「一、一聞いていますの!?」
「えっ、ど、どうしたの透華?」
 ある事を考えていた国広一は、自分の主である龍門渕透華に話しかけられているのに気付くのが遅れた。
「はぁ・・どうしたんですの一、今日は様子がおかしいですわよ?」
「あっ、ご、ごめんね、そのぼうっとしちゃって・・・」
 失敗を反省して謝る一だが、透華は別に謝って欲しいわけではなさそうだ。
「それは良いんですけど、何か悩みがあれば聞きますわよ」
「えっ、あっ、その・・」
 心配そうに訊ねてくる透華に、話しにくい内容なのか言いよどむ一。
「はぁ・・あのな、透華さんよ」
 今まで透華と一の会話を見守っていた、井上純が横から口を挟んできた。
「なんですの純、私は一の話を聞くのに忙しいのですわ!」
「いや、確かに話せば楽になる事もあるだろうけどよ、話せないこともあるだろう、もしくは話してもどうにもならないってのも」
「どうにもならないですって、私は一のためならなんでもしますわよ」
 純の言葉に不服そうな表情で反論する透華。
「透華・・・ありがとう」
 透華にそこまで言ってもらい、一はとても嬉しくなりお礼を言う。
「うっ、と、当然ですわ、一は私の大切なメイドですもの・・だから、その・・そんなた、他意はありませんわよ・・」
 自分の言った事を思い出し、恥ずかしくなり頬を染め何やらぶつぶつと呟く透華。
「はぁぁ、確かにほとんどの事は出来るだろう・・けどな、できないこともあるだろうが」
「どういう意味ですの?」
「いくらお前さんでも、女特有のものはどうにもならんだろう?」
「女性特有?」「・・?」
 透華と一は純が何を言いたいのか理解できず首を傾げる、とそこに。
「純がそれを言うとセクハラに聞こえる」
 今まで会話を黙っていた沢村智紀が、横から茶々を入れる。
「俺も女だっつぅの、ちゃんとあるわ!」
「女性特有で純が言うとセクハラ・・・・ああ!」
 智紀の言葉でようやく何が言いたいのか理解した透華。
「そこでわかられるのは、さすがにむかつくぞ・・・」「我ながらナイスフォロー」
 不満そうな純と見事に言い得たと自画自賛する智紀。
「ま、まあ・・そうですわね、その・・あれで辛いのなら仕方ありませんわね」
 透華は頬を染めて何やら話しにくそうにしていた、未だによく分からない一はじっくりと考えてみる。
(なんだろう、女性特有でぼうっとしていもおかしくないか、それで純にもあるけど純が言うとセクハラ?)
 言葉を色々頭に思い浮かべ、それから連想できる事はと言うと・・・。
「あっ!?」
 答えがぱっと頭に浮かんだ瞬間、声を上げたる一。
「は、一、大丈夫ですの、お薬を飲みます?」
 その声に反応した透華が心配そうに一に声をかけてきた。
「えっ、だ、大丈夫だよ、うん」
「だから、放っておいてやれって」「薬もあまり、あれが辛いときはどうしようもない」
 純と智紀は原因が原因だけに、なんとも出来ないと判断して諦めモードになっていた。
「うっ、た、確かに・・・」
 何とかしようという気はあるが、どうしようもない事は分かっていて悔しそうな透華。
「一、あまり辛いのでしたら休んでいても良いんですわよ?」
「うん、休むほどじゃないから、大丈夫だよ、ボ、ボクちょっとお手洗いに行ってくるね」
「つ、着いていきましょうか?」
「平気だから、そんなに心配しないで・・ね」
 心配する透華にじっと見つめられ、この部屋に居辛くなってしまって一は急いで部室を出た。
「・・・はぁぁぁぁ」
 扉が閉まり、数歩進んだ一は長いため息をついた。
(ごめんね透華、皆、別にその・・せ、生理って訳じゃないんだけど、言い辛いってのは正解だけど・・・)
 嘘をついたわけではないが、それに近い罪悪感があった、とはいえ本当の理由を語る気にはなれなかった。
「はぁぁぁ、お手洗い行こう」
 別に行きたかった訳ではないが、嘘をつくのは気が引けた一はお手洗いに向って歩き出した。
 一がここまで悩んでいる理由、それはあの日の出来事が原因だった。

 その日、その時、その場所で国広一がしたのはわが目を疑うことだった。
「うそ・・でしょう・・・」
 口から零れた言葉もこの状況を疑うもの、でも直ぐに目の前で繰り広げられている事が、嘘ではない事を理解した。
 声が聞こえる喘ぐ声が、交わるのは一がよく知る男と少し知っている女、よく知る男は・・須賀京太郎、天江衣と言う一の友達の恋人、だが交わっているその天江衣ではなく宮永咲、京太郎の学友で同じ部活の女の子。
 ここだけ見れば浮気と言う裏切りに見えるがそうではない、なぜならばその恋人である衣が咲の側で微笑んでいるからだ。
 それだけではない咲の近くもう一人の二人と同じく全裸で寝転ぶ一人の少女、衣に今日友達と紹介されたばかりの片岡優希がそこに居た。
(なに・・なんで、なんで須賀君あの清澄の大将の子としているの、しかも片岡さんまで・・裏切りじゃないよね、だって衣楽しそうに笑っている)
 今、目の前の光景を見て、普通ならば女性にだらしないと怒るかもしれない、でも一はそんな怒りよりも大きな感情を覚えていた、それは・・・。
「良いな・・・へぇ?」(ぼ、ボク・・・今・・)
 自分の口から零れ出た言葉に驚く一、一は怒るでも呆れるでもなく目の前のそれに憧れていた。
「あははは・・ボク、やっぱり・・でも、今は・・・うっ・・うっん」
 自分の気持ちに気付いた一、でもどうすることもできない、今、この瞬間に一にできることは自分の股間に手を伸ばし自分自身を慰める事だった。

「はぁ・・・」
 思い出して一はため息をつく。
(どうしよう、やっぱり透華に報告したほうが良いのかな・・・でも、してどうなるのかな、ショックを受けて倒れる、それで衣と須賀君を無理やり引きさいて)
 以降、一の脳裏に思い浮かんだのは、無理やり別れさせられて泣きながら『透華なんて大嫌いだ』と言う衣と、そのショックで寝込む透華、二人とも落ち込み寝込み・・そのまま。
「だ、駄目だよそんなの、そんな・・・事・・・」
 自分でも大げさだと思う一、そんなことは起こらないだろうと。
「で、でも・・万が、ううん億、ううん兆が一でも可能性が・・」
 実際起こらないだろうが、そんな可能性を考えて、その場合どうすれば良いのかを考えてみる一。
「黙っている、透華に秘密を作るのは嫌だけど・・・」
 今までどおり透華には内緒にしておく、これならば痛むのは自分の心だけ、でも一の脳裏に浮かぶのはそれとは違う方法、衣の隣でベッドに寝転ぶ自分と透華の姿。
「ば、馬鹿だな、だ、駄目だよ、そんなの・・ぜっ・・だめ・・」
 馬鹿げた案だと否定しようとしたが、絶対にと否定できない一、そしてそれ上手くいったときの事を考えると、気分が高揚した。
「ああ・・い、いけない、早く戻らないと」
 水道水で顔を洗い火照る頭と顔を冷ましてから、一は透華達が待つ部室に戻った。

 そんな事があった翌日。
「一・・その、少し良いかしら」
 一は何やら焦った様子の透華に声かけられた。
「どうしたの、透華?」
「実は・・今日は火急の用事で、この後すぐに出なければならなくなりましたわ」
「あっ、うん、わかった、ボクも直ぐに準備を」
「いえ、そうではなく、今日はハギヨシについて来てもらわなければならないので、その・・」
 何故か所々言い辛そうな透華を見て首を捻る一、ハギヨシに用事があれば、衣の世話は親しい一になるのは分かるが、透華が言い辛そうに頼む理由はよくわからなかった。
「それだとボクは衣のお世話だね、透華と一緒じゃないのは寂しいけど、でも大丈夫だよ」
「私もさ、寂しいですわ、けど、そうではなく、その・・・平気ですの?」
 訊ねながら自分をちらちらと見る透華の態度で、一は何を心配しているのか理解した。
「あっ、そ、そのね・・もう平気だから」(透華が気にしているのって、昨日のアレだよね)
「そ、そうですの・・・おほん」
 一が大丈夫なので一安心した透華は一度咳払いをして、改めて口を開いた。
「では一、衣と須賀さんの事、お願いしますわ」
「うん、任せておいて、ちゃんとするから」
「ええ、お願いしますわ、ハギヨシ行きますわよ」
「はい」
 時間が差し迫っていたのか、頼みごとが終わると直ぐにハギヨシを呼んで出発する透華。
「いってらっしゃい、透華・・・って、あ、あれ、透華確か・・・」
 透華とハギヨシをその場で見送る一だが、先ほど透華に頼まれた内容を思い出す。
「衣と・・須賀君って・・えっ、ええっ!?」
 聞き間違いかと思い、確かめようとしたがそこには透華の姿はすでに無く。
「も、もしかして・・須賀君が来るの?」
(ど、どうしよう、あんな事があったのに、か、顔を合わせ辛いよ・・)
 京太郎の顔を思い浮かべると、一の心臓の鼓動は早くなり顔が熱く赤くなる。
 衣以外との情交を覗いてしまった、そんな恥ずかしさもあるが、それだけでは無い何かに一は胸の鼓動が早くなるのを感じていた。

「あれ、京ちゃん?」
 部室に向かおうとしていた咲は、自分とは違う方向に進んでいた京太郎を見つけて声をかけた。
「よぉ、咲」
 咲に気付くと、京太郎は片手をあげて咲に挨拶をする。
「こっちって校門の方だけど、京ちゃん今日は部活でないの?」
「ああ、今日はこの後用事があるからな、部長にも言ってあるから、ああ、明日も無理だから」
「えっ、何かあったの、もしかして病気とか?」
 咲は驚いた、週末でも部活がある時にも京太郎は基本的に休むことは無い、だから今日そして明日と休むのは明らかに異状に思えた。
「違うって、ほら交流戦があっただろう」
「こ、交流戦って・・あ、あれだよね・・」
 交流戦と聞いて咲の頬が紅く染まる、咲の脳裏に浮かんだのは交流戦自体ではなく、その後にあった京太郎への告白とその後の情交についてだ。
「あっ~、まあその交流戦だ、であれの優勝賞品がまだ何も使われてなかったからよ」
「あっ、その・・・私のせいだね、ごめん」
 敗北が決まった瞬間に咲が飛び出してしまい、賞品どころの話ではなくなってしまった、それを思い出した咲はすぐさま謝る。
「それは良いって、もう怒ってねえよ、それに咲と恋人になれて良かったと思っているしな」
「京ちゃん・・・うん、私も嬉しいよ」
 慰めの言葉や何よりも、『恋人になれてよかった』の一言が咲にとって一番嬉しかった、咲が照れくさそうにしながらも笑うと、京太郎も同じように笑っていた。
「おっと・・話は戻るんだけどな、そのときの賞品が」
「あっ、わかった、用事って衣ちゃんのお願いか」
 話を戻すと直ぐに事情を理解する咲、交流戦で勝ったのは京太郎の恋人である天江衣だった。
「そうそう、で、そのお願いって言うのが、今週末に泊まりに来いって」
「へぇ~、そうなんだ」(そっか・・そういう風にお願いすれば、京ちゃんと長く一緒に居られるんだ、覚えおこう)
 さすがにこの場でメモを取るわけにもいかないので、必死に記憶に留める咲。
「それで、今から帰って、速攻着替えを済ませて衣の家に行くから、部長には理由を説明しておいたから」
「そっか、それならいいけど、週明けまで会えないね、寂しいかな・・」
「ならお前も来るか?」
「えっ、い、良いの・・その恋人同士の時間を邪魔しちゃって」
 予期せぬ京太郎の言葉に、驚きながらも少し嬉しそうに、でも戸惑う咲。
「う~ん、いいんじゃないかな、連絡さえすれば、それにお前も俺の恋人だろう」
 衣と咲は共通の恋人を持つもの同士、そういう意味では遠慮は要らないのかもしれないが。
「そ、そうだね・・・あっ、でも駄目、土曜は優希ちゃんと出かける予定があるから駄目だ」(それに・・衣ちゃんもたまには二人っきりになりたいだろうし)
 予定があるのは本当、でも気遣いもまた本当で、咲は京太郎の申し出を断る。
「そっか、予定があるならしかたないな」
「うん、態々誘ってくれたのにごめんね」
「良いって、またそのうちって事で、それじゃあ俺は帰るな」
 あまり衣を待たせるのも忍びないのか、京太郎は咲に別れを告げて一旦帰宅しようとしたのだが、直後咲に呼び止められた。
「うん・・あっ、ちょっと京ちゃん」
「うん、どうした咲?」
「今・・なら・・大丈夫だよね、えい!」
 咲は周囲を見回して誰も居ない事を確認すると、京太郎に抱きついてそのまま唇を奪い去る。
「えっ~と、咲さん・・・いきなり何を?」
「ご、ごめん、けどその・・週明けまで会えないと思うと、寂しくて・・ご、ごめんね」
 突然の事に驚く京太郎に謝る咲、それに対して京太郎は呆れながらため息をつく。
「はぁ・・お前な、前に行っただろうが、恋人なんだからあんまり遠慮は要らないんだぞ、まあさすがに人前ならどうかと思うが・・・」
「う、うん、ごめ・・ん!?」
 それでもやはり謝ろうとする咲の唇を、今度は京太郎がお返しとばかりに奪い去る。
「だから、人いないところならいいんだぞ、こんな風にしてもな、じゃあまた週明けにな」
「・・うん、またね京ちゃん」
 キスをして直ぐに立ち去る京太郎を、咲は笑顔で手を振りながら見送るのだった。

 京太郎が衣の邸まで来ると、邸の前には既に衣と一が立っているのが見えた、そして衣は京太郎の姿を見ると走り出した。
「京太郎ーー!!」
 京太郎が数歩進むと、衣が京太郎の名を叫びながら抱きついてきた。
「よう衣、約束通り泊まりに着たぞ」
「いらっしゃいませ、京太郎、ゆっくりしていってくれ」
 普通の挨拶を交わして、その後恋人としての挨拶・・キスを交わす京太郎と衣。
「ここではなんだから、衣の部屋に行こう京太郎、こっちだ」
「おっと、そうだな・・」
 衣は一旦京太郎から離れて、押さえきれぬ気分のまま京太郎の手を引いて邸に向う。
「あっ・・、いらっしゃい須賀君、ゆっくりしていってね」
 邸の前に着くと、その場で待っていた一がお辞儀をしてくれた。
「今日から三日間お世話になります、・・・ところで国広さんだけですか?」
 京太郎が周囲を窺うが、気配を消すのが得意なハギヨシはまだしも、一の主人であるはずの透華の姿まで見当たらない。
「透華は用事でハギヨシさんもそれについていって、だからボクが変わりにお世話をさせてもらうから、よろしくね」
「京太郎、早く中に入るぞ、一お茶を頼む」
「うん、わかっている」
「行くぞ京太郎」「あっ、ああ・・・それじゃあ」
 京太郎は一に軽く会釈すると衣に手を引かれて邸に入っていった。
(さっき須賀君と衣、キス・・していたよね・・・)
 先ほどのキスのシーンを思い返す一、京太郎とキスをする衣・・そんな衣の顔が自分の顔に変化した。
「って、ぼ、ボク何考えているの、と、とにかく・・・早くお茶を用意しないと」
 いけない事を考える頭を軽く叩きながら、一は急いで邸の中に入ってお茶の用意をするのであった。

「はぁぁぁ」
 仕事を終えた一は使用人用の部屋で、ネグリジェに着替えつつため息をつく。
「今日は駄目駄目だったな、大きなミスはしなかったけど小さいのはいっぱい」
 思い出すのはお茶の温度が低すぎたり、夕食のスープを運ぶときに少し零してしまったりなど、理由は単純、他の事に気を取られていたから。
「須賀君の顔を見ていると・・」
 落ち着かない、ドキドキと胸の鼓動が高鳴る、それが嫌ではないが、手が届かないと思うと切なくなる。
「衣としているのを見たときはここまで思わなかったのにな・・・」
 見てしまったから、衣以外の女性と京太郎が交わるのを、それも衣も了承の上で、衣の彼氏だから悲しませるから駄目、そんな言い訳が通らなくなる、僅かばかりの可能性の前では決意など見事に散り果てた。
「今日も・・するんだよね?」
 誰が答えるわけでもない質問、だがそんな質問に対する答えが聞こえてきた。
 跳ねる様な足音、そう・・衣が京太郎の所に向う足音。
「やっぱり・・・」
 一は自分でも気付かぬ笑みを浮かべて、少しまってから部屋を出た。
 目の前で繰り広げられるのは、一の予想通り京太郎と衣が愛し合う姿。
(幸せそうだな衣、それに凄く気持ち良さそう・・)
 衣だけではない、京太郎もまた気持ち良さそうな表情をしていた。
「あっあああ!!、いいきょうたろうぅぅ!!こ、ころもはもうぅ!!」
 京太郎のペニスで突き上げられるたびに、大きな声を上げて喘ぐ衣の姿が一の目には眩しく映る。
(良いなあ・・衣、あんなに愛してもらえて・・それに・・)
「くぅぅぅ、俺ももうだから、いっしょにくぞぉぉ!!」
「う・うん、いくぅぅ、きょうたろうといっしょにころもいくぅぅぅぅぅぅ!!」
 京太郎と衣が同時に達すると、声が漏れないようにネグリジェの一部を噛み締め一も絶頂に達する。
「んん!!・・・はぁ・・はぁ」
 ほぼ同じタイミング絶頂に達したの、嬉しそうに京太郎の精を浴びる衣と違い、一は寂しさと空しさを感じていた。
(良いな、ボクも衣や・・他の子達みたいに)
 淡いと言うにはあまりに生々しい望み、でも欲して止まない、そのためにどうすれば良いのか、一には分からなかった。
(きょ、脅迫・・だ、だめ、そんなことしたら衣が悲しんじゃうよ、じゃ、じゃあこのまま、ここで声を上げてみるとか、そうしたら気付いた須賀君にお、犯されちゃう・・、って無いよね、須賀君優しいから・・・)
 案が浮かんでは消えてゆく、雲を掴むような気持ちになっていた一は再び中を覗き見る。
「あれ・・?」
 そこで京太郎の動きが止まっていることに気がついた、そして衣がベッドに倒れこんで息も絶え絶えになっている、一は音を殺して聞き耳を立てる。
「・・はぁ・・はぁ・・すまない・・」
「気にするなって、衣を抱けて満足だから」
 謝る衣の頭を撫ぜながら慰める京太郎。
(あっ、そうか・・須賀君凄いから、衣バテちゃったんだ、無理もないよね・・)
 三人相手に普通にしていた京太郎相手に、衣だけでは辛いのは当然といえば当然、京太郎は不満そうな態度はしていないが、衣は京太郎を満足させられないのが悔しそうだ。
(今、他には誰もいない、ボクなら・・ボクなら手伝える!)
 それが正しいか間違っているか考える前に一の体は動いていた。

「気にするなって・・」(優希や咲が居る時と同じペースでやっていた、衣一人相手に調子に乗りすぎた)
 反省しつつ衣の頭を撫ぜながら慰める京太郎、でも衣はやはり残念そうな表情をしていた。
「でも京太郎は・・・まだ満ち足りぬのだろう?」
 衣も視線は京太郎の顔から、まだ硬く勃起したままのペニスへと移る。
「うっ、それは・・その」
 図星を射られて言葉に詰まる京太郎。
(この頃、いつも果てるまで射精していたからな・・しばらく納まらないだろうな、でもそんな事言ったら、衣は無理するだろうしいな・・)
(京太郎め、気遣って我慢しているな・・・うっ、麻雀と違って、情交では衣の完敗だ・・)
 衣の事を考えて言わない京太郎だったが、衣はそれも含めて見通していたが、それでもすぐさま体力がつくわけでもない。
「兎に角、京太郎続きをするぞ・・」
「はぁぁ・・衣があんまり無理しても俺は嬉しくないぞ」
 疲れた体に鞭打ち起き上がる衣に、京太郎はため息をつきながらそんな衣を宥める。
「ううっ、衣は出来うる限り、京太郎を大満足させたいのだ!」
「その気持ちは嬉しいけど・・」
 無理はして欲しくない、と京太郎が続けようとした時、部屋の戸が開いた。
「そ、その・・衣が大変なら、ぼ、ボクが、手伝ったら駄目・・・かな?」
 ネグリジェ姿で頬を染めて目を潤ませた一が、そんな事を口にしながら入ってきた。
「く、国広さん・・・ど、どうして!?」「一!?」
 突然の一の登場に驚く京太郎と衣、そんな二人をよそに一はベッドまで歩いてきた。
「ごめんね、実は二人の事覗いていたんだ」
「うっ・・そ、そうなんですか」「ほぅ・・一は好色だな」
 バレていたことに焦る京太郎、衣は特に焦らず落ち着いていた。 
「う・・うん、いけなって思ってはいたんだけど、本当はただ見ているだけのつもりだったけど、衣が大変そうだから・・だから手伝おうかなって」
「国広さん・・」「嘘だな・・・」
 潤んだ瞳で話す一の言葉をすっかり信用した京太郎だったが、女の勘で衣はそれを直ぐに嘘と見破った。
「えっ、お、おい衣!」「えっ、ぼ、ボク・・うそなんて・・」
「京太郎は気付かないのか、一の目を見て・・一は優希や咲・・そして今の衣そうだが、同じ目をしているぞ」
「えっ・・・う~ん、そういえば・・・」
 言われてしっかり一の目を見る京太郎、潤んだ眼・・だがそれだけではなくその奥に何か、衣の言うとおり何かを感じる、衣や優希や咲と同じ様な雰囲気を。
(あっ、そっか・・・衣は全部見抜いているんだ、当然か・・あれだけ須賀君を好きな女性を見ているんだか・・本音で話さないと)
 一も気付いた、今自分の口から語ったのが、ただの言い訳である事に、だから意を決し本音を口にする。
「嘘をついてごめん、見ているだけのつもりだったんだけど、実はボク見ちゃったんだ、須賀君が他の女を・・あの片岡さんと宮永さんを抱いているところを、それで怒りを感じたよ・・」
「あっ、す、すみません、そのあの時はお世話になったのに」(と、当然だよな・・態々、お世話してくれたのに、それなのに・・あんな関係になってしまった)
 一が怒りを覚えたのも当然だと思い納得する京太郎、だが当の一は首を横に振って笑った。
「くすす、違うよ須賀君、ボクが覚えた怒りは・・嫉妬だよ、あと羨みも混ざっていたかな」
「嫉妬に羨んでって・・」
「だってボクが覗いているだけで満足していたのに、あの子達はしてもらえているんだよ・・、須賀君は衣の恋人だから駄目だと思ってあきらめようとしていたのに・・・」
「やはり・・一も・・」
 衣の言葉にしっかり頷く一。
「うん、衣は須賀君と一緒だと凄くキラキラ輝いていて幸せそうで楽しそうだから、だから須賀君みたいな彼氏が居たら楽しいのかなって、そう思って目で須賀君を追っていたら、気付いた時には・・好きになっていたんだ」
 一の恋、それは叶わないはずだった、叶わないと諦めていた、だがその前に可能性が提示された。
「衣と須賀君が仲良くしているところに、ちょこんと加わりたいなって思っていたんだよ、それが無理だと思っていたのに、あの事があって・・・そしたら、その欲望がどんどん強くなって、でもそれ加わる方法が分からなくて、それでさっきみたいに」
「一のそれは真言か?」
 今度は嘘ではないから目も逸らさず、まっすぐと衣を見て頷く一。
「うん、さっきは手伝おうかって言ったけど、あれは嘘、手伝いたいんだ・・・ううん、手伝わせて欲しいかな、そしてボクも須賀君の寵愛を受けたいって」
「ちょ、寵愛って・・そんな大層なもんじゃ」
「良いではないか、京太郎、今度は一の真言だ」
 本音を聞きだした衣は満足そうな笑顔を浮かべていた、それに驚いたのは京太郎ではなく一の方だ。
(こ、衣笑っているけど・)
「衣・・・怒ってないの?」
「なぜ衣が怒るんだ、さっきは一が嘘をついていたみたいだから、そんな状態で情交を交わすのは納得いかなかっただけだ」
「そっか、そうだね・・嘘ついて彼氏とエッチされたら嫌だよね、うん、須賀君」
「は、はい、なんですか?」
 一はしっかりと京太郎を見つめて笑顔で言った。
「ボクは須賀君が好きだよ、その・・良かったらだけど、ボクも彼女の一人にしてくれないかな?」
 いつもどおりの少し軽く感じる口調での告白、でもそれは言葉から真剣さが伝わってくる。
「衣・・良いのか?」
「もちろんだ、一は衣の大事な友達だぞ、本心ならば特に異を唱える気は無い、京太郎が嫌なら話は別だが・・」
「あっ・・そっか、須賀君が嫌な可能性もあるのか・・・」
「えっ、いや・その・・」「京太郎・・」
 今まで高かった一のテンションが一気に底辺まで落ち込む、衣の責任なのだが衣はそれに気付かず京太郎を恨めしそうに見た。
「気にしなで衣、だってボクあんまり可愛くないし・・はは」
「そんな事無いですよ、国広さんは可愛いです!」
 力なく笑う一を見て、力いっぱい否定する京太郎。
「ほ、本当・・お、お世辞ならう、嬉しくないよ・・」
 そんな事を言いながらも、一はもの凄く嬉しそうだ。
「本当ですって、・・そ、それに、俺は国広さんの事、好きですよ」
「本当に好き・・・?」
「はい、まだ知り合って間もないですが、いつもよくしてくれますし、そんな理由で、悪いかもしれませんが、女性としても良いなって思いますよ、可愛いですから」
「ううん、どんな理由でも・・・う、嬉しすぎて、ちょっと実感沸かないな・・」
 突然叶ったしまった願いに、夢でも見ているような錯覚に捕らわれる一。
「・・・こうしたら、実感がわきますか?」
「えっ・・あっ・・」(こ、これって・・・)
 京太郎は一の頬に手を当てて、そのまま顔を近づけて唇をかさねる。
「実感わきましたか?」
「う、うん・・・でも、その・・もうちょっと実感させて欲しい、だ、だめかな?」
 京太郎が笑顔で尋ねると、一は頬を紅く染めながら実感しながらも、もう一度キスを強請る。
「良いですよ」
 それに答えてもう一度キスをする京太郎、だがそれは一の強請ったものとは違い。
「う・・んん!?」(えっ、こ、これって、まさか・・す、須賀君の舌!?)
 一はどうすれば良いかわからず、京太郎にされるがまま、口内を嬲られ続ける。
「んん・・・んくぅ・・」(ぼ、ボクの口・・全部、すがくんに・・なめられちゃう・・あたま、ぼぉっと・・・しちゃう・・だめ・・)
 口の中に集中するあまり、息をするのを忘れた一が限界を迎えようとすると、それを察知したのか京太郎は唇を離す。
「ふぅ・・実感できましたか・・」
「はぁ・・はぁ・・・う、うん・・はぁ・・はぁ・・、凄くいっぱい・・実感できたよぉ」
「一も京太郎の接吻で蕩けているな」
「はぁ・・だって、す、凄すぎるよ、衣はいつもこんな凄いのをしているの?」
「うむ、京太郎との凄い接吻はとても気持ちよくて暖かい気持ちに満たされる、もちろん・・・京太郎」
「衣・・・」
 衣が京太郎に顔を近づけると、それに答えて軽く唇を重ねる京太郎。
「こっちの接吻も好きだがな・・」
「うん、ボクも好きだよ・・普段するならそっちかな、いつもあんな凄いのされたら、か・・感じ・・ちゃうから」
 先ほどのキスを思い出すと、体の芯が火照る一はそのまま京太郎抱きつく。
「国広さん・・」
「す、須賀君・・お願いしてもいいかな・・、その・・衣も良い、ボクが須賀君としても?」
「衣は構わないぞ、一も衣や咲達と同じように京太郎の恋人になったのだから、それにそのままでは切ないだろう」
 ここまでしているのだから大丈夫だと思いつつも、念のために確認する一、衣は一の体が熱くなっているのを見抜いているのか笑顔で許可を出した。
「うん、その・・須賀君改めてお願いするね・・ボクをボロボロに犯してください」
「えっ・・・ぼ、ボロボロに?」
「あっ、そ、そうじゃなくて、衣みたいに抱いてくださいだったね」
 予想していたよりも遥かに濃いお願いに固まる京太郎、一も自分が何を言ったか意識して慌てて訂正しながら。
「そ、そうですよね、あはは」(び、びっくりした、け、けど・・ボロボロにって、少し引かれる気が、駄目だろうが、国広さんとは初めてなんだから優しくしないと・・・)
「あはは、ご、ごめんね、変なこと言って」(い、いけない、入ってくる前に考えていたことが口から出ちゃった、そうだよねボロボロになんて・・・少し良いかな、須賀君なら)
 京太郎も一も本音を隠して乾いた笑いでそれを誤魔化す。
「それじゃあ気を取り直して・・・しましょうか」
「う、うん、そう・・だね」
「こっちだぞ一」
 衣は少し動いて開いたスペースを、ぽんぽんと叩いて一に寝転ぶように指示を出す。
「ありがとう衣、えっ~と先に脱いでおくね・・」
 衣に礼を言って、ネグリジェを脱いで開いたスペースに仰向けに寝転ぶ一。
「じゃあ、その・・触りますね」
「うん・・ど、どうぞ・・・うっ、うっく・・はぁ・」
 京太郎が一の胸に触れて少し揉むと、一の口からは艶っぽい声が漏れた。
「国広さん、感じ易いんですね・・・こっちは・・」
「あっ、そ、その・・・ひゃあ!?」
 胸を揉まれた反応で、どれくらい感じているのか分からない京太郎は、一の下半身に手を伸ばして下着に触れると、湿り気を帯びている・・というレベルではなく、完全に濡れていた。
「す・・凄いですね・・」
「違うよ、キスと触れられて少しは感じたけど、ボクも目茶苦茶感じ易いわけじゃなくて、衣と須賀君がしているのを見ながら自分で慰めさめてイッちゃったからで・・あっ」
「えっ・えっ~と」
 大声で自慰行為を告白してしまい固まる一、京太郎もどう対応すればいいのか迷っていると、衣が首を傾げながら呟く。
「準備万端なら、すぐにしてもらえば良いのではないか?」
「そうだな・・国広さんこのまましてもいいですか?」
「う、うん・・して」
 意識を切り替えて続きしようと提案する京太郎、一もそれは願ったり叶ったりだった。
「じゃあ、脱がしますね」「うん・・」
 京太郎が一の下着を脱がせると、下着と無毛のあそことの間で分泌された少し粘り気のある液が糸を引いた。
「あっ、こ、これわね・・・さっきの・・」
「安心してください、これ以上それについては聞きませんから」
 慌てそうになる一を、頬にキスをして落ち着かせる京太郎。
「うん・・ありがとう須賀君」
「気にしていたら悪いんですけど、国広さんも毛が生えてないんですね」
「えっ・・あっ、いや、その・・・生えてない訳じゃないんだけどね、その・・理由があって、須賀君はその・・パイパンは嫌い?」
「好きですよ、衣も生えていませんから・・な」
「うん、衣もパイパンだぞ」
 京太郎に話を振られて、にこりと笑い無毛のあそこを一に見せ付ける衣、周囲には先ほどの情交の名残である精液などが付着していた。
「そう・・よかった」(だったら・・ボクだけじゃなくて・・・)
 京太郎の答えに大丈夫な事に、胸を撫で下ろす一。
「その国広さん・・そろそろ入れてもいいですか?」
「ま、まって・・・その、一つだけ・・いい」
 京太郎が自分のペニスを一のおま○こに押し当てながら訊ねると、一は京太郎の動きを止めて指を一本立てて何かをお願いしたそうにしていた。
「あっ、はい・・なるべく優しくはしますけど・・・」
 てっきりあまり痛くしないで欲しと、頼まれると思っていた京太郎だったが、一の願いは違っていた。
「ううん、そうじゃなくて・・・その・・一って名前で呼んで欲しいな・・」
「えっ?」
「だ、だって・・さっきからボクの事『国広さん』って・・折角恋人になれたのに、衣や他の恋人さん達は名前で呼んでいるのに・・・」
 寂しげにそして少し恨めしそうに京太郎を睨む一。
「・・・一さん」
 年上を呼び捨てにするのは抵抗を感じさん付けで呼ぶ京太郎、一はそれが不満そう上目遣いで京太郎を見る。
「うっ・・その・・今は一って呼び捨てにして・・・お願い」
(な、なんだろう・・この可愛らしいお願いは・・・こ、断われない)
 一自身わかって使っているどうかは不明だが、そのお願いには逆らい難い力があり、京太郎も多少抵抗はあるものの嫌ではため、それに従う。
「じゃ、じゃあ、しようか一」
 呼び捨てにされた一は笑顔で手を伸ばす。
「きて、京太郎君」
 仕切り直しのキスをして、ペニスをゆっくりと一の膣内に挿入する京太郎。
「あっ・・京太郎君のが・・はいってくるよ・・」
 望んでいた好きな相手のモノを受け入れるという行為と、その感触に感化する一。
(一回、イってるからか・・簡単に・・)
 簡単に入るかと思われたが、直ぐに何かの抵抗にあい京太郎の動きが止まる。
「えっ~と、もしかしなくても一って・・・」
 経験上かその抵抗がなんであるか理解していた京太郎だが、念のために一に確認した。
「初めだよ、何かな・・ボクがそんなにお尻が軽い女の子に見えたの・・?」
 自分が好きな相手から、遊び人のように見られていたのかと思い気分を害して不機嫌になる一。
「いや、そうではなくてだな、その・・・一は可愛くて、話し易いから、てっきり今まで彼氏の一人くらい居ても不思議じゃないと思って・・・」
「居ないよ、男の人で好きなったのは・・京太郎君が初めてだよ」
 可愛いと言われるのはさすがに嫌ではないので、一の機嫌は少し直るがそれでも不満な表情で言葉を漏らした・・。
「デリカシーの無いこと言ってすみません・・・」
「本当だよ、罰として・・・ボクが京太郎君の恋人なんだって、京太郎君のおちんちんで実感させること・・いい?」
 一が口元に笑っているのを見て、もうそれほど怒っていない事を理解する京太郎、それに一に言った罰は京太郎にとっても望むところだった。
「ああ、しっかり実感させるぞ、一が俺の恋人だって・・・」
 力を入れて腰を落とし、ゆっくりと一の処女膜を突き破り徐々に肉壁を掻き分けて奥にと進む。
 ・・プチ・・プチ・・
「ぐぅぅ・・」
 痛みを口にしないように耐える一。
「痛いなら声に出したほうが楽になりますよ」「大丈夫だ、痛みを口にしても京太郎最後までしてくれるぞ」
「痛い!・・少し楽に・・・いつぅぅぅ!」
 京太郎と衣のアドバイスで、素直に痛みを口にする一、すると少し楽になるがやはり苦痛が伴う・・・そして。
「入りましたよ・・一番奥まで」
「はぁ・・う、うん・・感じるよ、京太郎君のおちんちんが、ボクの一番奥を当たっている・・」(でも・・これで終わりじゃないよね・・)
 目に涙を溜めながらも、好きな相手を向いいれられた満足感に一の頬は自然と緩んだ、だが一もこれが終わりでない事は知っている、そしてここからが激しいのだと言うことも覗き見た事から分かっていた。
「これで、終わりじゃないよね、して、もっとボクが京太郎君の恋人だって、刻み込んで」
「わかっていますよ、でもちょっと痛みが引くまで・・・」
「あっ・・うん・・あんっ!」
 京太郎は少しでも早く痛みが引くようにと、一の胸を愛撫したり頬などにキスしたり・・そして首筋にキスをした瞬間。
「ひゃぁぁぁ!?」
 体に電流が走ったかのような感覚に襲われる一、それと同時に一の膣内が京太郎のペニスを締め上げる。
「一は首筋が感じ易いんだ・・・」
「う、うん、ボクも初めて知った・・・ひゃぁん!、だ、だめぇぇ・・首筋舐めちゃ」
 一が自分の知らない自分の秘密に驚いていると、京太郎はさらに快楽を与えようと一の首筋を舐め上げた。
「でも、こうしたら早く楽になるかなって・・・」
「うっ、それはそうだけど・・もう楽になったから、動いてよ・・首筋も感じるけど、折角京太郎君のおちんちん入れてもらっているのに、ボク一人感じているのは・・切ないよ」
 本当に切なそうな一の目に、京太郎も首筋を弄るのを止めた。
「俺も・・一の膣内で感じたくてうずうずしていたから、激しくなるかもしれないな、駄目そうだったら言ってくれ・・」
「うん、京太郎君を刻み付けて」
 一のお願いに京太郎のやる気は更にまして、いきり立ったペニスを激しく突き上げる。
 ズブッ・・ズブッ・・ズブッ!!
「くっはぁぁ!!・・いたいけどぉぉ!!」
(京太郎君の大きい・・ごりごり・・削られるみたい)
 破瓜の苦痛もあるが快楽も感じて、その差は徐々に縮まってゆく。
「京太郎君・・はどう・・ちゃんとぉぉ!!・・気持ちよくなっている!?」
 不安そうに尋ねる一に、京太郎は動かす腰を止めずに笑って答えた。
「そんなの気持ち良いに決まっているだろう!、それとも・・・こんなに硬くしているんだぞ!!」
 そんな言葉を体で表すようにペニスで一の膣内を突き上げる京太郎。
 ズブッッ!ズブッッ!!ズブッッ!!
「ひゃぁぁぁぁか!!、う、うれしよぉぉ・・ボク京太郎君ををを!!よろこばしてぇぇ!」
 破瓜の痛みに対して、受け入れられた事の喜びと感じ始めていた快楽、それに京太郎が喜んでいるという事実が組み合わさり、苦痛と快楽が一の中で完全に逆転する。
(すごい、いいよぉ・・感じる・・京太郎君が・・感じてくれている、うれしい、うれしいよぉぉ・・)
 一度は・・いや、何度も諦めかけたはずのもの、自分の手の・・膣にあるかと思うと、一の興奮と感動と快楽は一入だった。
「おっきぃぃぃぃ!!京太郎君のおちんちん!!おっきいよぉぉぉ!!」
 そんな一の精神とリンクするように、一の膣内が京太郎のペニスを締めつける、もっと感じてもっと気持ちよくなってと言わんばかりに。
「一のおま○こも・・気持ちいいぞ、膣内絞りついてくるみたいだ・・」
 京太郎の言葉が、動きが一にさらなる快楽を与えてゆく。
「ご、ごめんきょうたろうくん!!、ボク・・もうぅぅ!!」
 願いが叶い高ぶる感情に快楽が倍々にと押し上げられて、一はすでに限界が近かった。
「大丈夫だ、俺も・・もうすぐイキそうだからぁぁ!」
 京太郎も限界が近くラストスパートをかけて、一の一番奥に向い激しくペニスを打ち付ける。
 ズブッッッ!!ズブッッッ!!ズブッッッ!!
「いってぇぇぇ!!きょうたろうくんもぉぉぉ!!」
 京太郎がイク直前まで我慢しようとして一だったが、その必要が無いと思うと完全に快楽に身をゆだねた。
「ボク、イクゥゥゥ!!、イっちゃぅぅぅぅぅ!!」
 一が絶頂に達すると膣内がペニスをぎゅゅゅっと締め上げ、それが京太郎に対しての止めになる。
「俺もイクぅぅ!!」
 ドクゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥン!!
「あつぃのきらよぉぉぉぉぉ!!きょうたろうくんのぉぉせいえきぃぃぃぃ!!」
 恍惚とした表情で精液を受け入れる一、それはもっとも欲しがっていた京太郎にしてもらえたという、何よりの証。
「まだ刻み足りないだろうぅ!」
 ドクゥゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥン!!
「きざまれるぅぅぅ!!、これで・・ボクもきょうたろうくんのぉ・・こいびとぉぉ!!」
 証である精液はこれでもかと言うほどの一の膣内を満たしてゆく。
「もう・・いっぱい・・」
「まだだ・・」
 ドクゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥン!!
「はぁぁ!!!・・そまちゃった・・ぜんぶ・・きょうたろうくんのでぇぇ!」
 膣内だけではなく、体全部を染め上げられたような錯覚を感じながら射精を受け切る一。
「ふぅ・・はぁ・・気持ちよかったよ一、一はどうだった?」
 一の凄く満足な表情を見ていれば、わかっていたが一応聞いてみたくなったので訊ねる京太郎。
「はぁ・・はぁ・・はぁ・・・ふぅ、うん・・ボクも凄く気持ちよくて、それに・・・京太郎君・・約束どおり刻み込んでくれたしね・・・」
「それは良かった、俺も満足しました」
 息を整えてから答える一は、下腹部を撫ぜながら本当に満足げな笑みを浮かべていた、それを見ていた京太郎も安心して笑顔になる。
「・・でも、京太郎君のおちんちんって、まだ固いよね・・・その、まだできるんだよね?」
 一はまだ膣内に入ったままのペニスの硬さを感じ取り、満足という言葉を疑いはしないが、これが京太郎の限界だとは思えなかった。
「当然、四度度や五度、物の数にも入らない」
 京太郎の代わりに衣が自信満々に答えた。
「いや、物の数に入るだろう、というか・・できることはできるけど、一は少し休まないと・・無理だろう」
 二度の絶頂で一の疲労は溜まっていた、しかも一度は初体験によるところのものもプラスされている、京太郎にもそれは見てとれた。
「う、うん・・少し休まないとつらいかな、ごめんね」
「気にしない、一は今日が初体験だろう、恋人にあんまり無理されても嬉しくないよ」
「うん、ありがとう・・」(京太郎君、やっぱり優しいな・・・今日からボクの恋人でもあるんだよね・・・嬉しいな)
 京太郎の優しさに触れて、自分が恋人になった事を改めて実感した一の心に喜びが満ち溢れる。
「でも、手伝うとかえらそうな事言っていたのに・・」
 京太郎を一度射精させただけで、果ててしまったことを気にする一。
「安心するが良い一、次は衣が京太郎の相手をする」
「衣・・」「衣、回復したみたいだな」
 一が京太郎と情交を交わしている間に、衣はかなり体力が回復したようで、やる気満々の様子だった。
「うむ、一のおかげで随分と体力が戻ったぞ、それに京太郎と一の情交を見せられていると・・・だから、してくれるか京太郎?」
 二人の行為に、体力とともに体の芯の熱も戻っていた衣が、眼を潤ませながら京太郎に強請り、京太郎も無理をしていないのなら断る理由も無い。
「ああ・・しよう衣、一は休んでいてくれ」
「うん、わかった」
 京太郎と衣の情交を邪魔する気は無い一は、素直に京太郎の言葉に従うが。
(疲れたことは疲れたけど・・まったく動けないわけじゃないし、でも二人の邪魔をするのもなんだし・・・あっ、そうだ・・でも、う~ん、言うだけいってみようかな・・)
「ねぇ、衣、京太郎君・・」
 ある考えが浮かんで、無理かなと思いつつ口を開いた一。
「うん、なんだ?」「どうしたのだ一?」
「その、二人にお願いがあるんだけど・・・良いかな?」
 悪戯っ子の様な笑みを浮かべて、一は二人へのお願いを口にした。

「ほ、本当にこんな状態でするのもあるのか?」
 特殊な体勢に衣は恥ずかしそうにしながら、京太郎と一に疑問をぶつける。
「うん、あるよね・・京太郎君?」
「えっ・・まあ、一応・・」
 一に笑顔で同意を求められて、思わず同意してしまう京太郎。
「そ、そうなのか・・・京太郎がそういうなら、あるんだろうな、しかし・・」
 京太郎に言われて衣は渋々納得しながら、もう一度自分と京太郎そして一の体制を見る。
 体位は後背位で衣の後ろに京太郎がいて、衣の目に映るのは一のおま○こ、そして衣のおま○こが見える位置に一の顔があった。
(これでは京太郎と一に丸見えではないか・・)
(まさか通るなんて・・くすす、言ってみてよかった)
(なんか本で見たことあるけど、一はなんでこんな体勢知っているんだ?)
 恥ずかしがる衣と楽しむ一、そして一人疑問を抱く京太郎だが・・・衣の可愛らしいお尻が目の前で震えているのを見ていると、どうでもよくなってきた。
(なんでもいいか、それよりもこれだと・・衣のお尻の)
「京太郎!、その・・そこをあまり凝視されると・・こ、衣は・・」
 肛門周辺を見られ羞恥心を激しく刺激された衣は、顔を真っ赤にしながら目に涙を溜めて悲痛な声を上げる。
「悪い、それじゃあ、いくぞ衣・・」
 それに気付いた京太郎はじっくりと見るのを止め、ペニスを衣のおま○こに押し当てる。
「きて・・京太郎、くはぁ・・きたぁ!」
 ズブッ・・
 ペニスを迎え入れた衣は歓喜の声を上げる、解れていて濡れているのである程度はスムーズに入るが、それでも衣の膣内はきつく京太郎のペニスを締めつける。
 「うわぁぁぁぁ・・」(凄いな・・衣のおま○こ小さいのに、しっかりと京太郎君の銜え込んでいるよ・・衣もしっかり女なんだね、ボクの時もこんな風に・・)
 衣と京太郎の情交は何度か覗き見た一だが、当然目の前でペニスが膣内に埋まって行くのを見るのは初めてで、人体の神秘に大興奮していた。
「うっ・・」(優希や咲にも見られたから平気のはずなのだが、何だと言うんだこの恥ずかしさは・・)
 衣も間近で直視されるのは初めてなので、その視線に戸惑う、そしてその反応は節々に現れ京太郎にも伝わる。
(衣、見られて感じているのかな?・・いつもより少しきつく閉められている感じが、俺も・・変な気分になるな)
 京太郎も妙な興奮を覚えながら腰を動かす。
 ズブッッ!ズブッッ!!ズブッッ!!
「ひゃあ!?きょ・・京太郎ぉぉ!!いきなり激しいぞぉぉ・・」
 突然、膣内をペニスで突き上げられて驚く衣。
「見られて・・興奮しているみたいだ、ちょっと激しくしていいか・・?」
「う、うん・・いいぞぉぉ!!、衣と京太郎の仲をはじめにみせつけるんだぁぁぁ!!」
 京太郎の興奮が伝わるように、衣の中で羞恥が快楽に加わりすっかり気持ちよくなってしまう。
(衣も京太郎君も興奮しているんだね、嫌がって無くて安心かな・・それにしても・・・凄いな・・あんなに激しく・・おいしそうに銜え込んでいるなんて・・)
 一も自分でも気付かぬうちに、二人の熱に当てられて体の芯が熱くなっていた、それが一を突き動かす。
 ぺろ
「ひゃぁぁ!?」「うぉぉ!?」
 突然のピストン運動とは違う強い刺激に声を上げる衣と京太郎、何事かと感じた方を衣が見ると、一が衣と京太郎の結合部を舐めていた。
「は、一、いったい何を!?」「えっ、は、一?」
「その見ていたらつい・・、折角だからボクも手伝うね・・・衣も京太郎君も気持ちよくなってよ」
 興奮している一は、手伝いを口実に衣と京太郎の情交に参加する。
「わかった・・・が、衣も一歩的にやられるつもりは無いぞ!」
 参加自体には異論は述べない衣だが、やられぱっなしは性に合わないのか一のおま○こを舐める。
 ぺろぺろ
「ひゃぁあ!?・・ぼ、ボクのおま・・こに舐められちゃった・・」
「う~ん、これは一の味か・・・それに京太郎の味も」
 衣は一の膣内に舌でほじくり、残っている京太郎の精液を味わう。
「うっ・・ぼ、ボクも負けないよ!」
 互いの性器を舌で愛撫する一と衣、一人忘れられた感じの京太郎は。
「だぁぁぁ、俺も忘れるな!!」
 ズブッッッッ!!
「きょうたろぉぉぉぉ!?あぶぅぅ!!」
「すごい・・ひゃぁぁぁ!!」
 激しく衣の一番奥にペニスを叩きつける京太郎、その衝撃に驚いた衣は一の股間に顔を埋める、それが一に快楽を与える。
(ぼ、ボクだって・・)
 ちゅ・・れろれろ
「うぉ!?」「んくぁ!!?」
 一も京太郎と衣を気持ちよくさせようと必死に舐める、三人がそれぞれを気持ちよくさせようと必死になる。
 ズブッッッッッッ!!ズブッッッッッッ!!
「いいぃぃ!!きょうたろうのおちんちんもぉぉ!!はじめのしたもぉぉ!!」
「京太郎君のおおきのがぁぁぁ!!ころものえぐってぇぇぇ!!ころものしたぁぁ!!」
「衣のおま○こも!一の舌も良いぞぉ!!」
 衣の膣内を突き上げるたびに、衣が一の膣内を舌でほじくるたびに、一が衣と京太郎の結合部を舐めるたび、それぞれがそれぞれに快楽が与える。
「きょうたろうも、もうぅぅ!!」「きょうたろうくん、ぼ、ボクもぉぉ!!」「ああ、俺ももう・・だからいけぇぇ!!」
 快楽は最高に高ぶり頂点に達する。
「イクゥゥゥゥゥゥゥ!!」×2
「俺もイクぞぉぉぉ!!」
 衣と一が同時に絶頂を迎え、直後京太郎も絶頂を迎えた。
 ドクゥゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥン!!
「すごぃぃぃ!!おなかがやけるぞぉぉぉぉ!!」
 凄まじい射精の勢いと熱さを感じながら歓喜する衣。
「あああ!!・・いいなぁぁぁ・・」
 絶頂を楽しみながらも、膣内で精液を受け取る衣を羨ましそうに見る一。
 ドクゥゥゥン!!ドクゥゥゥン!!ドクゥゥゥン!!
「いっぱいぃぃ!!きょうたろうのれいっぱいすぎてぇぇぇ!!」
 衣と京太郎の結合部から収まりきらない精液が零れ出るのを、一は見逃さなかった。
「あっ・・もらうね・・」
 ちゅえちゅろちゅろ
 子猫がミルクを飲むように、溢れ漏れた精液を舌先で丁寧に舐め取る一。
「ひゃぁぁぁ!!だ、だめだはじめぇぇぇ!!いまなめたららめぇぇぇ!!」
 絶頂の余韻プラス精液を味わっている時に刺激を与えられて、再び絶頂に達する衣。
「ぐぅぅぅぅ、ちょっとまてぇしめすぎだぁぁぁ!!」
 ドクゥゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥン!!
 衣の再度の絶頂による膣内の締め付けで、京太郎のペニスから精液を搾り取る。
「あ・・ああ・・ああふぁぁぁぁぁ!!」
 精液を全部受け止めたところで衣は力を失い、ガクッと一の上に倒れこむ。
「はぁ・・はぁ・・こ、ころも、大丈夫か?」
 衣を心配した京太郎が慌ててペニスを引き抜くと、コルクが抜けた傾いたワインの様に大量の精液が衣の膣内から溢れ出て、一の口に流れ込んだ。
「えっ・・うぷっ!?」
「うぉっと・・は、一もだ、大丈夫か?」
 京太郎が衣を抱きかかえて一の上から離すと、一は自分に降り注いだ精液をなんとか飲み込む。
「・・ぷはぁ・・はぁ・・はぁ・・ぼ、ボクは大丈夫だけど、衣は大丈夫なの?」
「はぁはぁはぁ・・はぁ・・な、なんとか・・だいじょうぶだぁ・・でもびっくりしたぞはじめ・・」
 力の無い声で息も絶え絶えながらも、無事の声を聞かせる衣。
「はぁぁぁ・・良かった」
「安心したぞ、でも・・わるかったな、無茶して」
 衣の無事を確認して、胸を撫で下ろす一と京太郎。
「いや・・どっちかと言うと、ボクが調子にのっちゃったからで、京太郎君は悪くないよ・・」
「はぁ・・はぁ・・そ、そうだ・・きょうたろうはわるくない・・はじめも、わるくないぞ・・いちじつ・・せんしゅう・・おもいがつたわって、いきすぎただけだろうからな・・」
 衣も一の気持ちがわかるのか、攻める気はないらしく、満足げに笑っていた。
「衣・・・ありがとう・・・」
「どういたしましてだ・・はじめ・・」
 一と衣は互いに手を伸ばし、笑顔で握手を交わす・・・そして。
「すぅ・・すぅ・・」「くぅ・・くぅ・・」
 体力的にも限界を超えていたのか、二人ともそのまま寝てしまった。
「ふぅ・・やれやれ、ありがとうな、衣、一」
 京太郎は衣を一の隣に寝かせて、お礼を言いながら二人の頬にキスをした。
「さて、二人とも頑張ったからな・・あと始末くらい・・って、われながらよくこれだけ射精したな・・・」
 自分の射精量に驚きながら、二人を起こさないように、二人の体をキレイにする京太郎であった。

 翌日は衣が『服を買いに行きたい』と言い出して、特に予定の決まっていなかったので、衣、京太郎、一の三人で街に繰り出した。
「ふふ~ん、ふふ~ん」
 京太郎の右手を握りし心と体を弾ませながら歩く衣。
「その・・・・俺、あんまり金持ってないけど・・」
 残念ながら普通の学生である京太郎は、それほどお金を持ってはいない。
「心配しないで京太郎君、ちゃんと何かあった時のために透華からお金は貰っているから」
 そう言って京太郎の左手を握りながら安心させるのは、昨日恋人になったばかりの一だ。
「別に衣は買ってほしいわけではない、京太郎に選んでは欲しいがな」
「うん、それにこう言ったらなんだけど、京太郎君に・・ううん、普通の学生には衣の服はかなりきついと思うよ」
 苦笑する一、京太郎の目には衣の服は普通のワンピースに見えたのだが。
「女性の服って結構高いイメージがありますけど、衣の服ってそんなに高いんですか?」
「えっ・・まあね、だって透華が衣のために買うんだよ・・・」
「な、なるほど・・・」
 その条件だけで、衣の服が京太郎の想像をはるかに上回っている事は確かなようで、さすがに買ってやると言えなくなってしまった、そしてそんな金の話は京太郎もあまりしたいとは思わなく、話を切り替える。
「と、ところで一さんの私服は初めて見ましたけど・・その、凄い服装ですね」
「えっ、そうかな?」
 自分の格好を見て首を傾げる一、一は普段着のつもりだが、京太郎から見ればかなり過激な服装に見える。
 胸やお尻は隠しているが、ヘソ出しと言うよりはお腹の部分に布は無く、ほぼ半裸といっても差し障りの無い服、激しく動けば乳房についている小さな突起が、見えてしまうんではないかと心配できるほどのモノだ。
「こんな事言うのもなんですけど、そういう格好していると、その・・・誘っているみたいですね」
「誘っているんだよ、京太郎君を・・」
「えっ?」
 真剣な口調でそんな言葉を漏らす一に、京太郎は驚いて立ち止る。
「な~んてね・・くすす」
 京太郎の態度見て、悪戯が成功した子供の様に楽しそうに笑う一。
「あはは、そ、そうですか」(冗談か、びっくりした・・・まさか本気かと・)
 そんな京太郎の気持ちを見透かしたように、一は京太郎の傍で囁く。 
「本気・・だよ」
「えっ・・?」
 驚いて一を見る京太郎、一の表情は嘘とも本当とも取れるそんな表情だ。
「京太郎、一とばっかり話していてずるいぞ」
「えっ、ああ、悪い・・」
 衣の抗議で京太郎は頭を切り替えて、衣と話しながら歩き出す。

 ショップに入ると、京太郎は最終審査ということになり、候補を衣と一が選ぶ。
「う~ん、一・・どれが良いかな?」
「そうだね・・・あっ、ねぇ、これなんてどうかな、ほら、これで京太郎君を・・」
「何・・・それは本当か・・おおっ」
 一方残された京太郎は、そんな衣と一を少し離れた位置で見ていた。
(なんだろうかこの・・・良いとも悪いともとれる予感は・・)
 混沌とした予感を覚えながらも、京太郎には待つしか無かった。

 三十分後、候補が揃い京太郎と一は試着室の前に居た。
「さぁ、京太郎君、今から見せる中から衣に似合うのを選んであげてね」
「は、はい」
「あけるぞ、京太郎」
「ぶっ!?」
 カーテンが開いて現れた衣の着ていた服は、青い短めキャミソールと青の激ミニスカート、へそが見えていてパンツはぎりぎり見えないと言う代物。
「ど、どうだ、京太郎、似合うか?」
「えっ・・ああ、その結構いいんじゃないか・・」
 何も考えられない状態で問われて、反射的に褒めてしまう京太郎。
「そうか、ふふ・・じゃあこれは決定だな、次だ」
 京太郎に褒められて、満足げに今着ている物の購入を決めカーテンを閉めて衣は、さっそく次の服に着替える。
 京太郎はブリキのおもちゃの様に、ゆっくりと一の方を向いて、ゆっくりと口を開く。
「・・一さん・・もしかしてあの服って・・」
「うん、薦めたのはボクだよ・・でも、衣の普段着もあんな感じでしょ」
「いや・・・でも、もう少しましな気が・・」
「終わったぞ、いくぞ京太郎」
 再びカーテンが開く・・・この後も衣の過激なファッションショーは続き、京太郎は悶々とした気分を抱えることになった。

「ふふ~ん、どうだ似合うか京太郎」
 衣は褒められた最初の服が気に入ったようで、購入するとそのままそれを着てデートを続けていた。
「ああ、凄く似合っているぞ・・」
 京太郎は実際に似合うとは思っていたが、ある事に困っていた・・それは目のやり場だ。
 ほんの少しでも覗き込めば、衣の可愛らしい乳房が見えてしまいそうになる、さらに逆側には。
「うん・・どうかした京太郎君?」
 同じように覗き込めば可愛らしい乳房が見えそうになる一が居た。
(やばいな・・二人を見ていると、もの凄く・・・)
 悶々とした気分を感じながらも、よもやこんな街中で襲い掛かるわけにも行かず、必死に無邪気な小悪魔たちの誘惑に耐える京太郎。
「京太郎君?」「京太郎?」
 何も言わない京太郎を不思議に思い、京太郎の顔を覗き込む一と衣、そうすると二人の服の隙間から・・乳房が京太郎の目に入ってくる。
「い、いや・・その、喉が渇いたかなって思って・・」
 店を探すふりをして、二人から視線を外す京太郎。
「言われれば、衣も喉が渇いたぞ」
「そうだね、今日は暑いから、えっ~~と、あの店が良いかな、行こう衣、京太郎君」
 辺りを見回して、目に留まった喫茶店を指差す一。
「そうしましょう」「衣も異論は無いぞ」
 このまま無垢な誘惑を向けられるよりはましだと思い、京太郎はすぐさま同意、衣も特に嫌がることは無く、そのまま三人でその喫茶店に入った。
「いらっしゃいませ、何名様でしょうか?」
「三名で・・できればあの奥のお願いしたんですが、良いですか?」
 店に入ると、すぐにやってきた店員に人数を知らせて場所の希望を出す一。
「あっ、はい、どうぞご案内します」
「お願いします」
 一の希望通り、案内されたのは店の一番奥、三方を壁に囲まれてカウンターなどから死角になり、他の客から見られ難い場所。
 京太郎達が座ると、店員が水とメニューとお手拭を持ってきた。
「ご注文がお決まりになりましたらおよびください」
 軽くお辞儀をして立ち去る店員。
 席の位置はソファーに衣と京太郎が並んで、そして京太郎の正面の席に一が座っていた。
「さて、何にしようかな・・」「衣はこのクリームソーダを所望するぞ」
 さっそくメニューを開いて注文する品を選ぶ一と衣、メニューは二つなので京太郎は二人が選び終えるまで待ち、その間に暇なので店の中を見回す。
(・・・あれ?)
 そこである事に気づく京太郎、この店は混んでいる訳でもない、窓のある席も開いていて態々この奥の席に座る必要性を感じられなかった。
(どうして一さんはここに・・)
「京太郎君、はい、メニュー」
「えっ、あっ・・はい」
 一からメニューを渡されて、さっそく開いて注文する品を選ぶ京太郎。
(う~ん、まあ特に意味はないか・・・)
 注文に頭を切り替えて、席も事を考えるのを止める京太郎・・・だが、一がここの席を希望したのにちゃんとした理由が存在した。

 注文してさほど時間もかからず、注文した品物が全て揃う。
「冷たくて甘いぞ」
 クリームソーダのアイスを、おいしそうに食べる衣。
「おいしい衣?」
「うん、凄くおいしいぞ」
 衣に感想を聞きながら、一は自分の注文したアイスコーヒーにコーヒーミルクとシロップを開けて中身を淹れて混ぜる。
「そうか、良かったな衣」
「うん、京太郎と一緒だし大満足だ」
 京太郎も一と同じで注文したアイスコーヒーで喉を潤す、とその時。
「あっ・・」
 一の手が使い終わったコーヒーミルクの容器に当たり、それがテーブルの下に落ちる。
「いけない・・今拾うね」
 そう言ってテーブルの下に潜り込む一、だが見つからないのか、なかなかテーブルの下から出てこない一。
「大丈夫ですか・・?」
「うん、平気・・大丈夫だよ、京太郎君」
 京太郎が訊ねると、すぐに一から返事が聞こえる、それと同時に京太郎の足に何者かの手が触れた。
「えっ?」
 京太郎が慌てて下を見ると、そこには一の姿があった。
「は、一さん・・そんなところまで転がったんですか?」
「ううん、ボクの席の近くにあったんだよね・・それよりも京太郎君、ボク気付いたんだミルクが足りないなって・・・」
(なんで・・ここで、そんなこと・・まあ、良いか)
「俺のをどうぞ、俺ブラックですから」
 何故この場所でこんな事を一が言うのか、京太郎にはわからなかったが、とりあえず自分の分のコーヒーミルクを一の席の前に置こうとした、その時。
「うん、京太郎君のミルクを貰うね」
 そう言って一が手を伸ばした先にあったのは、コーヒーミルクではなく、京太郎のズボンのチャックだった。
「へぇ・・?」
 京太郎があっけにとられていると、一は手早く手を動かしてトランクスのボタンを外して出てきたペニスに口をつける。
「ひっ・・」(こ、これって・・・!?)
「うん、どうした京太郎?」
 上げそうになった声をなんとか抑える京太郎、そんな京太郎を不思議そうに見つめる衣。
「えっ・いっ、いや、なんでもない・・」
 なんとか誤魔化した京太郎は、ゆっくりと下を見ると、感覚に間違いはく一が京太郎のペニスを銜え込んでいた。
「な、なにしているんですか・・?」
 衣と店員に気付かれないように、注意して小声で一に話しかける京太郎。
「フェラチオだよ・・いったでしょ、京太郎君のミルクもらうって・・」
(い、意味が違うぅぅぅぅ!!)
 叫びながらツッコミをいれたいが、ここでそんな事をすれば店員が飛んでくる危険性もあり、なんとか押し留める京太郎。
「と、とにかく、止めてくださいよ、見つかったらまずいでしょう・・」
「大丈夫、ここってこの場所は死角だから、騒がないと店員さんも来ないよ・・」
 悪戯っ子の様な笑みを浮かべながら囁く一。
「いや、だからって・・・」
「早く射精してくれたら、終わるからね・・・」
 そう言って再び京太郎のペニスを銜え込む一、一の言う通りにできれば苦労は無いのだろうが、京太郎はそこまで開き直れない。
(ど、どうればいい・・下手に音を立てたら、衣や店員に気付かれるし・・そ、そうだ勃起させなきゃ・・諦めてくれるんじゃ、だがすで半分は勃起しているんだよな・・と、とにかく他の事を考えるんだ)
 衣と一の薄着の誘惑には耐えていた京太郎だが、興奮はしていない訳では無いのでペニスは硬くなり始めていたが、なんとか違うことを考えて完全に勃起しないように気を使う。
(う~ん、やっぱり初めてだからかな・・上手く勃起してくれないや)
 一はペニスを銜え込み舌で亀頭全体を舐めとるが、なかなか完全に勃起はしなかった。
(あっ・・京太郎君、見てない・・よし)
 一が見上げると、京太郎が自分を見ていないと分かると、一旦ペニスから口を離してつんつんと京太郎の足をつつく。
(やっと・・諦めてくれた・・!!?)
 終わったと思い京太郎が下を向くと、一が上着を引っ張りわざと自分の乳房を見せ付けていた。
(今だ!)
 京太郎の目が自分の乳房に釘付けになっているとわかると、改めてペニスを銜え込む一。
「あっ・・」
 気付くが既に手遅れで、京太郎も意識が完全にそっちの方向に流れてしまい、一の乳房を見て興奮し、フェラチオのせいで京太郎のペニスは完全に勃起する。
(やったね・・じゃあここからはじっくりと・・)
 音を立てない様に、ゆっくりじっくり舐め上げる一。
「うっ・・・」(や、やばいな・・完全に勃起しているし・・しかも、み、見られるかもしれないと思うと、意外に・・・)
 新たな性癖に目覚めそうになりながら、周りになるべく意識を集中させて気付かれないよう気遣う京太郎だが。
「うん、そういえば、一は何時までテーブルの下に潜っているんだ?」
「えっ・・あっ・・」
 クリームソーダを飲み終えた衣は、出てこない一に疑問を抱きテーブルの下を覗き込む、そこでフェラチオをしている一と目が合った。
「なぁ・・!?」
 叫び声を上げそうになった衣の口を押さえ込む京太郎。
「こ、衣・・悪いが静かにしてくれ、気付かれたらまずいから・・」
「ん~~~んん・・・(こくこく)」(京太郎困った顔をしているな、一か・・)
 京太郎に頼まれて、なんとなく状況を理解した衣は頷いて静かする。
「お客様、どうかなさいましたか?」
 先ほどの衣の声を聞きつけた店員がやってきた。
(やばぁ・・)
 気付かれたまずいと思った京太郎が一歩机側に踏み込む。
「クリームソーダをもう一つ所望するぞ」
「はい、追加注文ですね、以上でよろしでしょうか」
「あっ、はい、それだけです」
「少々お待ちください」
 気転を利かせた衣が追加注文でその場を乗り切り、店員も伝票に追加注文を書き込むと立ち去った。
「ふぅ・・・うっ!」
 ちゅぷ・・ちゅぷ・・れろれろ
 安心したのものつかの間、一の舌が京太郎のペニスに襲い掛かる。
「は・・一さん、ま、まだ続けるんですか・・?」
 京太郎がテーブルの下を覗き込みながら訊ねる。
「ごめん・・京太郎君、ボク・・からだが熱くて、精液貰わないと・・我慢できないよ」
 一は眼を潤ませながら京太郎を見上げる、体も頭も火照りここで止めるのは不可能だと思い、一応謝るが直ぐにペニスを咥えなおす。
「うっ・・」(だ、駄目だ、一・・も興奮しやすい性質なんだなきっと・・)
(ああ、京太郎君の匂い強くなって・・それに、ちょっと出てきているこれも・・苦くて美味しい・・)
(ううっ、京太郎気持ちよさだぞ・・この顔を見ていると、衣も変な気分になってくる・・は、一ばっかりずるいぞ)
 やがて口だけでは足りなくなった一は、手も使い京太郎のペニスを扱く。
「くぅ・・・つぅ・・」
(あっ、震えている・・それに匂いも強くなってきている・・)
 ちゅゅ・ちゅぱ・・
「うっ・・も、もうそろそろ・・」
「はぁ・・京太郎・・衣も・・体が熱い・・」
「えっ、こ・・衣?」(も、もしかして・・衣も)
 甘えた声で京太郎の腕に体を押し付けてくる衣、その表情は情交している時と変わりないもので、京太郎にも衣が興奮しているのが伝わる。
「・・衣、み、みえているぞ・・」
 体をこすり付ける衣の服が少しずれて、衣の小さなピンク色の突起が、乳首が京太郎の目に飛び込んでくる。
「見たければ・・見ればいい・・」
 興奮している衣は、乳首を京太郎の腕に押し付けて更に快楽を得ようとする。
(ああ・・くそぉ、もう・・ここが外でなけりゃ、すぐにも相手してやるんだが・・)
 残念ながらここは外で喫茶店、少ないとはいえ他の客も居る状況で、京太郎はそんな行為に走る事はできなかった。
 恋人である少女達に乳房を見せられえ、片方からはフェラチオまでされ、京太郎の我慢も限界だった。
 ちゅぅぅぅぅ・・
(衣ばっかりじゃなくて、ボクも見てよぉぉ・・)
 一がそんな主張をするためにペニスを吸い上げる、京太郎も絶頂に達する。
「ぐぅ!?」(いくぅぅ!!)
 ドクゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥン!!
「うぶっ!?・・うっくうっく・・」(す・・すごい・・粘り気が喉にぃ!?)
 凄まじい量と粘りで喉に引っかかりそうにながらも、なんとか精液を飲み込む一。
(ああ、京太郎・・射精しているな・・)
 匂いではなく京太郎の表情で、絶頂を読み取る衣。
 ドクゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥゥン!!
「うっぷ・・・!?」(勢いも凄いなぁ・・だ、だめぇてで!!)
 口だけでは弾け出てしまうので、なんとか手で押さえむ。
 ドクゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥン!!
(匂いも味も・・口の中全部京太郎君のでいっぱいになっちゃうよ・・・気持ちいい・・イクぅぅ!)
 口内を精液で満たされた、匂いと味で口内を犯された一は絶頂に達した。
「はぁ・・はぁ・・」
「はぁ・・はぁぁぁ・・」
 射精を終えて一息つく京太郎、一も精液を全て飲み切るとぼんやりする頭でテーブルの下から這い出してきた。
「お待たせしました、クリームソーダです・・・お客様、顔が赤いようですが大丈夫ですか?」
「あっ、は、はい、平気です・・」
「だ、大丈夫ですんで、気にしないで下さい・・」
「そう・・ですか?、何かありましたらおよびください」
 ぼんやりした頭で何とか返事をする一と、射精の余韻とペニスが丸出しという事実から前かがみにしかなれない京太郎、店員は首をかしげながらもクリームソーダを衣の前において去っていった。
「はぁぁぁ・・バレなかった・・」
 店員が居なくなり、ほっとした京太郎はソファーにもたれ掛かり大きな溜息をついた。
「ふぅぅ・・ごめんね、京太郎く・・ん?」
 一は一度達したために少し落ち着きを取り戻し、京太郎に謝ろうとした・・その時、目の間の京太郎との間に割ってはいる一つの影、それは一人仲間外れにされていた衣だった。「ちょっと、衣・・」
「一ばっかりずるいぞ京太郎、衣も気持ちよくしてくれ・・」
 完全に京太郎と一の行為の熱に当てられた衣は、唯一達しておらず我慢が効かなくなり、スカートの中に手を入れて下着をずらすと、まだ硬く勃起中の京太郎のペニスの上に自分のおま○こを押し当ててそのまま腰を下ろした。
 ズブッ!
「ぐぅ!」(やばい・・この感じは!?)
「くはぁぁ・」
 いくら衣が軽いとは言え体重をかけて腰を下ろせば、京太郎のペニスは衣の膣内の一番奥まで到達するには十分だった、そしてそれは興奮しきった衣を絶頂に達するにも十分だった。
「い、い・・んん!」
 声が出そうになる衣の口を自分の口で無理やり塞ぐ京太郎。
(くぅぅ、だ・・だめぁ、さっきのと・・油断した不意打ちだったからもう)
 声を殺すことには成功したが快楽までは押し殺せず、さきほどの快楽の残りぶ衣の絶頂による締め付けが加わり、京太郎は直ぐに限界を迎えた。
 ドクゥゥゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥン!!
「うっ・んん・・んくぅ・・!?」(きぃ、きたぁぁぁこれだ、京太郎の精液だあぁぁぁ!!)
 言葉は出せないが、大興奮して京太郎の精液を膣内全てで受け止める衣。
(ああっ・・凄いな京太郎君と衣、こんなところで本番なんて・・)
 自分のした事を棚に上げ感心して、二人に見惚れる一。
(だ、駄目だ・・抑えられない、くそぉぉ・・)
 ドクゥゥゥン!!ドクゥゥゥゥゥン!!
 結局止めることは出来ず、京太郎の射精は続いた。

「きょ、京太郎・・・?」「京太郎君・・あのね?」
 喫茶店を出た後から、京太郎は衣と一と一切口を利かず、ただ真っ直ぐに龍門渕家に向かい歩くだけだった。
「は、一・・もしかして、京太郎を怒らせてしまったのか?」
「た、たぶんね・・ごめん、ボクの責任だよ・・あんなことしちゃったから・・・」
 発端である一は自己嫌悪に陥っていた。
「一だけの責任ではない、衣の責任でもある・・・で、でも・・これで京太郎に嫌われたら・・」
 その後してしまった、衣もまた自己嫌悪に陥る。
 だが、そんな声も聞こえないのか、京太郎は二人の手を引いたまま、只管に龍門渕家まで歩いていた。
(ど、どういすればいいんだ・・うっ、京太郎に嫌われたら衣は、衣は・・)
(ボクのせいだ、ボクがあんなまねしなきゃ、も、もしもこれで衣と京太郎君がわかれることになったら・・・どうしよう・・・)
 最悪の事態を思い描き、目から大粒の涙を溜める衣と一、それでも京太郎はただ進むだけだった。

 龍門渕家に入ると、三人はそのまま別館の方に行き、最後のたどり着いたのは京太郎が使っているゲストルームだった。
「きょ、京太郎・・・」「京太郎君・・・」
 恐る恐る京太郎の見る衣と一、二人が見たのは怒りをあらわにして睨みつける京太郎が立っていた、閉じられていた口がようやく開いた。
「なんだ?」
「えっ~と、その・・」「その・・怒っているよね?」
 ようやく口をきいてくれたので、怖がりながらもなんとか訪ねる一。
「当たり前だ、あんな所であんな事をして見つかったらどうするつもりだったんですか!?」
 怒っているとわかり、衣と一はひどく落ち込んでしまう。
「ご、ごめんな・・さい・・ころも・・が何も考えなくて・・」
 嫌われる、振られると考えると、衣の目からは大粒の涙が零れ落ちる、それを見て一は慌てて、衣をフォローする。
「こ、衣は悪くないよ、悪いのは全部ボクなんだ、だからボクは・・捨ててもいいけど、こ、衣とは今までどおり・・お願いだよ」
 なんとか衣だけは許してもらおうと、京太郎に頭を下げる一・・・だが。
「いや・・駄目だ、一のお願いは聞けない」
 京太郎の口から出たのはそれらを否定する言葉。
「あっ・・うっ・・うぐぅ・・」「あっ・・・ああ・・」
 取り返しのつかないことをしたと後悔する衣と一、二人の目からは大粒の涙がぼろぼろと零れ落ちる、そんな憔悴し切った二人を見てため息をつく京太郎。
「はぁぁ、衣と別れる気は無い、といって一と別れる気も無い、だから一のお願いは聞けない」
「えっ・・そ、それって・・」「い、今の言葉は本当なのか!?」
 思わぬ言葉にわが耳を疑う、顔を上げて京太郎に訊ねる一と衣。
「ああ、本当に別れる気は無いよ」
「衣は・・京太郎の・・恋人でいられるのか?」
「いられるって言うか、いろよ、俺はまだ衣の恋人のつもりだが・・衣は違うのか?」
「そ、そんなことない、京太郎と衣は恋人同士だ!!」
 京太郎に訊ねられて、涙を拭き取って力強く断言する衣。
「一もだ、一が別れたいなら別だけど、どうするんだ?」
「ボク別れたくなんてないよ、ボクだって京太郎君の恋人の一人で居たいんだから!」
 衣に負けないくらい力強く断言する一。
「と言う訳で、二人とも別れる気が無いなら、別れないから安心していいぞ」
「はぁぁぁ・・」「ほぉぉ・・」
 一と衣は京太郎の言葉が本当だとわかると、緊張から解放されて床にへたる。
「よかった・・よかったね衣」
「ああ、もしも京太郎に嫌われてしまったら、と想像で震えが止まらなかったが、今は歓喜で震えが止まらない」
 別れずにすんだ、その事実を噛み締め一と衣は喜びを分かち合う。
「はぁぁ、これに懲りたら、もうあんなことはしないでくれよ、衣、一」
「うん、もうしないよ、ごめんね京太郎君」
「衣も約束するぞ、もうあんな真似はしないと、京太郎に嫌われたかなど二度と想像したくも無いからな」
 京太郎に聞かれて、二度とさっきの様な心配しなくて済む様にちゃんと誓う一と衣。
「ならいいけど、あと一つ・・」
「も、もしかしてな、何か罰?」
「こ、衣はどんな罰でも受けるぞ!」
 許してもらえた喜びからか、はたまたここで京太郎を怒らせる訳にはいかないと思ったのか、衣は両手で握り拳を作ってやる気を見せる。
「あっ~まあ、罰といえば罰だけど・・」
 少し言い難そうにしながら、京太郎はズボンと下着を手早く脱ぎ捨てた。
「えっ・・」「あっ・・」
 衣と一の視線は一点に集中するのは、窮屈のズボンと下着の束縛を解かれて、天井をさして自己主張する勃起した京太郎のペニス。
「衣と一があんなに誘惑するから、襲い掛からないように我慢するのが大変だったんだぞ」
「す、すまない・・」「ごめんなさい」
 喫茶店の事を思い出し、落ち込みながら再び謝る衣と一。
「もう怒ってないから安心して良いぞ、けど・・こうなった責任はちゃんと取ってくれよ、頼むぞ・・衣、一」
 衣と一の頭を撫ぜて慰めながらも、勃起したペニスを見せながらお願いする京太郎。
「うん、全身全霊を込め、誠心誠意をもって京太郎に奉仕するぞ」
「ボクも・・頑張るから、満足して萎えるまで射精してね」
 京太郎から頼まれた衣と一は笑顔でそう宣言して、それぞれ左右から京太郎のペニスにキスをした。

「はぁぁぁ・・」「はぁはぁはぁ・・」
 十二回目の射精を終えて、ようやく満足したのか京太郎のペニスは硬さを失った。
「はぁはぁ・・満足したか・・京太郎?」「はぁぁぁ・・どうだったかな・・京太郎君・・?」
 ほぼ全身精液塗れしながら、力なくベッドに倒れこんでいる衣と一。
「ああ、大満足だ、ありがとうな衣、一、でも・・無茶させて悪かったな」
 倒れている二人の頭を撫ぜながらお礼を言い、やりすぎたことを詫びる京太郎。
「気にするな・・もともとは衣たちの責任・・でも少し疲れたので・・衣は休むぞ・・くぅぅ」
 体力の限界だったのか、京太郎が満足したことが分かると、衣は笑顔でそのまま眠りについた。
「お疲れ様衣・・一は大丈夫なのか?」
「あっ・・うん、平気だよ」
 衣よりは少し体力が残っていたのか、一はよたよたしながら何とか起き上がる。
「一も無茶させすぎたな・・」
「気にしないでよ、衣も言ったけど、元々はボク達の・・ううん、ボクの責任だから」
 いくら許してもらえ、償いもできたからと言っても、やはり思い出せば落ち込んでしまう一。
「あんまり気にするなって、でも一なんであんな所であんな事をしたんだ?」
「それは・・」(ど、どうしよう・・・でも、京太郎君はあんな事をしても許してくれたんだから、話さないと駄目だよね・・うん)
 話すべきか迷う一、だが許してくれた京太郎を思い、意を決し理由を語り始める。
「その・・ボクは京太郎君と衣の事を前から、あの京太郎君と衣が遊園地デートの日から覗いていたんだ」
「じゃあ、あの時あそこで寝ていたのって・・」
 あの時、廊下で眠ってしまった一を衣の部屋まで運んだ事を思い出す京太郎、それを思い出した一の恥ずかしそうに頬を紅く染めた。
「う、うん、あの時も見ながらして、でその・・疲れて寝てしまったんだよね」
 透華達と一緒に京太郎と衣のデートを追跡して疲れた、とはさすがに言えない一。
「そ、そうですか・・・あの場所で寝ているのは変だなと思いましたけど・・」
「元々、衣に優しくしているところ見て良いなって思っていたんだけど、それで・・その凄く優しいんだなって思って、好きになちゃたんだよね・・」
(デートの優しいところ見てって言うのも大きいんだけど・・)
 語れる本音と語れぬ本音、一はどちらも思い出しながら、なるべく変にならないように話をする。
「その頃から・・・」
「そうだよ、でもあの頃は、京太郎君は衣の恋人だから絶対に駄目って、もちろん衣から奪う気なんて無いから、衣を悲しませるのも嫌だったから・・・だから諦めていたんだ、けど・・そのね、片岡さんの事なんだけど・・」
 一は優希と京太郎が仲良さそうに歩いているのを目撃した事、そしてそれが原因で交流戦に至る経緯を手短に説明する。
「あの交流戦、そんな意味があったとは・・」
 話を聞き嫌な汗をかく京太郎、もしも透華が勝っていたかと思うと・・悪寒が走る。
「それで仲が良い、片岡さんと京太郎君を見てボク嫉妬していたんだ、その後であの宮永さんとの事も見て・・」
「昨日のアレに至ると」
「そう、でもまさかボクまで、京太郎君の恋人の輪に加わることができるとは思ってなかったから、その恋人になれたと思うと嬉しくなって・・いや、嬉しすぎてそれで・・」
「ハイになってしまったと・・・」
 京太郎の問いに、こくりと一度大きく頷いて再び語り出す一。
「その、京太郎君・・ボクと衣を見ていて興奮していた・・でしょう?」
 京太郎は一と衣の格好を思い出すと、大きく開いたお腹の部分、下着が見えそうになるスカート、そしてちらちらと見えそうになる胸元が浮かんできた。
「あっ・・まあ、そりゃな、あんな格好されると、目のやり場に困るし・・興奮もするな」
「うん・・それが嬉しくて、そのね・・実は少しおちんちんが大きくなっているなって思ったんだ、その原因がボクと衣だと思うと・・」
「もしかして、あの喫茶店に入る前に・・その興奮していたのか?」
 あの時の気持ちを思い出したのか、頬を紅く染めて小さく頷く。
「少しね、それで・・わざと、あのコーヒー用のミルクを落として、それで・」
「それ以降は分かっているから・・・」
 そこからは話を聞く必要は無いので話を止める京太郎。
「うん・・・ごめんね」
 短く頷いて、今日何度目かの謝罪をする一。
「もう謝らなくて良いって、それに理由が理由だから・・あんまり責められないし」
 一の頭にぽんと手を置いた京太郎。
「気にするなとは言えないけど、・・・さっきは気持ちよかったぞ、ありがとうな」
 気にするなと言うのは無理だとわかっている京太郎は、ただ先ほどの礼を言いながら一の頭を優しく撫ぜる。
「京太郎君・・うん、そう言われると楽になるし凄く嬉しいよ、ふふ・・最初は年下の男の子に頭を撫ぜられるのはどうかと思っていたけど・・」
「あっ、す・・すみません」
 一が年上だということを思い出して、慌てて手をどけようとした京太郎、だがそれを阻んだのは一の手だった。
「だ~め、嫌じゃないんだよ・・・衣が嬉しそうに頭を撫ぜられている理由がよくわかるよ、撫ぜられていると落ち着いて・・心がぽかぽかして気持ち良いんだよね」
「そうか・・それじゃあ」
 嬉しそうな一を見て、頭を撫ぜるのを再開する京太郎。
「でもな・・あれが見つかったら、衣と付き合い難くなるだろうからさ・・」
「うん、今なら分かるよ・・・もう外ではしないよ・・」
 少し落ち込みながら、再び京太郎に約束する一。
「まあ、どうしても外でしたくなったら答えるけど、今度は人の視線が少ないところでな」
「きょ、京太郎君・・・ありがとう」
 冗談半分の慰めに、京太郎の気遣いが嬉しくて一は微笑んだ。
「でもまあ、あんまりやりすぎると、また今日みたいなお仕置があるから注意してくれ」
 戒めしめるために、そんな言葉で注意する京太郎だが、その思いとは裏腹に・・。
「・・その、それたぶんボクには戒めにならないよ」
 少し戸惑い気味にそう言った一の頬は紅く染まっていた。
「えっ~と、その・・・もしかして一って、虐められて・・」
「う、うん、その・・好きな相手には、少しそういうところがあるみたい、さっきも凄く激しくされて・・もの凄く気持ちよかったから・・・」
 さきほどの激しくされた事を思い出して、恥ずかしそうに語りながら・・俯く一。
「その・・・マゾで御免ね・・」
「いや、それはまあ・・仕方ないから、外ではほどほどにな、この部屋とか俺と他の恋人達しか居ない場所なら、少しは要望に答えるから」
 さすがに性癖を責めて、すぐにどうにか出来る訳ではないとわかっている京太郎は、あまり強く言えずある程度譲歩した案を出し。
「うん・・分かった、ありがとう京太郎君」
 当然、一もその提案を呑む。
「うっ~・・一、よかったなぁ・・・」
「衣?」×2
 話が終わった所でタイミングよく一を祝福するような衣の言葉に、起きているのかと思い衣の顔を覗き込む京太郎と一。
「寝ているよね・・・」「寝ているよな・・」
「くぅぅ・・くぅぅぅ・・・」
 完全に眠っている衣、どうやら偶然の寝言だったようだ、その事実に京太郎と一は声を上げて笑う。
「・・・ははは、しかし今のはタイミング良すぎるだろう」
「くすす・・そうだね、ねぇ・・・京太郎君」
「うん、なんだ?」
 名前を呼ばれて京太郎が一の方を振り向くと、直ぐに一の唇が飛んできた。
「・・えっ~と・・一さん?」
 いきなりのキスに驚く京太郎、そんな京太郎を見て一はにっこりと微笑む。
「マゾだから、迷惑をかけるかもしれないけど・・大好きだから、改めて恋人としてこれから先もよろしくね京太郎君」
「ああ、こちらこそ・・よろしく頼むな、一」
 京太郎は笑顔で返事と共に、一にキスのお返しをした。
    終わり。




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