778 名前:名無しさん@お腹いっぱい。[] 投稿日:2010/04/02(金) 15:36:57 ID:WCrWk+C3O
「ねえ、もう一度聞かせてっす。本当に、私のこと、好き? リンシャンさんよりもおっぱいさんよりも?本当に、本当に好き?」
暗くてはっきりは見えなかったが、どうやらモモは泣いているようだった。
「うん、何度でも言うよ。……俺は、モモが好きだ。咲よりも和よりも、誰よりも一番好きだよ」
「京太郎……っ」
どちらからともなく顔が近づく。そして、初めての口づけ。
唇と唇の表面が触れるだけの、ささやかなキス。
「よかった……私のファーストキス、京太郎にあげられたっす……」
涙を拭いながら、けれどモモは優しい顔で微笑む。
「順番、滅茶苦茶っすどね。押し倒されて、告白されて、ファーストキス……。えへへ、変なの。本当は、京太郎も初めてならよかったっすけどね」
「うっ……」
京太郎のファーストキスは、すでに咲に奪われている。
「ちょっとだけ悔しいっすけど、まあ、それは許してあげるっす。その代わり、浮気は許さないっすからね、わかったっすか?」
「うん、もうモモだけだよ。二度と、見失ったりしないから」
そして、もう一度唇が重なった。
触れ合っだけではなく、今度は口腔内に舌を差しこみ、温かい粘膜を重ね合った。
甘い唾を啜り、啜られる。
形よい歯と歯茎の境目を舌先で舐められたモモが、睫毛をピクピクと震わせている。
京太郎はそんなモモをいつまでも抱き締めていたいと思った。
最終更新:2012年07月15日 00:35