高鴨穏乃は山が好きだ。
暇さえあれば山に登っているし、気分転換に向かうのも大抵、山である。
それは本格的に麻雀を始めた頃でも変わっていない。
幾らか頻度こそ下がったものの、穏乃にとっては山は変わらず心安らぐ場所だったのである。

穏乃「んん~っ!」

そんな場所で穏乃はそっと背伸びをする。
時刻は朝の六時過ぎ。
日は登っているものの、まだ起きている人はそれほど多くない時刻だ。
しかし、赤土晴絵の扱きにも慣れ、元気が有り余る穏乃にとって、それはもう十二分に活動時間である。
早寝早起き美味しいご飯。
それが阿知賀の元気娘、高鴨穏乃の健康の秘訣だった。

穏乃「…良い景色」

そう言って穏乃が目を向けるのは眼下の光景だ。
朝の日差しを浴びて朝露がきらめく木々。
穏乃の好きな山の中でも頂上からでしか見えないその光景は彼女にとって宝物の一つだ。
これを見る為ならば、早起きも苦ではないと思えるようなキラキラと眩しい世界。
けれど、今の穏乃にはそれ以上に大事なものがあった。

京太郎「おーい…シズ~!」
穏乃「あ~…」

そんな『宝物』があげる声に穏乃は気まずい声を漏らした。
早く景色が見たくてついつい駈け出してしまったものの、今の穏乃は一人ではない。
その後ろに幼馴染であり…そして、つい最近、その一線を超えた大事な人がいるのだから。


京太郎「あぁ…やっぱここに居たのか」

そう言って、穏乃の後ろから現れたのは金髪の少年だった。
年の頃は中高生、青年への過渡期であり、日々成長を繰り返す年頃だろう。
有り余る元気をその小さな身体へと閉じ込める穏乃よりも二回り大きいその身体は力強く登山道を踏みしめながら、穏乃の隣に立った。

穏乃「あ、あははは~…京ちゃん、ごめんね?」
京太郎「許さん」
穏乃「うひゃぅ!」

短いその言葉と共に、少年 ―― 須賀京太郎は穏乃の頬に手を伸ばした。
そのままムニムニと左右に引っ張るその感触に京太郎が微かにその頬を緩ませる。
そんな京太郎の顔が穏乃は大好きだ。
まるで人懐っこい犬が見せる微笑みのようなそれは見ている穏乃も嬉しくなってしまうのだから。

穏乃「い~ひゃ~い~」
京太郎「うるせぇ。毎回毎回、人のこと置いていきやがって。反省しろっての」

それでも痛いと訴えるのはそう言った京太郎のやり取りも穏乃は好きだからだろう。
じゃれあうようなそれはまさに長年、一緒にいる幼馴染が故だ。
お互いの距離感を分かっているが故に心地良く、そして気安いそれに穏乃は内心、安堵を覚える。

穏乃「(最初は…おっかなびっくりだったもんね…)」

もう一人の幼馴染である憧も疎遠になり、和も転校していなくなった阿知賀。
そこで穏乃の傍に変わらずに居てくれたのは京太郎だけだった。
そんな彼と急速に距離を縮め、恋に堕ちたのはある種、当然の事なのだろう。
しかし、お世辞にも恋愛上手と言えない穏乃と、気の多い京太郎の恋は遅々として進まなかったのである。

京太郎「何だ?いきなり遠い目してさ」
穏乃「ぅ~…」

そんな穏乃の感情を読み取ったのだろう。
京太郎はパッと手を離して、穏乃の顔を覗き込む。
その顔立ちはどことなく中性的でありながらも、男らしさを感じさせるものだった。
少年から青年への過渡期だからこそ見せるアンバランスさ。
それに引き込まれるように感じるのは穏乃がそれだけ京太郎の事を好いているからなのだろう。

穏乃「…京ちゃんは優しすぎ」
京太郎「頬を摘まれて優しいとかお前…」
穏乃「ち、違うよ!そういう意味じゃないもん!」

そう言いながら、穏乃が脳裏に浮かべるのは決して少なくなかった恋の障害の事だ。
お調子者で口も上手く、人の輪に入るのも得意な京太郎。
彼は穏乃と同じくクラスの人気者の一人であり、中心人物だった。
そんな彼が突如として共学へと切り替えた阿知賀に入学するのだから、人気が出ないはずがない。
京太郎本人はまったく気づいていなかったが、穏乃はかなりやきもきしていたのである。

穏乃「(麻雀部に引き込んでよかった…)」

勿論、麻雀を本格的に始めたのは、また和と遊びたかったが故だ。
しかし、その麻雀部に京太郎を誘ったのは不安だったからである。
もし、自分が部活動をやっている間に京太郎を誰かに取られてしまったらどうしようかと思って気が気ではなかったからだ。
山の女は意外と嫉妬深い生き物なのである。

穏乃「(その分…雑用ばっかりになっちゃってるのは申し訳ないけど…)」

しかし、黒一点という過ごし辛い環境の中、京太郎はそれを一手に引き受けてくれている。
穏乃のワガママを受け止め、自分に出来る事を進んでやってくれているのだ。
それを申し訳なく思う反面、嬉しいのは穏乃自身もどうかと思う。
しかし、それでも…恋人が自分の為に頑張ってくれていると思うと胸踊らせてしまうのが恋する乙女なのだ。

京太郎「どうしたよ?」
穏乃「ん…京ちゃんはやっぱりイイ男だなぁって思って」
京太郎「なんだよ、惚れ直したのか?」
穏乃「そりゃあ…何時でも…ね」

そう言って穏乃はそっと横に立つ京太郎に頭を預ける。
ほんの少し重心を寄せるようなそれは京太郎に心地よい重さを与えた。
この元気そうに見えて意外と繊細な幼馴染が自分を頼っているという実感に、胸が震える。
しかし、それに身を任せていられない理由が京太郎にはあった。

京太郎「不安か?」
穏乃「…うん」

短く尋ねる京太郎の言葉に穏乃は微かに頷いた。
全国行きの切符を手にした阿知賀がインターハイに出場するまで後数日。
その間も他校との練習試合がみっちり詰まっているとは言え、やっぱり穏乃の中から不安は消えない。

穏乃「最初は…和と遊びたいだけだった。…でも、今は…」

奈良王者、晩成を破り、全国を手にした今、穏乃たちには強い期待が掛かっている。
後援会も出来たし、部費もふっと上がったのだから。
そんな期待に応えようと…応えなければいけないんだと…そんなプレッシャーがある。
そしてそれがまだ見ぬ強豪たちへの不安へと繋がり、穏乃の心に暗い影を落とした。


京太郎「…いきなり山に誘うから心配だったけど…やっぱりか」
穏乃「…ごめんね」

そう穏乃が謝罪するのは昨日、急に京太郎へと約束を取り付けたからだ。
麻雀をしている自分たちと同じかそれ以上に、雑用メインで働いている京太郎も疲れていると分かっているのに…不安がその背を押してどうしても止まれなかったのである。
結果、皆の前で誘ってしまい、冷やかされたのは穏乃も後悔している事だった。
特に…もう一人の幼馴染には謝っても謝りきれないものを感じる。

京太郎「気にすんなよ。俺もシズとこうして山登るのは嫌いじゃないしさ」

そう言いながら、京太郎は穏乃の頭をそっと撫でる。
自分へと微かに傾けられたそれを外から抱き込むようなそれに穏乃は安堵を覚えた。
子どもの頃は自分と同じくらいだった京太郎の手はすでに男のものへと変わっている。
ゴツゴツとしていてちょっぴり硬く…でも大きくて温かいそれは穏乃の知る手の中で一番優しくて…そして愛おしいものだった。

京太郎「それに…きっと何とかなるって」

気楽に言う京太郎の脳裏には県大会だった。
初戦で王者晩成を破った穏乃たちは文字通り快進撃と言っても良い勢いでインターハイ出場を決めたのだから。
かつて穏乃や憧たちと共に阿知賀子ども麻雀倶楽部に在籍していた京太郎にはその実力のほどが良く分かる。
かつて阿知賀のレジェンドと呼ばれたコーチの手によって、穏乃たちはメキメキと実力をつけているのだ。

京太郎「阿知賀には晴絵先生もいる。玄さんもいる。宥さんもいる。憧もいる。灼さんもいる」
京太郎「だからきっとシズが何とか出来なくても、他の人が何とかしてくれるさ」
京太郎「それでも何とかならなかったら…その時は一緒にごめんなさいしようぜ?」
穏乃「もう…なにそれ」

軽口めいた京太郎の言葉に穏乃は思わずクスリと笑う。
まるで子どものようなその口調に頬も微かに緩んだ。
それと同時に不安で凝り固まった心が溶けていくのを感じて…穏乃は小さくため息を吐く。

穏乃「やっぱり…京ちゃんは魔法使いだね」
京太郎「ん…?」
穏乃「何時だって…私の事を元気づけてくれる…優しい魔法使い」

そう言って穏乃が胸に手を当てれば、そこはトクンと暖かく脈打っていた。
そこにはもう不安の色はなく、ただただ優しいものだけで満ちている。
憧と疎遠になり、和も転校して…落ち込んでいた頃でも感じた優しいその感覚。
それは何時だって京太郎から齎されたものであった。

穏乃「(だから…私も京ちゃんの事…好きになっちゃったんだよね…)」

幼馴染だから、だけではない。
傍にいてくれたからだけでもない。
京太郎が優しくて暖かな人物だからだけでもない。
その三つがあったからこそ、穏乃は京太郎の事をこんなにも好きになる事が出来た。
その言葉一つでこんなにも元気付けられてしまうくらいに…穏乃は京太郎を愛しているのである。

京太郎「くっさぁ…」
穏乃「なっ…!」

しかし、そんな穏乃に対する返礼は呆れたような京太郎の言葉だった。
それに顔を真っ赤にさせながら、穏乃がきっと睨めば、そこには抑えきれないくらい紅潮した頬を見せる京太郎の姿があった。
紛れもなく羞恥を浮かべるその表情に、恥ずかしくて不機嫌になった穏乃の気持ちがすぅっと引いていく。

穏乃「…京ちゃん、もしかして照れてる?」
京太郎「…そんな訳ないだろ」
穏乃「でも、顔真っ赤だよ?」
京太郎「朝焼けの所為だろ」

そう言いながらも、京太郎は穏乃に目を合わせる事はない。
ずっと明後日の方向を見つめるままだ。
しかし、それでもその手は穏乃の頭を撫でるのを止めない。
結い上げた髪を崩さないように優しく撫で続けていた。

穏乃「…へへっ♪」
京太郎「…なんだよ?」
穏乃「京ちゃん、大好き…っ♥」



そう言って抱きついた穏乃の耳にトクンと暖かな鼓動が届く。
自分のものよりも力強く暖かな音。
それは紛れもなく目の前の京太郎から齎されたもので… ――

穏乃「…京ちゃん、興奮してる?」
京太郎「恋人と二人っきりならそりゃあドキドキするってなもんだろ」
穏乃「えへへ…♪」

恥ずかしそうに、しかしはっきりと『恋人』と口にする京太郎の言葉。
それに思わず頬が緩むのを感じながら、穏乃はクシクシと顔をこすり付ける。
硬い胸板に自分の匂いをつけようとするようなそれに穏乃は自分の身体が熱くなっていくのを感じた。
あの日…京太郎に初めてを捧げた時から…時たま感じる甘い熱。
興奮とはまた違ったそれがお腹の奥から沸き上がってくるのを感じながら、穏乃はゆっくりと口を開いた。

穏乃「ねぇ…京ちゃん♪」
京太郎「んー?」
穏乃「エッチ…しよ?」
京太郎「…は?」

唐突なその言葉に京太郎は口をあんぐりを開ける。
まるで信じられないようなものを聞いてしまったようなそれはいっそ間抜けにも思えるだろう。
しかし、京太郎に恋する穏乃にとって、それは間抜けどころか可愛く思えるものだった。

京太郎「ちょ…お、おま!?何言ってるんだよ!」
穏乃「え~…だって…京ちゃん興奮してるでしょ?」
京太郎「それとこれとは話が別だろうが!」

慌てたように口にする京太郎にはそんなつもりはまったくなかった。
確かにドキドキしてはいたものの、それは恋人に対するそれであり、決して性的興奮を伴ったものじゃない。
それよりもこうもっとピュアで暖かなものであり、男子高校生特有のドロドロとしたものじゃない。
大きな胸が好きな割には意外と純情な京太郎にとって、それは譲れない違いであった。


穏乃「じゃあ…京ちゃんはしたくない?」
京太郎「ぅ…」

そう言って穏乃はそっと自分のジャージをたくしあげる。
その奥にあったのは程よく引き締まった穏乃の柔肌だ。
健康的な魅力を浮かべるそこには微かに汗が浮かび、艶やかに光っている。
健康的なはずのその肌を性的に見せるそれに京太郎は思わず生唾を飲み込んだ。

穏乃「私のこの奥で…一杯、射精したいよね…♥」
京太郎「そ、それは…」

そして穏乃の身体の淫らさを京太郎はもう何度も味わってきているのだ。
当然、その肉襞がどんな風に絡みつき、自分を気持ち良くしてくれるかも分かっている。
しかし、だからこそ、穏乃の誘惑には抗い難く、思わず言葉をつまらせる。
理性ではイケないと分かっているのに、ジャージの中でムクムクとムスコが大きくなり、恋人を求め始めてしまうのだ。

京太郎「そ、外は流石に拙いだろ…」
穏乃「こんな朝早くからこんな所には誰も来ないって。大声出しても…きっと気づかれないんじゃないかな?」

それでも何とか紡いだ言葉に穏乃はあっけらかんと返す。
勿論、穏乃も羞恥心がない訳ではないが、今の時間ならばリスクも殆ど無いのだから。
それならば…今はお腹の奥に宿った疼きを何とかして欲しい、と思うのは当然の思考なのかもしれない。
この辺、男よりも女の方が思い切りが良いのは万国共通なのだ。

穏乃「それに一度くらい京ちゃんと山でセックスしたいと思っていたし…♪」

大好きな場所で、大好きな人と愛を深める。
それは誰だって一度は夢見るシチュエーションだろう。
それが穏乃の場合、野外であったというだけで、思考そのものはそれほど外れたものではない。
とは言え、それを京太郎が理解し、受け入れる事は中々、出来なかった。

京太郎「このエロシズっ!」
穏乃「私がエロくなっちゃったのは京ちゃんの所為だしっ♪」
京太郎「知らねぇよ!くっそ!セックス覚えたての中学生か!」
穏乃「ついこないだまでそうだったよねっ♪」

京太郎がどれだけ言っても穏乃の顔に浮かぶ陶酔はなくならない。
完全に穏乃はスイッチが入り、その気になってしまっているのだ。
それに呆れたように肩を落としながらも、京太郎の肉棒もビキビキと張り始めた。
まるで目の前のメスを早く貪れと言うようなそれに京太郎自身も我慢が出来なくなってしまう。

京太郎「…一回だけだぞ?」
穏乃「えー」
京太郎「じゃないと遅刻するだろ」

そう釘をさしながらも、京太郎も一度で済むとは思っていなかった。
そもそも初体験の時から穏乃は性欲全開で途中から攻守逆転していたのだから。
それは今も変わらず、途中で穏乃に押し倒され、好き勝手に絞られるのである。
そうやって犯されるのも嫌いじゃないとは言え、今回ばかりは必ず一回で収めないといけない。
インターハイ出場を目前に控えた今の時期に下手にスキャンダルを作る訳にはいかないのだから。

京太郎「嫌なら良いんだぜ?」
穏乃「ぅ゛~…♪」

京太郎の言葉に穏乃は物足りなさそうな声を漏らした。
実際、体力と性欲をもてあます穏乃にとって、それは中々に辛い言葉である。
最近はインターハイの関係上、こうして愛を深める事も中々、出来なかったのだ。
ようやくその機会を得たというのに一回だけなんて我慢出来るはずがない。


穏乃「(まぁ…なし崩し的に…どうにかなっちゃうよね…っ♥)」

そうやって疼いているのは別に穏乃だけではない。
変な所で律儀な京太郎もまた穏乃に操を立てて、自慰すらしていないのだ。
それを穏乃は知らないが、直感的に京太郎もまた溜まっている事を知る。
自分と同じくらいに性欲の強い京太郎が一度で止められるはずがない。
そう思いながら、穏乃はゆっくりと口を開く。

穏乃「分かった…っ♪一回だけ…ね…♥」
京太郎「本当に分かってるのかなぁ…」

そう言いながらも京太郎はそっと穏乃の柔肌に触れる。
そのままゆっくりと上へと手を這わせていくその目には強い欲情が宿り始めていた。
何だかんだ言いながらも京太郎もまた、野外で恋人と逢瀬を重ねるというシチュエーションに興奮しているのである。

穏乃「激しくしてね…♪」
京太郎「そこはせめて優しくしてね、だろ、エロシズ…」
穏乃「ぅん…っ♪」

そう言いながら、京太郎は穏乃の胸を優しく揉んだ。
小さいながらもしっかりとしたその膨らみはクニクニと形を変える。
その小さくてもはっきりと感じるその柔らかな感触に京太郎は興奮が強まるのを感じながらも、その手を止める事は出来ない。
まるで魅入られたようにムニムニと揉み、穏乃に性感を与えてしまう。

穏乃「京ちゃんの手…ドキドキする…ぅ♥」
京太郎「俺も別の意味でドキドキしてるぜ」

穏乃の柔らかな声に京太郎は素っ気なく返す。
しかし、その内心は決してスリルだけに満ちている訳ではなかった。
何だかんだ言いながらも京太郎もまたこうやって穏乃と身体を重ねる事を望んでいるのだから。
その鼓動が早くなっているのは興奮の色合いもまた大きく作用している。

京太郎「(それに…コイツの肌スベスベなんだよ…)」

一所にじっとしているのが苦手な健康系美少女。
そんな穏乃の肌は弾けるような若さに満ちて、幾ら撫でていても飽きる事はない。
それどころか、撫でているだけでも妙な興奮を覚えてしまうくらいだ。
それを意識的に振り払いながら、京太郎は脇からすっと肉を集める。

穏乃「んふ…ぅ♪巨乳に…しちゃう?」
京太郎「どれだけ集めてもBが限界だろお前」

そうやって軽口を叩きながらも穏乃の肌は微かに震える。
健康系美少女は実は脇も結構な弱点なのだ。
普段は意識する事はないが、京太郎に触れられるとゾクリとしてしまう。
まるで自分の淫らなスイッチがそこにあるような感覚が穏乃は好きだ。
もっともっとそこを触って味わって欲しいと思うものの、羞恥心が邪魔して中々出来ない。
セックスを覚え、エロシズと呼ばれるようになっても、彼女は決して羞恥心を捨てた訳じゃないのだ。


穏乃「ひぅっ♪♪」
京太郎「(相変わらず脇弱いなぁ…)」

しかし、そんなもの京太郎にとってとっくの昔に見通していた事だった。
色恋沙汰には鈍いものの、彼は決して鈍感なタイプではないのだから。
こうして穏乃との逢瀬も三桁の大台が見えてきた今、その弱点はおおよそ把握している。
セックスにさえも積極的でドンドン押してくる恋人に負けじと色々とアンテナを張っているのだから尚更だ。

京太郎「(まぁ…それを言ってやるのは可哀想だよな)」

とは言え、それを変態だ淫乱だと言ってしまうと穏乃が凹むのは目に見えている。
元気いっぱいで鋼のメンタルを持っているように見えるが穏乃は人一倍繊細な少女だ。
寂しがり屋で甘えん坊で、そして笑顔が素敵な恋人なのである。
そんな笑顔を少しでも曇らせたくはない。
そう思ったのは何時からかは分からないが、しかし、それは京太郎にとって重要な決意であった。

穏乃「でも…京ちゃんに揉まれてるのに…中々、大きくならないね…♥」

穏乃のその言葉は冗談めかしながらも微かに残念そうな響きがあった。
穏乃とて黒一点であり幼馴染の性的嗜好くらい、ちゃんと把握しているのである。
本来、京太郎が持っていてはいけない類の本は全て巨乳ばかりで貧乳を描いたものは一つもない。
そもそも京太郎の初恋の人が部活仲間の松実玄であり、その次が原村和である事を知る穏乃にとって、それは割りと深刻な事だったのだ。

穏乃「女性ホルモン…足りてないのかなぁ…♪」
京太郎「あー…」

自虐的な響きを見せる穏乃の思考を京太郎もまた察知する。
何だかんだで穏乃の胸も好きな京太郎にとって、正直、どうして恋人がそこまで落ち込んだりするのかは分からなかった。
それよりももっと深い部分で自分たちは繋がっていると思うのだが、穏乃にとってはそうではないらしい。

京太郎「…俺は確かに大きなおもちが好きだけどさ。でも…俺の恋人はシズだから」
穏乃「ん…っ♪」

その差を少しでも埋めてやろうと口にした言葉に穏乃の身体がピクンと動く。
まるでその言葉だけでも感じているような姿に京太郎は安堵を覚えた。
その顔が微かに綻んだのは自分の言葉が届いた結果なのだろう。
そう思いながら、集めた肉をふにふにと揉む指先に力を込めた。

穏乃「んく…ぅ♪乳輪…捕まっちゃったぁ…♥」

その指の間にあるのは穏乃のふっくらした乳輪だ。
鮮やかな桜色を興奮でサーモンピンクへと近づけるそれに穏乃の身体は快感を覚える。
乳首に程よく近いその場所は性感帯としても中々に優秀な場所なのだ。
そこを愛しい恋人の手で指を埋められ、突き出すような変形をさせられれば、背筋にゾクゾクとした快感を走らせるだろう。

京太郎「逃げるつもりだったのか?」
穏乃「えへ…♪もうそんな事考えられないくらい…捕まっちゃってるもん…♥」

それは決して今の物理的拘束ではない。
もっと深く、精神的な部分に根ざした結びつきだ。
穏乃にとってはもう京太郎は唯一無二であり、代替の効かない最高の恋人なのだから。
もう京太郎以外では満足出来ないと思うそれは穏乃にとっては心に着けられた鎖も同然だ。
しかし…彼女にとってその拘束が信じられないほど嬉しく、そして誇らしい。
世界でその鎖を持っているのが自分だけだと思うと、胸の中が陶酔で満ち溢れてしまう。

穏乃「(でも…独り占めは良くないよね…っ♥)」

そう思いながら、穏乃の手はそっとジャージをさらにあげる。
ぐわりと前を肌蹴させるそれに彼女の乳房が露出した。
脇から肉が集められ、普段よりも一回りほど大きくなった柔肉を真正面から掴まれるその姿。
それは穏乃からはジャージが邪魔して見えないものの、とても淫らなものである事だけは分かった。

穏乃「(だって…京ちゃん…興奮してくれてる…♥)」

そうやって胸を見せた瞬間、京太郎の口から漏れる熱い吐息。
朝の肌寒い空気を微かに白く染めるその吐息はそれだけ京太郎が興奮している証だ。
自分の貧相な胸で恋人が満足しているのだろうかという不安を思いっきり吹き飛ばすその姿。
それに穏乃が笑みを浮かべた瞬間、京太郎の手が乳輪を軽く引っ掻いた。

穏乃「ひあっ♪」

瞬間、ビリリと走った甘い痺れに穏乃は甘い声をあげる。
はっきりと快感混じりのそれは京太郎だけでなく、穏乃自身の興奮も高めた。
自分が意外とオンナをしているという事を知っているとは言え、そうやってオンナの声を漏らすとやっぱり興奮する。
お世辞にも女らしくない自分が京太郎の手でオンナにされていくと思うと…ゾクゾクしてしまうのである。

京太郎「相変わらずの敏感肌め…」
穏乃「京ちゃんに開発されちゃったから…ね…♪」
京太郎「俺は普通の事しかしてないはずなんだけどなぁ…」

京太郎は特にアブノーマルなプレイをした事はない。
あくまでも純粋に愛を深めるセックスしかした事がないのだ。
それを開発したとか何とか言われるのは割りと理不尽な気がしてならない。
それよりは野外プレイやら、拘束プレイやらをしたがる穏乃の方がよっぽど京太郎の事を開発しているだろう。

穏乃「それでも…女の子は男の子を覚えて…オンナになっちゃうものなんだよ…♥」
京太郎「じゃあ…今のシズはもうオンナな訳?」
穏乃「そりゃ…そうだよ…♪私…京ちゃんの事欲しくて堪らない…オンナになっちゃってる…♥」

京太郎の問いかけに穏乃は微かに笑いながら、身震いを走らせる。
自分の言葉で興奮するその様に京太郎の胸にも熱いものが浮かび上がってきた。
強く激しいそれは穏乃とは逆のオトコの衝動なのだろう。
それを自覚しながら、京太郎はそれを胸の奥底へと抑えこむ。
その強い衝動に身を任せるのはまだもうちょっと先だと自分を戒めて、京太郎は愛撫を続けた。


穏乃「今も…お腹の奥トロトロになって…もう愛液出ちゃってるんだよ…♪」
穏乃「乳首だけじゃなくって…クリトリスまで勃起して…もうピクピクしてる…ぅ♥」
穏乃「身体中全部…京ちゃんの事欲しくて堪らない…っ♥発情…しちゃってるよぉ…♪」
京太郎「ぅ…」

しかし、そんな京太郎の我慢を消し飛ばそうとするあのように穏乃の口から淫らな言葉が飛び出す。
それに理性が揺さぶられるのを感じて京太郎は微かに呻いた。
その奥底では興奮の色が強くなり、肉棒ももう痛いくらいに勃起している。
ジャージの柔らかな素材から今にもつきだしそうなその張りについつい腰を引いてしまうくらいだ。

京太郎「このエロシズ…少しは黙れよ…っ」
穏乃「んにゃ…ぁ♥」

そんな穏乃の口を京太郎は自身の唇で塞ぐ。
ちゅっと甘い音と共に繰り返されるそれは親愛を告げるバードキスだ。
文字通り口づけという表現がよく似合うそれに穏乃は蕩けた鳴き声を漏らす。
例え、それが自分の淫語を止める為であっても、恋人のキスというのは格別なのだ。
それだけで頭の奥が熱くなり、子宮が熱情を強くするくらいに。

穏乃「(あぁ…京ちゃんのキス…凄い…っ♥)」

触れただけでも自分を蕩けさせる京太郎のキス。
それはそれだけ自分が京太郎の事を愛している証なのだろう。
それを心ではなく身体で感じられる感覚が穏乃は大好きだ。
二人っきりでいる時に京太郎が隙を見せれば、その唇を奪ってしまうくらいに。


穏乃「(でも…私…もぉ…もっと凄いの知ってる…ぅ♥)」

平時であれば、穏乃はそれでも満足する事が出来ただろう。
そうやって愛を確かめるだけでも、満面の笑みを見せ、恥ずかしがる京太郎に勝ち誇る事が出来たはずだ。
しかし、今は愛を確かめるのではなく、愛を深める時である。
その口づけは甘美ではあるものの刺激が足りず、発情した穏乃はより強い快楽を求めてしまうのだ。

穏乃「んちゅ…っ♪」

それが最も顕著に現れたのは穏乃の舌だった。
興奮で唾液をドロドロにさせた口腔から伸びたそれが京太郎の唇を舐める。
ねっとりとしたその動きは愛撫と言うよりも相手を発情させようとする淫らな手つきに近い。
実際、穏乃にもその意図があるのだから、京太郎にとっては尚更そう思えるものだろう。

京太郎「ん…っ」チュ
穏乃「んふぁ…♥」

そんな穏乃に対して京太郎は緩やかに唇を開いた。
まるでそんな穏乃を受け入れようとするそれに、彼女は悦びの声をあげて舌を進ませる。
開いた唇の間から京太郎の中へと入った瞬間、穏乃の舌は甘い味覚を伝えてきた。
まるでそこがお菓子で満たされているようなその感覚に穏乃の頭はジィンと震え、甘い汁を漏らす。


穏乃「(もぉ…京ちゃん…反則だよぉ…♥)」

まだ何も触れていないというのに、甘くてドロドロンになっちゃいそうな口腔。
空気すらも甘く感じるそこは穏乃にとっては最高の場所も同然だ。
ついつい張り切って舌に力を込めて、ジュルジュルと京太郎の粘膜を舐め回してしまう。
右へ左へ上へ下へ。
縦横無尽に、そして好き勝手に動きまわるそれは山での穏乃と同じだろう。
一見、自分勝手に見えながらも、対象の事を深く思っているのだから。

穏乃「(ちゃんと…歯磨きしてあげるね…♪)」

勿論、京太郎とて恋人がいる身だ。
口臭には気を使っているし、日頃から歯のケアはちゃんとしている。
寧ろ、穏乃の方が京太郎にちゃんと出来ていないと怒られ、歯磨きさせられる事も少なくはない。
しかし、それでも根が献身的な穏乃は舌を伸ばして、彼の歯茎を丁寧に舐めていく。
例えそれが自分の欲望を大義名分を与えようとするものであったとしても、それは京太郎にとって気持ち良いものだった。

京太郎「(まったく…何時までも受け身でいると思ったら大間違いだぞ…!)」

その快感に身体が熱くなるのを感じながら、京太郎の手が動き出す。
それまで揉むだけであったその手がその範囲を縮め、乳輪を包囲するのだ。
勿論、それだけであれば今の穏乃を満足させる事は出来ない。
それを知る京太郎の手が穏乃のピンと張った乳首に伸びて、そこを指先で軽く弾きだしたのだ。

穏乃「ふゅわぅっ♪」

それに不可解な鳴き声を漏らすのは穏乃の身体に今まで以上の快感が走ったからだ。
交わりの際にまず間違いなく触られるであろう淫らなその突起。
それに与えられる今日はじめての快楽に穏乃の身体は対応出来ない。
ビリビリと素直に震えを走らせて、鳴き声を漏らしてしまうのだ。

穏乃「ふゅんっ♥はん…んっ♥」

しかし、そんな穏乃にも容赦せず、京太郎は指で乳首を弾き続ける。
ピピピンとリズミカルに両方の乳首を虐めるそれに穏乃はその度に甘い声を漏らしてしまった。
それでも尚、その舌の動きは鈍る気配がない。
まるで声を出す部分から、そこだけ切り離されたように器用に京太郎の中を泳ぎ、舌先で粘膜を嘗め尽くすのだ。

穏乃「(気持ち…良い…っ♪)」

そんな穏乃の中にあるのはうっとりとした陶酔だった。
お互いに気持ち良い部分を握り、相手に快感を与えようとするその中で穏乃は幸せを感じていたのである。
それは勿論、穏乃がこうしてセックスや快感に忌避感も禁忌も持っていないという事が関係しているのだろう。
しかし、それ以上に大きいのは穏乃がそれを愛を深める行為だと認識しているからだ。


穏乃「(キスも…おっぱいも…気持ち良くって…ポカポカしちゃう…♪)」

京太郎に快感を与えるのは嬉しいし、気持ち良い。
逆に京太郎に気持ち良くして貰うのも嬉しいし、気持ち良い。
それらが重なって二人の絆を強くするのだと思う穏乃にとって、それはとても心地良い感覚だった。
故に、それがもっと欲しいと身体が求め…さらに舌を突き出してしまう。

穏乃「ちゅるぅ…♥」

そんな穏乃が目指したのは京太郎の口腔の奥だ。
歯茎の向こうにいまだ眠る愛しいパートナーの舌を求めて、必死に舌を伸ばしている。
それを勿論、京太郎は無碍にはしない。
寧ろ、ようやく求めてくれたのかと嬉々とするものを混じらせ、穏乃の舌に絡むのだ。

穏乃「(は…ぁ…っ♪キス…恋人の…キス…ぅ♥)」

さっきまでのバードキスではなく、恋人以外には決してしないであろうディープなキス。
お互いに粘膜を絡ませ、愛を深める接吻の完成に穏乃の背筋は震えた。
その中に駆け抜ける快感は乳首からのものも合わせるとかなり大きくなっている。
最早、こうして直立で立っていられるのも時間の問題。
そう思いながらも穏乃はキスを止められず、ねっとりと舌を絡ませ、京太郎を味わってしまう。


穏乃「(美味しい…っ♥京ちゃんのキス…とっても甘くて美味しい…っ♥)」

勿論、そこにあるのはただの粘膜でしかなく、何か味を感じられるものじゃない。
しかし、穏乃の心が感じる甘さはそんなものなどお構いなしなのだ。
それが特別だと穏乃が思うだけで甘い陶酔を心に満たし、穏乃を満足させる。
歯茎を舐めている時よりもさらに大きなそれに彼女が思わず目を閉じてしまった瞬間、京太郎の手が一気に攻勢に出た。

穏乃「んひゅあぁっ♪♪」

今まで以上の大きな声を漏らす穏乃の乳首。
それを京太郎は指先でキュッと摘み、そのままクリクリと弄り始めた。
瞬間的な快感ではさっきのものに及ばないものの、断続的に繰り返されるその気持ち良さに穏乃は勝てない。
その腰までをブルリを震わせながら、足の軸を揺らしてしまう。

穏乃「(ダメ…まだ…ダメ…だよ…っ♪私…まだ…ぁ♥)」

そんな自分に穏乃が言い聞かせるものの、ガクガクと揺れる足は止まらない。
ビリビリと駆け抜ける快感も休まるところを知らず、その小さな乳房の奥を突き刺している。
心まで貫こうとするようなその強い快感に穏乃の興奮はドンドンと高まっていくのだ。
しかし、それに対して彼女の健脚からは力が抜けていき…ついに唇を離してしまう。


穏乃「…もぉダメ…♥私…立ってられない…ぃ♪」

震える声でそういう穏乃の足はもう生まれたての子鹿のようにプルプルと震えていた。
拠り所を持たない穏乃にとって、それはもう限界を示すものである。
京太郎への愛情という何よりの媚薬を内側に秘める穏乃にとって、それは健闘を讃えられてもおかしくないほどだった。
何せ、普段ならばバードキスだけで身体が蕩け、足元がふわふわとおぼつかなくなるのだから。
それから考えれば、これだけ立ち続けられたという事に自身で称賛を送りたいくらいだった。

京太郎「俺にもたれかかっても良かったのに」
穏乃「そしたら京ちゃん私の乳首、弄りづらいでしょ…ぉ♪」

それに元々、京太郎は慎重さが大きい穏乃に合せる為に腰を屈めてくれていたのだ。
それを思えばコレ以上、迷惑を掛ける事は出来ない。
意外と根が献身的な穏乃にとって、そう思うのは当然の事である。
しかし、その機微が分からない京太郎にとっては、何となく悔しい。
穏乃の軽い体一つくらいなら支えられるのに、と拗ねるように思ってしまうのである。


穏乃「それより…こっち…ね…♥」

そう言って、穏乃がジャージを脇で固定しながら、すっと腰に手を当てる。
そこにある黒いスパッツはもう様々な体液で蒸れてぐしょぐしょになっていた。
換気性の良いはずの素材から染み出すようなクチュクチュという音はそれだけ穏乃が興奮している証だろう。
それを感じ取った京太郎がゴクリと生唾を飲み込んだ瞬間、穏乃の手がそれをずり下げ、その奥を晒した。

穏乃「(私のアソコ…京ちゃんが見てる…ぅ♥)」」

陰毛一つ生えておらず、ぴっちりと大陰唇も閉じた子どものような秘所。
もう数え切れないほど肌を重ねているのに未だ変質が見えないその奥でサーモンピンクの粘膜はひくついていた。
ピクピクとオトコを求めるように蠢き、奥から愛液を染み出すそこを京太郎がじっと見つめる。
興奮混じりのその熱視線に肌の奥まで見られているように感じながら、穏乃はそっと頬を緩ませて口を開いた。

穏乃「私の…エッチなオマンコに…♪京ちゃんもオチンポ入れたいよね…♪」
京太郎「…あぁ」

そんな穏乃に対する返事は彼女が思っていた以上に素直なものだった。
穏乃ほど疼いている訳ではないとは言え、京太郎もまたキスと愛撫に強い興奮を得ているのである。
痛いくらいに張ったズボンの中ではもうカウパーが染みだして、早くメスを寄越せを訴えていた。
そんな中で晒された愛しい恋人のロリマンコを前にして、京太郎が我慢出来るはずがない。
力強く頷きながら、穏乃の身体から手を離し、彼女を開放する。


穏乃「それじゃあ…ね…♥」

そう言って穏乃は近くの木に向かって、その両手を突いた。
しかし、その距離は微かに長く、上体が微かに屈む。
自然、それはジャージとスパッツの間から漏れる穏乃のプリンとした臀部を強調した。
まるで京太郎へと突き出すようなその姿勢に彼もまた我慢出来ない。
ふらふらと吸い寄せられるように近づきながら、自身のズボンをずり下ろした。

穏乃「美味しく…食べてね…♥」

そんな京太郎へと振り返りながら、軽口のように言う穏乃。
しかし、その胸中は期待と興奮で今にも弾けそうなものへとなっていた。
今までのものはあくまでも前座であり、本番はこれからなのだから。
快楽も恋人としても…これからが本命であり、最高に気持ち良くて幸せなものが待っている。
そう思っただけで穏乃はもう我慢出来ず、その可愛らしいお尻を揺するように動かして、京太郎を誘ってしまうのだ。

京太郎「分かってる…!」

自分を誘惑するような穏乃に理性が削られる音をはっきりと聞きながら、京太郎は自身の肉棒を掴んだ。
もう下腹部へと届きそうなくらいに反り返ったそれを京太郎は濡れた穏乃の股間へと当てる。
そのままクチュクチュと愛液を絡ませながら、もう片方の手で穏乃の大陰唇を開いた。
瞬間、ドロリと溢れる愛液が自身の肉棒へと振りかかる感覚に京太郎の腰は震える。
早くそこへ突き入れろと訴えかけるそれに京太郎は我慢出来ず、一気に腰を進め、穏乃の肉穴へと男根を押し込んでいった。

須賀京太郎の肉棒は大きい。
慣れ親しんだ穏乃の中を押し広げるその感覚は彼女に圧迫感すら与えるくらいだ。
しかし、そこに痛みはないのは、穏乃がもう性交に慣れているからだろう。
そこにあるのは快感でしかなく、ゾクゾクとした痺れが子宮へと突き刺さった。

穏乃「(やっぱり…これ…イイ…っ♥)」

もう何度も咥え込んだ愛しいオスの形。
それに媚肉が歓喜に震えるのを感じながら、穏乃は心の中で甘い声をあげる。
まだ挿入されているのは亀頭の途中までしかないとは言え、それでも既に快感がお腹の中で渦巻いているのだから。
待ち望んだオスの感触に、身体が悦び、心が満たされるのも仕方のない事だろう。

穏乃「きゅぅぅぅっ♪♪」

しかし、そんな穏乃の口から漏れるような声が吐き出される。
胸中のうっとりとしたものからは考えられないくらいに切羽詰まったそれは絶頂が近いからだろう。
ただでさえ、立っていられないほどに愛撫された後にこうして大好きなオスの男根をねじ込まれているのだ。
潤んだ肉穴は乾いたスポンジのように快感を吸い込み、身体が絶頂へとひた走る。

京太郎「(相変わらず…キツイんだよ…)」

そんな穏乃と同じく、京太郎の絶頂もまた近づきつつあった。
流石に挿入後すぐに暴発するほどではないが、それでも理性がゴリゴリ削られるのを感じる。
それは穏乃の肉穴がとても狭く、そして淫らな反応を返すからだ。
ただでさえ小柄な上に日常的に鍛えられた穏乃の媚肉は狭く、そして力強い。
それが穏乃が感じる度にキュンキュンと締まってくるのだから、耐えられるはずがない。

京太郎「(持久戦は不利…だよな…!)」

元々、京太郎は人並み外れた性欲を持っている以外に特に秀でたところはない。
そのテクニックも穏乃限定のものでしかなければ、射精の調整だって出来はしないのだから。
性欲以外はただの男子高校生という枠組みから外れない彼が一秒ごとに快楽を注ぎ込んでくる穏乃に対して出来るのはたった一つ。
玉砕覚悟の特攻作戦のみである。

京太郎「く…ぉお!」
穏乃「んくぅぅぅんっ♪♪」

今まで何度となく辿り着いた結論に達した京太郎が声を上げながら、腰を突き入れる。
グイッと乱暴に穏乃の中を掘り進もうとするそれに彼女が甘い声を吐き出す。
そうやってオスを教えこむように強引に挿入されても穏乃が痛みを覚える事はない。
肉襞を強引に押し開かれるような感覚に両足を震わせて、快感に身悶えする。

穏乃「(あぁ…っ♪クる…よぉ…っ♥最初の波…来ちゃう…ぅ♥)」

その激しい快感に穏乃の中でドロドロとした熱の塊が産声をあげる。
微かに寒気を伴ったその熱い何かは快感を貪ってドンドンと大きくなっていくのだ。
その度に微かに快感を感じ、期待を穏乃へと与えるそれは絶頂の予兆だろう。
まだ小さく本格的なものではないにせよ、それは間違いなく快楽の極地への入り口なのだ。

穏乃「ひやぁあぁぁっ♪♪♪」

それが穏乃の中で弾けたのは京太郎の肉棒が最奥へと突き刺さった瞬間だ。
ズプリと穏乃の子宮口を後ろから押し上げるようなそれにその熱は一気に弾ける。
そのまま四肢へと飛び散り、快感を撒き散らすその波に穏乃のヒップはプルプルと震えた。
しかし、その場に崩れ落ちるような事はなく、真正面からその快楽を受けきっている。
それは穏乃にとって、それは強い快楽の波であれども、慣れ親しんだからだ。

穏乃「(最初は…これにもあたふたしてたっけ…♥)」

京太郎と愛を深めるまでは自慰すらして来なかった穏乃。
その恋を自覚した後も穏乃は怖くてイくまで自分を慰める事はなかった。
しかし、その恋が成就し、京太郎と身体を重ねるようになった今、それは穏乃にとって、怖いものでもなんでもなくなっている。
ただ、期待を湧きあがらせるオードブルのようなそれに穏乃の口はペロリと舌なめずりをする。
普段の野性味混じりの逞しさからは想像も出来ないくらいの『オンナ』の仕草。
しかし、それを後背位でつながる京太郎が見る事はなく、その奥を短く突くだけだ。


穏乃「えへ…♪一回…イっちゃった…ぁ♥」
京太郎「早すぎだろ…」

まるで自分の味を子宮口へと教えこむような小刻みの動き。
子宮口が弱点である穏乃にとって、それはオルガズムを鮮やかに彩る快感を与えてくれる。
腰を揺さぶるような緩やかなものなので、堪らないという程ではないが、しかし、背筋にピリリと快楽が走り抜ける。
それに笑みを浮かべながら告白する穏乃に京太郎は素っ気なく返した。

穏乃「仕方ない…じゃん…♪京ちゃんのチンポ気持ち良すぎなの…ぉ♥」

そう穏乃が口にするのは自慰と比べてだ。
絶頂への恐怖もなくなり、そこまで自分を追い立てるようになったものの、指では到底、京太郎には及ばない。
気になって通販で買ってみたオモチャは指よりも気持ち良いが、今の穏乃が感じる内側から蕩けるようなものは感じられないし、何よりすぐに飽きてしまう。
アクメ出来る事は出来るが、物足りないその感覚はイけばイくほど京太郎の事が欲しくなるくらいだ。
それから比べれば、今の感覚はとても幸せで満たされているように感じる。

京太郎「俺の所為かよ」
穏乃「うん…っ♥だって…京ちゃんは私の恋人なんだもん…♥」

それも全て京太郎が自分と想いを繋げてくれたからだ。
だからこそ、穏乃は京太郎に何もかもを捧げたい。
気持ち良い事も、幸せな事も…何もかもを京太郎に捧げて、幸せになって欲しい。
根が献身的で貪欲な山のオンナはイケナイと思いながらも、どうしてもそう思ってしまうのである。

穏乃「あぁ…っ♪ずっと…こうしてたい…なぁ…♥」
穏乃「ねぇ…♪繋がったまま…山を降りない…?」
京太郎「流石にそれは大騒ぎになるぞ」

そこまで飛び抜けて田舎ではないとはいえ、阿知賀は都会という訳でもない。
近所の人の顔と名前は一致するし、高校生になっても話しかけられる事は少なくないのだ。
そんな場所で繋がったまま山を降りれば、大騒ぎになる事は確実だろう。
そうでなくとも根が真面目な京太郎にとって、その選択肢は選べない。

穏乃「残念…っ♪ずっと京ちゃんとセックスしてたいのになぁ…♥」
京太郎「エロシズ…っ」
穏乃「ひゃんっ♥」

うっとりと、けれど残念そうに紡ぐ穏乃に京太郎は一つ我慢出来なくなってしまう。
何処か余裕めいたその顔を快楽で歪ませてやりたいと腰を振るい始めるのだ。
ジュルリと音を立てて、愛液と共に肉襞を引き剥がそうとするその動きに穏乃は思わず声をあげる。
しかし、それでも京太郎は腰を止める事はなく、ジュルジュルと愛液まみれの肉の穴から男根を引き抜いていく。

京太郎「(気持よすぎなのは…そっちの方だっての…!)」

そうやって引き抜かれるカリ首に穏乃の狭い肉穴が抱きついてくる。
その狭さを有効活用するようなそれに弱点が引っ掛かり、その度に腰が震えそうになるくらいだ。
頭の奥でチカチカと快楽が点滅するその感覚に京太郎は大きく息を吐く。
力強いその吐息は穏乃の身体へと降り注ぎ、プリンとむき出しになった臀部に熱い感覚をもたらした。


穏乃「あはぁっ♪京ちゃんんっ♪」

ジリジリと肌を焼く独特の感覚。
そこに肉棒が動く快感を加えられた穏乃は嬉しそうに恋人の名前を呼んだ。
そんな吐息を漏らすほどに京太郎が興奮してくれているのも嬉しいし、何よりその男根が動くのが嬉しくて堪らない。
ジュルジュルと音を立てて、動かれる度に肉襞が気持ち良さに震えて、また次の絶頂の準備を始めるのだから。

穏乃「私…またイキそう…っ♪♪京ちゃんに…イかされそうだよぉ…っ♥」

その身体の反応を穏乃はすぐさま声にして伝える。
それは勿論、そう告白した方が恥ずかしくて気持ち良いという事も無関係ではない。
だが、何よりも大きいのは、京太郎がその淫語に興奮してくれるという事だろう。

穏乃「(今だって…チンポピクンってなったぁ…♥♥)」

二度目の絶頂を伝えようとする穏乃の声に京太郎は呻き声一つあげはしなかった。
まるでそんな事聞いていないと言うかのように中腹からズンズンと子宮口を突いているのである。
しかし、その肉棒が一瞬だけピクンと反応したのを穏乃は見逃さない。
興奮と快楽が混じった血液が、確かに流れ込んでいるのを感じさせるそれに穏乃は笑みを浮かべてしまう。


穏乃「(可愛い…なぁ…♥)」

必死に快感を押し隠し、強がろうとする恋人の姿。
情けないところだけは見せまいとしながらもその一番弱い部分を震わせる京太郎の姿が穏乃は大好きだ。
セックスそのものも気持ち良くて幸せだけれど、そんな弱い京太郎が見たいからこそ、自分はこんなに積極的になるのだと思うくらいに。
流石にそれをそのまま口に出すと男のプライドを傷つけると知っているので、口にはしない。
だが、それでもトクンと脈打つような自身の反応をなくす事は出来ず、穏乃の身体は陶酔と共に絶頂へと踏み出した。

穏乃「ふぅ…ぅぅぅっ♪♪」

瞬間、ズプリと子宮口を突いた肉棒に穏乃は二度目のオルガズムを迎える。
一度目よりも甘く、そしてドロドロとしたそれが穏乃の内側にべったりとした甘い何かを塗りたくった。
まるで快楽で出来た媚薬のようなそれに穏乃の身体は熱く、そして敏感になる。
それは京太郎を迎え入れる肉穴も例外ではなく、その中でより激しい快楽がはじけ始めた。


穏乃「えへ…っ♪二回目…イっちゃった…ぁ♪京ちゃんに…アクメさせられちゃったよぉ…♥」
京太郎「っくぅ…!」

しかし、穏乃がそう甘く告げても京太郎の腰の動きは止まらない。
ジュプジュプと腰を動かし、オルガズムで締め付けが強くなる穏乃の肉穴をゴリゴリと抉るのだ。
勿論、それは京太郎が一度や二度のアクメでは穏乃が満足しないという事を知っているからである。
しかし、それよりも大きいのは…京太郎自身の理性がゴリゴリと音を立てて削られているからだ。

穏乃「私…イきながら犯されてるんっ♥イッてるのにチンポ止まってくれなぁいっ♪♪」

そんな京太郎を追い詰めるように穏乃の口から淫語が飛び出す。
時折、快楽で震えて、不明瞭なものへと近づくそれに京太郎の身体はどうしても興奮してしまう。
聞いてはいけないと、意識してはいけないと分かっているのに、身体はそれに従わない。
まるで恋人の声の方が絶対的な権限を持っているかのように京太郎はその一つ一つを咀嚼し、興奮の燃料へと変えてしまう。

穏乃「でも…それが良いよぉっ♪アクメマンコ犯されるの素敵ぃっ♥♥堪んない…よお…♪♪」

そう口にする穏乃の中で三度目の絶頂が湧き上がり始める。
よりスパンが短くなったその熱はそれだけ穏乃が興奮し、敏感になっている証だ。
そしてそれは京太郎が穏乃を犯す限りずっと続き、止まる事はない。
しかし、穏乃はそれに恐怖を得る事はなかった。
穏乃の中にあるのはただ恋人への愛しさと快楽、そしてそこから派生する陶酔と期待だけである。

穏乃「もっと…もっとイかせて…♪♪私を…イキ狂わせて…ぇ♥♥おかしくなっちゃうくらい…京ちゃんで染め上げて欲しいのっ♪♪」

それが穏乃の口から紡がせるのは淫らなオネダリだ。
自身がイッているのにも関わらず、さらなる極地を望むそれに穏乃自身も興奮する。
あぁ、自分はもうこんなにドロドロになっちゃってるんだと自覚して、胸を疼かせてしまうのだ。
しかし、例え自覚したところで穏乃はもう止まれない。
最初に京太郎を誘惑した時から彼女の心も身体も、既に発情してしまっているのだから。



穏乃「ひぃん゛んんんんっ♥♥」

そんな穏乃に対する返礼は京太郎の激しいピストンだった。
一突き毎に木へと押し付けられるような力強いそれは自身の力強さを誇っているようにも感じる。
ある種、自分勝手とも言えるだろうそれに、しかし、穏乃のメスは蕩けてしまう。
そうやって誇っているのが自分の愛しい恋人だと思うだけで穏乃の身体は悦ぶようになってしまっているのだ。

穏乃「奥ぅっ♪♪奥ズンって来たぁぁっ♪♪♪」

その上、そのピストンは穏乃の弱点である子宮口を押しつぶすような力強さを持っているのである。
その可動域ギリギリまで押し上げて、子宮へと入り込もうとしているようなそれに穏乃の口から甘い叫び声が漏れた。
微かに眼下で木霊するそれを穏乃はもう抑える事が出来ない。
もし、この声を誰かに聞かれたら一大事だと思う事もなく…ただその背徳感に侵食され始めていたのだ。

穏乃「セックス気持ち良い…っ♥山でのアオカン…最高だよぉおっ♥♥」

その背徳感が導くままに穏乃は再び叫び声を放つ。
山中に伝えようとするそれに穏乃の背筋が震えた。
もし、これを聞かれたら自分は終わりだというスリルに穏乃は次なるアクメを迎え、身体がそれを貪る。

穏乃「見られちゃう…ぅ♪私…イッてるところ…知られちゃうよぉっ♥京ちゃんのチンポで…メスイキしてるとこ…ぉ♥♥」
京太郎「~~っ!」
穏乃「あふぃぃっ♪♪」

穏乃も知らないスリルと背徳感の中、齎されるオルガズム。
そんな中で残り少ない理性をゴリゴリと削られるのを感じながら、穏乃はうっとりとそう紡ぐ。
まるでそうされたいのだと感じさせるような、淫らなそれに京太郎の腰は一瞬跳ねた。
ビクンと中を抉る唐突な反応に、穏乃は対応する事が出来ない。
力強い抽送の中に加わった別の色に思わず声を漏らし、身体をより熱くさせてしまう。

京太郎「だったら・・・少し黙れよ…!じゃないと…即終わりだぞ俺たち…!!」
穏乃「分かってる…ぅ♪分かってるけど…でもぉ♥♥」

言い聞かせるような京太郎の言葉に穏乃は首肯と共にそう返す。
そんな事は穏乃だって分かっているのだ。
アオカンに誘ったのは自分とは言え、それは決して痴態を誰かに見られたいからではない。
もし、見つかったらインターハイ出場取り消しだってあり得る事くらい分かっているのだ。
しかし、それでも穏乃は止まらない。
湧き上がる快楽への衝動は薄れた理性で止める事は出来ず、甘い声を漏らしてしまうのだ。

穏乃「お外でセックス…良すぎる…ぅ♥♥京ちゃんチンポ…ただでさえ凶悪なのにっ♪♪何時もよりゾクゾクしちゃって…私…ぃ♪♪」
京太郎「くっそ…!本当にエロ過ぎだぞシズ…!!」
穏乃「ん゛あぁぁっ♥♥」

そう言いながらも腰を止める事もなく、穏乃の口を塞ごうともしない。
そんな京太郎もまた強く興奮している事くらい穏乃も分かっていた。
京太郎も自分と同じようにアオカンセックスに負け始めている。
それに笑みを浮かべる暇もなく、より力強さを増したピストンに穏乃は淫らな鳴き声をあげた。
まるでいうことを聞かないメスをしつけようとするようなそれに穏乃の身体は震え、オルガズムが全身へと走る。


穏乃「エロくて…ごめんねっ♪♪淫乱で…ごめんんっ♥♥でも…ぉっ♪でもぉぉ…っ♪♪」

その前の絶頂が収まらない中で再び湧き上がるアクメ。
それが待ち望んだ状態への入り口だと悟った穏乃の口から謝罪の言葉が漏れる。
しかし、それは穏乃が理性を取り戻したなんて事を意味しない。
寧ろ…それは消えゆく理性が最後に見せた最後の光だ。
自分がもうどうしようもない領域に身を置く事への申し訳なさが紡いだ最後の言葉だったのである。

穏乃「声…止まらないっ♪♪アオカンセックス凄すぎてぇっ♥頭の中ぁ…グチョグチョになって…てぇっ♥♥」

そう言いながら穏乃はぎゅっと手を握り締める。
木の皮を巻き込むようなそれは、しかし、その表面を軽く滑るだけに終わった。
もう穏乃には皮を引っ掻くような力も残されておらず、その指先には快楽が纏わりついている。
まるで力の代わりに快感を注ぎ込まれているようなそれは全身の何処でも起こっていた。
穏乃の身体にはもう自分で自由になる場所は殆どなく、ピンと張った足もフルフルと揺れ始めている。

穏乃「イくぅっ♥♥またイくんっ♪♪アオカンレイプで…イきっぱなしになるぅ…っ♥♥」

その言葉を皮切りに穏乃の中で再びオルガズムの熱が湧き上がる。
まるでその言葉で完全にスイッチが入ってしまったかのように穏乃の全身に絶頂の熱が行き渡る。
さっきのそれが引かないままのそれに穏乃の中がまたドロリと熱くなり、脱力感が幅を利かせた。
まるで波と波がぶつかって共鳴しあうようにそれは一気に高まり、穏乃の意識を揺さぶる。


穏乃「もっと…もっとしてぇっ♪♪京ちゃんにレイプされたいのっ♥お外でケダモノセックスして…私を京ちゃんのモノだって…皆に教えて…っ♥♥」
京太郎「う…あ…!」

そう言いながら穏乃の腰は左右へと動き出す。
まるで挿入する京太郎の肉棒をあちらこちらへと押し付けようとするそれに彼の口から声が漏れた。
ただでさえ、気持ち良い穏乃の膣内なのに、その上、自分でも予測できない動きをされれば、どうしようもない。
挿入の度に右へ左へと肉襞に押し付けられ、愛液で滑るようにして子宮へと到達する度、その背筋にゾクゾクとしたものが走るのだ。

穏乃「ひゃぅぅんっ♪♪京ちゃんのオスチンポ跳ねたぁっ♪」
穏乃「京ちゃんも…見られたいんだ…っ♥♥私とセックスしてるトコぉっ♥ケダモノレイプしてるのぉ…♪♪」
京太郎「馬鹿な事言うなよ…!」

確かにその瞬間、京太郎の肉棒は跳ねた。
しかし、それは穏乃の言葉を肯定するものではなく、ただの反応だったのである。
勿論、欠片も興味が無いとは言えないが、リスクの事を考えれば到底、そんな真似は出来ない。
だが、京太郎のそんな言葉はもう穏乃には届かないのだ。
愛しいオスとの青姦初体験に理性を消し飛ばした穏乃にとって、それはもう誤魔化しにしか思えないのだから。

穏乃「その割には…オスチンポバッキバキ…ぃ♥私の中で硬いまんまだよぉ…♪♪」
京太郎「ぅ…」

そう言って穏乃はキュッキュとリズミカルに媚肉を締め付け、肉棒を刺激する。
まるで硬い男根を確認しようとするようなそれに京太郎は思わず声をあげてしまった。
そうやって意識的に締め付けられるのは反応とはまた違って、絞られるように感じる。
その上、完全に図星を突かれて否定も出来ないともなれば、その反応は当然のものなのだろう。


穏乃「ぅふゅぅ…♪♪京ちゃんの意地っ張り…ぃ…♥♥」
京太郎「だから…それは誤解だって言ってるだろうが…っ」
穏乃「ひあぁぁっ♥♥」

それでも遅れながら否定の言葉を口にした京太郎。
そんな彼が手を伸ばしたのは穏乃の下腹部にある肉豆だった。
既に乳首と同じくらいに張ったそこは子宮口に勝るとも劣らないほど敏感な箇所である。
小指の先ほどの小さな部分に沢山の快楽神経を込めたそこを京太郎の指が押しつぶす。
皮があっても関係ないと言わんばかりのそれに穏乃は悲鳴めいた声をあげ、再び絶頂へと突き上げられた。

穏乃「クリぃ…♪クリそんなにしたらぁビリビリイくぅぅ…ぅぅ♥♥」
京太郎「まったく…ホントここ弱いのな」

一気にふにゃりと弱々しくなり、鳴き声も小さくなる穏乃。
それに安堵を抱きながら、京太郎は指を這わせる。
クリクリと包皮にクリトリスをこすり付けるようなそれに穏乃の腰はピクンと反応し、奥から愛液を滴らせる。
それが半脱ぎになったスパッツに零れ落ちるのを見ながら、京太郎は腰の動きを変える。

穏乃「ひぅっ♪うぅっ♪♪うぁぁぁっ♪♪♪」

こうして淫核を弄る為に上体を屈めた以上、さっきのように一突きで子宮を揺らすようなピストンは出来ない。
そう判断した京太郎は腰を軽く動かし、回数を重視し始める。
まるで軽いジャブを幾つも撃ちこむようなそれに穏乃の嬌声も途切れ途切れになっていく。
クリトリスへの刺激も合って弱々しくなったそれは最早、木霊を呼んでいない。
それにもう一つ安堵した京太郎の前で穏乃はゆっくりと口を開いた。


穏乃「二点責めは反則ぅ…♥♥一発で…レッドカードだよぉ…♪♪」
京太郎「残念だけど、セックスに一発退場はないんだよな」

悔しそうな穏乃の声に京太郎はそう返しながら、腰を揺する。
その度にクチュクチュという音が鳴り、穏乃が感じている事を彼に知らせた。
反則と言っても気持ち良いだけで決して辛い訳ではないのだろう。
実際、穏乃の中はさっきからオルガズムが鳴り響き、神経を揺さぶられているように思えるのだ。

穏乃「イきゅぅっ♥♥クリイきするぅっ♥子宮でもイくぅぅぅんっ♥♥」

休まずに次から次へと快感を注ぎ込まれ、アクメに満たされた穏乃の身体。
それはもう敏感過ぎるくらいに敏感で京太郎の愛撫やピストンにあっさりとイッてしまう。
それがちょっとだけ悔しいものの、それ以上に嬉しいのは自分が望んだものを京太郎がくれているからだろう。

穏乃「私…幸せ…ぇ♥♥京ちゃんにオスレイプされるの…幸せだよぉ…♥」

積み重なる絶頂の中で確かに強くなる幸福感と陶酔。
それを口にする穏乃の顔はもう蕩けきってしまっていた。
潤んだ瞳は欲情しか移さず、目尻からは快楽の涙が漏れている。
それが流れる頬は緩み、半開きになった口元からは唾液がこぼれ落ちていた。


穏乃「こんなところ見られたら…私…バレちゃう…♥♥京ちゃんのメスだって一発で知られちゃうよぉ…♪♪♪」
京太郎「っまだ言うか…!」
穏乃「ふに゛ゃあぁぁっ♥♥」

瞬間、激しくなった京太郎のピストンに穏乃のアクメは強くなる。
身体中の神経を滅茶苦茶にするようなそれはもう死んじゃいそうなくらいに激しく、強い。
既にもう十回を超えるほどイキ続け、全身が昂ぶっているのだから当然だろう。
しかし、貪欲な穏乃の本性はまだまだ満足していない。
気持ち良いのは確かだが、まだこの先がある事を穏乃は知っているのだ。
それを迎えるまで…穏乃の身体は冷める事はない。
寧ろ、疼きを強くしてより烈しく京太郎を求めてしまうのだ。

穏乃「京ちゃんっ♥♥京ちゃぁ…ん…っ♪♪♪」
京太郎「分かってる…!俺もそろそろ…限界だから…っ!」

その気持ちは京太郎に伝わったのだろう。
衝動のままに京太郎を呼ぶその意図を察して、京太郎の腰が大きく動いた。
密着した穏乃の中を入り口から奥まで抉るようなそれに彼女の中の陶酔が強くなる。
だって、それは理性に制御されたセックスではなく…本能めいたオスの抽送なのだ。
快楽を貪り、射精しか考えられなくなったオスのピストンなのである。

穏乃「京ちゃんもイきたいっ♥イきたいんだねっ♪♪」

さっきまでの何処か遠慮しがちなものではなく、本格的に自分を犯そうとしだす京太郎。
それを感じ取った穏乃の口から嬉しそうな声が漏れる。
何処か無邪気なそれは、しかし、陶酔まみれの淫らなものだ。
ギャップの強いその声に胸が震えるのを感じながら、京太郎もまた口を開く。


京太郎「つーか…我慢してるくらいだっての…!!」

ただでさえ、狭くて気持ち良い穏乃の中はクリトリスを弄る度に締め付けてくるのだ。
その上、絶頂の度に締め、そして奥を突く度に締めてくるそれは性器というよりは搾精器に近い。
オスの性感をこれでもかと刺激して、精液を絞り出そうとする魔性の肉穴だったのである。
そんな場所で抽送を繰り返して、京太郎が無事で済むはずがない。
意識して呼吸を整え、快楽をコントロールしようとしていなければ、もうとっくの昔に玉砕し、射精していた事だろう。

穏乃「我慢…なんてしなくて良いのに…ぃっ♥♥私は何時でも…京ちゃんの事待ってるんだから…ぁ♪♪」
京太郎「分かってるけど…男の意地ってもんがあるんだよ…!」

そう穏乃は受け入れるように言うものの、京太郎はそれを聞き入れられない。
何せ、挿入からまだそれほど時間が経ってはいないのだから。
幾ら穏乃がイきまくり、もう昂ぶりに昂ぶっている状態とは言え、あんまり早いと情けない。
それに何より…あまり早すぎると穏乃が一回では我慢出来ない可能性もあるのだ。
それを思えば、出来るだけ我慢するしかなく、京太郎は一人孤独な戦いを続けていたのである。

京太郎「でも…もう無理だから…射精…するからな…っ!」
穏乃「うんっ♥してぇ…射精…してっ♪♪種付けレイプで…満足させてぇ…♥♥」
京太郎「くぅ…ぅ…!」

その言葉に京太郎の身体が燃え上がり、歯を食いしばらせる。
恋人の甘い膣内射精のオネダリにもう京太郎の我慢は崩壊したのだ。
種付けというオスとして最高の射精を味わおうとその肉棒は大きくなる。
亀頭からカリ首までを一回り膨れ上がらせたそれがゴリゴリと穏乃の中を抉り、子宮から愛液を吐き出させた。


穏乃「あぁ…っ♪京ちゃんのオスチンポ…また大きくなってぇ…ぇ♥♥」

その愛液を掻きだすように、そして滑るように動く怒張。
オスの本能を詰め込んだその熱い塊に穏乃の全身が震える。
自分というメスの奥底で射精しようとするそれは最高に幸せで嬉しいものなのだ。
愛しいオスに孕まされる瞬間が目前に迫っているというだけで目元が白く染まり、視界が揺らぐくらいに素晴らしいものっだったのである。

穏乃「あはぁっ♪これ…レイプだぁ…♥♥本当に…レイプ…ぅ♪♪京ちゃんにケダモノみたいに犯されて…オマンコレイプアクメさせられてるぅ…♥♥」

穏乃がそういうのは決してこれが後背位という性交の為だけの姿勢だからではない。
大きくなった京太郎の肉棒は、もう激しいくらいに穏乃の中をえぐっているのである。
どれだけ締め付けてもお構いなしだと言わんばかりに中で暴れるその感触には被虐感すら感じた。
まるで自分が主人である事を教えこむようなそれに穏乃はもう我慢出来ない。
甘い声をあげながら、被虐的な絶頂を極め、怒張となったオスの塊に心までレイプされてしまう。

京太郎「何が…レイプだよ…!自分から腰…押し付けてる癖に…!!」

そんな穏乃の腰はいつの間にか左右に揺れるものではなく、前後に揺すられていた。
まるで自分から京太郎の肉棒をくわえ込もうとするそれは誰がどう見たってレイプされているようには思えない。
寧ろ、その顔が悦びにまみれ、快楽を訴えるその姿は京太郎にそれをオネダリしている姿にしか見えないだろう。


穏乃「だって…ぇっ♪♪京ちゃんのチンポ気持ち良いからぁっ♥♥アオカンセックス…最高だから…ぁっ♪私…調教されちゃってぇ…♥♥」
京太郎「自分から誘ったくせに何言ってるんだっての…!」
穏乃「ひゅぃぃぃぃぃぃっ♥♥♥」

瞬間、京太郎はズンと子宮を突きながら、空いたもう一方の手で乳首を摘む。
そのままぎゅっと下へと伸ばし、扱くようなそれに穏乃の口から陶酔混じりの鳴き声が漏れた。
しかし、彼女に負けず劣らず、快楽でいっぱいになっている京太郎は容赦しない。
そのままミルクを搾るようにして乳輪から扱きあげ、穏乃に快感を与えるのだ。

穏乃「三点はらめぇっ♥♥三点責めは…私…ぃぃっ♪♪♪」
京太郎「知るかよ…少しは反省しろよエロシズ…!!」

そう言って身悶えする穏乃の身体を京太郎は逃さない。
右手で腰をクリトリスを捕まえ、左手で乳房を脇を捕まえる。
その上、ズッポリと奥まで突き刺さった肉棒がトロトロになった穏乃の身体の抵抗をほぼ塞いだ。
最早、種付けの瞬間まで逃げ場はなく、喘ぐしかないその拘束。
それに穏乃の頭の中がジィンと蕩けた瞬間、京太郎の腰がラストスパートを迎えた。

穏乃「ひぃっくぅぅぅぅっ♪♪♪」

スパンスパンと肉が弾けるような音を鳴らしながらの抽送。
激しくも力強いそれに穏乃の腰も震えながら、突き出される。
ダメと言いながらも、自分から射精を強請るようなそれに京太郎は止まらない。
言葉もなく、ただ歯を噛み締めたまま腰を振るい、射精を目指し続ける。


穏乃「あ゛…あぁっ♪♪んひぃ…ぃぃ♥♥」

その抽送が十四回を超えた瞬間、京太郎の肉棒はブルリと震えた。
今までのものよりも遥かに強く、はっきりとしたそれは後数秒もしない内に射精が始める事を穏乃に教える。
その期待に穏乃が胸を震わせた瞬間、ズプリと引き離された腰が一気に打ち据えられ、穏乃の奥を揺さぶった。

穏乃「んんんっ~~~~~~~~~っっっ♥♥♥」

今までよりも一段上のそれに穏乃の思考はバチバチと弾けた。
まるで頭にそのまま電流を流されたような激しいそれは勿論、快楽である。
頭の中で処理出来るギリギリの情報量を流し込まれるようなその快感に頭の中が一杯になった。
しかし、それも長くは続かない。
そんな快感も…次にやってきた熱い感覚には到底、及ばないものなのだから。

穏乃「(射精てる…ぅぅっ♥♥熱いの…一杯…私の中ぁぁ…っ♥♥)」

そう穏乃が心の中で紡ぐのは決して恥ずかしいからなどではない。
そんなものは理性を捨てる時にはもうどこかへ言ってしまったし、探すつもりもないのだから。
それでも彼女が言葉を紡ぐ事が出来ないのは、偏にそれがあまりにも気持ち良すぎるからだ。
愛しいオスの精液をメスの一番大事な部分に注がれ…内側から蕩けさせられるその感覚に…穏乃はもう埋め尽くされているのだから。


穏乃「(ドロドロになって…混ざっちゃう…う…♥♥)」

身体の中を焼く肉棒の感覚とはまた違った蕩ける感覚。
それに身体中が満たされた穏乃にとって、体の感覚というものはとても曖昧なものだった。
意識が出来るのだが、そこが右腕なのか、あるいは脹脛なのかはまったく分からないのである。
まるで身体中の神経がごちゃごちゃに絡み合い、混線しているように…感覚が混ざっているのだ。

穏乃「(オマンコ…♥オマンコだけ…特別…っ♪♪)」

そんな中でもはっきりと感じられるのは肉穴と子宮の感覚だ。
まるでそこだけは特別だと言うようにはっきりと意識する事が出来る。
射精する度に跳ねるような肉棒の動きから、その表面に走る血管の血流まで分かるそれは敏感過ぎるくらいに敏感だ。
しかし、今の穏乃はそれに厭う事はなく、子宮が熱いものに満たされる感覚に身を委ねている。

穏乃「(幸せ…ぇ…♥♥)」

それは紛れもなく幸福感と言っても良いものだった。
セックスの時とはまた違った心地良いそれは微睡みにも近い。
暖かで緩やかで…そして優しいその感覚は思わず笑みが浮かぶくらいだ。
しかし、そんな中で湧き上がる快楽の波は決して穏やかとは言えず、穏乃の中を揺さぶっている。
その何とも言えないギャップにさえも興奮し、そして気持ちよくなりながら、穏乃はその目をそっと閉じて多幸感と快感を享受した。



穏乃「ふぁ…ぁ…♪ん…あぁぁ…♥」

しかし、数分もすれば、それも幾らか収まっていく。
それが悔しくて肉穴を締め付けるものの、もう京太郎の精液も出なかった。
出たとしてもカウパー混じりの薄いものばかりで、子宮の壁に張り付くようなドロドロとした粘っこさはない。
それに不満を覚えながらも、穏乃は大きく肩を上下させて酸素を求める。

穏乃「(次の為に…準備しないと…ぉ♥♥)」

それは決して自身の身体を冷やす為ではない。
そもそも穏乃の身体は未だ絶頂から降りては来られず、興奮しきったままなのだから。
それでもこうして酸素を求めるのは身体んまとわりつく倦怠感を少しでも排除しようとしている為だ。
それは勿論、これから山を降りる為に邪魔だから…などではない。
寧ろ、穏乃の思考にはこれかた山を降りるつもりなど一片足りともなかったのだかた。


穏乃「京ちゃん…っ♪♪」
京太郎「シズ…今はダメだって…」

そんな穏乃が腰を緩やかに動かせば、京太郎は小さくそう返した。
荒い吐息を漏らしながらのそれは、彼が限界であるように感じさせる。
しかし、穏乃は知っているのだ。
その肉棒が未だ萎える事はなく、自分の中で反り返っているのを。
それどころか、不満気にピクピクと震えて、早く次の射精を寄越せと訴えているのを、誰よりも知っているのだ。

穏乃「京ちゃんもしたいよね…っ♪私…頑張る…からぁ…♥♥」
京太郎「うあ…ぁ!」

そうやって動く穏乃の中に一度だけという約束はない。
あるのはただ自分と恋人の欲情をどう晴らすかという事だけで、それ以外は明後日の方向へと飛んでいってしまっているのだ。
そして…それは京太郎も同じである。
こうして穏乃が腰を揺さぶるのは気持ち良いが、かと言って射精のそれには敵わない。
寧ろ、どうにも物足りない感じで、ムクムクと興奮が膨れ上がってしまうのである。
それを抑えようとしても彼の肉棒は萎える事はなく、絶頂直後の敏感な神経で快楽を訴えてくるのだ。

京太郎「(くそ…俺が我慢しなきゃダメなのに…!)」

穏乃がこうなるのは予想済みの事であった。
だからこそ、京太郎は最初に釘を差したし、射精を果たして帰ってきた理性は今だって抵抗を試みているのである。
しかし、そんなものは無駄だと言わんばかりに…穏乃の腰は魅力的だ。
ぬチュぬチュと愛液を塗りつけるように動き、その柔肉を時折走る絶頂で震わせる。
その度に恋人の口から甘い鳴き声が飛び出すのを聞いて、京太郎もまた我慢の糸が切れてしまった。


京太郎「シズ…!」
穏乃「ひゃうぅぅっ♪♪」

その声と共に再び動き出した京太郎に穏乃は甘い声と笑みを漏らす。
恋人もまた欲望へと堕ちた事を確認するそれは何処か勝ち誇ったようにも見えるだろう。
しかし、それを見る唯一の男は、今、穏乃の身体に夢中になり、他の事など見えていない。
ただ、メスを貪るだけのケダモノと化したその愛しい姿に穏乃はぎゅっと肉穴を締め付ける。


京太郎「シズ…くそ…エロ過ぎなんだよ…このぉ…っ!!」

そんな穏乃の中を抉りながら、京太郎は穏乃を叱る。
しかし、その声は陶酔が強く、興奮している事をはっきりと感じさせた。
いっそ八つ当たりにも聞こえるであろうそれに、しかし、穏乃は喜んでいる。
そうやって八つ当たりしてくれるくらいに自分に興奮してくれているとなれば、喜ばないはずがなかった。

穏乃「(だから…一杯…愛してあげるね…♥)」

山の女の愛し方は情熱的でそして偏執的だ。
愛執という言葉が相応しいその愛の歪さを穏乃は自覚している。
しかし、それでも穏乃は京太郎から離れる事が出来ない。
優しくて、暖かくて…力強くて。
まるで太陽みたいな京太郎を自分なりのやり方で独占したくて堪らない。

穏乃「(それは決して普通じゃないけど…でも…)」

しかし、きっと京太郎も喜んでくれるはずだ。
エッチでスケベで…気の多い彼なら何だかんだ言って受け入れてくれるはずである。
そう思いながら…穏乃はそっとその思考を手放し、快楽へと没頭する。
何はともあれ…今はこの気持ち良さに身を委ねよう。
奇しくもそれは京太郎とまったく同じ思考であり…二人はそのまま愛欲の中へと落ちて行ったのだった。



………



……






憧「はぁ…はぁ…」

そう荒い息を吐きながら、新子憧が登っているのは登山道だった。
穏乃が良く利用するそこを憧は今、一人で登ってる。
時刻は朝の7:00前。
しかし、それでも憧はしっかりと化粧をし、その身だしなみも整えていた。
少なくとも穏乃のようにジャージ姿などではなく、軽装ながらも見栄えの良いものを着ている。

憧「…私、何をしてるんだろ…」

それでもそう呟くのは憧の額に汗が滲み出ているからだ。
子どもの頃は穏乃と付き合ってよく登ったこの山も、今の運動不足の憧には辛い。
流石に途中でギブアップするほどではないが、化粧が汗で崩れかけているのを感じる。
それくらい分かっていたはずだと思うものの、しかし、気持ちが萎えていくのは否定できなかった。

憧「(だって…私がしようとしているのは…覗き見だし…)」

これがまだ正当な理由があれば、憧も頑張れただろう。
しかし、今、憧がこうして山の頂上を目指しているのは、幼馴染二人の姿を覗く為だ。
昨日、いきなり京太郎を山へと誘った穏乃とその恋人を監視する為である。


憧「(だって…しずはズルい…)」

そう憧が思うのは、穏乃の恋人の存在である。
須賀京太郎と言う名前の彼に憧は仄かな恋心を抱いていた。
それこそまだ京太郎がチームメイトである松実玄に初恋をしていた頃から芽生えていたそれを憧はとても大事にしていたのである。

憧「(だから…お洒落だって…化粧だって頑張った)」

憧がそれを自覚した頃、京太郎は原村和に恋をしていた。
玄のような憧れ混じりのそれではなく、はっきりとしたその恋慕。
しかし、それを知っても尚、憧は諦めきれず、姉や母に聞いて化粧を覚えたのだ。
阿知賀周辺では中々、見ない垢抜けた和の雰囲気に近づく為に…京太郎に振り向いてもらう為に。

憧「(それに…そもそも…京は阿太中に入るはずだったのに…)」

阿知賀子ども麻雀倶楽部にて、玄に次いで二位の地位に居た京太郎。
彼もまた憧と同じように、将来は晩成入学を目指し、阿太峯中学へと入るはずだったのだ。
しかし、何の因果か彼は突如、その進路を変え、阿太峯ではなく、共学になった阿知賀へと入学したのである。

憧「(お陰で…京は麻雀から遠ざかっちゃった…)」

京太郎は元々、才能ある打ち手だった。
穏乃や憧が所属していた阿知賀子ども麻雀倶楽部で二人を抑えてNo2に居た事からもその実力は伺えるだろう。
しかし、それは全て阿知賀へと進学した事で狂ってしまった。
そう思うのは…二年前のインターミドルの試合で京太郎がボコボコにされ、麻雀をやめてしまったからだろう。

憧「(阿太中ならそんな事はなかった…なかったのに…)」

勿論、それは『もしも』の話でしかない。
しかし、ろくに相手もおらず、独学で頑張るしか無い阿知賀中学よりはマシな環境だった事は確かだ。
少なくとも憧が県ベスト14に入れたのだから、京太郎ももっと上にいけてもおかしくはない。
実際、インターミドルに個人戦で出場していたのだから、独学でもかなり努力したのだろう。
しかし、憧はそれが京太郎の限界ではないと思うのである。

憧「(なのに…なのに…しずは…京太郎を麻雀部に誘って…)」

ただ誘うだけならば、憧はそれほど強く反発は覚えなかっただろう。
しかし、今の京太郎のポジションは雑用ばかりで滅多に打つ事はしない。
阿知賀へと帰ってきた赤土晴絵に誘われても、気まずそうに首を横に振るだけである。

憧「(分かってる…こんなの八つ当たりだって…でも…)」

そんな彼に憧も甘えて色々としてもらっているだけに何も言えない。
そもそも…これは京太郎の恋人という立場を手に入れた穏乃への嫉妬なのだということは憧自身も理解している。
謂れの無い…ただの言いがかりなのだと彼女も分かっているのだ。
だからこそ、普段はそれを抑え、普通に幼馴染として接してる。


憧「(でも…でも…もし…もし…京が阿太中に来てくれていたら…)」

その隣に居たのは…もしかしたら自分だったかもしれない。
京太郎の為にずっと努力してきた憧に…振り向いてくれていたかもしれない。
穏乃ではなく…自分の事を選んでくれたかもしれない。
そう思うとやるせなさが湧き上がり…時たま、無性に悲しくなる。
そして、そうやって穏乃に八つ当たりしている自分が酷い女に思えて…とても惨めに思えるのだ。

憧「(でも…私…京太郎を嫌えない…嫌え…ないよぉ…)」

長野から引っ越してきた京太郎と最初に出会ったのは憧だった。
金髪で、元気で、少しだけ意地悪で…そして優しい彼にませていた憧は少しずつ惹かれていったのである。
それは三人で遊んでいた時に蜂に襲われた憧を庇ってくれたからなのかもしれない。
穏乃や京太郎に比べて足が遅い憧をよく振り返って気にしてくれていたからなのかもしれない。
もう好きになった経緯なんて思い出せず、そしてまた思い出す必要がないくらい憧の胸は思い出に溢れている。
それほどまでに好きになった京太郎の事を…数ヶ月程度で忘れられるはずがなかった。

憧「(だから…こんな風に二人の後をつけたりして…女々しいを通り越して…惨めだ…)」

そうやってデートする二人の後をつけた所で自分が惨めになる事くらい分かっていた。
それはただのストーカーであり、犯罪行為なのだと憧も理解している。
しかし…それでも京太郎を求める心は止まらず、ついこうして足が山へと向かってしまう。
会ったら終わりだというのに…わざわざ化粧をして…小奇麗な格好をしてまで…憧は追いかけてしまう。



憧「あ…」

それに胸の奥が押しつぶされそうな痛みを覚えた瞬間、憧の視界がすっと開けた。
登山道ではなく、頂上の展望エリアに足を踏み入れた事を感じながら、憧はそっと肩を落とした。
ここに頻繁に来ていたのは子どもの頃だったが故に、頂上まで後どれくらいかなんてうろ覚えでしかなかったのである。
しかし、こうして体力が限界に達する前に何とか登り切る事が出来た。
それに安堵の吐息を漏らしながら、憧はそっと周囲を見渡す。

穏乃「ひあぁっ♪♪しょこぉっ♥♥しょこ…良ひぃっ♥♥」
憧「っ!?」

瞬間、聞こえていた声は聞き慣れた、しかし、聞き覚えのないものだった。
蕩けて舌足らずになったそれは憧が聞いたことのない感情に染まっているものの、彼女が嫉妬する高鴨穏乃の声なのだろう。
そう思った瞬間、憧の頭に一つの考えが浮かび、その頬を赤く染めた。

憧「(も、もしかして…)」

憧とて人並みに性的知識はある。
と言うかファッション雑誌を熱心に読むようになった彼女は数カ月前の穏乃よりも耳年増だと言っても良い。
そんな彼女にとって、その声から連想するものは一つしかなく、思わず顔に熱が集まる。
羞恥とも興奮とも言えないそれに頬を抑えるが、その熱が引く様子はない。
それどころか足は声の元へと向けて惹かれるように歩き出す度に、強くなるように思えるのだ。

憧「(行っちゃダメ…行っちゃ…ダメだってば…)」

もし、自分の予想が正しければ、今までにないくらいに打ちのめされる。
もう再起不能になるくらいに…傷つき…二人の前で泣きだしてしまうかもしれない。
しかし、どれだけそう言っても憧の足は止まらなかった。
ふらふらと夢遊病のような足つきで声へと近づき、茂みの中へと入っていくのである。

穏乃「子宮しゅごいぃっ♥♥揺れるぅっ♪♪アクメで揺れて…イくぅぅっ♥♥」
京太郎「くぅ…ぅぅ…!」
憧「~~っ…!」

その先にあったのは…憧が予想していたよりも凄まじい光景だった。
聞いたこともないほど淫らな声をあげながら、四つん這いになった穏乃が腰を振るう。
前後左右へと不規則なそれは後ろにいるオスを感じさせる為のものなのだろう。
実際、その後ろにいる京太郎も気持ち良さそうに声をあげ、激しく腰を振るっていた。
一突き毎にパンと小気味良い音を鳴らすそれは穏乃のお尻を震わせ、彼女に甘い声を漏らさせている。

憧「(こ、こんなところで…何をしているの…?)」

勿論、それは憧にも分かっている事だった。
二人はここで…朝の山でセックスをしているのである。
誰かに見られるかもしれないリスクを背負って…秘すべき睦事を繰り返し、愛を深めているのだ。

憧「(あ、あんな…ケダモノみたいに…)」

お互いに好き勝手に腰を振るう二人には理性の色など欠片もなかった。
ただ、お互いを貪る事しか考えられないと言わんばかりに動いているのである。
快楽を隠す事もしないその様は、経験のない憧にとっては異常で…そして魅入られるものであった。


穏乃「あひぃぃっ♪♪頭の中ドロドロぉっ♥♥イくのでかき回されて…ふにゅぅぅっ♪♪♪」
憧「(そんなに…気持ち良いの…?)」

穏乃の甘い告白に憧も思わず生唾を飲み込んでしまう。
ファッション雑誌の過激なコラムに目を通した事もあるとはいえ、憧は自慰も苦手だ。
京太郎と身体を重ねるところを想像した事もあるが、その殆どは妄想で、途中で虚しくなってしまう。
そんな彼女にとって穏乃の言葉は未体験過ぎるものであり、胸の奥が熱くなるのを感じた。

憧「はぁ…はぁ…ぁ♥」
穏乃「京ちゃんはぁっ♥♥京ちゃんはどぉっ♪♪私で…イきそぉっ♪♪」
京太郎「もうイキそうなくらいだっての…!」
憧「(京…イキそう…なんだ…)」

そう思った瞬間、憧の手は自然と下腹部へと伸びてしまう。
そのままスカートをたくし上げ、奥の下着へと手を触れた。
何時、京太郎とそういう仲になってもおかしくはないようにじっくり選んだ勝負下着。
しかし、それを見て欲しい人は今、自分ではなく、もう一人の幼馴染に夢中になっている。

憧「(嫌…だよ…ぉ…♪京…こっち見て…よぉ…♪)」

その胸の痛みを誤魔化すように憧の手が、下着の中へと潜り込む。
そのまま秘所をそっと撫でれば、クチュリと言う感触が伝わってきた。
一人でしている時には滅多に感じないそれに憧の心が異常を訴える。
しかし、目の前の淫蕩な光景に魅入られた憧の手は止まらず、そのまま大陰唇を割り、中の粘膜へと触れた。

憧「(そっちじゃない…っ♪私はここに居るのに…私は…ここ…なのにぃ…♪)」

しかし、二人の交配を横から見つめる憧に二人は気づかない。
それどころかお互いに愛の言葉を交し、そのセックスをエスカレートさせていく。
その置いてけぼり感に憧の手も激しくなり、充血した粘膜を撫で回した。
そこにはかつて自慰を苦手だと思った少女の姿は何処にもなく、一心不乱に快楽を求めるオンナの姿がある。

京太郎「イく…ぞ!シズ…またイくから…な…!」
穏乃「うんっ♥うんん♥♥ちょうらいっ♪私に京ちゃんのせぇし頂戴っ♪♪一杯…中出し…ぃ♥♥ザーメンアクメ…欲しいのっ♥♥」
憧「(嘘…ぉ♥膣内射精まで…させちゃうの…?)」

外でセックスしているだけでも軽いカルチャーショックなのに、膣内射精まで許す穏乃の姿。
しかも、その二人の下には白いものが混じった水たまりが出来、既にそれが何度か繰り返されている事を憧に教えた。
それでも尚、大好きな幼馴染の精液を欲しがる穏乃の淫らな姿に憧の胸で嫉妬が燃え上がる。

憧「(酷い…よ…♥もう…そんなに貰ってるのに…まだ独り占めなんて…しず…ズルい…ぃ♪♪)」

その嫉妬を胸に憧の手はさらに激しくなる。
その手は粘膜だけではなく、未発達なクリトリスを弄り、もう片方の手は上半身を弄った。
そのままブラをずらして乳首を弄る憧にビリビリとした快感が駆け抜ける。
かつては嫌ったそれを憧は喜んで受け入れながらも、しかし、その胸の寂しさは否定出来なかった。

憧「(京は私のモノだったはずなのに…♪私の…傍にいてくれるはずだったのに…ぃ♪♪)」

ちょっとした事でずれてしまった歯車。
しかし、それから三年経った今、それは勝者と敗者という形で明暗をはっきり分けさせていた。
それが…憧にとっては辛く、そして苦しい。
京太郎が元々の予定通り、阿太峯にさえ進学していれば…そこにいたのは自分だったはずなのに。
こうして二人のセックスを見て、オナニーしているのは穏乃の方だったのに。
そんなもしもが溢れて止まらず…憧の目尻から涙を漏らさせる。

京太郎「射精…るぅぅ…!」
穏乃「おほぉぉぉぉおぉおぉぉっ♥♥♥」

瞬間、京太郎の呻き声と共に、穏乃が情けない声を漏らす。
お互いにその全身を痙攣させるそれは経験のな憧にも二人が絶頂している事が分かった。
それに見られて憧が全身を激しく弄るが、彼女の身体には絶頂は来ない。
元々、未発達な性感ではこんな短期間で絶頂に至る事なんて難しいのだ。

憧「うぅ…ぅ…うぅぅぅぅ…っ」

それが悔しくて、悲しくて…憧は本格的に涙を漏らす。
京太郎の為に覚えた化粧が堕ちるのも構わず、嗚咽をあげて泣きじゃくった。
そこにはもう二人に気づかれてしまうかもしれないという思考はなく…ただ恋破れた実感に悲しむ一人の少女だけがいる。


憧「(私も…私も…京が…欲しい…っ♪欲しい…よお…♪)」

もう止まらないその感情に憧は涙を漏らす。
欲情と愛しさと…悔しさと悲しさと。
それらが混ざってグチャグチャになって、思考が崩れていく。
自分が今、何をしようとしてるのかさえ定かではなくなった憧がゆっくりと足を前へと踏み出した。


―― ガサッ


京太郎「」ビクッ

瞬間、茂みをかき分ける音に京太郎がその身体を固くしながら、自身のジャージを脱いだ。
そのまま震える穏乃へとかぶせ、隠そうとするその姿に憧は彼の優しさを見る。
何時もであれば…それを微笑ましく、そしてちょっとだけ羨ましく見えていたであろうそれ。
しかし、今の憧にとって、それは悔しくて…そして自身を追い詰めるものでしかなかった。

京太郎「あ、憧…?」
憧「京…」

そんな京太郎と目が合った瞬間、憧の胸で歓喜が爆ぜる。
だって、今、京太郎が見ているのは穏乃ではなく、憧の方なのだ。
恋人であり、あんなに一杯精液を独り占めした穏乃ではなく、乱入者である憧の方。
たったそれだけで湧き上がる歓喜に…憧はもう我慢が出来ない。
もっとそれが欲しいと…そう心が訴えるままに、そっとそのスカートをたくしあげていく。

憧「私も…見て…っ♪一杯…して…ぇ♥」
京太郎「あ、ああぁ…憧ぉ!?」

それに困惑する声をあげるのは京太郎だ。
根が鈍感な彼からすれば、いきなり憧が交歓の場に現れたと思ったら、スカートをたくしあげたのだから。
しかも、その奥には秘所ギリギリまでを晒すような薄いレースの下着があれば驚くのも不思議ではない。
今まで憧がどれほど追い詰められ、我慢してきたかなど知らない京太郎にとって、それは驚天動地に等しい事だったのだ。


京太郎「ま、待ってくれ。色々と意味が…んぐっ!!」

まったく事情を理解できない京太郎がそう言葉を紡いだ瞬間、憧がだっと駈け出して彼へと抱きつく。
そのままの勢いで唇を合せるその姿に京太郎の困惑はさらに膨れ上がった。
しかし、憧はそんな京太郎に一切、容赦しない。
ファッション雑誌の過激なコラムに書いてあったとおりにその舌を突き入れ、京太郎の中を味あうのだ。

憧「(甘い…っ♪♪)」

憧の初めてのキスは陶酔混じりの甘いものだった。
舌ではなく、心で感じるそのドロドロとした甘さに憧はあっという間に夢中になってしまう。
今まで夢見ていたものの、決して手に入らなかったものが…想像以上に素晴らしかったのだ。
それも当然と言えるだろう。

京太郎「(何…これ…?何?何なんだ!?)」

初めてのキスでうっとりとする憧とは違い、京太郎にはそれを感じる余裕はなかった。
穏乃のそれとはまた違ったぎこちなくて、何処か遠慮を残すそれは憧らしくて可愛らしい。
しかし、それが霞むくらいに今の京太郎はパニックになっていたのだ。
一体、何が起こって、どうなろうとしているのか。
あまりにもいきなり過ぎてわけが分からなくなった京太郎の下でもぞりと穏乃が動き出し… ―― 





  • ワッフルワッフル -- 名無しさん (2013-08-16 18:10:14)
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最終更新:2013年08月16日 18:10