二人とも同じくらい頭がいい設定



「須賀君って円みたいですよね」

京太郎との勉強会の休憩中、和は唐突にそう切り出した。

「よく分からんな…どういうこった?」

いまいち意図がつかめない京太郎が聞き返しながら時間を確認する。

そろそろ下校時間に近いらしく、外からは夕日が射していた。

そろそろ切り上げるのも良いかと考えているところに和の返答があった。

「円の定義は中心からの距離が等しい点を360度全てつなげた図形ですよね?須賀君と私たちにぴったりかなと思って」

和はくすくすと笑う。対し京太郎はため息をつき、

「そんなこっちゃないと思うがな…少なくとも俺は和とは距離を詰めようとしてるぜ?」

そう言って肩をすくめた。

「ふふ、言質は取りましたよ?」

「ん?どういうことー」

言い終わる前に和は身を乗り出し京太郎との距離を詰めた。そしてー

「…ふふ、これも知ってましたか?」

「ー円には、半径がゼロのものもあるんですよ?」

そういたずらっぽく笑う和の頬は少し赤かった。

突然のことに呆気にとられている京太郎に和は再び声をかける。

「私がなぜ距離を詰めたかという問い…答えていただけますか?」

京太郎は無言のまま、再び距離を詰めた。



ー下校時間を知らせる鐘は、まだならない。

カンッ