麻雀部部室。
大きな雨粒が力強くステンドグラスに叩きつけられ、小石が当たったのかというくらい鋭い音を発していた。
少女がその音を聞いてびくりと震える。
雷鳴が轟き、床に一つのシルエットが浮かび上がる。

重なり合った男女。
全身ずぶ濡れの男が、パンツ一枚の少女を組み敷いていた。


話しは数時間前に遡る。


ここぞとばかりに降った大雨で、京太郎はずぶ濡れのまま学校へ着いた。
にちゃっとした靴の中が気持ち悪かった。

彼は荒々しく傘をゴミ箱へと放り投げる。
京太郎の傘は、その目的を果す間もなく大風によって反り返ってしまい、完全に使い物にならかった。
けれど、いつもより早く家を出たのは正解だった、と京太郎は思った。
部室の扇風機で髪やら衣類やらを乾かそうと、彼は誰かが置いていった傘を手に取り 、古ぼけた校舎に足を運んだ。

「ハックシュっ!」

鼻を擦り、京太郎は両肩を摩擦して温めた。
人気のない廊下は気分的に寒さを増す。
お粗末なダンボールの箱に京太郎は傘を突っ込んだ。

「さむっ」

くしゃっと短い髪にへばり付いた水分を手で飛ばし、犬のようにぷるぷると頭を振る。
このままでは本気で風邪を引きかねない。


そうなると、部活にも顔を出せないし、また、和の御尊顔を間近で拝めなくなってしまうしと、悪い事尽くめである。
放課後の楽しみを奪われてたまるか、と京太郎は二段飛ばしで階段を駆け上がった。

その間、雨に濡れそぼって体中がスケスケのエロエロになっている和を想像し、
下卑た笑い声を建物内で響かせる京太郎であった。

部室の目の前で一息つき、勢いよく扉を開いた。

「失礼しマース! なーんて、誰もいねえか……」


と、


「京ちゃんっ?!」


暗がりから聞き覚えのある女の子の声。
自分をそんな可愛らしいあだ名で呼ぶ奴と言えば、大概決まっている。
京太郎は慌てて辺りを見回した。すぐ傍に、何か黒い影がうごめく。

「うおっ?! って、だぁぁ?!」

声の主――咲を視認した京太郎は後ずさって彼女を凝視してしまった。
なんと、彼女はほぼ全裸のような格好で蹲って座っていたのだ。


「お、おまえ、何やってんだよ?!」

「ノックぐらい……というかこっち見ないで!」

「ちげっ、見たくて見たんじゃねぇ!」


咲が手当たりしだいに、モノを投げてくる。ティッシュ箱やら空き缶やら。
京太郎は悲鳴交じりにそれを避ける。
見るなと言われても、当たればそれなりに痛いものばかりで、京太郎にそんな余裕はない。

その中にはブラジャーなども混ざっていて、

「おまえなぁ……のわっ……」

柔らかい布を顔面から被るような形で受け止めた。次に悲鳴を挙げたのは咲だった。

「やぁっ?! なんで京ちゃん私の下着被ってるの!?」

咲がわなわなと立ち上がって、取り戻そうと京太郎に飛び掛ろうとする。


「そ、その格好でこっちくんなっ」

「え? あっ」


我に返ったのか咲はその言葉で立ち止まるも、勢いを殺せなかったようで、京太郎に覆いかぶさるようにのしかかった。

「ぐぇっ」

カエルの断末魔のように彼は鳴いた。


「……いったぁ」

京太郎は声も上げられぬほどの激痛を尻に感じていた。
涙をかみ締め、目を閉じて、咲の体から逃れようとする。

その時、京太郎は顔の上に今だに柔らかいものがあるのを感じ、恐れをなして、それを払いのけようとまさぐった。


ぷに。ぷにん。


「ひぁっ……」


女の子らしい悲鳴が聞こえた。
京太郎はわずかな下半身の高まりを感じると同時に、血の気がさっと引いたのがわかった。

(おいおい、まさかですよね?)

京太郎は脂汗の滲む顔を引きつりながら咲を仰ぎ見た。
案の定、彼女は顔を真っ赤に火照らせていた。加えて、普段、見せた事もないような憤怒のオーラ。

「き、き、き、きょきょ?!」

ありえないほど咲が言葉を噛む。
殴られる、とこの時ほど咲を恐れたことはなかったと後に彼はそう語る。


だが、

「ふっ……うっ…………」


予想外にも彼女は泣き出したのであった。
確かに、幼なじみとは言え、さっきの行為は咲にとって辱め以外の何ものでもない。


けれど、

「泣くこと……ないだろ……」


少なからずショックを受ける京太郎。彼は嘆息した。

「ちがっ、……ちょっと驚いただけだからっ」

部活ではいつもおっとりと麻雀を打つ咲だが、たまに二人になった時など、お互い遠慮のない会話を繰り広げたりする。
だからこそ、こんなハプニングで予想外の行動を取られると京太郎は咲をどう扱っていいか分からなくなる。
咲も女の子なのだと意識させられる。

京太郎はもう一度溜息をついて、咲の頭に手をやってくしゃくしゃと撫でる。


「や、何……」

「バカ、慰めてやってんだ」


しゅんとうな垂れる咲。まあ、ほぼ全裸のような姿では何をされても怯えるしかないだろう、と京太郎は思った。
それにしても、小さい胸もなかなかいい。そんなことを考えていると、下半身に違和感を覚えた。
必死にそれを意識の外に押し出そうとするも、否応なくそれは彼の股間にぶら下がった本能を支配した。

密着しているのは咲の裸体なのだと、今さらながらに京太郎は興奮を覚えていた。
彼は一人の裸の少女を盗み見た。昔に見慣れた裸がそこにあるのではない。
16のどこもかしこも発達途上の少女の体が無防備に放りだされているのである。

京太郎は震えた。

「っ……お、おまえなんで裸なんだ? 早く服着ろ!」

喉からやっとそれだけを搾り出す。

「だって、着てた服全部濡れちゃって、体操服着るところだったのに……」

京ちゃんのせいで、と言う呟きが聞こえた。


「おお、じゃあ早くそれを着ろってんだ」

「目、閉じててくれる?」

「当たり前だろ!」


どうも、自分はこっち方面で信用されていないみたいだ。悲しくなって一人ごちる。
咲が京太郎の上をもぞもぞと移動する。

目を閉じようとしたその時、彼は見てしまった。二つの乳房が揺れる様を。
ほんのりピンク色の突起を。彼の下半身は完全に覚醒してしまった。

触ってしまいたい。



彼はあらぬ妄想を抱いていた。


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彼はゆっくりと起き上がって、咲の白い肌に手を伸ばした。


「咲……」

「なに……?」


振り返った咲を京太郎は自らの腕の中に収めた。

「……京ちゃん?」

自分の湿った体が冷たかったのか、咲が身をのけぞって京太郎を拒む。
いや、もっと他の理由が彼女を強張らせていたのかもしれなかったが。

「……寒いの? あっ、私、体操服の上着二枚あるから、それ着たら……」

京太郎は何も言わない。不気味なほど静かな幼なじみに焦ったのか、彼女は急いで言葉を続ける。

「ねぇ、着替えられないよ……京ちゃん、腕のけて……」

太くたくましい京太郎の二の腕は、がっちりと咲を捕らえ離さない。

「な、何やって……」

咲が彼を押し返そうとした。

「俺のこと嫌いか?」

京太郎は思いついた言葉をてらいもなく述べた。
そんなこと、咲に応えられるはずがないと承知していたが。
自分の言葉を受けて、咲が何か思案しているのが見て取れた。

その間、彼は咲の胸を優しくまさぐる。
吸い付くようなしっとりとした咲の肌に、彼は胸の奥を締め付けられるようなこそばゆさを感じた。

「やぁだっ…ぁっ…」

咲が高い声を漏らす。京太郎は信じられないっという風に咲を見た。

「おまえ、可愛く鳴くんだな」

その言葉はとても卑猥な響きを放って咲の耳に届いたらしく、彼女は羞恥に顔を赤らめる。
咲にかまわず、彼は両手に納まるそれを揉みしだいていた。

「誰か来ちゃうから……もう、止めてよっ……」

そう、懇願してくる咲。彼が片方だけ手を放し、その手で咲の柔らかい髪をすくように撫でる。
まるで、なだめるような手つきだった。

「誰もこねーよ」

京太郎は咲の存在を確かめるように、彼女の首筋に唇を這わせ、優しく吸った。
うっすらと赤い花がつく。咲が身悶えるのが伝わって、京太郎は次に彼女の耳を舐った。
京太郎が引っ張ったり、指の腹で擦ったりをくりかえしたため、胸の突起は著しく肥大し、その主張を強めていた。

これが実際の勃起なのだ。AVで鍛えた知識はやはりお粗末である。
京太郎は今の今まで、咲が自分よりこんなに小さくか細い存在だと思わなかった。
最近、グラマーな和との妄想にふけったり、つるぺたのタコス女を相手にしていたためか、
普通の女の子である咲の良さに気がつかなかったのだ。

「俺、おまえのこと好きだぜ」

京太郎は自分のズボンのファスナーに手をかけ、ごそごそとはちきれんばかりのイチモツを取り出す。
咲は驚愕をその顔に貼り付けた。
京太郎は咲の制止も聴かず、彼女のたった一枚の砦をいとも簡単に剥いだ。


「ごめん、もう、限界」

「やだ、だめ! どうかしてるよ京ちゃん!」

「いいだろ、やらせてくれよ」


全裸の咲が言うと、誘っているようにしか見えなかった。
一瞬のうちに彼は咲の腰をしっかりと捕らえ、秘所に顔を埋めた。むわっとした女の匂い。
舌先で突起をひと舐めして、蜜が出ている所を刺激すれば、

「ひゃぁっ!…いや、……っう……んぅっ……んぁっ」

思いの他切なく喘ぐ。
舌でかき混ぜ、突起部分を甘噛みすれば、白濁液がとろとろと溢れてくる。
十分にほぐれたのを確認し、京太郎はそそり立つ肉棒を彼女の膣の入り口に押し当てる。

「嘘、でしょ……やめ……」

彼は蜜の溢れ出るそこを一気に貫いた。

「あぁぁあぁぁあっっ!! ひぎっ……あっ……がっ……あぁっ……」

あまりの痛みのせいか、咲が京太郎の背中に指を食い込ませる。
挿入した京太郎は咲の中をめちゃくちゃに犯すことだけしか頭になく、その痛みに気づく事はなかった。

溢れる愛液が赤いものと一緒に床に飛散する。

「ほら、おまえの中からでてきたんだぞっ」

京太郎は少女の膣の狭さに苦しさを覚えながら、言葉で辱めた。彼女が嗚咽をもらす。
咲は四肢を這いつくばらせて、されるがままにバックから京太郎に突かれていた。

痛い、痛いと泣き叫ぶ彼女の中で、京太郎の男根はさらに膨らんだ。

「んはぁっ……ふぁっ……あッ」

咲はもはや恐怖と快楽のマリオネットと化していた。
京太郎は咲を軽々と持ち上げ、先の体をもっとも都合の良い場所へと移動させる。
そう、より結合し、擦れあう位置。彼は咲を自分の上に座らせ、子宮口にまで届くのではないかというくらい、深く突き刺した。

少女の涙を横目で確認する京太郎。哀れだと思わなかった。むしろ欲情した。


「さあ、本番はこれからだぜ」

「京ちゃんっ……」


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「京ちゃん! 京ちゃん! 聞いてる?! 授業始まっちゃうよ」

「へあっ? あれ、咲? 俺の下でもがいてるはずじゃ……はっ!」 

「何バカなこと言ってるの?」

咲が冷静に突っ込みをいれてくる。
彼は、完全に一人の世界へと旅立っていたのだ。自分の妄想力を舐めていた。
現実に引き戻れなくなるほど凄まじい結界を作ってしまうらしい。

「私、もう行くからね!」

しっかりと体操服に着替えている咲。彼女が走り出す。時計を見れば、始業チャイム五分前。

「あ、待てよ……っくしゅんっ」

京太郎は完全に冷え切った制服と重たい体を引きずりながら、咲の後を追った。




その後、一週間ほど京太郎は咲と目を合わせなかったのは言うまでもない。




おわり