彼女と──咲と同棲生活を続けて、もう四年は経つ。

 高校卒業後にどうせならと、一緒に生活を始めたのがきっかけだった。

 ……まあ、同じ屋根の下でいれば……その、やることやっちゃったりとかしたわけだけど。

 だが、俺たちももう大人だ。

 子供同士の恋人から、もう一段階ステージを上げたい。

 ケジメは、つけたい。

「咲」

 昼食の準備で台所に立つ彼女に、俺は後ろから抱きしめた。

「なあに、京ちゃん」

 咲は慣れた様子で、調理の手を止めない。昔は抱きついただけでオロオロして、料理の一つも満足にできなかったくせに。

 見てろ。意地でも狼狽えさせてやる。

「……これ、受け取ってくれないか?」

 ポケットから取り出した、指輪ケース。それを開いて、中身を咲に見せた。

 シンプルな、なんの宝石も付けていないリング。安月給の俺じゃあ、こんなものしか用意できなかったけど。

「京ちゃん、これって……」

「結婚しよう、咲」

 お前を想う気持ちは、誰にだって負ける気はしない。

 お前を、俺にくれ。

「うん、私も、そうしたいって……ずっと思ってた」

 調理の手を止め、抱きしめられながら俺に向き合った。

 唇と、唇が、重なり合う。

 カンッ