始まりは、京太郎がハギヨシの部屋に遊びに来たことだった

京太郎「いや~きれいな部屋ですね」

ハギヨシ「執事ですからね。屋敷程ではありませんがそれなりにきれいにしてます」

京太郎「さすがですね。アレ?このぬいぐるみはなんですか?手作りっぽいですけど」

ハギヨシ「ああ、それは少々事情がありまして」

京太郎「事情?」

ハギヨシ「お嬢様に趣味のひとつでも持ったらどうだと言われ、軽く作ってみたのですが、非常に好評でして」

京太郎「いいことじゃないですか」

ハギヨシ「ええ。それをネットで公開していたのですが、売ってくれないかという方が出てきました」

京太郎「確かに下手な既製品よりいい出来ですからね」

ハギヨシ「そんなことを続けていたら」パソコン画面を見せる

京太郎「?」覗き込む

ハギーの手作り☆ぬいぐるみショップ

京太郎「……これはまた」

ハギヨシ「智紀様が運営をしてくれ、サイトのデザインなどはお嬢様や衣様の趣味で」

京太郎(この少女趣味はどっちのだ……)

ハギヨシ「そんなわけで最近充実してますね」

京太郎「あ、結構乗り気なんですね」

ハギヨシ「ええ。そういえば、何か新しいものを考えていたのですが京太郎君は何かいいアイディアはないですか?」

京太郎「俺がぬいぐるみをですか?」

ハギヨシ「ええ。男性からの意見もあるかもしれませんし、何よりそろそろ新しいことを試してみたかったのです」

京太郎「そうですね……こう、抱き枕みたいなものとかどうでしょう?」

ハギヨシ「ほう。いいですね」シュババッ

ハギヨシ「こういうものですか」エトペン抱き枕

京太郎「いつの間に、って聞くのは野暮ですよね」

京太郎「後は……今までのぬいぐるみは動物やキャラクターものですよね」

ハギヨシ「ええ。著作権的に危ないミッ○ーなどはありませんが」

京太郎「夢も魔法もないですよね」

京太郎「……注文があれば、写真からできるようにするとかどうでしょうか?」

ハギヨシ「オーダーメイドということですか?」

京太郎「例えば、麻雀で有名な小鍛冶プロの写真があれば、小鍛冶プロのデフォルメされたぬいぐるみみたいな」

ハギヨシ「面白そうですね。実在の人物のぬいぐるみ」シュッ シュババッ シュバババババッ

ハギヨシ「無論、本人の許可が無ければできませんが、やりがいはありそうですね」デフォルメ京太郎ぬいぐるみ

京太郎「あ、俺。俺のぬいぐるみは言いだしっぺですから問題ないですよ。なんなら売っても」

ハギヨシ「それはどうも。抱き枕案は使うとして、こちらはサイトに隠して載せてみましょう」

ハギヨシ「あなたの好きな人のぬいぐるみを作ります、ってね」

京太郎「ははは。いいかもしれませんね」

ハギヨシ「ところで京太郎くん。このぬいぐるみと君をサンプルとして載せてもいいですか?」

京太郎「構いませんよ。俺の写真も必要ですよね」

ハギヨシ「名前と目線は隠しておきましょう。このぬいぐるみはKちゃんとでも名付けて」

京太郎「じゃ、写真ですね。カメラあります?」

ハギヨシ「ええ。ではこの京太郎くんとこのKちゃんぬいぐるみの写真を載せるということで」

ハギヨシ「しかし、ネット上に自分の写真を載せて、京太郎くんは大丈夫なんですか?」

京太郎「ははは。俺なんかがネットで写真公開したって注目される訳ないですよ」

京太郎「なんなら、そのKちゃんぬいぐるみが欲しいって言う人がいたら、新しく作ってもいいですよ」

こうして、『ハギーの手作り☆ぬいぐるみショップ』には新しいぬいぐるみと隠されたサービスが追加された

そして隠されていたサービスは見つけられ

菫「ふふっ、相変わらず可愛いサイト…これは!」

菫「……すいません、いつも利用してる弘世ですが」

Kちゃんぬいぐるみは思わぬ人気を呼び

淡「よーし届いたー!」

淡「おおっ、写真よりイケてるじゃん!!」

人から人へと伝わっていった

穏乃「憧ー遊びに、ってこの人形!」

憧「え?あ!これはそのね、ついっていうか可愛いし、かっこいいし…」

穏乃「……私も欲しいんだけど、どこで売ってるか教えて!」

憧「え?……ああ、いいわよ。このサイトでね」

また、ハギヨシの見事な腕前で個人のオーダーにも完璧に応え

哩「……オプションで鎖と首輪っていけるやろか」

姫子「割高になりますけどかなりの質らしいですよ」

哩「じゃ、いくか」

姫子「あ、もしもし。はい、オプションの鎖は7本でお願いします」

さらなる人気を呼び

尭深「はい。このお茶とのセットを」

尭深「オプションで眼鏡?是非お願いします」

一大ブームを築くことになった

照「はい、この人形は私も持っています」インタビュー中

照「大好きな人形で、いつも抱いていたいくらいですね」ニコッ

その売り上げはとどまるところを知らず

白望「ダル……田舎だからって届くの遅い……」

白望「でも……この人形はダルくない……」

地方でも持っている者がいるほどであり

霞「……私に人形は似合わないかしら」

霞「でも、この人形がかわいすぎるのがいけないのよね。限定和服使用」

龍門渕家に多大な利益をもたらすことになった

智紀「……サーバーが落ちた」

透華「一体何をしたんですの?ネットバンクの口座が桁レベルで増えてるのですけど」

衣「わーい、新しいぬいぐるみー」

なお、モデルとなった彼は、最後までそのことに気付かなかったらしい

京太郎「最近視線を感じるが……気のせいだろ」

余談ではあるが、モデル使用料として、彼の口座には驚くほどの金額が入れられ、

京太郎「ハギヨシさん。え?モデル使用料?」

京太郎「ありがたいですけどそこまで売れたわけじゃ…」

京太郎「……え?」

最初に作られた『Kちゃんぬいぐるみ』は、作られたその日から

咲「京ちゃん何そのぬいぐるみ?」

咲「え?くれるの?ありがとう!」

咲「……うん。嬉しいよ、京ちゃん」

どこかの高校生が毎晩寝る時に抱いているとか

咲「おやすみ、京ちゃん」

Kちゃんぬいぐるみ、大阪にて

大阪、合宿所

浩子「ふぅ、さすがに疲れたわー」

浩子「姫松に三箇牧、そしてうち千里山」

浩子「おばちゃんもなんて合宿組むんや……」

雅枝「ひーろーこー……」

浩子「うわっ!おばちゃ、あ、監督!どないしたんですか?」

雅枝「ちょっとこっち来てや」



洋榎「男のくせにぬいぐるみなんか似合わんやろ!!」

セーラ「俺は女や!!」

絹恵「お姉ちゃん落ちついて」

憩「そうですよーぅ?怒鳴り合うんはアカンですよーぅ?」

竜華「せやでセーラ。ここはゆっくり落ちついてうちが1番やって主張するんやで」

恭子「しれーっととんでもないこと言いよるなそっちの部長」

怜「まー、しゃーないっちゃしゃーないんよ」

浩子「これはなんの騒ぎですか」

怜「あ、フナQ」

絹恵「浩ちゃん」

浩子「絹ちゃん、なんでウチの江口先輩と洋榎ちゃんが言い合ってるん?」

浩子「周りも微妙に煽っとるし」

由子「ちょーっと問題が起きたのよー」

浩子「……Kちゃんぬいぐるの取り合い?」

怜「せや。最初はうちの監督とセーラに泉、姫松、三箇牧の部員何人かが一緒に車で買い出しに行ったんよ」

三箇牧A「で、そこの店先でたまたまウチの部員がKちゃんぬいぐるみを見つけて」

浩子「アレってネット販売限定やないんですか?」

三箇牧B「販売元が龍門渕グループらしくて、その関係の店だったから試験的な特別販売、やってさ」

漫「で、残ってたぬいぐるみ4つをとりあえず予算の余りがあったうちで立て替える形で買ったんですよ」

泉「そして帰ってきたら3校でどう4つを分けるかでああなりまして」

由子「主に洋榎と江口セーラが言い合って、荒川憩がちょいちょい狙ってるってとこなのよー」

雅枝「本来ならほっときたいんやけどな」

セーラ「うちの車で行ったんやからうちが2つや!」

洋榎「立て替えたんはうちの学校やで?うちが2つに決まっとるやろ!」

憩「まーまー落ちついて。そもそも見つけたんはうちの学校ですよーぉ?」

雅枝「あー言ってるし、3人中2人が関係者やからな。どうしたもんか」

怜「ちなみに各校2人ずつ持ってないらしいからどこも引けんらしいわー」

浩子「そういえば江口先輩と清水谷先輩持ってないゆうてましたね」

由子「うちは洋榎と絹ちゃんなのよー」

三箇牧A「うちは憩ちゃんともうひとりやね」

浩子「平行線ですやん。どうしようもないですよ」

洋榎「大体なー、女やけどその格好はおかしいやろ!」

セーラ「格好は関係無いわ!」

洋榎「そんなんで夜中ぬいぐるみ抱いたりするんか?話しかけたりするんか?」

セーラ「な、なんで知っとるんや!!」

洋榎「え?」

竜華「え?」

憩「あら」

泉「先輩……結構乙女やったんですね」

恭子「男装してる割には……」

セーラ「……あ」

洋榎「…………」

セーラ「…………」

洋榎「なんか、すまん」ペコッ

セーラ「謝んな!!」顔真っ赤

セーラ「ああそうや。俺だってそういうことしたいんや!」

洋榎「本気で悪かったとは思ってるけど譲れんわ!」

洋榎「もしたった1個しか取れんかったらなあ、ネットで画像見ながらため息ついてる絹が悲しむんや!」

絹恵「お姉ちゃん!?なんで私のこと言うん!?」

恭子「……でもこないだ、代行がいくつも持ってるからって主将は拝み倒しながら譲ってくれって頼んでましたよね」

洋榎「な!?」

恭子「結局代行は言うだけ言って譲りませんでしたけど、その時本気で落ち込んでたり…」

洋榎「恭子ー!どっちの味方や!!」

セーラ「はっはっは。なんやお前もそういうとこあんねんな」

洋榎「やかましい!!」

憩「まーまー。2人ともそんな怒鳴らんで…」

洋榎「引っこんでろ2年生!」

憩「……うちも引けないんですよーぅ?」

三箇牧A「そういや憩ちゃん、部室で注文した時、人数分足りなくてじゃんけんで決めたけど、負けてマジ泣きやったもんね」

三箇牧B「インハイより落ち込んでたよね」

憩「そ、それはですね」

泉「……ああいう面もあるんですね」

漫「全国2位の以外な一面、やね」

憩「うう……」

洋榎「こうなったら麻雀で決めよか」

セーラ「構わんけど、3人でか?」

洋榎「4人のがいいやろ。というわけで絹、入り」

絹恵「私!?」

セーラ「そらアカンやろ!竜華ー!やるでー!!」

竜華「まかしときー!」

洋榎「そっちも同じことしてるやん!」

憩「うちに勝てる思ってるんですーぅ?」ゴッ

郁乃「ちょっと待ったー!」

セーラ「うおっ!?」

洋榎「代行!?」

郁乃「やったら中立の4人目がおるで~」

恭子「いきなり出てきて……誰ですか?」

郁乃「ふっふっふ~。入ってきて~」

良子「ハロー」

怜「うお、戒能プロ!?」

由子「そういえばインハイの時も代行が呼んでたのよー」

良子「Kちゃんぬいぐるみ争奪戦と聞きまして」

三箇牧A「このプロ、ノリノリである」

郁乃「あ、良子ちゃんが1人浮きしたら全部良子ちゃんのやで~」

6人「……は?」

良子「ノーウェイノーウェイ……本気で行きますよ?」ゴッ

洋榎「……やってやるわー!!」

セーラ「おお!やるでー!!」

憩「……本気です」



浩子「……なんか収まったやん」

雅枝「うーん。アレも赤阪さんの腕、なんやろか?」

恭子「絶対楽しんでるだけですよ」

怜「しかしアレやね。ここまで白熱した取り合いになって、そして半分以上が持ってるKちゃんぬいぐるみ」

泉「なんもかんもKちゃんのせいやー、ですか?」

怜「……泉がウチのセリフ取ったー」

恭子「うちのマジック貸したろか?」

怜「額にKちゃんって書こ」

泉「なんか酷い!?」


この取り合いは、各校1つずつ、戒能プロが1つという結果に落ちついた
この1つをめぐった各校の争いがあったとか無かったとか

後日

浩子「……ん?」

『Kちゃんぬいぐるみ、大阪特別仕様発売決定!!』

新たな争奪戦があったとか

Kちゃんぬいぐるみ、東京にて

白糸台、部室

淡「ねー、Kちゃんぬいぐるみって知ってる?」

菫「なんだいきなり」

誠子「知ってるも何も、流行ってるじゃんアレ」

淡「ふっふっふ。実は!私はブームが始まる前から持っていたのだ!」

淡「こう、Kちゃんが大々的になる前の、隠しから普通に表示された時に買ったんだよー!」

菫(私は隠しサービスの時から知っていたが……)

淡「最近じゃあんまり手に入りにくいし?教えてあげようかなーって」

尭深「……淡ちゃん。私、持ってるよ?」

淡「え?」

誠子「あ、私も持ってるぞ?」

淡「そ、そんな……チラッ」

菫「……自分で言うな。後、なんで私を見る」

淡「菫先輩は持ってないの?」

菫「……別にいいだろ」

淡「持ってるね」

尭深「持ってる」

誠子「確実だな」

菫「……シャープシュート(物理)」シュッ

誠子「なんで私!?」ドスッ

淡「なーんだ。みんな持ってたのかー」

淡「あ、テルーは」

菫「ああ、あいつは持ってるぞ?」

尭深「この間のインタビューで抱いてましたよね?」

誠子「アレね。確か通常バージョンじゃなかったよな?」

淡「え?なにそれ?」

誠子「知らないのか?サンプルの通常バージョンに加えて、オーダー次第でオプション付けたり服買えたりできるんだぞ?」

淡「なにそれ!」

尭深「私のはお茶とのセットで眼鏡付き」

誠子「私のは釣り人姿だ。オプションの釣り竿のクオリティがすごいぞ」

淡「ずるい!」

菫「……淡、考えてみろ。お前のは初期のオリジナルだろう?スタンダードでいいんじゃないか?」

淡「……それもそうだね!」

菫・尭深・誠子(ちょろい)

淡「あ、菫のは…」

ガチャ

照「ごめん、遅れた」

淡「あ、テルー!」

菫「お、来たか」

誠子「お疲れ様です」

尭深「お茶いれますね」

照「うん、ありがとう」

淡「ね、テルーも持ってるよね?」

照「何を?」

淡「Kちゃんぬいぐるみ!」

照「京ちゃ、Kちゃんね」

淡「?うん、そうだよー」

誠子「ちょうどその話をしてたんです」

尭深「先輩のは、服が制服じゃなくて私服ですよね?」

照「あ、ああ。そうだね」

淡「ねえ、なんで?」

照「……なんとなくかな」

淡「ふーん?」

照(本当は持ってる写真にあった京ちゃんの私服だけど)

菫「そんなことより、明日の臨海女子との練習試合だが」

淡「あ!菫先輩のはどんなの?」

菫「……だからいいだろ。それより明日の」

照「知ってる」

菫「おい!」

淡「どんなの?」

照「……王子様」

淡「え?」

照「弓を持った、王子様」

淡「…………」

尭深「…………」

誠子「……あー……」

菫「シャープシュート!!(物理)」シュッ!!

誠子「だからなんで私!?」ドスッ!!

照「うん。かっこいいよね王子様」

菫「黙れ」

淡「白馬はある?」

菫「うるさい」

尭深「お姫様もいるんじゃない?」

菫「やめろ」

誠子「弘世先輩自身がお姫様になったぬいぐるみとか?」

菫「…………」ギリギリギリ

誠子「え?そんなわけ…」ドスッ!ドスッ!ドスッ!!

菫「……では、明日の臨海女子との練習試合の話だ」顔真っ赤

照(悪いことしたかな)

照(でも、それだけ京ちゃんがかっこいいってことだよね)

臨海女子

智葉「で、明日は白糸台との練習試合だ。各自、本番のようにやれよ」

ネリー「ねーサトハー」

智葉「なんだ」

ネリー「このKちゃん、ネリーと同じ服で頼めるかなー」

智葉「……さすがに可哀想だからやめてやれ」

ネリー「えー?ハオは中国っぽい服って言っただけでかっこいいカンフーの服だったのにー」

ハオ「ふふん。日本人には中国っぽいだけで伝わるのです」

ダヴァン「私はオプションにラーメンデス」

ダヴァン「この日本の細かい技術はスバラシイデス」

智葉「ほんとそれ、無駄に凝ってるよな」

ネリー「明華は?」

明華「フランスとだけ言ったらナポレオンの格好でした」

智葉「それはまた……」

ネリー「あー……」

ダヴァン「oh……」

ハオ「…………」

明華「いいですよね?」ニコッ

4人(気に入ってる!?)

ネリー「じゃーサトハはー?」

智葉「別に普通の格好だ」

ダヴァン「あ。持ってはいるんデスネ」

ネリー「えーつまんなーい」

智葉「お前らが変え過ぎてるだけだ」

智葉「全く。明日は白糸台がこっちに来るんだから、持って帰るかしまっとけよ?」

ネリー「はーい」

ダヴァン「ネリーは持ってないデショ」

翌日、Kちゃんナポレオン仕様が白糸台麻雀部に発見されるのは

淡「やっぱずるい!」

菫「……これもいいな」

照「……え?」

また別の話

Kちゃんぬいぐるみ、奈良にて

阿知賀、部室

穏乃「~♪」

憧「どしたのシズ。やけにご機嫌じゃない」

玄「鼻歌まで歌って、いいことでもあったの?」

穏乃「実は、今日ついに届くんだ!」

灼「何が?」

穏乃「Kちゃんぬいぐるみ!」

憧「ああ、あの時の」

宥「あの時?」

憧「Kちゃんぬいぐるみ、あたしも持ってんの」

憧「それをこないだシズがうちに来た時に見て、欲しいって言ったのよ」

玄「なるほどなのです」

灼「最近人気だよね」

穏乃「いや~、注文した時はタイミング悪く在庫無くって、やっと届くんですよ!」

穏乃「それが楽しみで!」

晴絵「なんだ。シズにもそういう女の子らしいとこあったんだな」

穏乃「赤土先生酷い!」

憧「普段ジャージだからでしょ」

灼「私もそう思う…」

玄「しずちゃんは昔からジャージだからね~」

宥「あったかそうじゃない……」

穏乃「う~、なんかみんな酷い」

憧「まあまあ。それで、頼んだぬいぐるみはどんなやつ?」

穏乃「もちろんジャージ!」

灼「ぬいぐるみまでジャージって……」

玄「しずちゃんらしいね」

穏乃「憧みたいな普通のもいいかと思ったけど、やっぱこれかな~って思ってさ」

憧「全く。シズらしいっちゃシズらしいけどね」

玄「憧ちゃんのも普通のやつなんだ?」

憧「そうだけど、"も"ってことは玄も?」

玄「うん、持ってるよ。そして私もスタンダードなやつ」

玄「やっぱりスタンダードなのが一番でしょ」

宥「……玄ちゃん、嘘はいけないよ?」

灼「玄が嘘?」

玄「お、お姉ちゃん!?」

晴絵「ほう、珍しいな。玄はそういうこと言わないと思ってたんだが」

宥「初めはドラゴンがいいって言って、困らせてたよね?」

玄「な、なんで知ってるの!?」

宥「電話の声が聞こえてて」

穏乃「ドラゴン……」

憧「まー、玄らしいわねー」

灼「玄……」

晴絵「そりゃー困るわー」

宥「最後はドラゴンの着ぐるみになったけど、あんまり無理言っちゃ、駄目だよ?」

玄「ううう……」

玄「お、お姉ちゃんだって!」

宥「わ、私?」

玄「あったかい格好って言って注文して!」

玄「あったかくない、ってクレーム付けてたのを知ってるよ!」

宥「だ、だって実際あったかくなかったし……」

晴絵「宥基準じゃなー」

灼「服の枚数の指定までしないと」

憧「でもドラゴンよりマシじゃない?」

穏乃「ど、どうだろう?」

玄「結局また送ってもらったじゃない!」

宥「つ、追加でお金も払ったよ~」

宥「ミニこたつまで付いてたし」

憧「なにそれすごい」

灼「細かいオプションのクオリティがすごいってのも評判だよね」

晴絵「それでもこたつとはすごいな。どんな人が作ってるんだ」

穏乃「灼さんも持ってるんですか?」

灼「わ、私?」

憧「ま、この流れじゃ聞くよね」

灼「ま、持ってるけど」

穏乃「どんなのですか?」

灼「ふ、普通のを…」

晴絵「灼まで嘘はいけないな~」

灼「は、ハルちゃん」

晴絵「灼にぬいぐるみが届いた時、嬉しかったらしくて写メ送ってきてな?」

憧「へえ。見せて見せて」

灼「ま。待ってほし…」

玄「ここまできて1人だけ秘密は駄目なのです」

宥「あったかくないよ?」

灼「うっ……」

晴絵「ほれ、これだ」

穏乃「どれどれ」

猫耳&猫尻尾&肉球のKちゃん

4人「かわいい!!」

灼「うう、恥ずかし……」

穏乃「灼さんこれすっごく可愛いじゃないですか!」

憧「くっ、やられたわ。これはやられた」

玄「灼ちゃん、いいなー」

宥「あったかそう……」

晴絵「はっはっは。好評で良かったな」

晴絵「さて、今日はこれくらいにしておこうか」

穏乃「はーい。さ~て、早く帰って受け取らなきゃな~」


晩成

やえ「……初瀬よ」

初瀬「なんですか小走先輩」

やえ「お前もKちゃんぬいぐるみを持っているのか?」

初瀬「……持ってますよ。流行ってますし」

やえ「ふっ、流行っているから、などニワカ丸出しの言い方だな」

初瀬「小走先輩……」

やえ「いいか?王者とは、このような流行りに惑わされぬものだ」

初瀬「……自分1人運悪く買えなかったからって強がるのはやめませんか?」

やえ「……ニワカは相手にならんよ」涙目

Kちゃんぬいぐるみ、岩手、宮守にて

宮守、部室

シロ「ダル……」

塞「これがKちゃんぬいぐるみ」

豊音「ちょーかわいいよー」

胡桃「結構かっこいいよね」

エイスリン「カワイイ!デモカッコイイ!!」

シロ「返して……」

豊音「えー?うちじゃシロしか持ってないんだよー?」

胡桃「手に入りづらいし」

塞「もう少し貸しててよ」

エイスリン「ハイ!」頭下げる絵

シロ「……ま、いいか」

シロ(帰ったら私だけだし)

胡桃「シロ、これ抱いて充電させて」

シロ「ダル……」

豊音「自分のも欲しいなー」

塞「この辺りでも買えるっちゃ買えるけど最近はずっと売り切れらしいしね」

胡桃「流行りだしてから話聞いたから遅かったのがね」

エイスリン「ン!」Kちゃんぬいぐるみの絵

豊音「わ、エイスリンさんすごいよー」

胡桃「エイちゃんそれすごく良いよ!」

塞「うんうん。私達はしばらく絵で我慢だね」

シロ「……しばらく麻雀部に置いとく」

エイスリン「ホント!」

胡桃「ありがとうシロ!」

豊音「ちょーうれしいよー!」

塞「みんなシロに感謝だね」

シロ「……別に」プイッ

シロ(Kちゃんぬいぐるみもいいけど、1人よりみんなで楽しんだ方がいいし)

Kちゃんぬいぐるみ、九州にて

新道寺、部室

姫子「部長、これは譲れなかです」

哩「私も譲れん」

姫子「……」

哩「……」

ガチャ

煌「お疲れ様です。ってなんですかこのすばらくない雰囲気」

美子「お疲れー。どがんしたと?」

仁美「ん、2人が喧嘩?珍しかね」

姫子「お疲れ様です。喧嘩、じゃなかです」

哩「そうやね。ちょっとした話し合いたい」

仁美(それから喧嘩に発展しそうなんやって)

美子「じゃ、なんの話ね?」

哩「Kちゃんぬいぐるみっち知っとっか?」

仁美「最近流行っとるやつ?」

煌「私持ってますよ?この間姫子が部長と2人で1つ買ったって教室で言ってましたけど」

姫子「花田、私達が話し合いよる原因はそれ」

美子「Kちゃんぬいぐるみが?」

煌「2人で1つだから取り合いになった、というのは」

仁美「こん2人でそれは無かね」

姫子「……部長が」

煌「部長が?」

姫子「せっかくオプションの鎖と首輪も買ったのに、縛るより縛られる方がいいって言うから!」

美子「……はい?」

哩「やっぱり他人に使うよか自分に使った方がよかと!それにKちゃん縛るなとは言っとらん!」

仁美「……あー」

姫子「一緒に縛るの楽しみにしてたんですよ!?」

哩「それ最初に言っとらんやろが!!」

姫子「部長が悪かですよね!?」

哩「私は悪なかよね!?」

3人(……正直どうでもよか(いいです))

煌「ここで言い合うのはすばらくないですよ?」

哩「それは分かっとる」

煌「それに、おふたりも喧嘩するのは嫌でしょう?」

姫子「そーやけど」

美子「なんか折中案ば考えるとか?」

哩「……そんなとこやね」

姫子「不満は残りますが、分かりました」

仁美「折中案……1日ごとにお互いの意見を聞くとか?」

哩「……現状そげんするしかなかかな」

姫子「うーん。折中案にするにしてももうちょい考えたかですね」

美子「もうひとつKちゃん買うんは?」

哩「姫子が両方縛りたがるだけやね」

姫子「う、その通りです」

煌「……思い付きましたよ」

哩「ほう、どげんかと?」

煌「まず、もう1体ぬいぐるみを買う」

姫子「それさっき先輩が言ったやつ」

煌「買うのはKちゃんじゃないですよ?」

哩「は?」

煌「部長のぬいぐるみです!」

美子「あっ」

仁美「なるほど」

姫子「そ、そがんことできっと?」

煌「Kちゃんはもともとただのサンプル。本来は『好きな人のぬいぐるみ』が買えるというサービスです」

煌「で、姫子は部長のぬいぐるみを縛ればいい。部長もご自分のぬいぐるみは嫌じゃないでしょう?」

姫子「花田……」

哩「花田……お前はやる奴だと思っとった」

美子(普通は嫌やけどね)

仁美(まー部長やし?)

煌「これで問題解決です」

煌(しかし、縛る縛らないに慣れるってどーなんでしょうね)

姫子「帰ったら早速頼みましょうね!」

哩「ああ。それまでは、さっきの1日ずつでよか?」

姫子「はい!!」

3人(ま、いいか)

新道寺のエース2人は、今日も仲良くやっている

姫子「ところで部長のぬいぐるみ来たらKちゃんはどうします?」

哩「じゃ、私のぬいぐるみがKちゃんに縛られてるっぽくしてみよか」

永水

小蒔「うーん……」

霞「……」ニコニコ

小蒔「ううーん……」

初美「えへへー」

小蒔「むむむ……」

春「……♪」ポリポリ

小蒔「…………」

巴「ふふっ」

小蒔「……みんな酷いです!!」

霞「あら?どうしたの?」

初美「別に何もしてないですよー?」

春「……ただみんな」ポリポリ

巴「Kちゃんぬいぐるみ持ってるだけですよ?」

小蒔「私だけ持ってないの、知ってるじゃないですか!?」

霞「そうだったかしら?」棒読み

初美「さー」棒読み

小蒔「酷いですー!!」

春「……ずっとKちゃん買うの迷ってる姫様が悪い」ポリポリ

巴「さすがにその通りとしか」

小蒔「ぐすん」

霞「それにしても、どうしてそこまで迷っているの」

初美「そうですよー?」

小蒔「だってみんなのがどれも良くって迷うんですよ」

巴「みんな違いますからねー」通常Kちゃん

春「……個性」浴衣Kちゃん

初美「ですよー」水着Kちゃん

霞「私のは手に入るか分からないわよ?」限定和服仕様Kちゃん

小蒔「うう、いっそ何か自分だけのものも考えているんですけど」

霞「思い付かないと」

小蒔「はい……」

初美「姫様が好きなようにすればいいですよー?」

春「……それが難しい」ポリポリ

巴「姫様の好きなものから持ってくるとかどうですか?」

小蒔「好きなものですか……みんなとかですね」

4人(姫様……)ジーン

小蒔「うーん、巫女服でしょうか……」

霞「さすがにKちゃんは男の子だから巫女服はやめた方がいいわね」

巴(なんか似合いそうだけど)

初美「いっそ神様って注文したらどうですかー?」

春「……キリストとかになったらどうするの?」ポリポリ

初美「……人にしましょー」

小蒔「うーん」

巴「姫様。あんまり真面目に考えず、直感とかで決めたらどうですか?」

小蒔「直感ですか?」

巴「はい。こういうことぐらい、気楽にいきましょう?」

霞「そうね。あんまり小蒔ちゃんを悩ませるのもね」

初美「ですー」

春「……」ポリポリ

小蒔「じゃあ、私は」

数日後

小蒔「届きました!」

霞「良かったわね」

小蒔「はい!」

初美「でも、なんで宮司の格好にしたんですかー?」

小蒔「私が巫女だからです!」

霞「?」

小蒔「その、こういう男の人と会ってみたいなって思って」

初美「え」

小蒔「あ、巴ちゃんと春ちゃんにも見せてきますね!」

霞「……初美ちゃん」

初美「……なんですかー?」

霞「なんか、すごいフラグっぽいものが立った気がするのだけど」

初美「お祓いでなんとかなりますかねー」

Kちゃんぬいぐるみ、長野にて

京太郎も合同合宿に参加しました
全国大会前くらいの時間です

Kちゃんぬいぐるみが全国で流行り始めたその時長野では

風越

美穂子「……ネット麻雀って難しいわ」

池田「ははは」

美穂子「画面が真っ暗のままなんて……どう打てばいいのかしら」

池田(キャプテン……やっぱりパソコンは無理だし。そもそもそれまだ起動してないし)

未春「キャプテン、私がやりますから卓にどうぞ」

美穂子「そう?じゃ、頼んだわね」

池田「みはるんナイスだし」

未春「さすがにね……さてネット麻雀はっと。アレ?なんだこのサイト?」

池田「ん?……なんだこの少女趣味」

未春「あはは。何々、最近女子高生雀士に人気の商品?」

池田「どれどれ」

未春「ぬいぐるみ?ってこれ……」

池田「見たことあるっていうか……」

美穂子「2人ともどうかした……の……」


鶴賀

桃子「部室到着っす、って一番乗りっすか」

桃子「待ってる間にネットでもっと」

桃子「何かないっすかね~」

桃子「お?女子高生雀士に人気の商品?」

桃子「……え?」

ゆみ「ん?モモだけか?」

桃子「せ、先輩!これ見てほしいっす!」

ゆみ「なんだ?とりあえず見るから落ちつ……なんだこれは?」

龍門渕

ハギヨシ「~♪」

純「なあ、最近ハギヨシ機嫌良くないか?」

一「最近趣味が見つかったらしいよ?まあいいことじゃない?」

純「ふーん。趣味ねえ」

透華「ハギヨシはいますか?」

ハギヨシ「ここに」

透華「ちょっと細かい注文が入ったと智紀が」

ハギヨシ「はっ」シュタッ

純「透華、注文ってなんだ?」

透華「ああ、ハギヨシの趣味のことですわ」

一「趣味で注文?なにそれ?」

透華「ああ、2人は知りませんでしたわね。なら、見た方が早いですわ」

透華「これです」

純「……は?」

一「……これってたしか清澄の」


和自宅

和「ふう、今日はこんなものですか」

和「あら?このサイトはなんでしょうか?」

和「……アリですね」

和「……え!?須賀君!?」


久自宅

久「あら、ゆみじゃないどうしたの?」電話中

久「は?今から言うサイトを見ろ?」

久「……意外と少女趣味なの?」

久「……え?何これ?」

久「は?私は知らないわよ!?いや、これはほんとに知らなかったから!!」

清澄

久「集まってるわね?」

和「須賀君がまだです」

咲「あ、なんか用事で遅れるって言ってましたよ」

久「そっか……こういうときに限って」

まこ「なんじゃ?京太郎に用でもあったか?」

久「ある、といえばあるわ。聞きたいことが」

和「部長も?」

優希「おや、和ちゃんが京太郎に用なんて珍しいじぇ」

和「ええ、ちょっと聞かないといけないことがありまして」

久「ひょっとして、和もあのサイトを?」

和「!まさか部長が!?」

久「私は昨日知ったからね?」

まこ「一体何のことじゃ?」

京太郎「うーっす、遅れましたー」

久・和「須賀くん!!」

京太郎「うおっ!部長に和?」

久・和「Kちゃんぬいぐるみって何!?」

優希・まこ「?」

咲「……え?」



和「このサイトです」

まこ「また少女趣味なとこじゃの」

久「和、そこよ」

和「はい」カチッ

優希「!?きょ、京太郎のぬいぐるみ!?」

まこ「こりゃあ一体……」

咲「…………」

京太郎「あー、これですか」

久「ええ、これはいったい何なのか、教えてもらうわよ?」

京太郎「これはですね…」

説明後

京太郎「…というわけでして、ここまで人気になってるのは俺も初めて知りました」

優希「京太郎のぬいぐるみ……」

まこ「なんとまあ面倒なことになっとるのぅ」

久「昨日ゆみから電話で聞いて知ったけど、これはね」

京太郎「一応許可は出してますし、目線は隠してありますし」

和「こんなの分かる人にはすぐわかりますよ?」

京太郎「ひょっとしてこれが原因で大会に出られなかったり?」

久「それは無いと思うけど……別に悪いことしたわけじゃないし、怒ったりはしないけど、不特定多数の人に知られるのだから気をつけておきなさいよ?」

京太郎「はい……でもなんでこんな人気に」

咲「だって、結構いいもん」

優希「咲ちゃん?」

咲「作りは細かいのにしっかりしてるし、かわいくてかっこいいし、人気でるよ。ふん」プイ

まこ「咲、持っとるんか?」

咲「京ちゃん自身から貰いました」

京太郎「そういえば第一号を貰ったんで咲にやったな」

咲「……私だけの京ちゃんだったのに」

和「咲さん?」

咲「京ちゃんなんか知らないもん」プイ

久「自分だけだと思ったらみんな持ってるから拗ねたってとこね」

まこ「全国の女子高生雀士に人気の商品、ときたからな」

京太郎「俺なんかのぬいぐるみがなんで?」

まこ「この男は……」

優希「なーなー。これ、どうやって注文するんだじょ?」

咲「!?」

和「優希、これはですね。あら、売り切れですね」

久「本当に人気なのね。昨日注文した時はあったのに」

和「部長も?」

まこ「……"も"?」

和「……あ」

久「……好奇心よ好奇心!お試しってやつ?」

和「そ、そうですよ!」

優希「好奇心なら譲ってほしいじぇ」

久「駄目よ!」

和「駄目です!」

咲「部長も和ちゃんも……」

京太郎「なんなんだ?」

まこ「お前さんは……鈍いの」

優希「……私も欲しいじぇ」


そして全国大会へ

おまけ
届いた人達

池田「おお~見事だし!」

未春「すごい出来がいいね!」

美穂子「これを上埜さんで頼めば…」


桃子「届いたっすよ~ステルス仕様!」

ゆみ「なんだそれは……」

桃子「私と一緒に消えることができるっす」スゥ~

ゆみ「ぬいぐるみも消えた!?」

桃子「先輩のは、和服?」

ゆみ「こう、凛々しい感じが良かったからな」


純「しっかしこれまた上手くできてるな」

透華「ハギヨシですわよ?これくらい当然ですわ」

一「なんか、ボクも欲しいかな……」

ハギヨシ「こちら、マジシャン仕様となっております」シュバッ

ハギヨシ「それと皆さん用に執事仕様をご用意しましたので」シュババッ

一「い、いつのまに……あ、でもこれいいね」

純「お、おう。俺に似合わないが……いいな」

透華「パーフェクトですわハギヨシ」

ハギヨシ「光栄の極み」


和「……普段は私の胸ばかり見てますよね」

和「……えいっ」ぬいぐるみにでこぴん

和「……ふふふっ。胸以外も、ちゃんと見てくださいね?」


久「ごめんね、雑用ばっかりまかせて」

久「指導もちゃんとしてあげられないし、酷い先輩よね」

久「……大会が終わったら、必ず指導してあげるわ」ぬいぐるみ抱きしめ

久「……おやすみ」

おまけその2


はやり「…………」

健夜「…………」カチッ

『Kちゃんぬいぐるみが今大人気!』
『個人サイトの手作り品?高クオリティ』
『Kちゃんぬいぐるみ大阪限定仕様発売決定!』

健夜「ネットでもすごい評判だね、Kちゃんぬいぐるみ」

はやり「…………」

健夜「うん、一体一体が手作りだって」

はやり「…………」

健夜「だからさ……諦めない?コレ」

『牌のお姉さん☆はやりんぬいぐるみ 好評発売中!』

はやり「……売れるもん」

健夜「パクリ扱いされてるけど……」

はやり「……今だけだもん」

健夜「でもさ、この在庫の山はちょっと……」

はやりんぬいぐるみ入り段ボール×10

はやり「……なんで!なんでただの高校生のぬいぐるみが売れて私のが売れないの!!」

はやり「おまけにパクリ扱いって、私のはKちゃんの前に発売予告してたわー!!」

健夜「お、落ち着いて」

はやり「こんなのがさ!」Kちゃんぬいぐるみ取りだす

健夜「あ、持ってるんだ」

はやり「なんで!!」叩きつけ……ない

健夜「……どしたの?」

はやり「……かわいい」

健夜「はい?」

はやり「……可愛いし、かっこいい。だから八つ当たりできない」

はやり「ちくしょー!!!」




名前:
コメント: