春「お昼寝をする。私が寝付くまでいっしょにいてほしい」

京太郎「それはいいけど、ちゃんと歯磨きしたか。さっき黒糖かじってただろ」

春「虫歯だらけになっても京太郎は良くしてくれる。問題ない」

京太郎「問題だらけだよ。虫歯になって辛いのは俺じゃなくて春だぞ」

春「私は私の歯を信じてる。大丈夫、きっと頑張り屋さんだから」

京太郎「ああ、もういいや。さっさとお昼寝しちゃいなさい」

春「かもん」

京太郎「結構涼しいけど、タオルケット一枚でいいのか?」

春「何をおっしゃるうさぎさん。そのための京太郎だから問題ない」

京太郎「ああ、そうなの」

春「思った通り温かい。京太郎をお婿さんにもらってよかった」

京太郎「はいはい。旦那さま専用だぞ、安心してお昼寝しろよな」

春「えへへ」

京太郎「…………」

春「…………」

京太郎「春」

春「…………」

京太郎「相変わらず寝つきがいいな。可愛い顔してくれちゃって」

小蒔「本当。小さい頃から寝顔が全然変わってませんね。ふふ」

京太郎「なんでいるの?」

小蒔「おやつの時間かと思いお邪魔したのですが、あてが外れてしまいました」

京太郎「いや、そうじゃなくて」

小蒔「せっかくなので少しだけいただきますね。春ちゃんの黒砂糖」

京太郎「え、袋ごと?」

小蒔「まぐまぐ」

京太郎「…………」

小蒔「ううう、京太郎くん。このへんで濃いお茶が一番怖いです」

京太郎「…………」

小蒔「なんちゃって。えへへ」

京太郎「後でうんと苦いのを出しますよ。お姫さまの寝顔をもう少し楽しんだらね」

小蒔「お姫さまって、春ちゃんのことですか?」

京太郎「うちにお姫さまは一人しかいませんよ。小蒔さん」

小蒔「それは知りませんでした。なんだか羨ましいです、お姫さま」

京太郎「他でもない小蒔さんがそれを言うんですか?」

小蒔「京太郎くんが春ちゃんに思うそれとは違いますから。私のは」

京太郎「そういうものですか」

小蒔「そういうものなんです」

京太郎「…………」

小蒔「…………」

京太郎「はは」

小蒔「ふふふ」

京太郎「小蒔さんとお喋りしてたら、なんだか俺も眠くなってきました」

小蒔「ひどい人ですね、春ちゃんのお婿さんは」

京太郎「やっぱり俺もひと眠りしようかと思います。大したお構いもできませんで失礼」

小蒔「どうぞごゆっくり、おやすみなさい。ふふ」

京太郎「…………」

小蒔「…………」

京太郎「…………」

小蒔「京太郎くん」

京太郎「…………」

小蒔「…………」

京太郎「…………」

小蒔「ちゅ」

京太郎「…………」

小蒔「不倫、しちゃいましたね。えへへ」

京太郎「…………」

小蒔「春ちゃんは京太郎くんのお姫さまかもしれませんけどね?」



小蒔「京太郎くんは、私の王子さまですから」