京太郎「ただいま帰りましたー」

透華「あら、お帰りなさいませ。ご飯を先になさいますか?それともお風呂を?」

京太郎「ん、じゃあ…晩飯を先にお願いできますか?」

透華「かしこまりましたわ。では先にスーツをかけておいて下さいませんこと?そのぐらいで用意できそうですわ」

京太郎「了解っす」

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京太郎「いただきます!」

透華「味の方はいかがですか?もし至らぬ点があれば…」

京太郎「んぐんぐ…いえ!ばっちしっすよ!完璧に俺の好みっす!」グッ

透華「そう、それはよかった…少々失敗したかと思ってしまったので…」

京太郎「あはは、目立ちたがりじゃなくなったと思ったら今度は完璧主義になるなんて…お疲れじゃないですか?」

透華「ふふ、好きでやっているのですからそんなことはありませんわ…ただ、どうしても言葉遣いだけは直らないのですけど」クスクス

京太郎「良いじゃないですか。それが透華さんなんですから…ふぅ、ごっそさんです。洗い物は俺がやっておきますね」カチャッ

透華「あら、では私は寝床の準備をしておきますわね」

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京太郎「ふー…」ギシッ…

透華「今日はいつもよりため息が多いようですけれど…どうかなさいましたの?」

京太郎「…そんなに分かりやすかったですかね?」ポリポリ


透華「さあ?普段は存じ上げませんが、どうやらお間抜けさんが見つかったみたいですわね」クスクス

京太郎「あー…してやられましたか…」

透華「その通りですわ。…言いにくいことでしたら別におっしゃらなくとも構いませんわよ?」

京太郎「や、些細なことなんです…透華さんは俺についてきて幸せだったのかなって」

透華「どういうことですの?」

京太郎「龍門渕に残る選択もあったのに、俺のワガママで決して裕福とは言えない暮らしになったんです。もし俺がこの選択をしなければ、透華さんは…」「その先は言ってはいけませんわ」ピトッ

京太郎「…透華さん?」

透華「私は今の暮らしについて何も言いませんし、後悔したこともありません。だって…あなたと暮らせることが至上の幸福なのですから」

京太郎「…」

透華「だから、『もしも』の話だけは…今の幸せを踏みにじるようなことはしないで下さいませ…」ギュッ…

京太郎「はぁ~…透華さんには一生かかってもかなわないかもしれません」アハハ

透華「あら、それは当然ですわ。なんて言ったって私はー」

「あなたの最愛の妻、須賀透華なのですから」

カンッ