http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1341225918/

    純「衣ー、いるかー?」


    衣「」ドヨーン


    ハギヨシ「」ペコリ


    純「どうしたんだあれ?」


    ハギヨシ「はい。衣様が最近毎日のように通ってらっしゃるあの場所で、藤田様とお遊びしていらっしゃったようです」


    純「いつもどおりか」


    ハギヨシ「はい」ニコリ


    純「はぁ、藤田プロもいい大人なんだから手加減してあげてもいいのになあ」


    衣「……」ギロ


    純「睨むなって、可愛い顔が台無しだぞ」


    衣「そのような勝利に価値などない」


    純「麻雀ではその大口に実力が伴っていたから可愛くなかったが、あれに関しては大言壮語で可愛いじゃねぇか」ニシシ


    衣「ぐぬぬ」


    純「でも、よかったじゃねぇか」


    衣「なにが?」


    純「麻雀以外で、衣をこんなに熱くさせてくるものなんて今までなかっただろ?」


    衣「……確かにそうかもしれない」


    純「そうだよ」


    衣「うん。少々癪ではあるが、その点に関しては衣もフジタに感謝しているよ」


    純「そうか」


    衣「そのおかげか、最近になってわかったことがある」


    純「うん」


    衣「世界は広い」


    純「ほー」


    衣「ジュンや皆にとっては当たり前のことなのかもしれないが、衣にとっては衝撃的だったのだ」


    衣「衣は先の決勝戦以来、宮永咲のおかげで麻雀の呪縛から解き放たれた」


    衣「それにより周囲を見渡す余裕も生まれた」


    衣「いざ気付いてみれば衣の周りには楽しそうなものでいっぱいじゃないか」


    衣「今まで、麻雀しかしてこなかった分これからは色んなことがやってみたい」


    衣「そう思えるようになったよ」


    純「感心、感心、子供は遊ぶのも仕事のうちだ。目一杯遊べ!」


    衣「子供って言うな!」


    純「そうやってすぐ腹を立てるあたり、お前はやっぱり子供だよ」ニヤリ


    衣「ふ、ふん! もういいさっさと練習を始めるぞ!」


    純「へいへい」


    衣「今日こそ完膚なきまでに叩きのめしてやる。後、フジタも泣かす」


    純「そういう言葉は初心者の俺に一度でも勝ってから言えよ」


    衣「ククク、衣を以前までの衣といっしょと思うなよ……。ジュンがこの部屋に現れる少し前までハギヨシと共に練習していたのだ!」


    純「それで?」


    衣「分からないのか? お前がのうのうと過ごしていたその時に衣は黙々と練習していた。結果衣は凄く上手くなった!」


    純「ほー」


    衣「故に、ジュンの様な三下相手に遅れをとることなどありえない」


    純「随分好き勝手言ってくれるじゃねぇか」


    衣「事実だ」


    純「練習して上手くなったということについては認めてやらないこともない。しかし、戦ってもいないのに俺を倒せると言い切れるんだ?」


    衣「なーに、そんなこと戦ってみれば分かることだ」


    純「本当に大した自信だな。いいぜ!相手になってやる」ニヤリ


    衣「ふふふ、そうこなくてはな。無様に醜態を晒し泣き喚くがいい!」ニヤリ




    京太郎「休日」


    京太郎「それは至福の時」


    京太郎「悠久の時とも思える長き戦を戦い抜いた者にしか訪れないしばしの休息」


    京太郎「つまり」


    京太郎「何が言いたいかと言いますと」


    京太郎「久しぶりに部活含め、なにも予定のない完璧な休日ですよーっと」


    京太郎「いぇーい!」


    京太郎「会いたかったよー! 日曜日ちゃーーん!」


    京太郎「それに比べてにっくき月曜日、お前はもう来なくていいんだよ! 今週はお前休んでていいから! なんなら来週も!」


    京太郎「」ハァ


    京太郎「一週間が全部日曜日になればいいのに……」ドヨーン


    京太郎「いやいやいや」


    京太郎「いかんいかん! せっかくの休日なのにこんなテンションでは!」


    京太郎「ちょっとテンション上げて今日という日を目一杯堪能しようではないか」


    京太郎「いやー、やっと休みかー」


    京太郎「それに部活については今日から三日間休みらしいし久しぶりに羽が伸ばせるなー」


    京太郎「全国出場が決まってからというもの、仕方ない事とはいえ休みなしで毎日部活があったからな。逆算して考えてみると1ヶ月くらい休み無かったんじゃないか?」


    京太郎「全国に出場する位のチームだったらこれくらい普通のことなのかもしれないし泣き言は言ってられないんだけど……。どうしてもなあ……」


    京太郎「まあ、部活動に所属している高校生にとって休日なんてあって無いようなものだろうしそこは割り切るべきだよな」


    京太郎「なんにせよ、今日は休日である」


    京太郎「なーにしよっかなー」


    京太郎「最近色々と大変だったからな。せっかくの休みだし満喫してやる!」


    京太郎「……」


    京太郎「最近色々大変だったし……」


    京太郎(ホントは今までのことをゆっくり考えて、自分の中できちんと結論を出すべきなんだろうけど……)


    京太郎(皆の調子があれじゃあな……)


    京太郎「」ハァ


    京太郎「よし、気を取り直してどっか遊びにでも行きましょうかね!」


    京太郎「どこに行こうか」


    京太郎「買い物でも行くか?」


    京太郎「でも欲しいものとか特にないんだよな」


    京太郎「映画とか?」


    京太郎「高校生が一人で映画てちょっと敷居が高いよな」


    京太郎「うーん」


    京太郎「そうだ! そういえば最近、師匠のところに行ってなかったな」


    京太郎「せっかくだから師匠のところでタコス作りの練習をしようか」←奴隷脳


    京太郎「このまま予定もなくダラダラとものを考えてるのも時間が勿体ないし、それでいこう!」


    京太郎「べ、べつに優希の為とかそういう訳ではないし!」


    京太郎「最近は料理上手の男子がモテるとか聞いたし、ほら弁当男子とか!」


    京太郎「だからそういうとなんだって……。俺は誰に言い訳してるんだよ……」ズーン


    京太郎「……とりあえず師匠に電話入れよう」ズーン



    prpr




    ハギヨシ「はい?」


    京太郎「お久しぶりです師匠、須賀京太郎です」


    ハギヨシ「これはこれは京太郎さんご無沙汰しております」


    京太郎「師匠、今お時間いいですか?」


    ハギヨシ「はい。大丈夫ですよ」


    京太郎「久しぶりに料理てかタコス作りのの勉強がしたいのですがよろしいでしょうか?」


    ハギヨシ「今日ですか?」


    京太郎「あ、はい! でも明日、明後日と部活は休みなので学校が終わってからでも構いません」


    ハギヨシ「いえ、別に今日でも構いませんよ。つい先ほど衣様にお暇を頂きましたので、ただもし何かあった時のために屋敷の方に待機していたいので申し訳ありませんが龍門渕邸の方まで足を運んでもらってもよろしいでしょうか?」


    京太郎「勿論です。それでは今から向かいますね」


    ハギヨシ「了解しました。後、今日はこちらで材料を用意しますので」


    京太郎「え? でもそれはさすがに申し訳ないですよ!」


    ハギヨシ「今日作ったお料理は衣様におやつとして差し出そうと思っていますので問題ないですよ」


    京太郎「あ、そうなんですか! 分かりました。でも、そうなるとちょっと緊張しますね」ハハハ


    ハギヨシ「大丈夫ですよ。いつもの通りに作っていただければ問題ありません」クスクス


    京太郎「そうですか。でも今日は一段と気合を入れて作りたいと思います! それでは今から向かいますね」


    ハギヨシ「えぇ、お待ちしております」ニコリ





    京太郎+ハギヨシの誰得クッキング省略






    京太郎「いやー、師匠ありがとうございました。また一つ高みに登った心地です!」


    ハギヨシ「いえいえこちらこそありがとうございます。おかげで予定より早くできあがりましたよ」


    京太郎「確か龍門渕の大将の天江さんにお出しするんですよね? ……本当に大丈夫ですかね?」


    ハギヨシ「えぇ。それはもう、大変美味しく出来ています」


    京太郎「師匠がそう言うなら大丈夫なんでしょうけどやっぱりちょっと不安ですね……」


    ハギヨシ「どうしてそこまで不安に感じるのでしょうか?」



    京太郎「いや、だって天江さんてお嬢様じゃないですか」


    ハギヨシ「はい。確かにその通りですが、それとどのような関係があるのですか?」


    京太郎「これは俺の勝手なイメージですけど、お嬢様の食事てお抱えのシェフが値の張る食材を使用して作った美味しい物を食べているというイメージなんですよ。実際はそんなことないんでしょうけど、どうしても気後れしちゃって……」


    ハギヨシ「衣様はそういうのを気にしないお方です。それに衣様は全ての食材に感謝を忘れないとても優しい人です。きっと美味しく食べてくれますよ」


    京太郎「そうですか。そうですよね! 師匠の主である人がそんなことを気にする人ではありませんよね! 失礼しました」


    ハギヨシ「いえいえ気にしないで下さい。それでは早速衣様におやつをお持ちしましょうか」ニコリ


    京太郎「はい!」



    移動中



    ハギヨシ「」コンコン


    ハギヨシ「失礼します」


    京太郎「失礼します」



    ガチャ



    衣「うわぁああああああん」グス


    純「あー、もういい加減泣きやめよー衣ー」


    智紀「ハギヨシお邪魔してる」ペコリ


    ハギヨシ「智紀様いらっしゃいませ」ペコリ


    智紀「そちらの方は確か清澄の……」


    京太郎「あ、はい。須賀京太郎といいます」ペコ


    智紀「沢村智紀です。よろしく」ペコ


    京太郎「はい。あの、これは一体どういう状態なんです?」


    智紀「どうって……見ての通り」


    京太郎「見ての通りと言われても……」


    ハギヨシ「」ニコニコ


    京太郎「師匠なんでニコニコしてるんですか? 師匠の主が泣いてるんですよ?」


    智紀「いつものことだし」


    ハギヨシ「はぃ」ニコニコ


    京太郎「いつものことって!?」


    純「ハギヨシー、見てないで助けてくれよー!」


    ハギヨシ「はい」


    衣「」グスグス


    ハギヨシ「衣様おやつをお持ちしました」


    衣「……いらんもん」グスグス


    ハギヨシ「そうですか……。では純様と智紀様に召し上がっていただきましょうか」


    衣「え」グスグス


    純「え、いいの?久しぶりにハギヨシの料理が食えるぜー!」


    智紀「ありがたくいただく」


    ハギヨシ「そこのバスケットに入っていますので、すぐに準備します」


    衣「え、え?」キョロキョロ


    京太郎「師匠ェ……」


    純「うわー旨そう! タコスかこれ? 大会でタコス娘のを食って以来だ」


    智紀「私も久しぶり」


    ハギヨシ「どうぞお召し上がりになってください」


    衣「ぅーーーー」ジーー


    京太郎(師匠めっちゃ見られてますよ……)


    ハギヨシ「」ニコニコ


    衣「ぅーーーーーー」ジーー


    京太郎「」ハァ


    京太郎「天江さん」


    衣「ん?」チラ


    京太郎「食べたいならそう言わないと伝わらないですよ」


    衣「……いらんもん」


    京太郎「そうやって意地張ってたら、お二人に本当に全部食べられちゃうかもしれませんよ」


    衣「だって……ハギヨシが」


    京太郎「師匠がどうかしましたか?」


    衣「あの二人にあげるって言ったもん」グス


    京太郎「大丈夫ですよ。師匠は優しいですから、きちんと天江さんの分を確保しているはずです。だからちゃんと謝れば天江さんの分も出してくれますよ」


    衣「……そうかな?」グス


    京太郎「えぇ、きっと」ニコ


    衣「うん。そうだな」ゴシゴシ


    衣「ハギヨシに謝ってくる!」タッタッタ


    衣「ハギヨシー!」


    ハギヨシ「はい」


    衣「せっかく作ってくれたのに酷いこと言ってごめんなさい。衣もおやつ食べたいです」ペコリ


    ハギヨシ「はい。すぐにご用意します衣様」ニコ


    衣「ありがと!ハギヨシー」ギュー


    ハギヨシ「はい」ニコニコ


    京太郎「良かったですね。天江さん」ニコ


    衣「うん! ぇーっと……」


    京太郎「あ、自己紹介が遅れました。清澄高校一年の須賀京太郎です。よろしくお願いします」


    衣「おー清澄の男子部員だったか、私は天江衣だ。よろしくな京太郎!」


    京太郎「はい」


    衣「そういえばどうして京太郎がこの屋敷にいるのだ?」


    京太郎「それについてはおやつを食べながらお話しましょうか」


    衣「そうか、楽しみにしている! 後、私のことは衣と呼んでくれ京太郎」テクテク


    京太郎「はい、衣さん」ニコ


    衣「うん」ニコ


    京太郎「ふぅ」


    京太郎「それにしても師匠も結構やりますね。主にあのような態度で応対するなんて」


    ハギヨシ「はい」


    ハギヨシ「主を正しき道へと導くのも、また従者の務めです」ニコ


    京太郎「さいですか」ニコ


    お食事中



    純「へーそういう経緯だったのか」


    衣「タコスはユーキの雀力の底上げのためか……」


    智紀「頑張って」


    京太郎「ははは、ありがとうございます」


    ハギヨシ「食べ終わったようなので片付けますね」


    京太郎「師匠俺も手伝いますよ」


    ハギヨシ「いえ、結構ですよ。京太郎さんは休憩していて下さい」


    京太郎「そういうわけにはいけませんよ」


    ハギヨシ「困りましたね……。お客様に片付けを手伝わせるのは龍門渕家の恥とも言える行いになってしまいます」


    京太郎「くっ、そう言われると強く出れない……」


    純「かー。この男二人は女子力高いねー」


    智紀「純ハーレム」ボソ


    純「何か言ったか?」


    智紀「いや何も……」


    衣「ならば、京太郎! 衣と遊ぼう!」


    京太郎「はい?」


    純「おっ!それいいな」


    智紀「こういうのは男の子の方が得意そう」


    京太郎「え、え、何の話ですか?」


    純「とりあえず遊んでやれよ」


    智紀「」コクコク


    ハギヨシ「私からもお願いします」


    京太郎「いや、別に遊ぶのはいいんだけどなにをするんですか? 麻雀?」


    衣「麻雀もいいが今日は別のだ!」


    京太郎「はぁ」


    衣「京太郎、格ゲーしよう!」


    京太郎「……格ゲーですか?」


    衣「うん!」


    衣「京太郎は格ゲー嫌いか?」


    京太郎「いえいえそんなこと無いです。大好きなジャンルですけど」


    衣「そうか!じゃあやろう!」


    京太郎「分かりました。それでどのゲームをプレーするんですか?」


    純「スパ4AEだ」


    京太郎「王道ですね」


    智紀「へー」


    京太郎「なんですか?」


    智紀「知ってるんだ」


    京太郎「まぁ、これ目当てでゲーセン通ってましたし」


    純「おっ!じゃあ結構いけるんじゃないの?」


    京太郎「最近は時間なくて全然通えてなかったのでどうでしょうか」ハハハ


    衣「京太郎強いのか!?」ニコ


    京太郎「どうでしょうか」ニコ


    衣「これは余計楽しみになってきたぞー」


    京太郎「相手になるかどうか心配ですよ……」


    衣「ふふふ、楽しみだ」


    衣「奇幻な手合いが増えるなら衣は嬉しい」ゴゴゴ


    京太郎「ははは、頑張ります」


    京太郎(大丈夫かなこれ)


    純「よし付いたぞー」


    京太郎「あの……一つ聞いてもよかですか?」


    智紀「いいよ(なんで博多弁?)」


    京太郎「なんで筐体があるんすか!?」


    智紀「なんでって」


    純「そりゃあ」


    衣「うむ」


    衣「買った」


    京太郎「金持ちてすげーーーーー!!」


    衣「喜んでもらえてなによりだ」


    京太郎「すげーすげー」キラキラ


    衣「早速対戦したいのだが良いか、京太郎?」


    京太郎「あ、すいません。はしゃいじゃって」


    純「まぁ、普通は驚くわな」


    智紀「」ウンウン


    京太郎「ん?」


    京太郎「あのー」


    衣「どうした?」


    京太郎「バージョンアップはしないんですか?」


    衣「バージョンアップ……あぁ、藤田がしない方がいいと言っていたからそのままにしている」


    京太郎「しない方がいい?」


    衣「うん。なんでもバージョンアップ前の方がゲームバランスが良いらしいからな!」


    京太郎(ん?)


    衣「どうかしたのか京太郎?」


    京太郎「あ、いえ、なんでも」


    衣「では始めるとしよう、いくぞ! 衣の相棒よ」


    京太郎「豪鬼か……」


    京太郎(麻雀でも鬼のような強さを持つ衣さんだ。意外とは思わない)


    京太郎「じゃあいっちょやりますかね!」


    純「ベガか」


    智紀「そうね」



    トレーニングステージ



    衣「ふふふ、京太郎手加減はしてやらんぞ」


    京太郎「……望むところですよ」



    ラウンド1ファイト



    京太郎(様子見なんて格上がすることだ。衣さんのキャラセレクト玄人向けキャラであり、上手い人が使ったらホントにどうしようもないくらい強い豪鬼。あの自信満々な話しぶりから見るに衣さんは出来るタイプの人だ)


    京太郎(ここは先制で飛びを入れて荒らしていく! 昇龍で落とされる分のリスクは覚悟の上だ!)カチャ


    京太郎(波動!? 体力の少ない豪鬼でリスクを背負っていくのか?)


    京太郎(なんにせよ。飛びが通ったことは大きい! きちんと大ダブニーまで入ったし、起き攻めはどうする……当て投げを狙ってみてから要所要所で変えていく)カチャ


    京太郎(よし昇龍撃ってこなっかった! 小パン刻んで……グラップは無い!?)カチャ


    京太郎(仕切り直しでも、良かったがこれはおいしい! 画面端は徹底的に固めていく!)カチャ


    京太郎(小足がヒットしてる。読み勝った!ダブニーで締め)カチャ


    京太郎(ウルコンが怖いがピヨリ値も相当だ。ここは投げとの二択で攻める!)


    京太郎(固めの小足が刺さった。セビキャンできる分のゲージもあるが、次のラウンドに温存しておきたい。ピヨレ……)


    京太郎(よし!ピヨった!)


    京太郎(セビからの最大おいしいです!)


    京太郎「よし!」


    衣「」


    純「」


    智紀「」


    京太郎(P勝ちはまぐれだ。2回戦も集中力を切らさずこのまま……)








    戦闘省略!










    京太郎(気づけば2連続P勝ち)


    京太郎(液晶にはオールA評価で満面の笑みのベガ様、そして勝利コメントが『クズが!』どうしよういたたまれない……)


    衣「」


    純「」


    智紀「」


    京太郎(衣さんはこのゲーム初心者だったみたいです)


    京太郎(空気が重いです……)


    京太郎(とりあえず謝ろう)


    京太郎「あ、あのーすい 衣「スゴイではないか! 京太郎!」 はい?」


    衣「このゲームのキャラクターてあんなに素早く動けるんだな!」


    純「ま、あれだけコテンパンにやられたら悔しさよりも尊敬が先に来るわな」


    智紀「コンボ上手いね」


    京太郎「あ、ありがとうございます」


    純「そうだ衣、須賀にこのゲームのコツ教えてもらったらどうだ?」


    智紀「いい考え」


    衣「それはいい考えだぞジュン! 京太郎よいか?」


    京太郎「俺が衣さんにですか?」


    衣「嫌か」ウルウル


    京太郎「いや、あの……」


    衣「」ウルウル


    京太郎「う、分かりましたよ。人にものを教えた経験なんてないんで、上手にできるかわからないですけどやれるだけのことはやります」


    純「おー、頼んでみるもんだな。よかったなー衣」


    衣「うん」ニコニコ


    衣「京太郎もありがとう」ニコ


    京太郎「……どういたしまして」


    京太郎(ちょっと面倒なことになってしまったな……。ま、格ゲー人口が増えるのはありがたいことだし、この事態をいい方向に捉えよう)


    衣「これで藤田をギャフンと言わすことができるぞ」ムフフ


    京太郎「あ、その藤田て人に教えてもらうのはダメなんですか?」


    智紀「実は一度頼んでいる」


    京太郎「そうなんですか」


    衣「うん。頼んだらうぃき見ろだのと訳の分からんことを言っていた」


    京太郎(Wikiのことだな)


    衣「衣がうぃきとはなんだ? と聞いたら『これだからゆとりはぐぐれかす』とか訳の分からん言葉を残して帰ってしまった」シュン


    京太郎(これはひどい)


    衣「だから藤田には頼めないのだ……」


    京太郎「そうですか」


    衣「うん」


    京太郎「そういうことなら任せてください。力になりますよ!」


    衣「よし、見てろよ藤田!ボコしてやるからなー」


    京太郎「衣さんの目標は、その藤田という人に勝つということでいいですか?」


    衣「うん、その通り! あいつのドヤ顔はもう見飽きたからな。そろそろ泣かす」


    京太郎「そうですか。では対策を考えますのでその藤田さんが使っているキャラを教えてください」


    衣「キャラか? えーっと、これだ! この青い帽子を被っているスケボー野郎だ!」


    京太郎「ユンですか。なら対策は簡単で……」


    衣「どうした京太郎?」


    純「おい、どうした体調でも悪くなったのか?」


    智紀「大丈夫?」


    京太郎「あ、大丈夫です。ちょっとした考え事ですよ」アハハ


    衣「そうか安心したぞ」ニコニコ


    京太郎(ユン、現在のスパ4AE環境内では中堅上位に位置する(俺の主観)比較的万能なキャラ、打たれ弱いため自分のスタイルをいかに相手に押し付けていくかが重要になってくるキャラクター)


    京太郎(これはあくまでも現在ではの話しだ)


    京太郎(現在、衣さん達がプレーしているスパ4AEはバージョンアップ前の一つ古いタイプにあたる。この中でのユンの立ち位置はというと)


    京太郎(ヤン、フェイロンと並び三強と呼ばれる強キャラである。三強の中でもユンはずば抜けて使用者が多かった。なぜか? 理由は一つ、そのお手軽さ故にである)


    京太郎(他のキャラ達と比べてコンボが比較的に楽であり(0フレ無いし)各種技がなんでも揃っている。ゲージ回収能力も高い。そして軒並み技の威力が高い。以上の点からお手軽強キャラと言われ少し練習すれば、比較的簡単に勝利することができるキャラであった)


    京太郎(ある人は言った。ユンは全キャラ有利だと)


    京太郎(使っていて楽しいキャラではあったし、爽快感があっていいとは思う。でも今回の件では話が違う)


    京太郎(なぜ藤田さんは衣さんにバージョンアップをさせなかったのだろうか?)


    京太郎(この場合、圧倒的強キャラであるユンを使ってボコしたかったから。こう考えてしまっても仕方ないだろう)


    京太郎(いやいやいや何を考えてるんだ。俺は……)


    京太郎(あった事のない人を印象だけで悪く思うのはよくない。落ち着け)フゥ


    衣「本当に大丈夫か京太郎?」


    京太郎「大丈夫ですよー。早速練習をはじめましょうか」


    衣「うん!」


    京太郎「じゃあ。トレモをえらんでっと……」


    衣「あ、そうだ。京太郎に聞きたいことがあったのだ」


    京太郎「何ですか?」


    衣「しょがりってなんだ?」


    京太郎「え」



    衣「藤田がなー。衣との対戦が終わった後にな、いつも言うんだ!」



    衣「しょがりは楽しいなって」



    衣「京太郎どういう意味なんだ」キラキラ



    京太郎(こんな)


    京太郎(こんな素直ないい人を)グッ


    京太郎(初刈り)


    京太郎(文字通りの意味)


    京太郎("初心者狩り"という意である)


    京太郎(格闘ゲームに限らず、ゲーム業界の悪しき風習である)


    京太郎(藤田さんは、衣さんが強くなることを望んでいるに、その芽を潰そうとしている)


    京太郎「衣さん」


    京太郎(ただ衣さんをボコして悦に浸っている畜生。そういう認識になってしまっても仕方ないですよね)


    衣「ん?」


    京太郎(思えば、Wikiの件もはなっから教える気などなかったのかもしれない)


    京太郎「格ゲー好きですか?」


    京太郎(そんな畜生に)


    衣「うん! 大好き!」ニコリ


    京太郎(こんなに純粋に格ゲーを楽しんでくれている人の笑顔を曇らせる権利なんてない!)ギリッ


    京太郎「衣さん」


    京太郎「絶対に藤田さんを倒しましょう」


    衣「当然だ!」ニヤ


    京太郎(ゴッ倒す!!)


---------------


    京太郎「果たし状ですか?」


    衣「うむ」


    京太郎「藤田さんにですよね……」


    衣「当然」


    京太郎「もう出したんですか?」


    衣「ハギヨシにフジタへ渡すよう頼んできた」


    京太郎「そうですか……」


    衣「案ずるな京太郎、衣は以前の衣でないことはお前も知っているだろう」ククク


    京太郎「それは、まぁ、はい」


    衣「衣は再三にわたってフジタに辛酸を嘗めさせられてきた……」


    京太郎(なんか始まった)


    衣「しかし!」クワッ


    衣「京太郎から様々な技を受け継いだ今の衣にとってはフジタなど路傍の石ころ同然、何も恐るるに足らん!」


    衣「衣は最強だー!」ワハハ


    京太郎「いやいや衣さん、ノリノリのところ悪いですけど、あなた、まだ豪鬼限定で必殺技が出せるようになっただけですよ。しかも阿修羅安定してないですし……」


    衣「だって、あれボタンいっぱい押さなくちゃいけないんだもん」


    京太郎「まぁ、衣さん手小さいですしね」


    衣「馬鹿にするな! 衣の方がお姉さんなんだぞ!」


    京太郎「あはは、すいません」


    衣「誠意が感じられん!」


    京太郎「そんなに怒らないでくださいよ」


    衣「別に怒ってなどいない!」


    京太郎(ムキになっちゃった)


    衣「ふん」ツーン


    京太郎「!」


    京太郎「そうだ。お詫びと言ってはなんですが、これを差し上げます」


    衣「む、なんだこれは?」


    京太郎「ゲームパッドというものです」


    衣「ゲームパッド?」


    京太郎(よし! 話がそれた)


    京太郎「簡単に言えば衣さんが今座っている筐体の、レバーやボタンを集約したもので筐体にコードを繋ぐことでそのゲームパッドで操作が可能になります」


    (※実際の筐体ではコントローラーをぶっさしてプレイはできません)


    衣「こんな小さいので豪鬼がうごくのか!?」


    京太郎「家庭用ゲーム機でゲームを行う際、一般的に格ゲープレイヤーはアーケードスティックという筐体についてるような形のコントローラーでゲームをプレイするんですけど、なかには衣さんに差し上げたゲームパッドというタイプのコントローラーを使用する方達もいます。女性の人とかはとくに多いですね」


    衣「へー」


    京太郎「俺なりに考えた結果、衣さんはスティックよりもゲームパッドの方が良いと判断しました」


    衣「確かに……、こちらの方がボタンが一箇所に密集してる分やりやすいかもしれない」


    京太郎「はい。ただボタンが一箇所に密集していて入力しやすくなった分、意図していないボタンを入力してしまうということも増えると思うので、そこは注意が必要です」


    衣「……京太郎ありがとう」


    京太郎「はい。どういたしまして」


    衣「……」


    衣「」ハァ


    京太郎「どうしました?」


    衣「……いや、なんでもない、早速練習するとしよう。京太郎つきあってくれ」


    京太郎「はい。まずはゲームパッドになれるよう豪鬼を動かしてみましょうか」


    衣「心得た!」



    ~しばらくして~




    コンコン


    ハギヨシ「衣様。いらっしゃいますか?」


    衣「いるぞー。入れー」ガチャガチャ


    ハギヨシ「失礼します」


    ガチャ


    ハギヨシ「衣様、先ほどの果たし状の返事を藤田様から預かってきました」


    衣「よこせ」


    ハギヨシ「こちらになります」ヒョイ


    京太郎(藤田さんも師匠に口頭で伝えればいいだけなのに、衣さんに付き合って返事を書いてくれてるところを見ると案外いい人なのかもしれないな)


    衣「ご苦労様だぞ。ハギヨシ」


    ハギヨシ「それでは業務のほうに戻りますので、ひとまず失礼します」シュッ


    京太郎「最近師匠が突然消えるのを見ても驚かなくなってきたな……」


    衣「衣はもう慣れたぞ」


    京太郎「俺も毒されてきているな……」


    衣「では早速内容を確認するか!」


    京太郎「はい」


    衣「ふむふむ」ペラ


    京太郎「藤田さんはなんとおっしゃってたんですか?」


    衣「なるほどー」


    京太郎「衣さん?」


    衣「……」


    京太郎「?」


    衣「詰んだ」ダラダラ


    京太郎「どうしたんですか! いきなり!?」


    衣「クッ、フジタの奴め……。的確に衣の弱点を突いてきた」ダラダラ


    京太郎「どういうことですか?」


    衣「この文を見ればわかる」ヒョイ


    京太郎「どれどれ……、当日の対戦のルールが載ってますね。これが一体どうしたんですか?」


    衣「京太郎、分からないのか……」


    京太郎「特に問題はないと思いますよ。衣さん、一体どこが問題なんですか?」


    衣「それを衣の口から言えというのか……」


    京太郎「口に出すのも嫌、そんなレベルなんですか?」


    衣「……問題部分を口に出すのが嫌なわけではない」


    京太郎「じゃあ、なぜ?」


    衣「なぜそれが問題になってしまうのか、その理由を話したくないんだ」


    衣「だけど、せっかく京太郎に協力してもらって練習してきたのに今更それが水の泡になってしまっていいわけないし、衣のプライドを守るためだなんて我儘も言っていられない」


    衣「だから」


    衣「話すよ」ドヨーン


    京太郎「衣さん……」


    衣「その代わり理由は察してくれ、京太郎」


    京太郎「……分かりました」


    衣「うむ」


    衣「衣はここを問題だと考える」ビシィ


    京太郎「ここですか……」


    試合方法は5vs5の団体戦で行う。一般とされる勝ち抜き戦ではなく、先鋒、次鋒、中堅、副将、大将それぞれを明確に区切る。その上で先に3勝したチームの勝ちとする


    京太郎「……あー」


    京太郎(衣さん友達少ないもんな)


    衣「……」


    京太郎「……」


    衣「……衣は友達が少ないしな」


    京太郎(こんな時どんな顔したらいいか分からないよ)


    衣「フジタは行きつけのゲーセンで幅を利かせている、格ゲー5新とかいう奴らを連れてくるみたいだ」


    京太郎「5新て……」


    衣「名前に騙されるな京太郎、フジタの文によると奴らはそのゲーセン内でのトップ5達らしい。油断は出来ない」


    京太郎「確かに純さん達に頼むのはちょっと荷が重いかもしれませんね……」


    衣「うん」


    京太郎「……」


    衣「……」


    京太郎「……」


    衣「……」グスッ


    京太郎「!?」


    衣「……せっかく、ひっぐ、きょうたろうに、付き合ってもらったのに」グスッ


    京太郎「衣さん……」


    衣「ごめん、きょうたろう」グスッ


    京太郎「……大丈夫です」


    衣「」グスッ


    京太郎「メンバーに心当たりがあります」


    衣「……ほんと?」グス


    京太郎「はい」ニコ


    衣「……ありがと」グス


    京太郎「いいんですよ」


    衣「でも」


    京太郎「……衣さん?」


    衣「衣は京太郎に迷惑をかけてばかりだから……」


    京太郎「そんなことないです」


    衣「そんなことある!」


    京太郎「!」ビクッ


    衣「衣はあの日から今日まで京太郎に頼りっぱなしだ」


    衣「それなのに衣は京太郎に何もしてあげれてない」


    衣「かといって、衣が京太郎のために何かしてあげられるかといったらそうじゃない」


    衣「衣は何もできない」


    衣「できる事と言ったら麻雀で人を壊すことくらいだ」


    衣「本当に自分が嫌になる」ギリッ



    京太郎「衣さん」


    京太郎「迷惑をかけることって、そんなにいけないことですか?」


    衣「……いけないことだ」


    京太郎「言い方を変えます」


    京太郎「友達に迷惑をかけることっていけないことですか?」


    衣「何を言っているのだ……」


    京太郎「俺と衣さんは友達です」


    衣「違う!」


    衣「友とは共に助け合うものだ! こんな一方的に助けてもらっている関係を友とは言えん!」


    京太郎「友達関係に損得は関係じゃないでしょう!」


    京太郎「友達に迷惑かけるのなんて当たり前でしょう!」


    衣「理屈では京太郎の言おうとしていることも分かるし、衣を友と呼んでくれるのは素直に嬉しいよ」


    衣「でも衣はそんな関係は嫌なのだ」


    衣「めんどくさい事を言っているのも自覚してる。衣のワガママが京太郎を困らせてしまってるのも知っている」


    衣「でも」


    衣「どうしようもなく……、ままならぬのだ」ギリ


    京太郎「……」


    京太郎「そうですか」


    衣「すまん」


    京太郎「いえ、衣さんが気持ちを打ち明けてくれたおかげで、これからどうしたらいいのかハッキリしました」


    衣「……」


    京太郎「衣さんにひとつだけ質問があります。答えてもらってもいいですか?」


    衣「……うん」


    京太郎「ありがとうございます。では早速」


    京太郎「衣さんは俺のこと嫌いですか?」


    衣「好きだよ」


    京太郎「……」


    衣「……京太郎?」


    京太郎「」ハッ


    京太郎「すいません。あまりにもノータイムで衝撃的な返答だったんで面食らってました」


    衣「衣が京太郎のことを嫌いなわけがないだろう。こんなに衣のために親身になって接してくれる人を好きこそすれ、嫌いなわけないだろう」


    京太郎「さすがに照れますね……。でも、これで俺も衣さんに自信を持っていうことができます」


    京太郎「衣さん、俺も衣さんが好きです」


    衣「」トクン


    京太郎「衣さん、俺と親友になりましょう!」


    衣「……」


    衣「馬鹿なことを言うな、京太郎」


    衣「衣達は友達ですらないんだ。それをいきなり親友なんて……」


    京太郎「衣さん」


    京太郎「親友という漢字は親と友という漢字で出来ていますよね?」


    衣「それがどうした」


    京太郎「親は家族ですよね。家族のような友達だから親友なんじゃないでしょうか?」


    衣「何が言いたい」


    京太郎「衣さん」


    京太郎「家族には迷惑かけるでしょう」


    京太郎「家族には迷惑もかけますし、迷惑もかけられます。そこには打算や損得勘定なんて存在しません。それが家族のスタンダードです。当たり前なんです」


    京太郎「親友も家族の延長線上だと俺は考えます」


    京太郎「だから、親友には迷惑かけたっていいんです」


    衣「無茶苦茶だ!」


    京太郎「自分でもそう思いますよ」


    衣「……ならばなぜ?」


    京太郎「だって、寂しいじゃないですか。俺も衣さんもお互いを気に入っているのに友達じゃないなんて」


    衣「それは衣のわがままのせいであって……」


    京太郎「でも俺は衣さんの『友達にはならない』という、わがままを受け入れました。全然、嫌な気持ち一つなく」


    衣「うぐっ」


    京太郎「自分で言うのもアレですけど、俺は聖人君主じゃなければ、仏でもないどこにでもいる高校一年の男子です。そんな俺が友人でもない人のわがままを笑ってきいてあげる。こういうことがありえるでしょうか?」


    衣「……」


    京太郎「ありえないですよ、普通」


    京太郎「つまりですね。何が言いたいかといいますと」


    京太郎「衣さん、俺はもうあなたを親友だと思っていますよ」


    衣「……」


    京太郎「後、それともう一つ。衣さんは俺に頼ってばかりだと悩んでいるようですが気にしないで下さい」


    衣「気にするなだと……、無理に決まってるだろ! それでは仮に京太郎と衣が親友同士になれたとしても、衣はずっと引け目を感じるぞ! そんなの衣は嫌だ!」


    京太郎「衣さんが引け目なんて感じなくてもいいんです」


    衣「……無理だよ」


    京太郎「」ハァ


    京太郎「……衣さん。今から俺、恥ずかしくて寒いことを言いますが引かないでください」


    衣「へ?」


    京太郎「衣さんが引け目を感じなくていい理由を今から説明します……」


    京太郎「」スー


    京太郎「」ハー


    京太郎「衣さん男ってのは単純な生き物です」


    京太郎「それも思春期の男子ならなおさらです」


    京太郎「年がら年中、女の子のことばっか考えています」


    衣「そ、そうなのか」


    京太郎「はい」


    京太郎「特にかわいい女の子について考えています」


    衣「……京太郎もか?」


    京太郎「……はい」


    衣「そうか」


    京太郎「可愛い女の子と仲良くなるにはどうしたらいいのか、どうしたら可愛い女の子と色々できるか」


    京太郎「そんなことばっかりですよ」


    衣「色々ってなんだ?」


    京太郎「……色々は色々です」


    衣「そうか……、色々か……」


    京太郎「はい」


    衣「……」


    京太郎「……」


    京太郎(ま、負けないぞ)


    京太郎「そんなんですから、いざ可愛い女の子と接する機会が来るとやっぱりすっごく嬉しいんです」


    京太郎「思春期の男子なんて、可愛い女の子が笑ってくれるために行う努力は苦にはならない。そういう生き物なんです」


    京太郎「だから俺」


    京太郎「衣さんが頼ってくれると凄く嬉しいんです」


    京太郎「衣さんみたいにかわいい女の子に頼ってもらえるのが、構ってもらえるのがすごく嬉しいんです!」


    衣「……」


    京太郎「……」


    衣「……」


    京太郎「……」


    衣「……い、言いたいことは分かった」カー


    京太郎「……は、はぃ」カー


    衣「……」


    京太郎「……」


    衣「」フゥ


    衣「京太郎」


    京太郎「……はぃ」


    衣「男って馬鹿だな」


    京太郎「……その通りでございます」


    衣「なんか」


    衣「悩んでた衣がバカみたいだな……」ズーン


    京太郎「……なんかすいません」ズーン


    衣「いや、おかげで吹っ切れたよ」


    京太郎「変な方向にじゃないですよね……」


    衣「安心しろ。おそらくいい方向だ」


    京太郎「身を切ったかいがありました」アハハ


    衣「そうだな」アハハ


    衣「そろそろちゃんとするか」クスッ


    京太郎「そうですね」クスッ


    衣「京太郎」


    京太郎「はい」


    衣「好きだぞ」


    京太郎「俺も好きです」


    衣「衣と親友になってくれ」


    京太郎「俺の親友になってください」


    衣「よろしく親友」握手


    京太郎「はい」握手



    話は戻って



    衣「それで京太郎」


    京太郎「はい?」


    衣「メンバー本当に大丈夫なのか?」


    京太郎「はい。師匠に聞いてみたら龍門渕が全面協力してくれるみたいなので、問題ないですよ」


    衣「龍門渕の協力が必要になる位すごい人が来るのか!?」


    京太郎「あー、まあ確かに有名なプレイヤーですけどそんなに固い人ではないのでその人とのコンタクトに龍門渕の力が必要だったというわけではないです」


    京太郎「単純に、他県の方なんで長野までの移動方法を龍門渕にお願いしてもらうという形になっています」


    衣「他県の有名プレイヤーと知り合いって……、京太郎もしかしてお前相当すごいんじゃないか?」


    京太郎「あはは、そんなことないですよ。運良く相手の方からフレンド依頼があっただけですから」


    衣(言ってることはよくわからないけど多分凄いことだと思う)


    衣「それで来てくれる人たちの名前は?」


    京太郎「本名を意図的に隠している人もいるんで、ゲーマータグと使用キャラだけでいいなら」


    衣「あー、こくにぃとかな」


    京太郎「……教育に悪いもの見てるな」


    京太郎「まあ、それは置いといて簡単に紹介しますと」


    京太郎「一人目はkuroharaさんです。この人はリュウを使用キャラとしています」


    京太郎「二人目はMakoさん。この人はフェイロンを使用キャラとしています」


    京太郎「三人目はjoin-join-sethさんです。名前の通り使用キャラはセスですね」


    京太郎「となっています。後、kuroharaさんとMakoさんは姉妹です」


    衣「姉妹両方格ゲーが強いとか、凄いんだな」キラキラ


    京太郎「はい。しかも二人ともとびっきりの美人ときてます」


    衣「むっ」


    京太郎「更には、たわわなお餅まで持ってるときた」


    衣「」イラッ


    京太郎「会うのが楽しみです」ニヤー


    衣「京太郎、練習だ!」グイ


    京太郎「うわぁ、衣さんいきなり引っ張らないでくださいよ!」


    衣「さっさと行くぞ!」グイ


    京太郎「わ、わかりましたから、引っ張らないでくださいー」


    衣「フフフ、今夜は寝かさないぞ京太郎」


    京太郎「え?」


    衣「フジタの他にも倒すべき相手が出来たからな」ボソ


    京太郎「はぃ?」


    衣「なんでもない! 早速勝負だ京太郎、時間は有限だ!」


    京太郎「徹夜は勘弁してくださーーい!」










    その後
    衣は21時には就寝し、京太郎はハギヨシに車で我が家まで送ってもらった。



    終わり





    おまけ


    衣「話を蒸し返して悪いが」


    衣「結局、衣が京太郎に何もしてあげられないという問題が解決してないわけだが」


    京太郎「それについては問題ないですよ」


    京太郎「衣さんに何を頼むかについては、もう決めてますから」


    衣「なに!? 京太郎、なんでも言ってくれ! 衣にできることならなんだってするから!」


    京太郎「今ここでは言いませんよ。もう少ししたらお願いすることになりますから」ニコリ


    衣「……なんかうやむやにして誤魔化してないか」


    京太郎「いえいえ、そんなことありませんよ。ちゃんと考えてますよ。それと、衣さん女性があんまり『なんでもする』なんて言わないほうがいいですよ」


    衣「ん? なぜだ? 衣は京太郎の頼みならなんでもしてあげられるぞ」


    京太郎「……衣さんわざとやってないですよね?」


    衣「なにがだ?」


    京太郎(この歳になっても無垢なる魔性を維持し続ける逸材がいるとは……。まったくしょうがk)


    京太郎「いかんいかんいかん」ブンブン


    衣「ヘッドバンギング?」


    京太郎「とにかく、そういうことはあまり口にしないよう気をつけてください」


    衣「……うん。京太郎が言うなら気をつける」ニコ


    京太郎「……ころたんイェイ」ボソ


    衣「え?」


    京太郎「なんでもないです」



    本当に終わり



    だんだんとその片鱗を見せ始めた京太郎が紳士として完全変態するのは、また別の話