哩「明日は試合も無かし、次まで日もあるけん、1日自由行動ね」

姫子「はい」

姫子(そう、明日。やっと、やっとこん時になった!)

姫子「♪」

哩「……?」



姫子(前の喋るKちゃんの時に聞いた番号。完全には聞きとれんかったけど、なんとなくで番号入れたら)



京太郎「もしもし?どちら様ですか?」

姫子「あ。え、えっと……Kちゃんですか!?」

京太郎「?まあ、ある意味そうですけど」



姫子(偶然かもしれんけど、繋がった)

姫子(そんで、なんだかんだで仲良ぉなって、明日会うことになっとる)

姫子「……楽しみ♪」

姫子(どこ行こっかな……年上やけん、リードとかせやんかな……ああ、楽しみすぎるね)



姫子「……早すぎたかな」30分前

姫子「いや、待ってる内もデートっちゅうし……デート」

姫子「うわ、今さら恥ずかしくなってきたぁ……」

京太郎「あ、すいません。待たせました?」

姫子「ひゃいっ!」

京太郎「おわっ!」

姫子「あ……京太郎くん」

京太郎「やっぱり待たせましたか?姫子さん」

姫子「や、大丈夫大丈夫……でも、30分前よ?」

京太郎「姫子さんもいるじゃないですか」

姫子「……そうやったね」

京太郎「じゃ、行きましょうか」

姫子「うん」



哩「姫子……まさかデートやったとか……」

煌「……部長、頼まれたんで来ましたけど、これ以上はやめません?すばらくないですよ」

哩「花田……姫子のデートの相手、Kちゃんやけど」

煌「……いや、でも2人の邪魔をするなんて……いやでも…」

哩「お、移動しよったぞ。はよ行かんと」

煌「あ、待って下さい」



姫子「で、ここがパフェがおいしかとよ」

京太郎「へえ、いいお店ですね」

姫子「やろ?じゃ、入ろか」

ガチャ

店員「おめでとうございます!」

姫子「へ?」

京太郎「え?」

店員「お客様でちょうど当店に来店した1000組目のカップルです!なので、カップルメニューを無料で提供させていただきます!」

京太郎「いや、別にカップルって訳じゃ…」

恒子「はい!記念すべきカップルにインタビューでーす!え?お前何やってる?固いこと言うなってー」

姫子「これは、行くしかなかよ」

京太郎「は、はぁ」

姫子(少し驚いたけど、概ね問題無し!むしろありがとう!)

店員「では、お席はこちらになります」

恒子「あ、私もちょっとだけ同席するねー?インタビュー終わったらイチャついていいから」

姫子「い、イチャつくって……」顔真っ赤

恒子「ほほう、良い反応を。これはインタビューも期待できそうだね!」

店員「こちら、カップル用パフェです。ごゆっくりどうぞ」

京太郎「アレ?スプーンがひとつしかないですよ?」

姫子「忘れたんですか?」

恒子「そりゃーカップルだし?ひとつのスプーンで食べさせあおうか!」

京太郎「え!?そ、それはちょっと……」

姫子「……はい、あーん」

京太郎「姫子さん!?」

姫子「ひょっとして、私からとかいややった?」

京太郎「……あーん」

姫子「!……はい」

京太郎「……甘いです」

姫子「じゃ、じゃあ次は……」

恒子「はいはい、イチャつくのは構わないけど、インタビューに答えてね?」

京太郎「あ、はい」

姫子「……後でお願いね?」

恒子「ではまず…」



哩「あーんって……あーんって……」

煌「部長、落ち着いて下さい。カップ持ってる手震えすぎです」

哩「……羨ましか」

煌「……何が目的で尾行してるか分からなくなってきましたよ」



恒子「なるほどねー。ありがとう!じゃ、ゆっくりイチャついてねー!」

姫子「い、イチャつくって……もう!」

京太郎「遠距離で付き合って1年目、とかよく思い付きましたね」

姫子「ん?電話でやけど、出会ってそのくらいやし?嘘っちゅう訳じゃなかよ」

京太郎「なるほど。はい、あーん」

姫子「あ、あーん……ん、おいしか」

京太郎「東京は露天みたいなのが多いですねー」

姫子「賑やかやしね。あ、このネックレスかわいかー」

男「おや、可愛い嬢ちゃん、彼氏とデートかい?」

姫子「そ、そがんこつ……えへへ」

男「羨ましいねー。これ負けとくよ?」

姫子「うーん。でも少し高か……」

京太郎「じゃ、俺が払うんでそれ下さい」

姫子「え!?」

男「お、にいちゃんかっこいいねー」

姫子「そ、そんな悪かよ!それに、私のが年上やし!」

京太郎「年は関係ないですよ。それに、俺が姫子さんにプレゼントしたいから買ったんです。受け取ってもらえませんか?」

姫子「うー……そん言い方はずるかよ……」

京太郎「まぁ、今日の記念ですよ」



哩「なんよあのイケメン……」

煌「そんな記念の日にこんなことしてるなんて……すばらくないですよ」

哩「言うな……」



京太郎「で、その時ですね…」

姫子「本当に?そんなん…」

ポツッ

姫子「うん?」

ポツッポツッ

京太郎「雨ですかね」

姫子「そういやにわか雨があるかもって天気予報で…」

ザーッ

京太郎「にわか雨にしちゃ降りすぎですよ!」

姫子「あそこ!あそこの屋根あっとこまで!」

京太郎「はい!」ギュッ

姫子「へ?ちょ、なんで手を…」

京太郎「走りますよ!」

哩「や、やばっ!見失う!」

煌「こ、これはもう尾行どころじゃないですよ!」

哩「くっ……花田!退くばい!」

煌「了解です!」



京太郎「ふー。ここなら大丈夫ですね」

姫子「……手、握られて……もう」

京太郎「大丈夫で……!」目逸らし

姫子「どしたと?」

京太郎「その……透けてます」

姫子「!!」

姫子(こ、こんな時に限って黒い下着とか!え、えっちに見えんかったよね?)

京太郎(く、黒だった……ばっちり見てしまった……)

姫子(ど、どうしよ……顔見れん……)

京太郎「……あ。晴れて、虹が……」

姫子「あ……きれー」

京太郎「……今日、来てよかったですね」

姫子「……うん、良かったよ」



姫子(結局あのまま解散になった……京太郎くんの上着借りたけん、他の人には見えんかったと思うけど)

姫子(京太郎くんやったら、別に……)

姫子(!!何考えよっと!?別に付き合っとる訳でもなかし……)

美子「あ、おかえり」

姫子「ただいま帰りました」

仁美「うわ、濡れとるね。部長と花田も濡れた帰ってきたけん、風呂行ったよ」

美子「うん。姫子ちゃんもはよ行った方がよかよ」

姫子「そうします」

テレビ『それでは今日のインタビューは、新道寺のダブルエースの1人!鶴田姫子さんです!!』

3人「!?」

恒子『彼氏とデート?いやー羨ましいねー付き合ってどれくらい?』

姫子『えっと……まだ1年目です。私達、遠距離で…』

美子「そういえば、今日出かけたとって……」

仁美「今見てみれば、男物の上着……」

姫子「えーっと……風呂行ってきます!」

美子・仁美「逃げた」

哩「残念ながら」

煌「逃がしません」

姫子「あ……いや、アレは、その……違うんですー!!」

その年の大会では、姫子は彼氏のいない女子高生雀士と打つ時、非常によく狙われたらしい