• なんか最近、さみしい。そう思った---

高校生活も3年目が始まって、新一年生が麻雀部に入ってきて、竜華が一人の男の子に構いっきりになってしもうた。

彼の名前は須賀 京太郎。男の子には珍しい金色の地毛と人懐っこい笑顔の持ち主。あの子がよく竜華と行動してるのをよく見る。その光景を思い浮かべる度に心がざわつく。

勿論、彼と竜華がいつも一緒におるわけとちゃうし、違う学年の彼よりうちと一緒におる時間の方が多いねんけど。なんか、さみしい。

      • 彼は、人と一緒によくいる。そう見えた。

うちと同じ学年のセーラとよく笑ってる。彼女は、弟ができたみたい。と、彼を気に入っている。よく一緒にグラウンドを走り回っているのを見るし、最近お気に入りの特撮映画を見に行ってきたと楽しそうに話している彼女を見て、思った。


        • 心に痛みが走る。ずきん、って。----


一個下の浩子にからかわれて、苦笑いの彼を見た。彼女は、誰かしらと一緒にいる彼は、ええ情報源ですぅ、とおおよそ地上波にはのせることが出来ないであろう笑みを浮かべていたのをふっと思い出して笑った。
そのお礼と称して、麻雀を教えるのに秘蔵の厳選データを使っていたり、手作りのお菓子を彼だけに分けているのを見て、なんか察してしまったが、スルーすることにした。それが優しさだと思った。


        • そう思った私の心は、痛いままだ。----


彼と同じ年で、同じクラスの泉と夫婦漫才をやっていたとどこかで聞いた。お互い一年生の中でも目立つ風貌であることから、よく一年連中のまとめ役を担っていると、監督が話していた。
泉としては、初心者の彼と一緒にされてはたまらないといっとったけど、浩子とセーラにによるレッスンによってめきめきと腕をあげている彼に、ライバル意識を持っているよう。
その関係が少し、羨ましくなった。


        • 心に軋む音がした。----


ウチは彼が好きではないのかもしれない。嫌いではないけど、彼と私は違う。人が集まる光のような彼は、ウチには近寄りがたい存在。触れてしまえば溶けてしまいそうで、何かが変わってしまいそうで。


        • 触れたいと思う私がいた----


ウチのそばに彼がいた。彼は笑っていた。ウチはそっぽ向いた。でも、彼は傍にいてくれた。なんでウチみたいな病弱女のとこにおるんよ。聞いてみた。答えてくれた。私のことを尊敬してくれていると。体が弱くても負けず、エースを張っているウチを、誰より見ていたいと。


        • 心が幸せで溢れた----



この気持ちがなんなんかは、まだわからん。敵かてきっと多い。でも、こんな私を見てくれていると、尊敬してくれているというならば、倒れてなんか、いられへん。あいつが、ウチのことを、怜先輩と呼んでくれとる限り、折れるわけには、いかんのや
!!


「三巡先・・・トリプルや!」


        • 待っとれ京太郎。あんたに、優勝旗を持って帰ったる!----