよ……切り札?」

優希「んっふっふ……じゃーん! 京太郎のあられもない姿を収めた写真だじぇ!」

京太郎「…………は!?」ガタッ!

優希「あの時カメラを持ってきたのはお前だからな、そのカメラで恥ずかしい写真を
   撮っても弱みを握れないのは想定済みだ! だから本命は携帯のカメラで撮ってたんだじぇ!」

京太郎「てめ、ちょっ、それ渡せこら!」

優希「やなこった! 渡してほしければ捕まえてみろ!」ダッ!

京太郎「このやろ!」ダッ!

優希「あはははは! 遅いじぇ、京太郎! お前は麻雀でも現実でも速さが足りないじぇ!」ガチャッ!

京太郎「言いやがったな! 雑用で鍛えた脚力なめんなよ! ていうか人の部屋勝手に入るな!」

優希「ここが京太郎の部屋か! ベッドの下辺りにお前の秘密がありそうだじぇ!」

京太郎「させるか、こんちくしょう!」ガシッ!

優希「きゃっ、そんな乱暴にしちゃ嫌だじぇ、ダ・ー・リ・ン!」

京太郎「誰がダーリンだ! いいから渡せっつーの!」グイッ

優希「わわわ!? 急に引っ張たら危な……うわっ!」ドサッ!

京太郎「やっと捕まえたぞ! さぁ、さっさと写真を渡しやがれ!」

優希「ううっ、さすがに乱暴、過ぎ……」

京太郎「はあ……はあ……」

優希「……」

優希(なんだじぇ、この状況?)

京太郎「はあ……はあ……」

優希(私は今京太郎のベッドに倒れてて、目の前には、私に覆い被さって息を荒くしてる京太郎がいて)

京太郎「ったく……手こずらせやがって」

優希(顔とかすごく、近くて、ちょっと距離を詰めればきっと……)

京太郎「……ん? おい、優希どうかしたのか?」

優希「……え?」

京太郎「いや、だってお前顔赤いぞ?」

優希「……!」

優希(本当だ……私、今顔がスッゴく熱いじぇ……)

優希「ぁ、う……///」

京太郎「……優希? さすがに何か言ってくれないと反応に困るんだが……」

京太郎(なんでこいつこんなに顔赤くしてモジモジしてんだよ……あれ?
    よく考えたら、これってまるで俺が優希を押し倒してるみたいじゃねぇか?
     いや、でも前に同じような事あった時はこんな……)

優希「あ、えっと京太郎……///」

優希(声が、出ない……前みたいに軽口が言えないじょ……私、どうしたら)

京太郎「えっ」

京太郎(優希の奴、震えてる? 暖房効いてて寒くはないはすだろ? じゃあ、なんで……まさか、嘘だろ?)

優希「京太郎……?」

優希(なんか言ってほしいじぇ……でないと私……私は)

京太郎「優希……」

京太郎(考えたらこいつ、それなりに整った顔してるんだよな。 体型とか目つむればけっこうかわいい……)

京太郎(いや、待て待て俺! 何を血迷った事考えてんだよ、だってあの優希だぞ!
    色気より食い気なこいつにそんな、どぎまぎするとかそんな、オカルト……)

優希「ん……///」スッ

優希(もう、どうにでもなれ。 だって私は、私は京太郎が……ここに、来たのだって本当は……)

京太郎「!」

京太郎(おい、どうして目をつむるんだよ? どうして震えてる手で俺の手首掴むんだよ? そんな風にされたらいくら、俺でも……)

優希「~~~~///」プルプル

優希(心臓がバクバク言って死んじゃいそうだじぇ……でも、それでも私は覚悟を決めたじぇ……!)

京太郎「……」クイッ

京太郎(いいのか? いいんだよな? 優希にこんな事して、本当にいいんだよな?)

優希「!」

優希(京太郎……あ、あはは……やった、私の気持ちが届いたんだ! 嬉しい、嬉しい、嬉しい!!)

京太郎「……」スー……

京太郎(もう止められねぇよ、だってこいつが、こんなかわいい子がキス受け入れてくれるんだぞ? 止まれるわけ……)

優希「好きだじぇ、京太郎……」

京太郎「っ!?」

京太郎(好き? 優希が俺を好き? ああ、そりゃキスを受け入れてくれるんだからそうだよな)

京太郎(……じゃあ俺は? 俺は優希が好きなのか? 優希が好きだからキスしようとしてんのか?)
京太郎(……違、う)

京太郎(俺は、優希が受け入れてくれるから、キスしようとしてる……
    俺がしたいからじゃなくて、悪い言い方したら据え膳くらいの気持ちで……)

京太郎(そんな、軽い気持ちでキスする気か? こんなに緊張で震えて、
    俺に応えようとしてる優希に対してそんな軽いキスをするのか?)

京太郎(---出来るわけ、ねぇよ)


京太郎「……」バッ!!

優希「え……」

京太郎「……悪い。 ちょっと、トイレ行ってくる」

優希「京太郎!?」

パタン……

優希「……」

優希「………」

優希「…………京太郎の、バカ」グスッ

50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/12/24 20:57:22 ID:Y1aXGxFP0
京太郎「……」バシャバシャ

京太郎(……俺はたぶん、あのままいってたら取り返しのつかない事をやらかしてた)

京太郎(似たようなシチュエーションがなかったわけじゃない。
    だけどそういう時は決まってどっちかが軽口叩いて空気を変えてた)

京太郎「ああ、くそ……早くとれろよ、この顔の熱……」ジャー…

京太郎(だから俺は、あんな優希を知らなかった。 いつも馬鹿やって、
    タコスをねだってきて、変な風に俺をからかう優希しか知らなかった)

京太郎(優希があんなにかわいい女の子だって事を、知らなかった)

京太郎「違うか……知ろうともしてなかったんだ俺は……」

京太郎「……好き、か」キュッキュッ

京太郎(俺だって優希の事は嫌いじゃない。 だけどあいつが言ってくれた好きって言葉をそのまま返すのは無理だ)

京太郎(ようやく意識した俺に、そんな事言えるわけがない……頭の中グチャグチャだっつーのに)

京太郎(とにかく俺はあいつを女として意識した。 それにあいつに好きと言われもした……
    くそ、戻って顔合わせたらなんて言えばいいんだ?)

京太郎「俺は、優希の事を……」

ガチャッ、バタンッ……

京太郎「ん? 今、ドアが…………まさか!」ドタドタッ!!

京太郎「優希!」

京太郎「いない……じゃあやっぱりさっきのは」

京太郎(おい、もしかしなくても、これ最悪の状況じゃねぇかよ)

京太郎(あれか、このまま気まずくなって、疎遠になって、二度とまともに話す事も出来なくなるってか?)

京太郎「冗談、じゃねぇよ! 二度と話せない、馬鹿やれない? 二度と……あいつの笑顔を見れない?」

京太郎「そんなの、いやだ。 いやだいやだ、いやだ!!」

カピ「キュー」スリスリ

京太郎「! カピ……悪いけど今は遊んでやれな……あれ、何くわえてるんだお前」

カピ「キュー」スッ

京太郎「メモ?」

『京太郎へ。
悪いけど親が心配するから今日はもう帰るじぇ。
さっきの事は忘れてほしい。 きっと私もどうかしてたんだ。
だから……』

京太郎「お前親は今日帰らないって言ってたじゃねぇか……」

京太郎「何が軽い気持ちじゃ出来ないだ、ただ怖かっただけの癖しやがって」

京太郎「ここまであいつを傷つけて、俺はとんでもない大馬鹿野郎だ!」

カピ「キュー!」ガブッ!

京太郎「つうっ!? カ、カピ?」

カピ「キュー! キュー!」グイッグイッ

京太郎「あ……はは、そうだよな。 こんなとこでくだらない事喚いてる暇があったら、優希を捜さなきゃいけないよな」

カピ「キュー」

京太郎「ありがとなカピ! ちょっと出かけてくるから留守番頼む! 帰ってきたらご褒美にいっぱいエサあげるからな!」

カピ「キュー!」

京太郎「っと、その前に……」ガチャッ!

京太郎「……ったく、こんなにわかりやすいヒントがあったのに本当に大馬鹿野郎だな、俺」

ガチャッ、バタンッ!

京太郎「優希……俺は……」タッタッタッ

--公園--

優希「ううっ、寒いじぇ……私何してるんだろ」

優希(帰ってきた京太郎に何を言われるかわからなくて、それが怖くて逃げちゃった……情けない話だじぇ)

優希「書いてた手紙も上手く書けなくて結局捨てちゃったし……京太郎も呆れてるんだろうな。 今年は最悪のクリスマスだじぇ……」

優希(怖くなるくらいなら最初からあんな事しなければ良かったのに……)

優希(京太郎は私を意識なんかしてない、京太郎からすれば私は小さな子供くらいの認識なんだ)

優希「わかってた、はずなのにな……」ポロポロ

優希「気まずくてもう友達にも戻れないかもしれないじぇ……私の、バカ」

京太郎「はぁ……はぁ……全くだ」

優希「えっ」

京太郎「まあ残念ながら、もっと馬鹿な俺がいるから一番にはなれないけどな」

優希「京、太郎?」

京太郎「よっ、隣いいか?」

優希「う、うん……じゃなくて! どうしてここにいるんだじぇ!?」

京太郎「どうしてってそりゃ……まあ、なんつーかその……優希」

優希「なんだじぇ」

京太郎「俺さ、上手く言えないけど……」

優希「……」

京太郎「だから……ええと俺はお前をだな……」

優希「……」

京太郎「~~~~……ああああ!! もう無理、言葉だけで伝えられるか!」グイッ!

優希「わわっ!?」


チュッ


京太郎「……」

優希「……京太郎」

京太郎「……」

優希「歯が痛いじぇ……」

京太郎「すまん」

優希「お、お前という奴はなんでそうしまらないんだじぇ!!」

京太郎「だから謝ってんじゃねぇか! キスなんかした事ないんだから許してくれって!」

優希「私だって初めてだったんだぞ!? それがいきなりだわ、痛いわじゃあんまりにも程があるじょ!」

京太郎「漫画みたいにはいかねぇって事だよなー……」

優希「だ、だいたいなんでいきなりキスなんかした!?」

京太郎「しょうがねぇだろ! 我慢出来なかったんだよ!」

京太郎「お前の事、好き、だから」

優希「……は?」

京太郎「さっきははっきりしなくて悪かった。 なんせお前をそういう対象に見てたの気付いたのがあの時からだからさ……」

優希「」

京太郎「いや、本当にごめん。 俺が臆病だったせいでお前にいらない傷を負わせちまった……」

優希「」

京太郎「……優希?」

優希「……これは夢なのか?」

京太郎「頬つねって確かめるか?」

優希「いい……歯の痛みで十分だじぇ……」

京太郎「そうか……」

優希「~~~~///」ブルブル

京太郎「あの、優希……」

優希「こんの、大馬鹿者ー!!」

ゲシッ!!

京太郎「ぐえっ!?」

優希「この馬鹿、馬鹿、馬鹿!!」ゲシッ、ゲシッ

京太郎「痛い痛い! 頼むから足はやめろ、本当に痛いから!」

優希「うるさい馬鹿犬! 私があの時どんなに悲しかったか、辛かったか……」ポロポロ

京太郎「っ」

優希「京太郎に、嫌われちゃったのか、とか……ふられちゃったとか……色々、頭に浮かんで……う、ううっ……」

京太郎「……本当にごめんな」ギュッ

優希「う、うわああああああんっ!!」ギュウッ

京太郎「やっとわかったから、自分の気持ちが……もうあんな思いさせないからな優希……」ナデナデ

優希「ぐすっ……ひっく……」

京太郎「落ち着いたか?」

優希「ん……」

京太郎「そりゃ良かった。 腹減っただろ? とりあえずこれでも食ってくれ」

優希「タコス……?」

京太郎「おう、俺お手製のスペシャルタコスだ」

優希「京太郎の手作り……い、いただきます」

京太郎「ああ」

優希「……美味しいじぇ」

京太郎「そりゃお前の好みにしっかり合わせたからな」

優希「むぐ、本当に美味しいじぇ……でも、いつの間にこんなの作ってたんだ?」

京太郎「あー……実はな? 俺がお前の事好きだって気付いたきっかけがそれなんだよ」

優希「このタコスが?」

京太郎「それ、今日の朝から色々試行錯誤して作ってたんだよ。 お前が来た時に俺がいなかったのも新しい材料買うためだった」

優希「うん……」

京太郎「あんな事があって、お前が出て行ってから、作ってあったタコスを見てさ……気付いた」

京太郎「タコス食ってる時、お前が見せる本当に幸せそうな表情……
    さっき見たそんな顔を俺の手で浮かべさせたい。 いや、優希をそんな笑顔にさせるのは俺じゃなきゃ嫌なんだってな」

優希「京太郎……」

京太郎「だいたい考えればわかるのにな? だって俺、今日お前が来るかもわからないのに朝からタコス作ってたんだぜ?」

京太郎「お前が好きでもなきゃ、そんなの出来るわけないって……本当、わかるだろうにさ」

優希「本当……ダメダメだな、京太郎は」

京太郎「言い返せねぇな、全く」

優希「そんな鈍い京太郎に付き合えるのは、きっと私だけだじぇ」

京太郎「優希?」

優希「お前が鈍いのなんか今更わかりきってるからな! 私はそんな事じゃ怖じ気づかないじぇ!」

京太郎「そりゃ、頼もしいこって……」

優希「いいか、よく聞け京太郎! 鈍いお前でもすぐわかるくらい私にメロメロにしてやるから、覚悟しておけ!」

チュッ

京太郎「はっ!? お、おい優希、お前今!」

優希「仕返し、だじぇ!」

優希「えへへ、ほら行くぞ京太郎! あんなんじゃまだまだ満足出来ないからな!
    泣かせたお詫びにお前の家でこのままタコスパーティーと洒落込むじぇ!」

京太郎「……そうだな。 カピにもお礼しなきゃいけないしな……戻るとするか」ギュッ

優希「あっ、手……///」

京太郎「別にいいだろ。 だって俺達はもう、な?」

優希「……うん、そうだな!」ニコッ

京太郎「……ああ、やっぱりいいな、お前の笑顔」ボソッ

優希「今何か言ったか?」

京太郎「なんでもねーよ。 さっさと行きましょうかお姫様」

京太郎(今のこの気持ちが俺へのクリスマスプレゼントなのかもな……だとしたら自覚させてくろたサンタクロースに本当に感謝だ)

優希「うむ、くるしゅうない!」

優希(さっきのは撤回するじぇ、今年は……最高のクリスマスだじぇ!)

優希「京太郎!」

京太郎「なんだ?」

優希「えへへ、大好きだからな!」


カン!