和「須賀君は、iPS細胞って知ってますか?」

京太郎「確か…es細胞ってのを模倣して出来たものだっけ?」

和「そうです。今はまだes細胞ほどの多様性はありませんが、研究が進めばきっと…」

京太郎「きっと?」

和「きっと同性同士でも子供が出来るようになるでしょう…ああ、咲さん……」

京太郎「やれやれ…まーた始まっちゃったか」


和「京太郎君!」

京太郎「なんだよのどっち」

和「咲さんがお姉さんにばかりかまけて、私にかまってくれません!」

京太郎「…大方、そっちも阿知賀の友達にかまける事が多かったからだろ?」

和「う…それを言われると痛いですね」

京太郎「なあ和…俺か優希で妥協してくれてもいいんだぜ?」

和「そ、それは無理です!」

京太郎「どうして?」

和「貴方にも優希にも失礼ですし…それに、私と咲さんはまだ始まってもいませんから!」


和「…京太郎」

京太郎「どうした?」

和「咲さんが…咲さんが東京へ行ってしまいました」

京太郎「…知ってる。俺も昨日、あいつの家に顔出してきたからな」

和「ようやく家族全員で暮らせる事になったそうです…それを、それを私は祝福しなきゃいけないのに」

京太郎「……」

和「なのにどうして私は、こんなに悲しくなってしまうんでしょうか?」ポロポロ

京太郎「そりゃそうさ。だって、好きな人と別れちゃったんだからさ」

和「…知っていたんですか?」

京太郎「ああ、昨日咲から聞いた。この先きっと、すれ違ってしまうだろうからって」

和「…隠しておけばよかったのに。不器用ですね、貴方は」

京太郎「…俺は、お前の事が好きだからな」

和「!」ドキッ

京太郎「好きな人に嘘を吐きたくなかった…それじゃダメかな?」