京太郎「いいんですか?2年生の部屋にお邪魔しちゃって」
まこ「構わんよ。たまには1年坊のお世話休んで、ゆっくりしていき」
京太郎「世話て」
まこ「よし、ここじゃ。ただいまー」ガチャ
まこ「・・・」
バタン
京太郎「あれ、どうしました先輩」
まこ「おかしいのぅ。眼鏡合わんくなってきたかの」ゴシゴシ
まこ「部屋の真ん中に堂々と炬燵があったような・・・」
京太郎「はは、そんなわけ・・・」ガチャ
バタン
京太郎「ホンマや・・・」
まこ「・・・なんでじゃ」
灼「どうしたの染谷さん・・・あ、須賀君も」
京太郎「久しぶりです」
まこ「おお、鷺森さん。時に、部屋の中に何が見える?」
灼「・・・・・・もう冬・・・?」
まこ「夏じゃな。北半球の日本の8月じゃ」
京太郎「やっぱ見間違いじゃないか・・・」
誠子「3人ともドアの前で考え込んでどうしたのさ」
尭深「変な人でもいたの・・・?」
まこ「・・・「人」じゃなくて「物」じゃな」
―――とりあえず部屋の中へ(漫、絹恵、浩子、小蒔合流)
京太郎「結局どういうことなんですかねこれは」
誠子「誰か頼んだ・・・わけないか。そもそも夏に必要ないもんだし」
漫「それどころか、秋越えて冬にならんと使わんものですやん」
絹恵「すんごい寒がりが夜使うためとか・・・?」
浩子「そこまでの寒がりがいますか?」
灼「・・・!あ、一人いる・・・」
小蒔「思い当たる人がいるんですか?」
灼「阿知賀(うち)の3年生で、松実宥さんっていう極度の寒がりがいるんです。その人なら、頼んでも不思議じゃない・・・」
京太郎「あ、俺会ったことありますよ。でも、3年生でしたよね・・・?」
まこ「ん?そういえばわしらの身近に同じ名字の人がおらんかったか?」
玄「ただいまー!あ、皆そろってるね!」
『松実玄・・・松実!!』
玄「わあ!?は、はいぃ、私松実ですが!何でございますでしょうか!?」ビシッ
誠子「あ、びっくりさせてゴメン。実はかくかくしかじかで…」
玄「あー、それはきっとお姉ちゃんだよ。最近暑さも和らいできたし…」
灼「じゃあ、運ぶ人が宥さんと玄を間違えた・・・」
京太郎「ってことでしょうね」
まこ「はぁ・・・完全に季節違いじゃのう」
漫「どうするん?3年部屋に届けますか?」
玄「待った!せっかくだから有効活用しようよ!」
浩子「何言うてんの。夏にこんなん邪魔なだけやん」
誠子「どかしたほうがいいと思うよ」
玄「あう・・・」
京太郎「まあまあ、夏の炬燵ってのも珍しいし。ちょっと使ってみましょうよ」
小蒔「き、きっと暖かいですよ!」
玄「須賀君、小蒔ちゃん・・・」ジーン
絹恵「そこまで言うなら・・・電源つけますか」
玄「ありがとう!」
絹恵「でも、まず入るのは言いだしっぺと乗っかった2人で頼みますよ?」
京太郎「え」
浩子「3人はどーしても入りたいみたいやし」
小蒔「あ・・・」
まこ「まさかここまで来て、入りませんとは言わんよなぁ?」
3人「」
京太郎「ぐ・・・」ダラダラ
玄「あぅぅ…」
小蒔「あ、暖かいです・・・すごく・・・」
漫「小蒔ちゃん大丈夫か?」
灼「水、飲む?」
京太郎&玄「俺(私)たちも心配して!!」
浩子「なんか庇護欲が湧かん」
京太郎&玄「ひどい!?」
尭深「お茶、飲む?」
京太郎「気持ちだけ頂きます・・・」
京太郎(ふふふ、甘いぜ皆さん。もう俺の手にはクーラーのリモコンがある!
俺は知ってる、ここのクーラーの設定温度は、15度まで下がると!)ピピッ
玄「須賀君・・・あづいよ~」
京太郎「大丈夫っすよ松実さん・・・もうすぐ、もうすぐです・・・」
灼「ん・・・なんか寒・・・」
絹恵「ホンマ、なんか肌寒くなってきた」
京太郎「寒いんなら入ってきてもいいんすよー」
漫「入るかい!」
小蒔「なんだか丁度良くなってきました」
玄「ふふふ、須賀君ナイス」ガシッ
京太郎「あざす」ガシッ←布団の中で握手
尭深「私、入る・・・ここ、いい?」
浩子「え」
京太郎「どうぞどうぞ」
玄「ありゃー、4辺埋まっちゃったねー」
まこ「京太郎!クーラー最強にしたじゃろ!リモコンどこやった!」ブルブル
京太郎「残念ながら俺の服の中です!取れるもんならどうぞ!」
小蒔「ふ、服って、パ、パパ、パン・・・///」
京太郎「シャツです」
漫「ひ、卑怯な!」
誠子「う~もうダメ、尭深ちょっと入れて!」
尭深「ん、どうぞ」
誠子「ふ~意外といい感じ」
京太郎「あ、そういうのもありでしたか」
玄「ふふ、それでも2人余っちゃうよ~」
まこ「なんでじゃ、わしら2年は9人・・・京太郎ーー!!」
京太郎「それはさすがに言いがかりっす!」
絹恵(あかん、夏の薄着にこの風は流石にきつい・・・須賀君の横は・・・ちょっと恥ずかしいし、よし)
絹恵「こまっちゃんお邪魔しまーす」
京太郎(・・・残念)
絹恵「おー、夏に炬燵なんて初めて使ったわー上重さん、そろそろスペース無くなるよー」
漫「そ、そやね。松実さん隣・・・」
浩子「ふー、いくら夏でも15度はアカン」ノンビリ
漫「なにしとんねんそこーーー!!黙って陣取るなーー!」
浩子「入るときは宣言せなあかんってルールないやん」
漫「ぐぬぬ…!」
玄「まあまあ二人とも。ここは私が譲ってあげようじゃありませんか。私はこっちに行くから」
京太郎「え、松実さん?」
玄「隣失礼します!はい、上重さん空いたよ?」
漫「ム…お、おおきに」
京太郎(俺がデカいせいもあってか結構狭いな・・・密着度合いがすごい)
玄(なんかもっと暖かくなったかも)
まこ「は!見てる間にスペース埋まってしまった!」
灼「タイミング逃した・・・」
灼(うう、寒い・・・でも3人入るスペースは無い。でもでも、こたつに入りたい!・・・あれ、あそこスペースある)←若干混乱中
京太郎「染谷先輩、鷺森さん、残念ながら埋まっちゃいましたね」
灼「ま、まだあるっ」
玄「へ?」
チョコン
京太郎「・・・は」
小蒔「まあ」
浩子「大胆な」
灼「ふぅ・・・」
玄「灼ちゃん!そ、そこもアリなの!?」
灼「わ、私小さいから大丈夫・・・」
京太郎「だからって俺の膝の上座りますか!?」
灼「だ、ダメ・・・?」
京太郎「………ダメなわけないでしょう。」
京太郎(そんな震えた目で言われて断れませんて・・・あーもう、横も膝の上もやわらかい触感が・・・)
灼「よかった・・・」
小蒔(ちょっと羨ましいです)
漫「デレデレするな須賀!」
京太郎「この状況でデレデレしない男がいるなら連れてきてください!」
誠子「はてさて、自分の行動の恥ずかしさに気づくまでどれくらいかな、鷺森さん」
尭深「体があったまったら、かな?」
まこ(わしもその場所は考えたのに!くぅ~理性が邪魔したわ!)
灼「ふぅ・・・暖かい」
京太郎「そ、そーですね」
灼「・・・?なんで、背中に須賀く…」
京太郎「たぶんそれは、鷺森さんが俺の膝の上に座ったからじゃ・・・ないでしょうか」
灼「・・・」キョロキョロ チラチラ ピタッ
玄(止まっちゃった)
ボンッッ!!
絹恵「わぁ!爆発した!」
灼「わ、わわわ、わた・・・なんでこ、ここ・・・////!?」
玄「灼ちゃんが分かんなきゃ誰にもわかんないよー」
灼「~~~///」
京太郎(慌てて飛び抜けるかと思いきやそうでもなかったぜ)
玄(代わってくれるかと思ったらそうでもなかった)
その後
京太郎「はい、ミカンどうぞー」
小蒔「ありがとうございます」
絹恵「こっちもー」
京太郎「はい、あーん」
絹恵「なんでやねん」
京太郎「すんません」
まこ「ぐぐぐ…」
玄「はい、須賀君」
京太郎「ん?モガッ!」
玄「あれ、大きかったかな?」
京太郎「こういうのって一粒ずつが定石じゃ・・・」
玄「男の子なら一口でGO!」
京太郎「男だってゆっくり食いたいっす!」
まこ「ぐぐぐぐ・・・!」
まこ「もうヤケじゃ!京太郎ーー!!」
京太郎「へ!?」
ガバァッ
まこ「どこじゃ!リモコンはどこじゃー!」
京太郎「わひゃぃ!?ちょ、何してんすか!」
まこ「取れるもんなら取ってみろと言ったのはお前じゃ!だから取ろうとしてるんじゃろうがー!」
京太郎「先輩落ち着いてください!って、違う!下は違う下は!!リモコンはシャツの中ーー!!」
まこ「大人しくそのパンツを脱げ――!!」
京太郎「だからそこじゃねえーーー!!!」
カン!
最終更新:2013年11月01日 22:43