由暉子「さっきからどうも浮かない顔ですね。須賀くんと何かありましたか」
揺杏「なんでもないよ。特に不満を感じてるわけじゃないし、ただちょっとね」
由暉子「皆さんが部室に来るまでまだ少しありますから、私でよければ聞きますよ」
揺杏「いやいや、気にしなくていいってば。他の人に話すようなことじゃないもん」
由暉子「白状しましょう、私が話を聞きたいんです。ただ単に」
揺杏「ええ?」
由暉子「お願いします。恋に敗れた後輩を慰めると思って、どうか」
揺杏「…………」
由暉子「…………」
揺杏「京太郎とね? エッチしたの、昨日」
由暉子「どうしましょう、想像していたよりもずっと胸が苦しいです。大きいからでしょうか」
揺杏「やっぱりやめようか」
由暉子「問題ありません。特別お気になさらず、どうぞ続けてください」
揺杏「それでね、お互い初めてだったわりに上手くいったの。京太郎、すごく優しくしてくれた」
由暉子「聞く限りでは何か問題があるようには思えませんが、それがどうかしたんですか」
揺杏「彼も『気持ちよかった』って言ってくれたし、本番は悪くなかったんだけど」
由暉子「けど、なんですか」
揺杏「前戯がね、すごく変態くさかったの」
由暉子「はい?」
揺杏「ストッキングを脱ごうとしたら、今まで見たこともないような真剣な顔で止めるし」
由暉子「ああ、そういう」
揺杏「私の太ももでおちんちんを挟んでそこに精子を出したり、足の指をしゃぶったりするし」
由暉子「大きいおっぱいが好きなだけの人じゃなかったんですね、須賀くんって」
揺杏「挙句の果てに、自分の顔に跨ってほしいだなんて。ホント変態さんだよ」
由暉子「その口ぶりだと、もしかして跨ったんですか。言われるがままに」
揺杏「仕方ないじゃん、あんなに目をキラキラさせてお願いするんだもん。断れないよ」
由暉子「それは本当にお気の毒さまですね」
揺杏「シャワーだって浴びさせてくれなかったし、あのときは半ばやけっぱちだったと思う」
由暉子「それで、どうなったんですか。その後は」
揺杏「えっとね。すごく嬉しそうに、その」
由暉子「岩館先輩?」
揺杏「わ、私のおまんこのニオイ。五分くらいずっと嗅ぎ回された」
由暉子「…………」
揺杏「彼のあそこ、それまでよりずっと大きくなって。そしたら私も変な気分になってきちゃって」
由暉子「え」
揺杏「え?」
由暉子「それで、そのまま事に及んだわけですか。初めて同士の高校生カップルが」
揺杏「もちろんコンドームは着けたよ? ストッキングはお股の部分破かれちゃったけど」
由暉子「いえ、私が言いたいのはそういうことではなくてですね。岩館先輩」
揺杏「うん」
由暉子「須賀くんのアブノーマルばかりに目がいきますが、聞く限りでは先輩も大概ですよ」
揺杏「うん?」
由暉子「性癖を受け入れるところまではまだ分かりますが、最後は彼の顔に跨って興奮したんですよね」
揺杏「だって、自分の恥ずかしいところのニオイをあんな風に喜んで嗅がれたら。ねえ?」
由暉子「…………」
揺杏「ユキ?」
由暉子「変態」
揺杏「なんで!?」
由暉子「なんでって、結局は最初から最後までノロケ話じゃありませんか。無駄な時間を過ごしました」
揺杏「後輩が冷たい!」
由暉子「近付かないでください。変態が移ります」
揺杏「」
揺杏「」
最終更新:2013年10月14日 14:36