http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1381050058/





京太郎「……?」

怜「わからんの?」

京太郎「すんません、ちょっとわかりません」

京太郎「とりあえず、はい、体温計。熱計っといてください」スッ

怜「んっ」


京太郎「37.1度。 微熱ですね」

怜「これでも結構ツラいんけどなぁ。ダルダルぅ……」

京太郎「食うもん食ってよく寝りゃ治りますよ。 おかゆ作ってきますね」

怜「こらこら、何処行くん」ギュッ

京太郎「うえっ」


怜「風邪引いて寒いんよー。あっためてーやー」ゴロン

京太郎「膝枕なんかで温まるんですか?」

怜「ええのええの。 んー、あったかー」ギュー

京太郎「……風邪移んなきゃいいけど」ナデナデ
怜「んー、んまいっ」

京太郎「よかった」

怜「んでも味薄ぅ」

京太郎「そりゃ病人食ですもの」

怜「醤油が足りんの醤油がーっ」

京太郎「関西人って薄味が好みじゃないんすか」

怜「ええからええから」

京太郎「我慢してください」

怜「むぅ」


怜「ごちそうさまでした」コトッ

京太郎「お粗末さまでした。 薬飲めます?」

怜「苦くないんなら」

京太郎「良薬口に苦し、ですよ」

怜「いーやー」

京太郎「子供じゃないんだから」

怜「京太郎ー。きょーたろー」

京太郎「はいはい。 ポカリですか?」

怜「ねむれーん。 昼寝過ぎたー」

京太郎「あー」

怜「暇やー」

京太郎「薬飲んだ後だからできるだけ寝てる方がいいんですけど」

京太郎「……まぁ、まだ寝るには早いか」

怜「なんか話してー」

京太郎「話っつっても」

怜「んじゃあ、今日の竜華に怒られた回数は?」

京太郎「2回っすけど」

怜「なんでー?」

京太郎「一回目は……怜さんの看病を俺がしてるから」

京太郎「二回目は怜さんのおかゆを俺が作ったから、ですね」

怜「はは、竜華かわええなぁ」

京太郎「今日良くならないようでしたら明日清水谷さんが看病役の予定ですよ」

怜「愛されてんなぁウチ」

京太郎「俺としてはサクッと治して欲しいですけど」

怜「ウチもそうしたいんやけどー」

怜「……治ったら竜華キレるやろなぁ」

京太郎「え?」

怜「京太郎にキレちゃうやろなぁ」

京太郎「……あぁ」

怜「ブチギレやろなぁ」

京太郎「……」

怜「よっしゃ治そ」

京太郎「うえっ」

怜「んー? 京太郎はウチに治って欲しくないん?」

京太郎「……複雑です」

怜「あはは」

怜「んじゃ次はー、今日の竜華にド突かれた回数っ」

京太郎「数えてませんよそんなの」

怜「数えきれん程突かれたんか」

京太郎「ん、まぁ」

怜「いつ?」

京太郎「さっき言った怒られた時の二回。朝会って一回、昼飯ん時に一回、怜さんが風邪引いたって聞いた時の一回」

怜「うわー」

京太郎「おかゆ片付けに台所来た時に一回、洗ってる時に一回、洗い終えた時に一回」

怜「ぶたれとんなぁ」

京太郎「あと、怜さんの部屋出る度に必ず一回」

怜「ははは」

京太郎「また部屋出るとき打たれるんだろうなぁ、と」

怜「ほなら、ウチが守ったろうか?」

京太郎「んなことしたらド突くどころじゃなくなりますよ。ヘタしたら殺されます」

怜「あはははっ。かわええなぁ竜華は」

怜「京太郎、京太郎。 ちょっと耳貸しっ」

京太郎「はい?」スッ

怜(……さっきっからな、竜華が扉の隙間からこっち見とるよ)ボソボソ

京太郎(えっ)チラッ


竜華「………」ジー


怜(な?)

京太郎(う、うわぁ)


怜「……ふぅー」

京太郎「うほぁっ! ちょ、何するんですかっ」

竜華「……っ!」 ガタッ !

怜「んふふ。 えいっ」ギュッ

京太郎「うわっ」

竜華「――!!」 ガタガタガタガタッ !!!

京太郎「怖い怖い怖い怖い」

怜「なぁきょうたろー。 ウチちょっと漫画読みたくなってきたなー」

京太郎「え。いや、漫画ならそこに」

怜「これもう読み飽きた。 リビングの方にあるから取ってきてくれへん?」

京太郎「つまり部屋を出て行けと」

怜「せやなぁ」

京太郎「俺に死ねと」

怜「……んふふ」ニコッ

ガタッ! ガタッ! ガタガタッ!!

怜「ほら、呼んどる呼んどる」

京太郎「……」

怜「きょーたろー。まーんーがー」

京太郎「…………南無三ッ」ダッ

怜「けっぱれ~」



ゲシッ! ゲシッ! ゲシッ! ゲシッ!   ギャアアアアッ


京太郎「背中痛い」

怜「きょーたろーきょーたろー。ウチ今度小説読みたくなってきた」

京太郎「メッチャ背中痛い」

怜「リビングの方にあるから取ってきてやー」

京太郎「あの、怜さん、俺、背中、痛い」

怜「セカチュー持ってきてな」

京太郎「えっ」

怜「ん? 知らんの?セカチュー」

京太郎「セカチューってアレですよね。 ヒロインが不治の病で最後死んじゃう」

怜「せやな」

京太郎「………」

怜「どしたん?」

京太郎「怜さん、シンキングタイム」

怜「ん?」

京太郎「俺がセカチューを持ってきます」

怜「ん」

京太郎「清水谷さんがそれを見ます」

怜「ん」

京太郎「俺、どうなります?」

怜「んー」

怜「……」ニッコリ

京太郎「………」


京太郎「今回ばっかりは不謹慎だし死にたくないので拒否権を」

怜「えー」

京太郎「マジで背中痛いんですよマジで」

怜「ちぇー」

「チッ.....」 ガタンッ

怜「……ふぁ……」

京太郎「眠くなってきました?」

怜「ん……んにゃ」

京太郎「寝ましょう。もう11時ですし」

怜「……まだいける……眠ぅない……」

京太郎「薄目で言われても信憑性無いですよ。 ほら、毛布」ポフッ

怜「んっ……やぁ……」

京太郎「寝て起きて、また明日会いましょう」

怜「……京太郎……居なくならない?」

京太郎「勿論。 ちゃんと居ます」

怜「ホンマに……?」

京太郎「ホンマです、ホンマ」

怜「……ん……そか……」

京太郎「………」

怜「………」

京太郎「怜さん?」

怜「……zzz」

京太郎「……」

ガチャッ

京太郎「おやすみなさい、怜さん」

バタンッ.....


京太郎(遅くまで起こしちゃったけど、多分明日には全快だろう)

京太郎(ちゃんと冷えピタ貼り直したし、ポカリ常備、氷枕もまだ大丈夫)

トンッ

京太郎「んっ?」

竜華「zzz....」

京太郎「…………」

竜華「……へ……へぶしっ! ……うぅ……ズズッ……」

京太郎「…………ああもう……」

竜華「うー……あー……」フラフラ

京太郎「あの、清水谷さん。 手を……」

竜華「い、いらんっ!」

京太郎「だってそんな足元フラフラじゃ危な……」

竜華「いらんったらいらっ、うっ!」

竜華「ゲホッ!ゲホッ!ゴホッ!」

京太郎「言わんこっちゃない」

竜華「や、やかまし……」


怜「ミイラ取りがミイラってか。 アホやなぁ竜華は」

怜「この時期に廊下で寝るんはアカンやろ。そら風邪引くわ」

竜華「……返す言葉もないわ……」

怜「……もしや京太郎に看病して欲しくて……?」

竜華「そ、それはない! 絶対ない! うっ……ゲホッゲホッ!」

怜「あーあー、大声出しちゃアカンて」

竜華「だ、誰のせいで……ゲホッ……」

京太郎「はい、清水谷さん。 氷枕です」スッ

竜華「うっ……むっ……」

京太郎「熱、計り終えました?」

竜華「…………38.2度……」

京太郎「大分ありますね。 何か食べれますか?」

竜華「……食欲湧かん……」

京太郎「まぁ、ですよね。 それじゃあ取り敢えず薬だけでも」スッ

竜華「んっ……」ゴクッ

京太郎「何か欲しいのあったりしたら携帯にコールください。 一応家には居ますんで」

竜華「……ん……」

怜「ほら、竜華。 京太郎に返事は?」

竜華「……はい……」

京太郎「ははは。 それじゃ」

怜「ほななー」


ガチャッ....バタンッ

京太郎「……清水谷さんが素直に返事するとは……」

怜「こりゃ重症やな」

京太郎「ですね」


京太郎「怜さんは調子大丈夫ですか?」

怜「お陰様で。んまぁ、偶にフラーっと来るけど」

京太郎「様子見といた方がいいですね。 一応熱計って安静にしててください」

怜「あーい。 って、どっか行くん?」

京太郎「氷買ってきます。 無くなっちゃったんで」ガチャッ

怜「あいあい」

京太郎「なんか欲しいもんでもありますか?」

怜「恋人」

京太郎「無いですね、行ってきます」

怜「あーん、冗談冗談。 ま、特には無いよ」

京太郎「はい。 それじゃあ」ガチャッ

バタンッ

竜華「……んっ……」ムクッ

竜華「もう昼か……」

竜華「…………」

竜華「………………」

竜華「……………………」


竜華「……と、とき~……」

竜華「………いや……病み上がりの怜を呼ぶのはアカンわ……)

竜華「……」チラッ

竜華「……」スッ....ピッピッピッ....


発信:須賀京太郎


竜華(…………………)

竜華「……っ」

ピッ....


――
―――

京太郎「え? 無いんですか?」

店員「この時期にコンビニに氷は置かないですよ普通」

京太郎「マジすか」

店員「少し歩いた方のスーパーになら売ってると思いますけど」

京太郎「自転車なら何分くらい掛かります?」

店員「んー……10分くらいかなぁ」

京太郎「わかりました。ありがとうございます」

店員「お気をつけて~」


京太郎「参ったな……ちょっと遠回りだ」

京太郎「早く行かないとっ」

―――
――


『留守番電話サービスです。カンッとなりましたらお名前とご用件を―』

竜華「あれ………?」

竜華「………」ピッ

prrrr....

『留守番―』

竜華「……」ピッ

竜華「…………」

竜華「………………」ポイッ

トスッ

竜華「………」

竜華「……………」

竜華「…………………」


竜華「………アホぉ………」ボソッ....

京太郎「ん、これくらいありゃいいな」

京太郎「……あれ? 電話来てんじゃん」

京太郎「………」

京太郎「ッ!」


ガチャッ....バタンッ

ダッダッダッ

ガチャッ !!


京太郎「竜華さん!」

ボフッ!!

京太郎「ぶふぉっ」

竜華「……っ!……っ!」

京太郎「りゅ、竜華さ……」

竜華「おっ……おっ……おっ……!」


竜華「おっそいわぁぁッ!!!」

京太郎「ちょ、竜華さっ」

竜華「お前ゆーたやん! コールしたら行くゆーたやん!!」バシッバシッ

京太郎「すいま」

竜華「なんっかいもコールしたやん! なんで気づかへんのやー!!」バシッバシッ

京太郎「あの、やめ」

竜華「ウチずっと待ってたのに!! 独りで寂しかったのに!!」バシッバシッ

京太郎「うわ、凄いカミングアウト」

竜華「バカ! アホ! アホアホ! アホんだらぁ!!」バシッバシッ

京太郎「あ、痛っ。背中痛っ」

竜華「もー!!!」バシッバシッ


京太郎「すんませんでした」

竜華「ふんっ」

京太郎「氷、買いにコンビニ行ったんスけど売ってなくて。 しかたなくちょっと遠いスーパー行ってて」

竜華「それでも……気づかんかったお前が悪いわ」

京太郎「はい。 ……ホントすんませんでした」

京太郎「……取り敢えず、氷枕代えますね」

竜華「……要らん」

京太郎「えっ」

竜華「……代わりのモン、あるから」

京太郎「そうなんすか?」

竜華「…………須賀……ちょっとコッチ来い」

京太郎「?」スッ


京太郎「あの、清水谷さん」

竜華「うっさい」

京太郎「でもこれ」

竜華「黙っとき」

京太郎「……」

京太郎(膝枕じゃ寝づらいんじゃ……)

竜華「ふんっ……」

ギュ....

竜華「……アホ……アホ……アホ須賀……」

京太郎「……」

ナデ...

竜華「ひぅっ!」ビクッ

京太郎「あ、すいません。つい」スッ...

竜華「あ……」

竜華「や、止めんなやっ」

京太郎「……いいんですか?」

竜華「……好きにすりゃええやん……」

京太郎「……」

ナデナデ...

竜華「んっ………」

京太郎「わっ、髪すげえサラサラ」ナデナデ

竜華「………」

竜華「…………ふふっ」

京太郎「………」ナデナデ

竜華「……」

京太郎「………」ナデ....

竜華「……スゥ……スゥ……」

京太郎「………」


ガチャッ

怜「きょーたろー。竜華の調子はー」


京太郎「あっ」

竜華「……zzz」

怜「………」


怜「なるほ、お楽しみ中やったか」

京太郎「誤解招く言い方しないでください」

怜「あはは。竜華、アホみたいな顔して寝とるな」

京太郎「酷い表現」

怜「しっかしまぁ、こう急激に仲良うなるとは」

怜「ええ『ヤンデレ』やな」

京太郎「?」


京太郎「昨日も聞きましたけど、なんすか?ヤンデレて」

怜「あれ、知らんの?おっくれとんなぁ。最近の流行りよ?『ヤンデレ』」

京太郎「マジすか」

怜「ほら、いつもは強気なのに病気になった時って弱気になっちゃうやん?」

京太郎「ん、まぁ」

怜「普段強気な人ほど病気の時は不安になりやすいらしいんだと」

怜「そんな不安で孤独で寂しい時に優しく看病されてみ?」

京太郎「はぁ」

怜「ほれてまうやろ~」

京太郎「……はぁ」

怜「これぞ、『病んデレ』」

京太郎「ははぁ……」

怜「……反応薄いなぁ」

京太郎「なんか実感沸かなくて」

京太郎「それじゃあアレですか。清水谷さんは俺にホレてると?」

怜「ああ、もうゾッコン」

京太郎「ゾッコンすか」

怜「ゾッコンや」

京太郎「ゾッコンかぁ」


京太郎「ん? つーことは怜さんも……」

怜「……」

京太郎「……」

怜「んふふ~。 さぁ~て、どうやろなぁ~?」

京太郎「え~」

ギュッ

京太郎「ん?」

竜華「………」

京太郎「……?」


怜「んまぁ、きょうたろーのことは別に嫌いじゃないからなぁ~」

京太郎「え、てことは」

グッ

京太郎「んん?」

竜華「………」

京太郎「………」

ツネッ

京太郎「痛っ。 うわ、清水谷さん起きてるっ」

ツネリツネリ

京太郎「痛っ痛っ、痛たっ、いたたたたたっ!」

怜「んふふ~」

―後日。


京太郎「……やっぱこうなるか」ズズッ

怜「お約束やなぁ。熱は?」

京太郎「まだ計ってないです。まぁ多分微熱程度だから大丈夫ですよ」

怜「そか?んならええけど」


京太郎「……ところで、清水谷さんは?」

怜「ん、竜華は―」


ガチャッ!

竜華「京太郎!氷枕作ったで!」バーンッ

京太郎「うおう」


怜「絶賛看護中や」

竜華「あー!何しとんねん! 安静に寝てなアカンやろー!」

京太郎「は、はい」

竜華「ほら、ポカリ。水分補給は忘れちゃアカンよ!」

京太郎「りょ、了解です」

竜華「冷えピタもある! ほら、デコ出して!」スッ

京太郎「い、いえっさー」ピタッ

竜華「なんか欲しいのあるか?食べたいものは? して欲しいことは!?」

京太郎「い、いえ、特には」

竜華「んじゃ昼のおかゆは味付けどうする? 濃い目?薄目?」

京太郎「う、薄目で」

京太郎「というか、微熱だから別に自分でおかゆ作れますから……」

竜華「はぁ!? なにゆーとんねん! 37.2度もあって微熱で済むかい!」

京太郎「いやそれ十分微熱……」


京太郎「……え?」

怜「ん?」

京太郎「あれ……清水谷さん、なんで俺の熱知って……」

竜華「こら! 今更名字呼び止めや! あん時みたいに『竜華』って呼ぶ!」

京太郎「え、あ、はい。 竜華さん」

竜華「……えへへ」

京太郎「いや、じゃなくて」

怜「竜華……なんで京太郎の体温知っとるん?」

竜華「え? そりゃ計ったもん」

怜「いつ?」

竜華「京太郎が起きる前」

京太郎「は?」


竜華「ほら京太郎!ジッとする! 昨日だって6時間と34分12秒しか寝とらんやろ?」

京太郎「……え」

竜華「怜! アンタは病弱なんやからここにおっちゃアカン! 部屋戻って安静にする!」

怜「え、あ、はい」

竜華「可哀想に……顔真っ赤やなぁ京太郎」

京太郎「いや、むしろ真っ青の気分なんすけど」

竜華「大丈夫。 ウチが今日一日付きっきりで面倒看たるからなっ」

京太郎「付きっきりて」

竜華「屎尿ビンもちゃんと準備してあるから。 ……そ、その……下の世話もちゃんと見るから……」カァァ

京太郎「や、やめて。超やめて」

竜華「京太郎、汗かいてきたか!? 拭かなきゃ! ほっといて身体冷やしたらアカン!」

京太郎「いや、これ多分冷や汗」

竜華「ほら! 京太郎!上脱いで! ……あ、べ、別に京太郎さえええなら……下も……」カァァ

京太郎「ストップストップ、アカンですよこれアキませんてホント」

竜華「なにゆーて……あ、怜やな! 怜の前やから脱げないんやな!」

京太郎「ちが」

竜華「怜! はよ戻り! ハウス!」

怜「え、あ、うん」

ガチャッ

竜華「ホラ、なに躊躇しとるん! 命に関わる問題なんやで!」グイグイッ

京太郎「なんで下から脱がそうとしてるんですか! わ、わかった!分かりました!上は脱ぐからその手を離し」


バタンッ....


怜「……」

怜「…………」

怜「………………」








怜「あれぇ?」