………

……




京太郎「お、お邪魔しまーす…」

和「ど、どう…ぞ…」

和「(つ、ついにお、男の…男の人が私の家に…!)」

和「(ど、どうすれば…え、えっと…ま、まま…まずは…)」

和「しゅ、しゅりっぱをどうぞ!」

京太郎「お、おう。ありがとう」

和「(ま…また噛んじゃったぁ…恥ずかしい…)」カァ

京太郎「(しかし…一体、何がどうなってるんだ…)」スタスタ

京太郎「(体調悪い和を送って行ったら部屋にあがらせて貰えるようになったとか…)」

京太郎「(そんなオカルトあり得ないってレベルじゃねぇぞ…)」

京太郎「(これが咲辺りなら分からないでもないけれど…)」

京太郎「(つーか…これ夢じゃねぇの?マジ現実?)」

京太郎「(なんか現実感沸かなさすぎてふわふわしてんだけど…)」




和「こ、ここが…リビングです…」ガチャ

京太郎「そ、そうか…き、綺麗な部屋だな」

和「は…はい。一応…私が毎日、掃除してるんで」

京太郎「の、和はそういうのマメな方だもんな」

和「しゅ、習慣みたいなものです」

和「そ、それより…お茶淹れますね。ちょっと待ってて下さい」

京太郎「あ…ありがとうな」




京太郎(しかし、なんつーか…)」

京太郎「(和はこうしてキッチンに立つのが似合うなぁ…)」

京太郎「(これが咲なんかだと不安でそわそわするが…)」

京太郎「(和だとそうやって不安にならずに済む…)」

京太郎「(その上、なんか…和がキッチンで動く姿を後ろから見ると…)」

京太郎「(こう…新婚さんみたいな…?)」デヘヘ

京太郎「(い、いや…落ち着け。須賀京太郎)」

京太郎「(折角、箱入り娘の和が家にあげてくれたんだ)」

京太郎「(その信頼をムダにするような下衆顔は止めるべきだろう…)」

京太郎「(何時も以上にクールに…そして紳士に行く)」

京太郎「(それが今の俺に出来る最大の感謝だ…!)」ゴッ

和「(何かさっきから変な視線を感じるような…気のせいでしょうか…?)」

和「お、お待たせしました。こ、これお茶請けです…」
京太郎「ありがとうな」サワヤカスマイル
和「そ、それじゃあ…私、部屋で着替えてくるので…」
京太郎「おう。ゆっくりしてきてくれ」ニコー
和「…」
京太郎「どうしたんだ、和?」キラー
和「いえ…」
和「(何か…何時もの須賀君と違いすぎて、気持ち悪いくらいなんですけれど…)」
和「(実害はなさそうですから…別に構いませんよね…?)」
和「と、とりあえず…すぐ戻りますから待ってて下さいね」
京太郎「あぁ!」ジュピター



京太郎「(と…まぁ、爽やかに見送ったものの…だ)」
京太郎「(やっぱ見慣れない家に一人って言うのは居心地悪いよなぁ…)」
京太郎「(ましてや…相手はあの和)」
京太郎「(ザ・お嬢さんと言った風な和の家の中と思うと…)」
京太郎「(もうね。緊張で汗がやばいですよ)」
京太郎「(下手なところを見るのも不遜な気がして、さっきからキッチンしか見てねぇ…)」ズズッ

京太郎「…あ、お茶美味しい…」
京太郎「お茶請けも一目で分かるくらい品の良いものだし…流石、和の家だぜ…」

和「(と、とりあえず…制服は脱いで…っと)」ヨイショ

和「(後、ショーツだけは変えておかないといけませんし…)」ゴソゴソ

和「(うぅ…やっぱりクロッチ部分がびしょびしょ…)」

和「(こんなの恥ずかしくて乾くまで脱衣所にもっていけません…)」カァ

和「(とりあえずこれは隠しておいて…服はどうしましょう…)」ゴソゴソ

和「(…何時もの…で良いですよね…?)」

和「(良い…はずなのに…)」




和「選びづらいのはどうしてなんでしょう…?」


和「お…お待たせしました」

京太郎「(あぁ…ようやく戻ってきてくれたか…)」

京太郎「(一人になってから既に十数分…)」

京太郎「(女の子の着替えが長いとは言え、正直、落ち着かなかったぜ…)」

京太郎「(また倒れているんじゃないかって心配になったくらいだからな…)」

京太郎「(だけど…ようやくそれから解放され…――)」クルッ

京太郎「ファ!?」

和「?」



和「え、えっと…何か?」

京太郎「い、いや…何かって…和…」

京太郎「(フリルが沢山ついた薄紅色のワンピースってのは良く分かる…!和は割りと少女趣味だからな…)」

京太郎「(未だにぬいぐるみ手放せないくらいだし…それは分かる。けど…!)」

京太郎「(なんで、谷間見せるように開いてるんだよおおおおおおお)」

京太郎「(つーか、アレは服として機能してないだろ絶対!!)」

京太郎「(上半身を結んでるのが、リボン一個しかねぇぞ!!)」」」

京太郎「(何かの拍子でリボンが解けたらバツンって弾けるぞアレ…!!)」

京太郎「(一応、オレンジのカーディガンっぽいの羽織ってるけど、前を殆ど止めてないから…)」

京太郎「(もう逆に前の肌面積が強調されて…もうね…もう…)」

京太郎「(誘ってるんじゃないかっていう馬鹿げた発想すら俺の中から出てくる訳ですよ!!)」




和「あ、あの…須賀君?」

京太郎「(勿論…俺にだって和が実はしっかりものに見えて天然系だって事は分かってるんだ…!)」

京太郎「(これだって私服であり、別に誘ってる訳じゃないのは分かってる…けど…!!)」

京太郎「(こんな素晴らしいおもちが目の前で零れそうになっているのを見て、冷静でいられるほど!!)」

京太郎「(京太郎の中の京太郎は理知的な奴やないんや…!違うんや…!!)」

京太郎「(だけど…自分の中の自分に負けてしまうとまた保健室の…いや、それ以上の悲惨な結果に…!)」

京太郎「(それに…こうして家にあげてくれた和の信頼を裏切りたくはない…!!)」

京太郎「(だから…!俺の中の俺よ…!今は大人しくしていてくれ…!)」

京太郎「(家に帰ったら幾らでも構ってやるから…今は…今だけは…)」

京太郎「(この素晴らしい…いや、恥ずかしい格好を和に止めるように言う勇気と理性に変わってくれ…!!!)」ギリッ







京太郎「い、良いと思うよ?」


和「そ、そうですか…」

和「これはお気に入りなんでそう言ってもらえると嬉しいです」ニコッ

京太郎「(の、和の無垢な視線が思いっきり突き刺さる…!)」

京太郎「(や、やめてくれ…!そんな目で見ないでくれ…!!)」

京太郎「(俺は欲望に魂を売ってしまった男なんだ…そんな風に見られる価値なんかないんだ…!!)」

京太郎「(俺は自分の保身と欲望の為に…和を…和を……うごごごごご)」

和「???」



和「と、とりあえず…準備は出来ましたし…私の部屋に来ませんか?」

京太郎「え…あ、あれ本気だったのか…?」

和「あ、あんな冗談言いませんよ…」カァ

京太郎「(う…か、可愛い…)」

京太郎「(ただ、男慣れしてないだけだって分かってるはずなのに誤解してしまいそうなほど可愛い…!)」

京太郎「(私服のとんでもさの中で輝く無垢のギャップが胸にクるほど可愛い…っ!!)」

京太郎「(もう…マジ反則だろ、これ…)」

和「あ、あの…須賀君…?」

京太郎「あ、あぁ。ごめん。分かった。着いて行くよ」

和「じ…じゃあ、お菓子やお茶は私が持ちますね」

京太郎「いや…でも…」

和「き、気にしないでください。須賀君はお客様な訳ですし」

京太郎「お客様なんて柄じゃないんだけれどなぁ…」

和「何時も須賀君はもてなしてばっかりなんですから、たまにはもてなされれば良いんですよ」

和「そうしたら自分に何が足りないのか見えてくるでしょう?」

京太郎「凄い言いくるめられている感があるんだが…」

和「気のせいです」キッパリ

京太郎「でも…」

和「気のせいです」


京太郎「…分かった。じゃあ、和に任せる」

和「はい。そ、それじゃ…行きましょうか」スタスタ

京太郎「お、おう…」スタスタ

和「あ…階段、あがりますね」

京太郎「わ、分かった…」

京太郎「(しかし…こうして階段を登ると思うのがだな…)」

京太郎「(やっぱり和の身体の素晴らしさだ…!)」

京太郎「(和は非の打ち所のないおもちの持ち主だが…お尻も実はかーなーりー凄い)」

京太郎「(こうしてワンピース越しに見える大きさはもう…垂涎モノだぜ…)」

京太郎「(それが手の届く位置でフリフリ揺れてると思うと…)」

京太郎「(おもちマイスターである俺の手が思わず伸びそうになるくらいだ…)」

京太郎「(くそ…和はなんて悩ましい身体の持ち主なんだ…!)」

和「??」

京太郎「(ハッいけないいけない…)」

京太郎「(ここで欲望に飲まれてガン見してちゃ、今までの二の舞だ…)」

京太郎「(ここはクールに、話題を振って意識をそちらに持っていくべきだな…)」

京太郎「と、ところでさ」

和「な、何でしょう?」

京太郎「部屋で何をするつもりなんだ?」

和「え、えっと…」

和「(ど、どうしましょう…別に言っても良いんですけれど…)」

和「(でも、ここで素直に言っちゃうとそこで話題が途切れちゃいますよね…)」

和「(そうなったらまた気まずくなるかもしれませんし…ここは…)」

和「ひ、秘密です」カァ

京太郎「え…?」


京太郎「(え…秘密って…もしかして口では言えない事をされるって事か…?)」

京太郎「(い、いいいいいや、待て。落ち着け!!)」

京太郎「(俺は今までそうやって勘違いをして、嫌われてきたじゃないか!!)」

京太郎「(ま、ましてや相手は和であり、しかも、ここは和の家なんだぞ!?)」

京太郎「(選択肢一つでバッドエンドが待っているシチェーションで早合点は禁物だ…!)」

京太郎「(こ、ここはウェットでナイスなジョークとして場を流すべき…!!)」

京太郎「そ、そうか。秘密かぁ」

和「え、えぇ。秘密です」

京太郎「ひ、秘密なら仕方がないな」

和「し、仕方がありませんよね…!」

京太郎「…」

和「…」



京太郎「(この状況でそんな小粋なジョークが言えたら俺はもうクラスの人気者だぜ…)」ズーン




和「(あ、あぁ!?な、なんでかは分からないけど、須賀君が落ち込んでいます…!?)」

和「(下手に誤魔化そうとしたのがいけなかったのでしょうか…)」

和「(で、でも…秘密と言ってしまった以上…言えませんし…)」

和「(そ、そうだ…!)」

和「か、代わりにヒントをあげます!」

京太郎「ヒント…?」

和「え、えぇ!それはとっても楽しくて、須賀君も喜んでくれると思います」

京太郎「悦ぶ…だと…!?」



ホワンホワン



和「ほら…京太郎君…だぁいすきなおっぱいで挟んであげますよぉ…♪」

和「ふふ…♪ピクピクって…硬くなっちゃってますね…♪とっても可愛い…♪」

和「そんなに私のおっぱいの中、気持ち良いんですか…?」

和「聞かなくても分かりますけれどね…♪とっても幸せそうで…蕩けた顔…♪」

和「だらしなくって…可愛くて仕方がないです…♪」

和「だから…私のおっぱいで一杯、可愛がってあげますね…きょうたろうくん…♥」



京太郎「(な、なんて素晴らしいシチュエーション…!)」

京太郎「(我が妄想力にスタンディングオペレーションを送りたいくらいだ…!)」

京太郎「(が…ダメ…ッ!そんな未来は…無い…ッ!真っ暗…期待するだけ…無駄…ッ!)」

京太郎「(見るんだ…ッ!現実…ッ!和と一緒…ッ!それだけで…僥倖…ッ!幸せ…ッ!!)」

和「(何故か後ろからざわざわって音が聞こえる気がするのは何故なんでしょう…)」





和「っと…つ、着きましたよ。ここが私の部屋です」

京太郎「お、おぉ…確かに見慣れたペンギンマークの可愛らしいネームプレートが…」

和「う…い、いいじゃないですか…」

京太郎「はは。ごめん。悪いなんて言うつもりはなかったんだ。ただ、和らしいなって」

和「むぅ…まぁ、馬鹿にするつもりじゃなかったのなら良いです…」

和「その代わりにドアを開いてくれませんか?私は今、両手が塞がっていますし…」

京太郎「あ、そうだな。気が付かなくて悪い」ガシャ

和「ありがとうございます。で…では、狭いかもしれませんが、中へどうぞ」

京太郎「お、お邪魔しまーす」



京太郎「(なんて言うか…なんて言うか…)」

京太郎「(すっごい女の子の部屋って感じがするなぁ…)」

京太郎「(つか…空気まで何か甘い感じで…凄い場違いなところに来てしまった感がある…)」

京太郎「(そんな中、不自然なまでに存在感を放つ全自動麻雀卓…)」

京太郎「(うん。何かこういうちょっと抜けてる感が凄い和らしいや)」

和「えっと…それじゃあ…」カチャ

京太郎「(あれ…和が麻雀卓を弄って…)」

京太郎「何をするつもりなんだ?」」

和「特訓です」

京太郎「え?」

和「須賀君の特訓です」


京太郎「特訓って…麻雀のか?」

和「えぇ。今日は色々と迷惑を掛けてしまいましたし…」カチャカチャ

京太郎「いや…俺は特に気にしていないし…寧ろ、ゆっくり休んで欲しいくらいなんだが…」

和「今はもう大丈夫ですよ。そこまで集中してやるつもりもありませんし」

和「(それに…普通にしているよりも…牌を握っている時の方が冷静になれますから…)」

和「(流石に部屋に男の人と一緒に居るって言うのは色々とこう…恥ずかしいものがですね…)」

和「それにこのままじゃ須賀君は秋季大会でもあまりいい成績を残せません」

京太郎「うっ…す、すまん」

和「謝らないで下さい。悪いのは私たちの方なんですから」

和「でも、だからってこのまま何もしないのはあまりにも須賀君が割りを食い過ぎです」

和「だから、私から出来る限り、恩返しをさせてください」

京太郎「和…」

京太郎「分かった…でも、辛くなったらすぐに言ってくれよ」

京太郎「別に特訓なんて部室でも出来るんだしな」

京太郎「急いで今日やる必要はないし…俺の所為で和に辛い思いをさせたくないから」

和「えぇ。それは分かっています」

和「じゃあ…始めましょうか」



和「今日の対局を見て思ったのが、須賀君の打ち筋の問題ですね」

和「放銃する事そのものは少なくなって来ましたが、お陰で手を作るのが遅くなっているように感じます」

和「恐らく配牌の時点でベタ降りするかどうかを決めているんじゃないですか?」

京太郎「おっしゃる通りです…」

和「やっぱり…。いえ、それが悪いと言う訳じゃないんですよ」

和「ただ、それは放銃率を下げたり、箱割れするのを回避出来てもトップには立てない打ち方です」

和「それじゃあ何時まで経っても麻雀には勝てませんし、予選も突破出来ません」

和「ですが、牌効率への研究が進んだ今、満貫以上は決して珍しい手じゃなくなりました」

和「そんな環境で防御を疎かにするとあっさり飛びかねません」

和「ですから、その両方を鍛える為に今日の須賀君には攻撃的な牌の切り方を覚えて頂きます」

京太郎「攻撃的な牌の切り方…?」

和「えぇ。自分の欲しい牌を呼び出す切り方…と言っても良いかもしれませんね」

和「とりあえず須賀君は後ろを向いてくれますか?」

和「今から私が牌を弄りますから」カチャカチャ

京太郎「あ、あぁ。分かった」クルリ



和「はい。出来ましたよ」

京太郎「それで…何をすれば良いんだ?」

和「簡単です。そこの配牌を見て下さい」

京太郎「これか?…うーん…良くもなければ悪くもない配牌だな…」

京太郎「牌が絡めば平和が見える…くらいか」

和「それを使って役を変化させて、私から放銃させて下さい」

京太郎「え…?」

京太郎「い、いや…でも、これは和が準備したんだろ?」

京太郎「中身を知ってる和が放銃するはずないじゃないか」

和「大丈夫ですよ。やっている時は完全にデジタル打ちでやりますし」

和「大事なのは、自分の当たり牌が安全だと切り方、或いは手配変え方です」

和「それを分かってもらう為の特訓なのにズルなんかしませんよ」

和「ただ、最初は言われても良く分からないと思うんで二人ですけど実戦形式でやりましょう」

京太郎「そうだな…。俺は理論的なものはさっぱりだし」

京太郎「一度、身体で覚えてからの方が多分、理解しやすいと思う」

京太郎「しかし…」トン

和「何ですか?」トン

京太郎「そんなオカルトみたいな切り方って俺に出来るのかな…と思ってな」トン

京太郎「放銃率そのものは下がったけれど、攻撃に切り替えるとすぐにロン和了を食らっちまう」

京太郎「今日だってそれで一回飛んだ訳だしな」

和「大丈夫ですよ。ネト麻をやっていたのならば、少しは分かるはずです」トン

和「それに考え方そのものは決してオカルト染みたものじゃありません」

和「セオリーをしっかり抑えていれば、見えてくるはずのものですよ」

和「きっと今の須賀君ならそれに辿り着けるはずです」

京太郎「そこまで言われちゃ…出来ないなんて言えないよな…」

和「ふふ…♪頑張って下さいね。期待していますから」




京太郎「で…まぁ…流局…と」ズーン

和「大丈夫ですよ。まさか一回目から出来るとは思っていませんし」

和「正答は必ずこの中にありますし、試行錯誤を繰り返せば分かりますよ」

京太郎「でも…まったく見えて来なかったんだが…」

京太郎「って言うか…未だにどうすれば良いのかすらわからん…」

和「んー…そうですね」

和「では、須賀君に一つヒントをあげましょう」

京太郎「よっ。和先生!」

和「もう…っそんなんじゃないですっ」カァ

和「と、とにかくですね…!この山の中身は牌効率やその他が実現する形で組み上げられています」

和「つまり、逆説的に言うと…って事ですね」

京太郎「う、うーむ…分からん…」

和「流局になるごとにヒントをあげますから、少しずつやっていきましょう」

京太郎「そうだな。次も頼む」

………

……





京太郎「(同じ山から同じ牌を何度か引っ張ってきて…分かった事が幾つかある)」トン

京太郎「(一つ。和は基本的に俺の切り方によって牌の出し方を変えている)」

京太郎「(二つ。それが途中から明確に…鏡写しのように同じ切り方を繰り返す場所がある)」

京太郎「(三つ。そしてその和了牌はどうやら俺が握っているらしい)」

京太郎「(以上の事から導き出される答えは……)」

京太郎「(セオリー通りとセオリー崩し…両者をどう使い分けて…ブラフにするかと言う事…!)」

京太郎「(全国にいけるような雀士にとっては…たった一打に理由があって…たった一打が罠なんだ…)」

京太郎「(そう思うと…麻雀って恐ろしいな)」

京太郎「(今の和はセオリー通りの打ち方しかしないし…)」

京太郎「(何度も繰り返してその配牌がどんなものかも検討がついている)」

京太郎「(だけど、実戦じゃそんなものはあり得ないし、さらに言えば、和だけじゃない)」

京太郎「(その他にも二人…同じように俺を罠にはめようとしている奴らがいるんだ…)」

京太郎「(そんな中から和了を得るっていうのは…実はかなり難しい事なんじゃないだろうか…)」

京太郎「(だけど…)」チラッ

和「」トン

京太郎「(折角、和がここまでやってくれてるってのに収穫なしじゃ帰れねぇよな…)」トン

京太郎「(やるぞ…!絶対に自分の力で…正答にたどり着いてみせる…!)」ゴッ

和「(どうやら…思った以上にこの特訓は須賀君の思考を切り替えられたみたいですね)」

和「(最初は滅茶苦茶だった打牌が少しずつ落ち着いたものになっています)」

和「(攻撃的姿勢の須賀君に足りなかった『攻撃的思考』…)」

和「(それがこうして出される牌からしっかりと感じられますよ)」フフッ

和「(そう思うと…何だか嬉しいですね)」

和「(意外と…私は学校の先生とかに向いているんでしょうか?)」

和「(って…まだそんな事を考えるのは早いですよね)」

和「(でも…麻雀以外に道がある事は覚えておきましょう)」

和「(別にプロにならなくても…麻雀そのものは続けられるんですから)」

和「(阿知賀のレジェンドと呼ばれたあの人のように麻雀教室を開いても良いかもしれませんね)」


………

……


京太郎「だー…ダメだぁ…」

和「でも、段々、惜しいところまで来ていますよ」

京太郎「あぁ。自分でも手応えのようなものは感じてるんだけれどなぁ…」

和「ちょっと頭が煮詰まってきているのかもしれませんね。休憩しましょうか」

京太郎「あー…頼む。頭の中、クラクラしてきた」

和「ふふ…でも、そうやって考えるのは良い傾向ですよ」

和「今までの須賀君にはそう言った思考があまり感じられなかったですから」

和「そうやって思考して一打を繰り返す姿勢も相手のプレッシャーになります」

和「少し卑怯かもしれませんが、それもまた相手から和了を奪う手法の一つかもしれませんね」

京太郎「なるほどー…」

京太郎「…いや、でも、そういう和は殆ど長考なしで打ってるじゃないか」

和「早打ちは早打ちで相手に心理的重圧を与えるものですよ」

和「それに私は配牌の時点で誰がどの牌を打って、何を引けば、どれを打牌するとか最初の時点で形になっています」

京太郎「なにそれこわい」

和「ふふ…これも慣れです。はい。お茶」

京太郎「ありがとな…」ズズ

京太郎「あ゛~、お茶が美味い…お菓子も美味い」パクパク

和「もう…年寄り臭いですよ」クスッ

京太郎「まぁ、それだけ集中してたって事で許してくれ」

京太郎「しかし…やればやるほど壁の厚さを感じるぜ…」

京太郎「これがまだ和一人だからまだ手応えがあるけど、三人相手ってなると頭の中がぐちゃぐちゃになりそうだ…」

和「でも、それが完璧に出来るようになったら須賀君は全国に行ってもおかしくはないレベルになりますよ」

京太郎「全国…かぁ」

和「??」



京太郎「いや…俺にとって全国ってこう…遥か遠いステージ過ぎて実感が沸かないんだよなぁ…」

京太郎「勿論、雑用としてだったけれど…俺はその片鱗を見たし…憧れているのは確かだ」

京太郎「でも、あの激戦の中をくぐり抜けられる自分っていうのがまったく想像出来ない」

京太郎「あそこで…あんな風に…和たちみたいに戦う…須賀京太郎の姿」

京太郎「勿論、まだまだ初心者な俺がそんなものを夢見る事すら間違っているんだろうけど…」

京太郎「どれだけ考えても…そんなビジョンが出てこないんだよなぁ…」

和「…」

和「…だったら、それを現実にしてやりましょう」

京太郎「え…?」

和「これから頑張って…少しずつその夢に近づいていけば良いんですよ」

和「須賀君はまだ一年で挑戦する機会は沢山あります」

和「それに…人のことを評価出来るほど私は偉くはありませんが…須賀君からは素質を感じます」

和「今年こそ…私たちの所為で結果は出せませんでしたが、来年からは違いますよ」

和「須賀君なら…きっといい成績を残せるはずです」ニコッ

京太郎「和…」

和「その為にも…まずは秋季大会や新人戦を見据えて頑張りましょう」

和「そこで結果を出せれば、少しずつビジョンもはっきりとしてくるでしょうし」

和「何より…須賀君は頑張った分を成果として出せる人だって信じていますから」

和「三年後にはきっと…全国が見える雀士になれますよ」

京太郎「そう…かな…?」

和「えぇ。絶対に」

和「私が約束します。必ず須賀君をそこまでいけるように育ててみせるって」ニコッ



京太郎「あ…ありがとう…な」

京太郎「(あー…なんだろ…)」

京太郎「(俺なんかを和がここまで買ってくれているっていうのがすっげぇ嬉しい…)」

京太郎「(しかも…あの箱入り娘で男が苦手オーラ全開だった和が約束までして…)」

京太郎「(勿論…別に俺の事が好きとかそんなんじゃないんだろうけれど…)」

京太郎「(でも…そこまで俺の事を仲間として認めてくれてたってのはかなり涙腺にクる…)」

京太郎「(これは…和の約束を嘘にしないように頑張らないと…男が廃るぜ…!!)」

京太郎「…よし!休憩終了!!」

京太郎「和!準備を頼む!」

京太郎「今度こそ和から放銃させてみせるぜ…!」

和「ふふ…楽しみにしていますね」

京太郎「(と言ったものの…集中力が完全に切れてしまったぜ…)」トン

京太郎「(今までは和の部屋っていう適度な緊張感もあって長続きしてたんだが…)」

京太郎「(ぶっちゃけさっきのでその緊張の糸も切れた…!!)」

京太郎「(そうなるとですね…必然的に目の前のすばらなおもちが気になる訳ですよ…)」

京太郎「(ブラがつけられるのかすら疑問になるくらい露出度が高い服が気になって仕方がなくなる訳ですよ!!)」

京太郎「(くそう…集中しなきゃいけないのに…おもちが…おもちが…)」

京太郎「(うぐぐ…まさかこんなにおもちが憎くなるとは思いも寄らなかった…)」


ぎゃあ。ごめん。ちょっと訂正。

京太郎「あ…ありがとう…な」

京太郎「(あー…なんだろ…)」

京太郎「(俺なんかを和がここまで買ってくれているっていうのがすっげぇ嬉しい…)」

京太郎「(しかも…あの箱入り娘で男が苦手オーラ全開だった和が約束までして…)」

京太郎「(勿論…別に俺の事が好きとかそんなんじゃないんだろうけれど…)」

京太郎「(でも…そこまで俺の事を仲間として認めてくれてたってのはかなり涙腺にクる…)」

京太郎「(これは…和の約束を嘘にしないように頑張らないと…男が廃るぜ…!!)」

京太郎「…よし!休憩終了!!」

京太郎「和!準備を頼む!」

京太郎「今度こそ和から放銃させてみせるぜ…!」

和「ふふ…楽しみにしていますね」


京太郎「(と言ったものの…集中力が完全に切れてしまったぜ…)」トン

京太郎「(今までは和の部屋っていう適度な緊張感もあって長続きしてたんだが…)」

京太郎「(ぶっちゃけさっきのでその緊張の糸も切れた…!!)」

京太郎「(そうなるとですね…必然的に目の前のすばらなおもちが気になる訳ですよ…)」

京太郎「(ブラがつけられるのかすら疑問になるくらい露出度が高い服が気になって仕方がなくなる訳ですよ!!)」

京太郎「(くそう…集中しなきゃいけないのに…おもちが…おもちが…)」

京太郎「(うぐぐ…まさかこんなにおもちが憎くなるとは思いも寄らなかった…)」



和「(う…ま、また須賀君が私の胸を見てます…)」トン

和「(折角、あんな風に格好つけたのに…もう…締まらない人ですね…)」

和「(おもち好きだって言うのは知ってますけれど…折角の特訓中にそれはないと思います…)」

和「(はぁ…ちょっと格好良いな…と思ったのに…)」

和「(…何か腹が立つから、カーディガンの前を閉じちゃいましょう)」プチプチ




京太郎「(あ、あぁ!お、おもちがカーディガンに…!!)」トン

京太郎「(い、いや…待て…!寧ろ、特訓に集中すると言う意味じゃ有難い事だ…!)」

京太郎「(おもちのすばらな谷間は死んだ!もういない!!だけど、俺の!俺達の心の中で生き続ける!!)」

京太郎「(……生き続けちゃダメだろおおおおお)」

京太郎「(カーディガンをもちあげるおもちじゃなくて目の前の牌に集中しろよ俺!!)」

京太郎「(じゃないと、俺に約束してくれた和にも悪いし…何より格好悪すぎる…!)」



和「(…あれ?)」トン

京太郎「(燃えろ俺の理性…!俺の視線を冥王のどぱいから取り戻すんだ…!!)」トン

和「(これって…もしかして…)」トン

京太郎「(あぁ!ゴールド理性のアルデ○ランがやられた!!)」トン

和「(えっと…あれ…?嘘…でしょう…?)」トン

京太郎「(お、落ち着け…!須賀京太郎は狼狽えない…!)」トン

和「(これ…最適解を進んでるんですけれど…)」トン

京太郎「(のどかのおもちは世界一ィィィィィィィィ!!!!!)」トン

和「(な、何度見ても…間違いじゃないですよね…?)」トン

京太郎「(って、そうじゃない…!そうじゃないだろう俺ぇぇぇ!!)」トン

和「(え…?な、なんで私の胸を見てるのに…どんどん正解に近づいていくんですか…!?)」トン

京太郎「(くそ…やっぱりダメだったのか…)」トン
京太郎「(健全な男子高校生の理性というシングルのトイレットペ―パーよりも薄いものじゃ…)」
京太郎「(思春期の欲望を抑える事なんて不可能だったのか…)」
京太郎「(すまない…和…折角、特訓を申し出てくれたのに…)」
京太郎「(俺はどうやら…ここまでみたいだ…)」
和「…ふぅ…」トン
京太郎「…あれ?え…それ…俺の…」
和「そうです。当たり牌です」
京太郎「え…な、なんで…?」
和「…自分の河を見てみればどうですか?」
京太郎「え…?あ……」

京太郎「(す…すげぇ…)」

京太郎「(こうして見ると…まったく無駄がない配牌だ…)」

京太郎「(要所要所で罠を築き、それでいてセオリーを崩しきっていない…)」

京太郎「(その上、和の打牌を読みきったかのように場を制している…)」

京太郎「(非の打ち所のないような…完璧な打牌…)」

京太郎「(微かに見えては来ていたけれど…本当にこれを俺がやったのか…?)」

京太郎「(しかも…あんなおもちに気を取られてばっかりだった状態の俺が…?)」

和「…早く宣言したらどうですか?」ムスー

京太郎「(あぁ!?でも、和は怒ってる!!)」

京太郎「(そりゃそうだろうなぁ…。俺の視線には気づいてたからカーディガンを閉じたんだろうし…)」

京太郎「(真剣にやってたのに出来なかった事を他に気を取られた状態の俺がやったんだから面白いはずがない…)」

京太郎「(後で…誠心誠意謝ろう…)」

京太郎「(でも、今は…とりあえず…)」




京太郎「ロン!タンヤオ、ピンフでドラなし!2000!」


~和~

その瞬間、嫌な予感がしました。
パタリと倒されていく牌の並び。
それが私の脳裏につい数時間前の出来事を蘇らせたのです。
しかし…私に起こったあの感覚と須賀君の手から倒される牌に何ら関係性はありません。
ですから、それはあくまで予感であるというだけで…決して根拠のない代物…… ――





― の…はずでした。



和「くぅっ♪」

まるで須賀君の宣言がキッカケであったかのように私の身体にビクンと電流が走ります。
部室で倒れそうな時にも起こった…あの何とも言えない感覚。
それに鳥肌を浮かべた身体がブルリと震えますが、私はそれを何とか堪える事に成功します。
似ているとは言っても…その感覚はあの時ほど大きなものではありませんでした。
またアレが起こったのだと一瞬、びっくりしましたのは確かですが、我慢出来ないほどではありません。
流石に満貫を食らった時ほど大きければ話は別でしょうが…一度、似たような経験をしているというのは大きなアドバンテージになってくれたのでしょう。



京太郎「の、和!?」
和「だ、大丈夫…です…。何でもありません…から…」

それでも一瞬、声をあげてしまった私に須賀君が心配そうな声を紡ぎます。
それに強がりながら私は大きく深呼吸を繰り返し、身体を冷やそうとしました。
しかし、ピリつくような肌の感覚は中々、収まらず、まだ私の肌の内側でうぞうぞと蠢いています。
幾ら堪えられたと言っても、こればっかりは時間の経過を待つしかないのでしょう。
それに胸中でため息を吐きながら、私は須賀君の方へと視線を戻しました。

和「そ、それより…大体…分かりましたか…?」
京太郎「わ、分かったけれど…でも…本当に大丈夫なのか?顔も赤いし…息も荒いぞ」
和「う…」

勿論、そうやって心配されるのは嬉しい事です。
ですが、こうもはっきりと私の変化を口にされるとどうしても恥ずかしいと言う気持ちが出てくるのでした。
特に…相手は男の人である須賀君なのです。
もし、この変調の原因を突き止められてしまったら…私はもう生きていけません。
そう思っただけで私の顔にさらなる血液が集まり、集中しきった時のように顔が真っ赤になるのを感じます。


和「ほ、本当に大丈夫ですから…!」
京太郎「…分かった。でも、今日はもう止めにしようぜ。また明日、特訓してくれ」

胸中の羞恥心に突き動かされるように放った強がりの言葉。
けれど、須賀君はそれを簡単に見抜いてしまったのでしょう。
そっと私から視線を逸らし、牌の片付けを始めました。
それはきっと私の体調を慮っての事なのでしょう。
彼はちょっとスケベなだけで優しい人出あるというのは…これまでの少なくない付き合いの中で十分、分かっているのですから。
しかし…その一方でまるで須賀君に軽蔑されたように感じた私の手が…勝手に彼の腕へと延びるのでした。

和「ま、待って下さい…!せ、折角、出来たんですから…今度は復習しないと…」
京太郎「いや…でも…和…」
和「私は本当に大丈夫ですから…だから…お願い…します…」
京太郎「……」

縋るようなその言葉に須賀君はそっと黙りこみました。
恐らく彼も迷っているのでしょう。
折角、得た手応えを忘れない内に練習したい。
そう思うのはきっと当然の事なのですから。
特に須賀君は、あまり麻雀牌に触る機会がなく、一人で黙々とネト麻を続けていたのですから尚更でしょう。
それでも、こうして帰ろうとしてくれているのは…きっと彼が私のことを気遣ってくれているが故です。
それが嬉しいのは確かですが…そうやって遠慮して欲しくないのも偽りなき私の本音でした。

京太郎「どうして和がそんなに必死になるのかは分からないけれど…分かったよ」
京太郎「でも…次に同じような事が起こったら…俺は絶対にお前をベッドに寝かせて親御さんに連絡をさせるからな」

そんな私の気持ちが通じたのでしょう。
そっと肩を落としながらも、須賀君はそう言ってくれました。
それに一つ安堵しながら、私はほっと息を吐きます。
汚名を返上する機会を手放すか、手放さないかは私にとってそれほどまでに大きな問題だったのです。

和「(でも…二度目…いえ、三度目はありません…)」

須賀君が言っている事は非の打ち所のない正論であり、それを覆す事は出来ません。
もう一度、同じ事が起こったのだとしたら、それこそ大きな異変として私は病院に行くべきなのでしょう。
いえ…本当は今すぐにでも行くべきなのです。
そうでなくても…原因を突き止めようとするくらいはするべきでしょう。
しかし…私にとってそれは二重三重の意味で認めがたく、目を逸らしたい事でした。

和「(だって、あんな…オカルトみたいに…)」

数時間前と現在。
その二つの時間の間で湧き上がった似た感覚は…どちらも麻雀を契機にしているものなのです。
しかも、両方共、須賀君への放銃と言う条件を満たした瞬間に沸き起こっているのでした。
ですが…常識で考えれば、そんなオカルト、あるはずがありません。
咲さんたちが使うジンクスや確率の偏りよりも遥かにあり得ませんし、あっていいはずがないのです。


和「(でも…そうなるとアレは…)」

今も私の中で微かに残り香を漂わせる甘い感覚。
それは…恐らく快感と呼ばれるものなのでしょう。
私はこれまで自分を…その…えっと…な、慰めた事がないので確かな事は言えませんが…あ、愛液が漏れていた事からも…推察出来ます。
でも…私は触れられてもいないのに、感じてしまうようなはしたない女じゃありません。
アレは何かの間違いだったと…そう思い込みたいのが現実でした。

和「(でも…私の乳首…勃っちゃってます…)」

大きめのブラの中でピンと張った乳首の感覚。
普段、ブラの中で擦れても痛いだけのそこからはジンとした熱が伝わってきていました。
まるで私が感じていた事を突きつけるようなそれは…どうしても否定する事が出来ません。
微かに身動ぎするだけでジワッと染みこんでくる甘い感覚に私はそっと頭を振りました。

和「(ち、違います…!私はそんな女じゃありません…!!)」

しかし、そうなるとこれがオカルトか何かの影響だと認めざるを得なくなってしまいます。
でも…私はそうやってオカルトを否定してここまでやってきたのです。
それをここでひっくり返して、『麻雀には確率を越えたオカルトがある』だなんて認められるはずがないでしょう。
もし、認めてしまえば…それは原村和と言うアイデンティティが崩壊しかねないほどに大きな傷になるのです。
ですが、逆に自分が…触れられてもいないのにあんな風になってしまう女と言う事も認められません。
その事実はまさに壁となって、私の八方を塞ぎ…私は…どうしたら良いのか…まったく…分からなくて… ――。


京太郎「あ、あの…和?」
和「え…?あ…っ!す、すみません…!」

そんな私が現実に意識を戻したのは心配そうに話しかける須賀君の声のお陰でした。
瞬間、私は彼の手を握り続けていた事を思い出し、そっとそれを手放すのです。
ですが、私の肌にはまだ須賀君の手の感触が残り、無性に胸をドキドキとさせるのでした。
そうやって男の人の手に触った事なんて殆どない私にとって、それは初めての経験だったのです。

和「(お、落ち着いて、和。ここで焦ったら何の意味もないんですよ…)」

折角、須賀君がチャンスをくれたというのに自分で潰してしまったら何の意味もありません。
そう自分に言い聞かせながら、私は山を崩し、次の準備を始めます。
しかし、どれだけ牌を触っていても、私の身体は熱いままで…ドキドキもなくなりません。
今までなら牌を握ればあっという間に集中出来るのに…まるでそれが出来ないのです。

和「(それに…お腹の中…熱い…)」

まるでそこだけ温度が違うようにグツグツと何かが煮えたぎるような感覚。
それでいてそこはドロリとしていて、とても不安定でした。
まるで安定する為に何かを情熱的に求め、欲しているような…何とも言えない居心地の悪さ。
それから目を逸らしながら、私はそっと唇を開きました。

和「じゃ、じゃあ、今度は私がアドバイスするので、違う山でやりましょう」
京太郎「そう…だな。そうしてくれると嬉しい」
京太郎「何となく分かって来てはいるんだけれど…絶対って訳じゃないしな」
和「えぇ。でも…打牌の変化を見る限り、大丈夫だと思いますけれどね」

そう言いながら始めた麻雀の講義に須賀君は必死になって耳を傾けてくれました。
そこにはさっきまでのように私の胸に気を奪われた姿はなく、また軽蔑した様子もありません。
信じていたとは言え、不安がない訳じゃなかった私はそれに内心、安堵の息を吐きました。
とは言え、まだまだ気を抜くことは出来ません。
こうやって牌を打つ間にまた何時、さっきの感覚が襲いかかってくるか分からないのですから。


京太郎「なるほど…大体、分かってきた。つまりここで一筒を出せば…」トン
和「そうですね。相手の意識は別の役に持っていかれる訳です」トン
和「下手に手を高くしても和了れなければ意味がありません」
和「和了る為に有効牌を流す事もまた駆け引きの中では必要となってきます」

そんな私の不安とは裏腹に、須賀君との特訓はスムーズに進みました。
肌のピリつきも完全になくなり、服と擦れてもまったく気にならなくなっています
それに安堵する一方で私の熱は少しずつ強くなっていました。
何かを求めているような、という印象は間違いではなかったらしく、物足りなさががふつふつと沸き上がってくるのです。

和「(欲しい…何かが欲しいのかは分からないけれど…何かが足らなくて…うぅ…)」

胸の奥底から湧き上がるその欲求に私はクッションの上で座った脚に力を込めました。
求めてばかりの自分に喝を入れるようなそれはあまり効果的とは言えません。
お腹の奥でざわつく感覚は決して消えず、大きくなっていく一方です。
寧ろ、そうやって意識すれば意識するほど私の中へと入り込み、思考を奪っていくように思えるくらいでした。

京太郎「っと…もうそろそろ良い時間だな」
和「あ…そうですね…」

そうやって答え合わせと練習を繰り返している内に、何時の間にか外は真っ暗になっていました。
時計を見ればもう七時前を指しているので、流石にコレ以上、須賀君を拘束するのは色々と拙いでしょう。
それに…さっきから欲しいと、私の中で何かが訴えるのはきっと…小腹が空いている所為なのです。
父も母も仕事で出かけている今、それを満たす為には自分で料理を作らなければいけませんし…ここらでお開きにするべきでしょう


和「(欲しい…)」


和「(そうです…それが一番…)」


和「(…欲しい)」


和「(須賀君もそうやって時間を口にするという事はお腹も空いているんでしょうし…)」


和「(欲しい…っ)」


和「(それに…またさっきのような事が起こりかねないのですから…下手にリスクを背負うべきじゃありません)」


和「(欲しい…っ!)」


和「(だから…ここで須賀君に言うべき言葉は)」





和「(欲しいの…っ!!)」


和「じゃあ、最後に成果を見せてくれますか?」

和「(え…私…何を言って…)」

京太郎「おう。任せてくれ!一発合格めざして頑張るぜ」

和「ふふ、じゃあ、一回で私から放銃が取れたら料理をご馳走しますよ」

京太郎「腹減ってるし有難いけど…良いのか?」

和「(待って…そ、そんな事になったら…)」

和「こんなに遅くまで須賀君を引き止めたのは私の所為ですし…」

和「それに最近、両親が忙しくて帰ってくるのが遅いんです」

和「一人分だけ作るのって結構、面倒なので…宜しかったら」

和「(そ、そんな風に須賀君をその気にさせたら…また…アレが…)」

京太郎「和の手料理なら何時でも歓迎だぜ!っし!頑張るか!)」クルリ


和「(せ、せめて…聴牌しにくい形にしましょう…)」カチャカチャ

和「(それだったら…流局して笑い話に出来るはず…)」カチャカチャ

和「(それに…須賀君の実力を見るという形でも悪くはありません…)」カチャカチャ

和「(折角、覚えてもらった須賀君には悪いですけれど…今は……)」カチャカチャ



和「(欲しいんです…っ!)」



和「っ!!」

和「(私は…何も…何も欲しくありりません…!)」カチャカチャ

和「(ただ、平穏に…この場が終われば良い…だけで…)」カチャカチャ

和「(何も…欲しくなんかないんです…)」カチャカチャ

和「(須賀君の事なんか…何も……))」カチャカチャ

和「(男の人なんて…汚くて…胸ばっかりで…そんな…人ばかりなんですから…)」カチャカチャ





京太郎「(さっきから和の様子が変だけれど…本当に大丈夫なのか…))」

京太郎「(でも、さっきから大丈夫って言って頑なに譲らないし…)」

京太郎「(親御さんが帰ってくるまで…は流石に拙いとしても飯を食うくらいまでは様子を見ておきたい)」

京太郎「(そういう意味じゃ…さっきのは渡りに船な提案だったんだし、役得でもあるんだが…)」

京太郎「(でも、俺が頷いた時の…何とも言えない顔が気になる…)」

京太郎「(まるで欲しいものが手に入ったような…純朴な笑み)」

京太郎「(そこに紅潮を混じらせたそれは…その…なんていうか…)」

京太郎「(いや…まぁ、和に限ってそんな事あり得ないか)」

京太郎「(色々あって一人になるのが不安なだけなんだろ)」

京太郎「(だから…誤解するなよ、須賀京太郎)」

京太郎「(ここで和の信頼を守りきってこその清澄男子部員だ)」


和「で、出来ました…よ」

京太郎「分かった。それじゃあ…」クルリ

京太郎「(な、なんという配牌…)」

京太郎「(最速で七対子の三向聴…ってところか…?)」

京太郎「(普段じゃベタ降りを選択するレベルだな…)」

京太郎「(でも…これは山から何まで和が整えてくれた一局なんだ)」

京太郎「(必ず…正答は何処かにある…)」

京太郎「(それも…恐らく難しい問題じゃない)」

京太郎「(まだ俺は和が引っ掛けを用意するようなレベルには達していないんだからな)」

京太郎「(つまり…さっき教えてくれた事を守れば…正解は見えるはずだ)」

京太郎「(なら…必ずそれを引き寄せて見せる…!)」

京太郎「(今度はあんなまぐれのような結果じゃなく…俺の意思で!)」ゴッ



和「(須賀君が凄いやる気を見せています…)」トン

和「(これが…殆ど和了る確率のない配牌だったとしったらどう思うでしょうか…)」

和「(やっぱり…軽蔑されますよね…嫌がられますよね…)」

和「(でも…私…やっぱり…さっきのは…怖いんです…)」

和「(気持ち…良い…快感であるのは確かなんですが…)」

和「(一度、受ける度に…私が私じゃなくなっちゃうような気がして…)」

和「(ごめんなさい、須賀君…許してくださいとは言いません…)」

和「(せめて…お詫びとして夕食は美味しいものにしますから…)」

和「(だから…今は…今だけはここで…躓いて下さい…!)」

和「(その分…また特訓しますから…)」

和「(だから…和了らないで下さい…!)」




京太郎「(お、おぉ…見事に有効牌が来ない…)」トン

京太郎「(これはアレか…?待ちを変更した方が良いって事なのか?)」

京太郎「(確かに、聴牌までの難しさを考えるに拘る必要はないよな…)」

京太郎「(手に来る牌の偏りも何となく感じるし…ここは…やっぱり入れ替えるか)」

京太郎「(この試験の合格条件は和了る事だし、ノミ手でも構わないんだから)」

京太郎「(ただ…入れ替え先はちゃんと考えておかないとな…)」

京太郎「(既に何巡かしている今、ここから先は切る牌を間違えたら聴牌すら難しくなる…)」

京太郎「(だから…今こそ教えてもらった期待値や牌効率を思い出すんだ…)」

京太郎「(そこにきっと…活路はある…!)」トン



和「(えっ!?な、なんでそれを打つんですか…!?)」トン

和「(それは七対子を作るのに必要な牌じゃ…)」

和「(まさか…手替え…!?)」

和「(先を知ってる私には勿論、それが最適解だと分かりますが…どうして!?)」

和「(い、いや…それよりも今は…この先に須賀君の所に来るであろう牌を計算して…)」

和「(出来るであろう最高の役は……!?)」

和「え…嘘…」

京太郎「?どうかしたか?」

和「い、いえ…何でもありません…」




和「(ち…清老頭…)」

和「(役満手じゃないですか…!!)」


和「(お、落ち着いて、和。あれはあくまで最適解を進んだ結果、作れる形…)」トン

和「(手配の殆どを入れ替えてようやくたどり着ける手です…)」

和「(こう言ってはなんですが…今の須賀君が出せるような答えじゃありません…)」

和「(それに…最悪、私が鳴く事で和了り牌をズラす事も出来るんですから)」

和「(それを思えば、まだ焦るような時期じゃありません…)」

和「(じっくりと須賀君の打牌を見定めて…牌を選んでいけば…)」

和「(必ず…回避出来る未来です)」

和「(今までも…私はそうしてきたでしょう?)」

和「(今回も同じ事をやるだけ…)」

和「(そう…それだけの簡単な…)」






京太郎「(やっぱり…一九牌が良く来るな…)」トン

京太郎「(恐らく、それ以外を和が抱えているような状態なんだろう…)」

京太郎「(こりゃ直撃を狙うのはちょっと難しい状況かもなぁ…)」

京太郎「(まぁ…それだったらツモ和了すれば良いだけの話だ)」

京太郎「(幸いにして…俺の手はもうそこそこ進んでいるし…狙えない訳じゃない)」

京太郎「(最後まで諦めずに…計算と観察を忘れるな…)」

京太郎「(たった一打のミスで崩れかねない場所に俺の成功があるかもしれないんだからな…!)」


和「(す、須賀君が崩れません…)」トン

和「(まるで先が分かっているように…どんどんと手を入れ替えていきます…)」

和「(これは…もしかして…もしかするのでしょうか…?)」

和「(なら…早めに鳴いておいた方が…でも…)」

和「(こんなに…必死になって私の教えを護っている姿を見ると…水を差すのも気が引けて…)」トン

和「(教えた側としては…最後の最後まで見ていたくなってしまうんです…)」

和「(それに…もし…須賀君が役満を和了った時に…どれだけ気持ち良くなれるんでしょう…)」

和「ハッ(わ、私は…何を考えて…!?)」

和「(そ、そんなオカルト…ありえるはずがないじゃないですか…!!)」

和「(それに…あれ以上のをもう一度、味わったら…)」

和「(私…今度こそおかしくなっちゃうかもしれません…)」



京太郎「(よし…!これで聴牌…!)」トン

京太郎「(後は和了牌を待つのみ…!!)」

和「(…結局、傍観している間に…須賀君は聴牌までいきました…)」

和「(正直、ここまでやるだなんてまったく思っていませんでした…)」

和「(だけど…それもここで終わり)」

和「(ここで私が鳴けば…ツモ牌が変わって)」

和「(須賀君の和了牌は私の手元に来るのです)」

和「(後はそれを流局まで手元に置いておけば、私の勝ち…)」

和「(さっきのように不可思議な現象が私を襲う事はまずないでしょう…)」

和「(そう…そのはずです…そのはず…なのに…)」

和「(なんで…たった一言…言葉を放つだけの事が出来ないんでしょう…)」


京太郎「(和の手が止まっちまった…)」

京太郎「(長考…?いや、和は途中で考えこむタイプじゃないし…そんな様子もない)」

京太郎「(寧ろ…悩んでいるような…そんな顔だ)」

京太郎「(もしかして…俺、ミスっちまったのかな…)」

京太郎「(でも…これまでミスったところでこんな風に悩んだところを見せはしなかったし…)」

京太郎「(本当…どうしちまったんだよ、和…)」




京太郎「(…あれから一分経っても…和が牌を引く様子はなかった)」

京太郎「(じっと捨て牌を眺めて、固まったままだ…)」

京太郎「(途中…何度か口を開こうとしていたけれど…何も言わない…)」

京太郎「(やっぱり…無理しているだけで体調が悪いのか…?)」

京太郎「(今の和は普通に見えるけれど…様子が変なのは確かなんだ)」

京太郎「(それなら…)」

京太郎「…和」

和「え…?」

京太郎「もう止めよう。俺もちょっと腹が減った」

和「え…いや…でも…」

京太郎「良いんだ。どうやら俺はミスっちまったみたいだし…」



和「そ、そんな事…」

和「(ようやく聴牌までこぎ着けたのにどうしてそんな事を言うんですか…)」

和「(いえ…私にだって…分かっているんです…)」

和「(また須賀君は私に気を使って…今度は私から仕掛けた勝負さえ捨てようとしてくれている…)」

和「(それなのに…私は何をやっているんでしょう…)」

和「(こんな…どっちつかずのまま…須賀君に迷惑を掛けてばっかりで…)」


和「(私は…私は…)」



和「大丈夫…です」

京太郎「いや…でも…」

和「大丈夫…ですから。ちゃんと最後まで…最後までやり遂げます」スッ

京太郎「あ…」

和「さぁ…次は須賀君の番ですよ」トン

京太郎「…分かった」

和「(次に…須賀君が引くのは和了り牌…)」

和「(その瞬間…私に変化が起これば…私は…)」

和「(いえ…そんなオカルト、あるはずがありません)」

和「(麻雀で人を達するだなんて…ありえるはずがないのです)」



和「(そんな訳…あるはずが…ある…はずが……)」ジュン




京太郎「~~~っ!」スッ


京太郎「やった…!ツモ!清老頭!役満だ!」



~和~
和「あ…ふぁぁぁぁっ…っ♪」

瞬間、私のお腹の奥から沸き上がってきたのは信じられないほどの熱でした。
まるで鉄を溶かしたようなドロドロとしたそれが火山の噴火のように私の中を駆け上がっていきます。
私の内側を焦がすようなそれに私はぎゅっと両腕を抱え、耐えるように身を縮めました。
けれど、その効果は芳しいとは言えません。
力を入れた脚の先から自分を抱きしめるような肩まで。
全部が全部、気持ち良く…私の頭の中に快感を注ぎ込んでくるのです。

和「(あぁぁっ…来る…っ何か…来る…ぅっ♪)」

思わず脳が溺れてしまいそうなほどの快感。
けれど、それがあくまで前兆であるという事が何故か良く分かりました。
今の私が身震いするそれは…あくまでこれから来るものを迎え入れる為の準備に過ぎないのです。
その恐ろしさに私の心は震え、怯えました。
須賀君の前でこんな醜態を見せてしまうほど気持ち良いのに…これよりまだ先が本当にあるのです。
それも当然と言えるでしょう。

和「(ダメ…!来ないで…今…来ちゃったら…私…須賀君の前で…っ♪)」

恐怖で縮こまる私の心がそう叫びますが、身体はそれをまったく聞き入れてはくれませんでした。
身悶えしそうなほど熱い身体の奥から冷たいものがゆっくりと立ち上ってくるのです。
まるで冬の長野を彷彿とさせるような…冷たくて鋭い牙。
それが身体中に突き刺さるのを感じた瞬間、私は…もう自分が後戻り出来ない事を悟ったのです。


和「須賀君…っ見ないで…見ないで下さ…あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁぁ…っ♪」

最後に残った理性が口にそう叫ばせた瞬間、私の全身がゾワリと反転しました。
燃え上がるような熱から一気に身体が寒くなり、その中を電流が駆け抜けるのです。
ビリリしたそれはまるで蛇のように私の神経に絡みつき、全身をぎゅっと締め付けてきました。
けれど…それがまったく不快ではないのです。
恐ろしいほどに…それこそ寒気が走るほどに気持ち良く…私の頭の中を揺らしていました。
もう二度と冷静には戻さないと言うような…激しくも気持ち良いその波に…私は耐えられません。
半開きになった口からはしたない声をあげ、全身を痙攣させるのです。

和「(い、いや…っ何か出る…出ちゃいます…そんなの…嫌ぁ…っ♪)」

その根本たる私のお腹の奥。
そこから急激に排泄欲求が湧き上がり、私の脳を突くのです。
今すぐ解放しなきゃ破裂してしまいそうな強力な訴えに従い、下腹部にムズムズとした感覚が広がって行きました。
おしっことはまた違うそれを抑えようとしても…私の思考はもう快感に堪えるので一杯でろくに命令を下せません。
結果、私の秘所から突き破るようにして、何かが吹き出し、お気に入りのショーツと服にじわっと染みを広げていくのです。


和「ひ…ぃ…っぃ♪」

まるで身体が壊れたような…恥ずかしいにもほどがある排泄。
それに悲鳴のような声をあげながらも…私の身体は悦んでいます。
そうなることが素晴らしい事であるようなそれに私は困惑しました。
だって…私は賀君の目の前でこうしてはしたない姿を見せている事に…もう死んじゃいたいくらい恥ずかしいのです。
それなのに…身体はそれを受け入れ、寧ろ、もっともっととばかりに貪欲に訴えを広げていました。
恥ずかしいのに気持ち良いのか…或いは恥ずかしいのが気持ち良いのか。
快感に揺さぶられ、揺らぐ思考の中ではそれすらも曖昧になり、分からなくなっていくのです。
ただ一つ…確かな事は…今の私が信じられないほど気持ち良いという事だけ。
それに少しずつ思考までもが傾倒していくのを感じながら、私は声をあげて身悶えを繰り返します。

和「ひ…あぁぁっ♪あぁ…ぅ゛ぅぅ…っ♪」

全身が壊れてしまったような痙攣に合わせ、私の声も震えました。
けれど、それは何時までも続くものではありません。
十秒二十秒と経過する事に少しずつ収まっていくのです。
その代わり、私の身体に絡みつくのは信じられないほどの脱力感でした。
まるで神経が滅茶苦茶になっているように私の身体には力が入らず、動く気配すらありません。
時折、ピクンと気持ち良さに反応して跳ねる事だけが、私の四肢に許された事でした。


和「はひ…っ♪ひ…くぅ…っ」ビクン

何時の間にかカーペットの上に倒れ込んでいた私の口からヨダレがこぼれ落ちていました。
それが私の頬を濡らし、冷たい感触を広げますが、起き上がる気力も、口元を拭う体力も私にはありません。
痙攣こそ収まったと言っても、私の中で快感は残り続け、全身の神経に絡みついているのです。

京太郎「」ゴクッ

そんな私を心配そうに見下ろす須賀君はきっと途中で私の傍に近づいてくれたのでしょう。
しかし、私はそれを感じ取る余裕はなく、いつ頃、彼が傍に来てくれたのかも分かりません。
それに今の私にとって、そんな事はどうでも良い事なのです。
私にとって大事なのは…須賀君の視線が何時も以上にねばっこく…生唾を飲み込んでくれたという事なのですから。

和「(須賀君…興奮して…ますぅ…♪)」

はぁはぁと荒く息を吐き、倒れこんだ私を見つめるその表情。
それは勿論、心配を第一に見せるものでしたが、それに負けないくらいに興奮しているものでした。
今にも理性の手綱が千切れ、襲い掛かられそうな…ギリギリで切迫した姿に…私の胸もトクンと反応してしまうのです。
何時もならそんな風に見られるのなんて絶対嫌なはずなのに…何故か身体が喜ぶという訳が分からない状況。
それを信じたくない心が否定の言葉を放ちますが、未だ火照る肉の檻はそれとは関係なしにドンドンと昂っていくのです。


京太郎「の、和…その…大丈夫か…?」

そんな私に語りかける声は微かに震えていました。
まるで何かをぐっと堪えるようなその声は聞いているだけでも須賀君が辛い事が伝わってきます。
きっと彼は自分の興奮を抑え、冷静になろうとしてくれているのでしょう。
震えるほどに握りしめられた須賀君の拳もそれを私に示してくれていました。
けれど…それが決して芳しい訳ではないのもまた…彼の姿を見れば分かるのです。
制服の股間部分を持ち上げるほどに盛り上がった部分は私と同じように時折、ビクリと震えているのですから。
こうして見ているだけで熱が伝わってきそうなその逞しさに私は…――

和「(ほ…しい…ぃ♪)」

それはついさっきまで快感に流されて、思考の外へと押し流されていた欲求でした。
方向性も朧気で形にならない…もやもやとした…けれど、熱くて仕方がない欲望だったのです。
しかし、それが今、私の中ではっきりとした形と変わり、一点へと向けられていました。
それは…今も私の前で自己主張を続ける須賀君の…男性器です。
今にも制服から飛び出してしまいそうな逞しい男性器を…私はずっとずっと…求め続けていたのでした。

和「(欲しい…須賀君の…須賀君が欲しい…っ♪)」

朧気であった欲求が明確な目標を得ていく感覚に…私の胸はキュンと疼いてしまいます。
元々、その欲望はもやもやとしていた頃から私の思考に影響を与えるほど大きなものだったのです。
それが方向性を得て、形を伴った今、私に抗えるはずがありません。
寝転がったままのはしたない姿勢のまま、私はじっと須賀君の股間を見つめ続けてしまいます。

和「(だ、ダメ…相手は…咲さんの想い人…なんですよ…)」

私の大事な友達 ―― さっきも私の為に涙を流してくれた咲さんは須賀君の事を想っているのです。
それは妹が兄に向けるものか、或いは異性に対するものかは分かりません。
しかし、それでも咲さんが彼の事を大事に想っている事に違いはありません。
そんな相手を欲望のままに求めるだなんて…人として最低の行いでしょう。
もし、それを踏み外せば、咲さんにだって…そして須賀君にだって二度と顔向け出来なくなってしまいます。

和「(それなのに…どうして…どうして…私の身体は…っ♪)」

須賀君が欲しい。
須賀君に抱きしめて欲しい。
須賀君にキスして欲しい。
須賀君に撫でて欲しい。
須賀君に弄んで欲しい。
須賀君に犯して欲しい。
須賀君に…須賀君に…須賀君に…須賀君に…ぃっ♥

和「に…逃げて…すが…く…♥」


最後の理性で振り絞るようにそう言った瞬間…
私の我慢は…プツリと途絶えてしまいました。



~京太郎~
京太郎「(な…何なんだよ…これ…!?)」

急にその身体を震えさせ、肌を赤く染めた和に俺は何も出来なかった。
苦しそうに悶えているはずなのに…震えているはずなのに…身体を強張らせているのに…。
恍惚とした表情を浮かべる和に手を差し伸べる事さえ出来なかったのである。
それは…伸ばした手が、そのまま彼女を押し倒すものになりかねなかったからだ。
勿論、俺には和の身に何が起こっているのかはまったく分からない。
しかし、それでも…目の前で瞳を蕩けさせ、嬌声をあげるような和は堪らなく扇情的だったのである。
まるで、俺の目の前で何度もイき続けているような和に…俺は興奮していたのだ。

京太郎「(男子高校生の性…なんて言い訳は出来ないよな…)」

結果、和が落ち着くまでろくに声も掛けられなかった自分。
それを悔やむ気持ちは多々あれど、今はそれに浸っている暇などない。
これまで出来なかった分、俺は和に償わなければいけないのだから。

京太郎「(それに…和は逃げろと言った…)」

「何処かへ行け」でもなく「出て行け」でもなく、「逃げろ」
まるでここに危険が迫っているような言葉を聞いて、尻を捲って逃げられるはずがない。
勿論、これから何が起こるかなんてまったくわからないし、混乱しているのも事実だ。
しかし、麻雀の実力こそなくても、俺はそこそこ雑用で身体を鍛えている。
さっきの失態を取り返す為にも、俺がここで和を護らなければいけない。
未だ興奮を続ける自分にそう言い聞かせながら、俺はそっとそこに屈みこんだ。


京太郎「とりあえず…ベッドに運んで良いか…?」
和「すが…く…んぅ♪」

尋ねた言葉に答えるのは意味を持たない呼びかけだった。
トロンと顔を緩ませながらのそれに俺の胸がズキリとした痛みを発する。
まるで愛しい相手を呼びかけるような甘い甘い声に思わず誤解してしまいそうになるのだ。
どれだけ自分に言い聞かせても、俺は普通の男子高校生であり、そういった事への興味は尽きない。
その上、気になっている女の子にこんな呼び方をされたら、『もしかしたら?』という言葉が脳裏に浮かんでしまうのだ。

京太郎「(落ち着け…!相手は和なんだぞ…!!)」

これがまだ部長…いや、久先輩辺りであれば、俺もまだ誤解に身を委ねる事が出来たかもしれない。
だが、相手は生粋の箱入り娘であり、男が苦手オーラ全開の原村和なのだ。
一時期はレズっぽささえ感じさせるほど男から距離を取っていた和が誘っているだなんてあり得ない。
ましてや…これまでイベントらしいイベントがなかった俺を好いているだなんて天地がひっくり返ってもあり得ないはずだ。
正直、国士無双13面待ちを連荘する方がまだ希望が持てるレベルである。

京太郎「(だけど…これじゃどうして良いか分からないな…)」

相手からマトモな返答が期待出来ない以上、俺はどうしたら良いのか分からない。
勿論、こうやってカーペットに横たわっている状態は決して良いとは言えない事を理解している。
だが…今の和に触れて良いのか、悪いのかさえ、当事者ではない俺には分からない。



京太郎「(参考に出来るのは…部室の時…)」

今の和と同じように突然、震えだし、身悶え始めた数時間前。
その時は焦りもあり、またすぐさま担ぎ上げた為にその顔をじっくり見る余裕はなかった。
けれど、朧気な記憶を掘り返せば、今と同じような顔をしていたような気がする。
ならば…元の和に戻る為にはきっとちゃんとした休養なのだろう。
その為に、今の俺がやらなければいけない事は… ――

京太郎「すまん。嫌だったら…後で土下座でも何でもするから…」
和「ひゃう…♪」

そう一言断ってから、俺はそっと和の身体を持ち上げた。
あの時とは違い、完全に脱力した身体の重さが、俺の両腕にずっしりとのしかかってくる。
けれど、そこでへこたれるような清澄の雑用なんて務まらない。
腰と脚にぐいっと力を入れながら、俺は和の身体をお姫様抱っこの形で抱き上げた。

和「ふぁ…ん…♪」
京太郎「(和は…嫌って訳じゃなさそうだな…)」

ふと不安になって覗きこんだ和の顔には幸せそうなものさえ浮かんでいる。
とりあえず今すぐ嫌がられたり、暴れられたりする心配はなさそうだ。
それに胸中で安堵の声を浮かばせた瞬間、俺は和の脚の方に回した腕が冷たいのに気づく。
それが和の服から伝わってきた液体の所為だと気づいた俺は胸中で首を傾げた。


京太郎「(なんでこんなところ濡れてるんだ…?まさか…)」

あり得ない仮定である。
まったくあり得ない…俺の思い込みにも近い状況証拠が2.3あるだけの信じられない仮定ではあるが…。
さっきの和の発作が絶頂だった場合、これは潮か尿の可能性が高い。
そう思った瞬間、スカ趣味がない俺の脳裏がさっと冷めた。
とは言え、最早、抱き上げてしまった以上、後戻りは出来ない。
ここで和を手放すような下衆にはなりたくないし…出来るだけゆっくりと、負担をかけないように彼女をベッドへと運ぶべきだろう。

京太郎「よいしょ…と」

そう言って俺がピンク色のベッドに和を下ろしても、その顔は変わらないままだった。
いや、その視線だけがまるで熱を持っているように俺の顔へと注がれている。
まるでファンヒーターに照らされているような暖かい視線は俺に何を求めているのか。
それが分からないものの、何時までも和の身体を拘束している訳にはいかない。
とりあえず彼女の身体を完全に下ろしてから、落ち着くまで待つべきだろう。
そう判断した俺が和からそっと離れようとした瞬間、きゅっと何かに掴まれた。

和「待って…ください…♪」
京太郎「和…?」


これまで返事も出来なかった和からの突然のアクション。
それに思わず声を掛けたが、その顔はさっきと変わらないままだった。
相変わらず…熱に浮かされたような…トロンとした表情。
エロティックかつ扇情的なその顔に俺は思わず生唾を飲み込んでしまった。

和「いか…ないで…♪」
京太郎「…あぁ。何処にも行かない。和が元に戻るまで傍にいる」

きっと不安なのだろう。
俺へと縋るような言葉を紡ぐ和に俺は出来るだけ力強く頷いた。
そもそもこんな理解が出来ないシチュエーションに一番、困惑しているのは和の方なのである。
それなのに当事者ではない俺があたふたと情けない姿を見せる訳にはいかない。
ここはずっしりと構えて、和の拠り所になってやらなければいけないだろう。

和「ちが…もっと…ぉ♪」
京太郎「もっと…なんだ?」
和「もっと…傍に…っ♪」
京太郎「そ、傍って…」

離れる途中に和に呼び止められた所為で、俺の姿勢は和をベッドに下ろした途中なのである。
正直、密着していると言っても良いような状況だ。
それなのに、コレ以上、傍に寄れ、と言われても、どうすれば良いのか分からない。


和「来て…ぇぎゅぅって…してぇ♪」
京太郎「の、和…?」ゴクリ

最早、不安がっているを通り越して幼児帰りを起こしたような和の言葉。
それに生唾を飲み込んだ瞬間、俺の頭の中がカァっと熱くなった。
まるで行き過ぎた興奮が熱となって溢れたようなそれに一瞬、頭がクラリとする。
それに合わせて制服の中のムスコがピクリと跳ね、ジンとした熱を広げた。
疼くようなそれに腰が反応するのを感じながら、俺は大きく深呼吸をする。

京太郎「(お、落ち着け…須賀京太郎。ここで選択肢を間違ったらただの犯罪者だぞ…)」

勿論、和がそれを求めている以上、俺が自分を差し出す事に異論はない。
だが、その後で自分を律する事が出来るかどうかは、正直、自信がなかった。
和の身体の柔らかさに理性を失い、襲いかかってしまう自分と言うのはありありと想像出来てしまうのだから。
故に…俺は痛みを伴う二択を選ばなければいけない。
すなわち…和の頼みを断って鉄の意志を貫くか…誘惑に負けて敗色濃厚な戦いに参加するか。

京太郎「(いや…考えるまでもないか)」

勿論、和を抱きしめるというシチュエーションに惹かれる俺はいる。
と言うか、許されるなら思いっきりぎゅぅってしてやりたい。
甘えるような和を思いっきり甘やかして、その柔らかさを堪能したい。
けれど、それが現実になった時、自分の欲望に勝てる自信がないのだ。
ならば、ここは不用意に和を傷つけない為にも断るべきなのだろう。


和「すが…くぅ…ん…♪」
京太郎「(あ、これ無理だわ)」

そんな俺の意思がポキリと折れたのは甘い甘い声に呼ばれたからだった。
急かすような、求めるようなその声に俺はふらりと和の方へと近づく。
瞬間、ふわりと甘い匂いが立ち上り、俺の鼻孔を擽った。
さわやかな甘さではなく、何処かねっとりとしたその甘さは俺に食虫植物を連想させる。
しかし、最早、そんなイメージで俺が怯む事はなく、横たわった肢体をそっと抱き寄せた。

京太郎「(ふぉおおおお!!!!柔らかい…柔らかすぎるぞ原村和あああああぁ!!)」

瞬間、柔らかな肉が形を変えて、腕へと触れる感触に俺は内心で歓声をあげた。
今まで感じたどんな感触よりも素晴らしいそれに涙すら流れそうになる。
この感触だけで当分、オナネタには困らない。
そう思うほどの魅力的な感触に俺は心震わせた。

京太郎「(天国は…天国はここにあったんや…エデンは実在したんや…!!)」

感動と言う言葉では言い表す事の出来ないその震えのお陰なのだろう。
さっきまで心配したような欲望は俺の中にはなく、ただ、その柔らかさに熱い衝動を沸き上がらせるだけだった。
それに内心、安堵しながら、俺は自分が生まれてきた意味をここに見出し、おもち好きという嗜好を誇る。
まるで自分が生きてきた『軌跡』を全て肯定されているような『奇跡』に…俺は… ――


和「須賀君…♪」
京太郎「の、和…その…」
和「こんなんじゃ…だめ…ぇ♪」
京太郎「え?」

だが、俺に生まれてきた意味を与えてくれた女神様はそんなものじゃ物足りないらしい。
不満気に言葉を紡ぎながら、そっとその身体を持ち上げてくる。
まるで肩を抱き寄せた俺にしなだれかかるようなそれに俺はそれが現実かどうかさえ分からなくなった。
だって、そうだろう。
ついさっきまで真剣そのものな表情で俺に麻雀を教えてくれた仲間が、いきなり顔を真っ赤にして身悶えし始めただけでも現実的じゃない。
その上、今までどうにも壁を感じていた好きな子が、こうして俺へと迫ってきているのである。
まるで性差を意識しない子どものように無邪気で可愛らしいそれに俺の中の現実感が急速に薄れていくのも。

京太郎「(ちょ、ちょっとだけだけどむ、胸が…胸がふにょんってぇえええ!?)」

さっきのそれはあくまで和を横から抱き寄せようとした腕にかかって来た感触だ。
それが今、和から身を寄せてくれたお陰で俺の胸全体に押し付けられている。
柔らかなおもち…いや、おっぱいが形を変えて、広がっていく感覚。
それは勿論、硬いブラ越しではあったものの、すばらと言う言葉では物足りないくらいだ。
俺は今、ここで死んでも良い。
そう思えるほどの人生の絶頂期に、俺はどうして良いか分からず、四肢を硬直させた。


和「はぁ…ぁ♪須賀君…逞しい…です…♪」
京太郎「ちょ…の、和ぁ!?」

それでも満足出来ないと言うように和が自分から俺の身体に脚を絡めてくる。
それに驚いた声をあげる一方で全身から湧き上がる柔らかさに心が喝采をあげた。
今にもアンコールと叫びだしそうなそれは勿論、俺の本心である。
しかし、彼女いない歴=年齢の俺にとって、ここから先は文字通り未知の領域だ。
何を求められているのか、そして何をして良いのか。
一歩間違えれば犯罪者確定なシチュエーションの中、俺は頭の中が一杯になる。
何時までも答えが出ない迷宮に入り込んだような感覚に俺が視線を彷徨わせた瞬間、和の手がすっと俺の背中へと伸びた。

和「ダメ…もっと…もっとくっついて…傍に来て…ぇ♪」
京太郎「い、いや…でも、コレ以上って…」

既に脚を絡めるくらい情熱的に密着しているのだ。
この上、くっつこうとすると…それこそ服を脱いで裸になるくらいしかない。
だが、流石にそれは色々と拙いのだ。
いや、拙いと言うか…寧ろ、望むところなんだけれど…それが拙い。
そこまで進むとなると…流石に自制とか理性とかが働くような領域ではないのだから。
今だってこうやって我慢出来ているのが不思議なくらいなのに、服まで脱いでしまったら本当に和を襲いかねない。


和「私も…同じ気持ち…なんです…♥須賀君と同じ…堪らない…んですぅ…♪」
京太郎「うぁ…っ」

そう言って動き出した和が押し付けるのは下腹部だった。
ゆっくりと、けれど、確かな力で俺に密着し、身動ぎする。
自然、下腹部で盛り上がった俺のムスコは和の柔肉に圧迫され、何とも言えない心地良さを沸き上がらせる。
服越しでもはっきりと分かる肢体の柔らかさは彼女いない歴=年齢の童貞にはあまりにも過酷なご褒美なのだ。

京太郎「(同じ気持ちって…!?)」

その心地良さに千切れそうになっている理性の手綱を何とか維持しながら、俺は必死に考えを深める。
だが、こうしている間も染みこんでくるような心地良さに思考能力はドンドン奪われていくのだ。
それでも何とか犯罪者行きだけは免れようとあまり優秀とはいえない脳を搾るものの、答えらしい答えは出てこない。
それに焦りと困惑が急激に大きくなっていく俺の耳にそっと和が近づいた。

和「きょぉたろ…くぅん…♥」

― 瞬間、俺の中の何かがブツリと切れた。


京太郎「の、和ぁ!」
和「きゃぅ…っ♪」

自分の中で決して切れちゃいけないものがはじけ飛んでしまったからだろうか。
俺の身体はぐわりとベッドから起き上がり、和の肢体を再び寝具へと押し返した。
けれど、それは俺へと甘えようとした和を拒む為のものではない。
すぐさま俺の両手は彼女の衣服へと伸び、脱がそうとしているのだから。
それが分かっているのかいないのか、和は抵抗らしい抵抗を見せない。
いや、寧ろ、俺が服を脱がせやすいように身体を浮かせてくれていた。

京太郎「(和も…俺を受け入れてくれている…!俺を…!!)」

冷静に考えれば、それは決してあり得ないはずのシチュエーションであった。
けれど、俺は…理性の途切れてしまった俺は最早、止まる事が出来ない。
俺の中で霧のように希薄になった現実感もそれを助け、和から服を剥ぎ取っていく。
その度に瞳を濡らし、俺を誘うような和に…俺は… ――

京太郎「…綺麗だ…」

そうやって俺の手でほぼ全裸にされてしまった和の身体。
それは…控えめに言っても、美しいという言葉以外に見当たらない。
女性らしい柔らかなラインを描きながらも、大事なところはきゅっと締まっている。
肩は小柄なのに、その下のおもちはとてもふっくらとしていて、俺の両手でも収まりきるか不安なくらいだ。
それでいて、くびれたウェストラインは俺と同じだけの内臓が入っているのか心配になってしまいそうになる。
非の打ち所の見当たらない…女性としての完成形のような美しさ。
それが今、目の前に晒されているという実感に俺の欲望も屈し、ついついそんな言葉を漏らしてしまった。

和「~っ♪」カァ

それに顔を赤くする一瞬、普段の和と似たような表情が見えた。
クールのようで恥ずかしがり屋な和らしいその姿に一瞬だけ俺の頭が冷える。
しかし、それはあくまで一瞬の事。
目の前に晒された肌色面積九割の身体を見て、ずっと冷静でいられるはずがない。
すぐさまその冷静さを明後日の方向へと投げ捨てた俺はそっと和のブラに手を掛け、そのまま背中へと腕を回す。

京太郎「(まるで…抱きしめようとしているみたいだな…)」

ふと浮かび上がったその想像に俺の顔にも熱が集まるのを感じながら、俺はブラを外す事に成功する。
そのままゆっくりとブラを引き剥がした瞬間、胸の谷間からむわっとした甘い香りを感じた。
まるで纏わりつくようなそれに息苦しさを感じながらも…俺の視線は和の胸に向けられ続けている。
今まで自家発電のお供として良く使っていた俺の知る中で最高のおもちが…すぐ手の届く場所にあるのだ。
それも当然だろう。


京太郎「(これが本当の…和のおもち…)」ゴクッ

その何とも感慨深い気持ちに浸る俺の前に晒された柔肉の山。
それはブラの中に押し込められていたのか、さっきよりも大きく見えた。
そして、ふるんと柔らかに揺れるその頂点には桜色の乳輪と乳首がある姿もまた。
紅潮気味の肌の中でも一段と赤く、俺の目を引き付ける乳輪はぷっくりと膨れ、乳首も張っている。
今にも母乳が垂れ落ちて来そうな魅力的な姿に俺はもう我慢する事が出来ない。
生唾を飲み込むと同時にそっと顔を近づけ、和のおっぱいにむしゃぶりついてしまうのだ。

京太郎「(す…吸い応えが…)」

記憶のある中で初めて口にする女性の乳首は思った以上に硬くしこっているものだった。
まるで勃起しかけているムスコを彷彿とさせるその感触に俺はすぐさま夢中になってしまう。
吸い応えが抜群に良く、ずっと吸い続けても飽きそうにないくらいだ。
その上、赤ん坊だった頃の本能を刺激されるのか、吸う度に安堵が湧き上がり、俺の身体から緊張を奪う。
それと負けないくらいに興奮が身体を熱くしているので眠気に誘われる事はない。
しかし、それがなければ今にも瞼が落ちそうなくらいに…それは心地良い感覚だった。

和「んんぅ…っ♪」

それに甘い声をあげながらも、和は抵抗しなかった。
微かに身動ぎこそするものの、それは決して俺を振り払おうとするものではなかったのである。
寧ろ、その動きは胸を俺に押し付けるようなものであり、自分から背筋を浮かしてさえいた。
確証こそないものの、恐らく気持ち悪い訳じゃないのだろう。
それに一つ安堵しながら、俺はそっともう一つの大きな乳房に手を向けた。

京太郎「(うぉぉ…これ…やばいだろ…)」

最早、ブラもなく守護者を失った魅力的な柔肉。
そこに触れた瞬間、おもちはすぐさま形を変え、俺の指を受け入れてくれた。
ぐっと指の間に柔肉が入り込むようなその柔らかさは正直、未知の領域である。
ブラと言う拘束具がなくなっただけでこれほどまでに感触も何もかも違うのか。
それに感心とも感動とも言えない気持ちを抱きながら、俺はゆっくりとそれを揉みしだき始める。

和「ん…あぁっ♪」

瞬間、和の口から嬌声が漏れ、俺の耳を突いた。
しかし、揉みしだき始めたと言っても、童貞である俺に加減など分かるはずがない。
和の胸を揉むその手はぎこちなく、手探りの色が強かった。
少なくとも、明らかに男慣れしていない和がこんな風に声をあげるはずがないだろう。
それに困惑こそ感じるものの、俺は深く考えこむ事はなかった。

京太郎「(そんな事考えてるのすら勿体ねぇ…)」

今の俺の手の中にあるのはおもちという俗称に負けない柔らかい感触なのだ。
その上、ぴったりと俺の手に吸い付いて離さず、何時までも俺の肌を暖めてくれる。
俺の貧弱な語彙ではきちんと言い表す事すら出来ないその魅力に俺は完全に囚われてしまっていた。
今は思考の全部を和を受け取るこの感触に向けたい。
俺の脳も心も、その欲望の上に一致していたのだ。

和「ふぁ…ぁ♪すが…く…ぅ♪」

それでも、和が俺を『京太郎』ではなく、何時ものように『須賀君』と呼んだのが少しだけショックだった。
何だかんだで俺はまだ和の事が好きであり…『京太郎』と呼ばれるような仲になりたかったのだろう。
その衝撃に身を委ねた俺の手が和のおもちの根本に到着する。
人並み以上に大きな胸を支えるそこは想像以上に逞しく、そして柔らかい。
差し込んだ手がおもちに押しつぶされ、埋まっていくくらいなのだから。

京太郎「(やばい…凄い暖かい…)」

きっと世の中にどれだけの男が居たとしても、その何とも言えない温もりと安堵感を知っているのは少数だろう。
そう思うと妙な優越感が胸を差し、俺の指を動かし始めた。
根本からそっと頂点に向かって、ゆっくりと揉み上げるような仕草。
大きな乳房全体をまんべんなく味わおうとするそれに和の身体がピクンと反応した。

和「ふぁぁっ♪」

それに一瞬、驚いたものの、和から漏れる声は甘いままであった。
どうやら調子に乗って、やりすぎたと言う訳ではないらしい。
それに安堵する一方で俺の指先は止まらず、和のおもちをこね続ける。
むにむにと遠慮無く手の中で転がす中で乳肉は少しずつ柔らかくなり、そして熱くなっていく。
まるで興奮に溶け始めたようなその柔らかい感覚に感動を覚えた瞬間、和の腕がそっと俺の背中へと回った。

和「す…須賀君…もっと…ぉ♪」
京太郎「(い、いや…もっとって言われても…)」

こうして和が受け入れてくれるどころか、自分から求めてくれるのは有難い。
俺は童貞であり、そう言った実戦経験は皆無であり、自分から察すると言うのは難しいのだから。
しかし、その一方で俺はAVとエロ本が友達であり、ろくな性知識を持っていない童貞なのだ。
ぶっちゃけ、どうやったら和をもっと気持ち良くしてあげられるかなんて考えもつかない。
流石にここでAVやエロ本の知識に頼ったりするほど俺は夢見がちじゃないのだ。

京太郎「(と、とりあえず…もっと…吸ってみる…か?)」ヂュルル
和「ひぅ…ぅ♪」

それでも手探りながらやって行こうと心に決めた俺はとりあえず和の乳首をより吸ってみる事にした。
さっきのようなお試しではなく、乳輪ごと吸い上げるような激しいバキューム。
それに和も満足したのか、声をあげて腕を固くする。
そんな和の強張りに俺の背中は押され、また和と強く密着してしまった。

和「ふ…ぅ…♪須賀君の…とっても熱いです…っ♪」

それは和の下腹部に再び押し付けられた俺のムスコの事を言っているのだろう。
実際、そこは和の身体に負けないくらいに熱く、そして滾っていた。
今にも暴発しそうな興奮がそこに溜まり、そして解放の時を待って蠢き続けている。
その熱は制服越しと下着越しでもはっきりと分かるのだろう。

京太郎「(の、和にそんな事言われるなんて…)」

そう言った和の顔はとても淫靡で…そして嬉しそうなものであった。
まるで自分に興奮してくれている事が何よりの幸せだと言うような…女性の…いや、メスの表情。
そこに何処か期待を混じらせるその表情は…堪らなく魅惑的だ。
見ているだけでチンポの先が疼いてしまうほどの表情に俺は鼓動を早くし、全身に興奮の熱を送る。


和「もっと…須賀君…♥須賀君の…もっと…欲しい…っ♪」

その上、和にそんな事を言われて、欲望に従順なケダモノと化した俺が我慢出来る訳がない。
息苦しくなって続ける事が困難になったバキュームを一旦停止し、乳輪を口に含んだまま舌を動かす。
ペロペロと舌先で乳首を弾くようなそれに和が背筋を震わせてくれるのが分かった。

京太郎「(しかし…なんつーか…凄いエロいな…)」

勿論、エロい事をしているのだから、当然である。
これでエロくなかったら正直、凹んでいたところだ。
しかし、そう思う一方で目の前のあまりにもエロい和の姿に俺は呑まれそうになる。
乳首を舐めまわす俺の口からは唾液が滴り落ち、汗と混ざって、和の紅潮した肌に何とも言えない艶を与えていた。
感じている事を素直にアピールしてくれるその顔は特に赤く、荒い息と潤んだ瞳が何とも言えない色気を感じさせる。
その上、唾液で濡れたのか妖しい光を放つ真っ赤な唇からは嬌声が漏れ出し、俺の鼻孔をくすぐって来るのだ。
正直…見ているだけでもイキそうなくらい、今の和はエロい。
少なくとも…彼女に好意を寄せる俺にとっては。

京太郎「(でも…落ち着けよ…ここで暴発とか洒落になんねぇぞ…)」

和はそうやって失態を見せた俺を罵ったり、軽蔑するような子じゃない。
男が苦手ではあるものの、その性根はとても優しくて、俺に対しても打ち解けようとしている人なのだ。
しかし、それは俺が暴発するという恥ずかしいにも程がある姿を見せて、平静でいられると言う事を意味しない。
ここで射精してしまうと俺は一生、その十字架を黒歴史として背負い続けなければいけなくなるだろう。


京太郎「(そ、それだけは…う…っ…)」

絶対に嫌だ。
そう胸中で言葉を紡ごうとした瞬間、俺は自分の下腹部で何かが押し付けられているのを感じ取った。
その熱くも柔らかい感触に嫌なものを感じた俺はゆっくりと視線を下へと向ける。
胸の谷間から微かに見えたその場所には…和の引き締まったウェストしかない。
つまり…俺がさっき感じた刺激は…――

和「お返し…です…♪」
京太郎「(の、のどかああああああ!?)」

普段の和からは到底、考えられない淫らですばらな返礼。
それに困惑の声をあげる俺の身体にジンとした熱が広がっていく。
自分で扱いている時とはまた違う、小さな、けれど、はっきりとした快感。
それは和の胸を味わい、ギリギリの縁で立っている俺にとって大きすぎるものだった。
微かに余裕があったはずの心がじりじりと押され、絶頂へと近づけられていくのを自覚するくらいに。

和「須賀君も…辛い…ですよね…♪だから…♪」
京太郎「(う、嬉しいけど…嬉しいけど…でも…っ!)」

そうやって気を使ってくれるのは本当に嬉しいし、有り難い。
でも、正直、今の俺にとってはありがた迷惑なのだ。
それよりも素直に俺の愛撫を受けておいてくれるのが一番、良い。
しかし、それを口に出す訳も、余裕も俺にはなかった。
俺の口は今、和プリプリとした乳首を味わうのに必死なのである。
そこから離れる事を口が拒否している今、俺が自分の意思を和に伝える手段はない。


和「一緒に…須賀君も…一緒に…ね…っ♪」
京太郎「(う…うぅ…)」

『一緒に』。
そのフレーズに何とも背徳的な響きを感じた俺はブルリと背筋を震わせた。
まるで『これ以上』を望んでいるような和の声に俺の興奮は燃え上がり、意識を飲み込もうとする。
それを何とか堪える為にも俺は必死になって自分の意識を和のおもちへと向けようとした。
しかし、その結果は到底、芳しいとは言えず、和が腰を揺する度に俺の意識は下半身へと惹きつけられてしまう。

和「一緒に…気持ち良くなりましょう…っ♪私の…私で…いぃっぱい気持ち良く…なって…ぇっ♪」クチュクチュ

そんな俺の耳に届いたのは和の媚びるような声と…そして粘ついた水音だった。
まるで粘液を指で弄んでいるようなそれは確かに俺の下半身から聞こえてくる。
それは勿論、俺が出したものではなく、ショーツ一枚になった和から漏れだしたものなのだろう。
そう思った瞬間、俺の頭の中は真っ赤になり、胸の奥からフツフツと欲望が沸き上がってくるのだ。

和「ひぁんっ♪」

それを瀬戸際で目の前のおもちに向けた俺は再びジュルルと乳首に吸い付く。
もう片方の乳房を弄ぶ手もエスカレートし、指をぐっと埋め込むようになっていた。
さっきよりも遥かに強く、そして嗜虐的な刺激に和は背筋を浮かせ、肩を震わせる。
それに合わせて和の腰の動きが止まり、俺への刺激が弱まった。



京太郎「(作戦は一つ…!ヤられる前に…ヤるしかない…!!)」

ここで俺のプライドを護る為には、和を攻め続けるしかない。
興奮で鈍った思考がそう命令を下すのを聞きながら、俺は必死になって和を愛撫する。
指先の一本一本をまるで別の生き物のように個別に動かし、乳房に刺激を与えた。
勿論、吸い付いた乳首もそのままにはせず、引っ張るようにして右へ左へと顔を動かす。
まるで和の身体を貪ろうとしているような乱暴なそれに和は悦んでくれた。
嬌声を幾つも漏らすその身体からも力が少しずつ抜けていき、彼女が離れていく。

京太郎「(それが…残念なのは確かだが…!)」

今まで俺に絡みついていた魅惑的な女体。
それが離れていく寂しさは今の俺には到底、表現しきれないようなものだった。
けれど、その一方で俺は少しずつ勝利の確信を強めていく。
このまま行けば、和の前で醜態を晒さずに済む。

―― そう思った心が…俺の中で油断になったのだろう。


和「ひゃう…♪ず…るいです…よぉ♥」
京太郎「!?」

ほんの少し…ほんの少しだけ気を緩め、呼吸の為に吸い付きを止めた一瞬。
その一瞬で和の脚は俺へと絡みつき、再び密着してくる。
まるでタコか何かのようにねっとりと絡みつくそれは到底、身動ぎだけで振り払えるものではない。
その驚きと困惑に身体が硬直した瞬間、和の手がそっと二人の間に差し込まれ、俺の股間をゆっくりと撫で始めた。

和「須賀君…須賀…くぅん…♪」
京太郎「うあ…ぁ…っ」

和の熱い手は制服と下着越しでも気持ち良かった。
制服の持ち上がりを両手で包まれるようなそれは腰を押し付けられるよりも遥かにムスコにフィットしてくるのである。
また強弱も自在で、グイグイと力強く俺のチンポを圧迫してくれた。
勿論、それは決して強い刺激と言う訳ではなく、無理な姿勢の所為かぎこちなさも大きい。
だが、それでも和にムスコを撫でられていると思うとそれだけで興奮のボルテージは突き破りそうになる。
そしてそれを堪えようとした口が酸素を求め、反射的に和の乳首を離してしまった。

京太郎「(ま…ずい…!)」
和「あは…ぁ♪これが…須賀君の…須賀君の…ぉっ♪これが…これが…ぁ私の…中にぃ…♥」

胸中で焦りを浮かべる俺と陶酔混じりのうっとりとした声を紡ぐ和。
その対照的な様子に俺は何とか再び反撃の糸口を探ろうとする。
しかし、和の白魚のような指が動く度、俺のムスコは素直に反応し、頭まで快感を伝えてくるのだ。
お陰で再び乳首を口に含む事も出来ない俺の前で和が再び口を開く。


和「須賀君も…もう限界ですよね…♪欲しくて…堪らないですよね…っ♪」

俺に同意を求めようとする和の意図が一体、何なのか。
流石に今の俺ではそこまでは分からない。
しかし、和が求めている何かに俺の共感が必要だと言う事だけは、その必死さから伝わってきた。
なら…俺が下手に意地を張る必要はないんじゃないだろうか。
このまま和に身を委ねる事が和にとっても…そして俺にとっても一番、良い選択ではないのだろうか。
ふと浮かんで来たその言葉に俺は… ――

京太郎「はむぅっ」ジュルゥ
和「ひゃぁぁんっ♪」

それを振り払いながら再び吸い付いた俺に和が悲鳴のような声をあげる。
しかし、俺はそれに気を配っている余裕はなかった。
既に俺の意識はボロボロであり、今にも射精しそうな状態なのである。
正直、心だって敗北寸前であり、さっきだって今にも屈する所だったのだ。
それでもこうやって反撃に出たのは意地の一言でしかない。
和に早漏だと思われたくないという一念だけで俺は再び反撃に乗り出したのだ。

京太郎「(手を休める余裕は…まったくない…!)」

ともすれば、今にも負けてしまいそうなギリギリの状態。
ほんの少しの衝撃で危ういバランスの上に成り立っている意識が崩壊してしまいそうなほどだ。
それを防ぐ為には和を、さっき以上の技で攻め続けるしかない。
そう自分に言い聞かせながら、俺は上半身にぐっと力を入れた。


京太郎「(まずは…口だ…!)」

半ば、やけっぱちのような状態で再び口に含む事が出来た和の乳首。
それをただ吸っているだけじゃ、さっきみたいに隙を見てひっくり返されるのが関の山だろう。
そう思った俺の舌も動き出し、口の粘膜を押し付ける。
まるで口全体で乳首を愛撫するように吸い上げ、舐め転がし、引っ張って、弄んだ。
勿論、それだけじゃさっきみたいに呼吸のタイミングで逆襲されかねない。
だから…――

和「はひぃっ♪」

これまで俺の身体を支えていたもう一つの手を口で愛撫する左の乳房に触れさせた。
そのまま根本から愛撫するその動きに、最早、遠慮の二文字はない。
右のおもちを弄ぶのと同じように揉み、握り、震え、絞っていく。
まるで乳房の全てを味わおうとするようなそれに和の身体が震え、攻撃が緩んだ。

和「すが…くぅっ♪それ…ダメっ♪はげし…ぃぃっ♪」

そんな俺の下で和が震えながらも声を出す。
拒絶の意を伝えようとするそれは、しかし、艶と媚を強いものにしていた。
俺の誤解ではなければ、今の和はとても感じてくれているのだろう。
それをどうして拒絶しようとするのかは分からないが、最早、俺は立ち止まれない。
立ち止まった瞬間、和に反撃される可能性を思うと、到底、選ぶ事は出来ないのだ。

和「ダメ…っ♪ダメ…なんですぅっ♪そんなにおっぱい揉んで…吸ったらぁっ♥」
和「私…また来るっ♪来ちゃうぅっ♪」

瞬間、ブルリと震えた和の身体に俺は微かに躊躇を覚えた。
本当にこのままでも良いのか?
こうする事が本当に和の為になるのか?
そんな言葉が胸を突き、俺の思考をかき乱す。
しかし、衝動に身を任せた俺の身体は止まらない。
悲鳴のような和の震えを間近で感じながら、俺は和を責め立て、そして追い詰めていく






和「い…いやぁっ♪すがく…ぅぅぅぅぅんっっ♪」

その震えが最高潮に達した瞬間、和の身体がぎゅっと硬くなった。
まるで何かを堪えるようなそれに俺たちの身体が密着する。
瞬間、身体中から湧き上がる柔らかさとむせ返るような甘さに俺はガチリを歯を食いしばった。
そんな俺をぎゅっと抱きしめながら、和は身体を強張らせ、押し殺した声をあげ続ける。

和「ふぁ…ぁ…♪は…ひゅ…♪」

それが収まった頃には和の身体はだらりと力をなくし、ベッドへと横たわっていた。
その顔はとてもうっとりとしていて…気持ち良さそうなものである。
願望混じりの推察が正しければ…それはきっと和が絶頂した証なのだろう。
その四肢をベッドに横たえ、気だるげに呼吸を繰り返す様は、童貞である俺がそう思うほどに淫らで…そして美しいものだった。

京太郎「」ゴクッ

和は時折、身体をピクリと浮かせる以外、何の反応も示さない。
その瞳も胡乱で目の前にいる俺を見ているのかすら分からないくらいだった。
何処か夢見がちで色っぽいその表情に…俺は完全に魅入られてしまう。
この女を自分のものにしたい。
俺だけのものだって証を和に刻みたい。
その奥底まで征服し、服従させたい。
そんな自分勝手な欲望に突き動かされた俺は、ベッドへと押し倒した和の身体からそっと離れる。
そして、そのまま俺は制服のベルトに手を掛けるものの、興奮で震える俺の手は中々、思う通りには動かない。
それに焦りのような感情を抱く俺の手は、数十秒掛けて、ようやくベルトの留め具を外す事に成功した。

京太郎「はぁ…はぁ…!」

そこまで来るともう俺を阻むものは何もない。
乱暴な手つきでズボンごとパンツを脱ぎ捨て、ベッドの脇へと放り投げる。
瞬間、お互いの体温が篭った空気にムスコが晒され、ビクンとその身を震わせた。
まるでこれからする事に期待を滾らせるようなそれを感じながら、俺はそっと和のショーツに手を掛ける。

京太郎「い…良い…か…?」
和「はぁ…あ…ぁ♪」

和の肌を隠す最後の布切れ。
それを脱がしてしまうと俺はもう完全に自分を律する事が出来なくなるだろう。
その恐怖にヘタレた俺が和にそう尋ねた。
しかし、和はそれに答えず、ただ荒く胸を上下させるだけ。
それにもどかしさを感じた瞬間、和の腰が少し浮き上がり、俺が脱がせやすいようにしてくれた。

京太郎「~~~っ!!」

その悦びと喜びは信じられないほど大きなものだった。
半ば諦めていた女の子に自分を受け入れてもらえた喜び。
そして、オスとして自分を求めてもらっている悦び。
その2つがぐちゃぐちゃにかき混ぜられた俺が勢い良く和のショーツを脱がせた。
そのままその両膝に手を掛け、そこをゆっくりと開けさせれば… ――

京太郎「う…うわ…」ゴクッ

微かに生えた桃色の茂み。
その下にあるふっくらとした盛り上がりからは透明な粘液が幾筋もこぼれ落ちていた。
まるでお漏らしか何かをしたようなその様はとても扇情的で、俺の興奮を擽る。
ただでさえ、ギリギリ一杯であった俺のムスコはその興奮に疼きを走らせ、早く目の前のメスを貪れと叫んだ。
その叫びを否定するものは最早、俺の中にはなく、俺は生唾を飲み込みながら、和へと再びのしかかっていく。


京太郎「(えっと…確か…)」

悪友たちから借りた無修正AVを思い出しながら、俺はゆっくりと盛り上がりを開いた。
瞬間、くぱぁと糸を引くような音と共に粘液がこぼれ出すのを感じる。
それに惹かれるように腰を近づけ、ムスコを突きつけた瞬間、俺の首筋に電流が走った。

京太郎「(ふ、触れただけなのに…すげぇ…)」

興奮と欲情に火照り、愛液を滴らせる和の粘膜。
そこに触れた瞬間、湧き上がった快感はこれまで感じたどんな快感とも一線を画するものだった。
柔らかく、じっとりと包み込むようなそれに俺の心は震える。
一体、ここに敏感な肉棒を突っ込んだら、どれほど気持ち良いのだろうか。
そんな好奇心すら湧き上がる中、俺は和の腰を掴み、ゆっくりと腰を近づけていく。

和「ひ…いぃぅっ♪」」
京太郎「あ…あぁ…!」

瞬間、俺に襲いかかってきたのは柔らかいものの、狭い肉の穴を強引に押し広げる感覚だった。
強引に入れなくはないけれど、かなり窮屈で狭苦しい。
だが、それがムスコにとっては気持ち良いようで、背筋が一気に冷え込んだ。
そこを快感が駆け上がっていく感覚に思わず声を漏らす俺の下で和もまた同じように喘いでいる。

京太郎「(大丈夫…なのか…?)」

勿論、童貞である俺には女性の性経験の有無を察する能力などない。
しかし、普段の和の様子や、この肉穴の硬さから察するに性経験が多い方だとは言えないだろう。
寧ろ、処女の方が近いと思えるような締め付けに俺の心に和を気遣う思考が生まれた。


京太郎「(本当は…優しくしてやりたいけれど…!)」

しかし、それは激流のような快感の中であっさりと沈んでいく。
これまで自分の手しか知らなかったムスコにとって、それはあまりにも大き過ぎる快感だった。
まだほんの少し…亀頭くらいまでしか入っていないのにも関わらず、腰がブルブルと震えているくらいである。
これからさらに…この狭く熱い肉穴の中に男根が入っていけばどうなるのか。
それを考えただけで俺の欲望がゴォッと燃え上がり、より強い快感を求めてしまう。

和「あ…っはぁっ♪」

そんな俺を受け止めてくれる和の中を肉棒がゴリゴリと掘り進む。
まだ不慣れな場所を強引に押し広げるそれに俺の中の征服感がメラメラと燃えた。
今、俺はあの原村和を、インターミドルチャンプであり、男子たちの憧れの的であるあの和を犯している。
腰が少しずつ進む度にその実感を強くしていく俺の中でドロドロとした熱が膨れ上がってきた。

京太郎「(拙い…!!)」

ムスコの付け根を熱くするようなそれは射精に対する欲求だ。
それを感じ取った瞬間、俺の心に焦りが浮かぶ。
何せ、俺は避妊具も何もつけてはおらず、和に大丈夫かも聞いていないのだ。
正直、膣内で射精するにはあまりにもリスクが高すぎるシチュエーションである。
しかし、今まで押さえてきた興奮を味方につけるその衝動は、最早、どうこう出来るものではなかった。
ぐぐぐとムスコの中を這い上がってくるそれは引き抜こうにも間に合わない。
それを確認した俺の腰が…和へと一気に突き進んだ。


和「んぐぅぅぅぅぅっ♪」

今まで以上に強引に和の中を押し広げようとするその動き。
それが何とか射精までの時間を稼ぎ、俺の腰を和の肌へと密着させた。
瞬間、亀頭に肉厚な何かが吸い付き、鈴口をぱっくりと咥え込む。
それに俺の腰がビクンと跳ねた瞬間、先端から凄まじい勢いで精液が飛び出した。

和「ひ…ぅ…ぅぅぅっ♪♪」

ビュルルと音を立てるような激しさと共に和の中へと注がれていく粘液。
その度に俺の身体は強い快感を感じ、尻の裏を冷たくする。
まるで氷を押し付けられたようなその冷たい快感に俺は下半身を強張らせながら何度も射精を繰り返した。
そして、それに合わせるようにして和も声もあげ、全身をブルリと震わせてくれる。
まるで俺の射精で絶頂しているようなそれに俺の胸は真っ赤に染まり、乱暴に和の腰を掴んだまま、一滴残らず中へと射精し尽くした。

京太郎「はぁ…はぁ…」

それが終わった頃には俺の身体に気怠い倦怠感がまとわりついていた。
まるで射精の快感を活力と引き換えに手に入れたようなそれに俺は大きく息を吐く。
その下にいる和は時折、ピクンと肩を震わせるだけで何も言わず…何もしない。
未だ俺のムスコを受け入れたまま、半ば呆然としている。

京太郎「(や、ややややややややっちまったああああああ!?)」

そんな和の姿を見た瞬間、俺の身体からさぁっと血の気が引いていく。
こうして和を襲ったのは色々と言い訳出来るかもしれないが、膣内射精だけは無理だ。
完全無欠にレイプであり、言い訳のしようもない最悪の所業である。
それを思っただけで一気に犯罪者になってしまったような転落感が俺を襲い、背筋が快感とは別の意味で冷たくなった。
射精によってあの内側から燃え上がりそうな興奮が冷めた俺にとって、その寒気が一番、大きく思考を揺さぶる。



京太郎「(と、とりあえず…抜かないと…!)」
和「や…ぁっ♪♪」

このままじっとしている暇があったら、俺は和に土下座をしなければいけない。
そう思った俺の腰が和の最奥から離れようとした瞬間、腰に何かが絡みついてくる。
柔らかくもねばついたそれに視線を向ければ、それは和の艶やかな御御足であった。
まるで俺を逃がすまいとするようなそれに俺が困惑を覚えた瞬間、俺の鼓膜に蕩けた和の声が届く。

和「もっと…もっとぉっ♪♪」
京太郎「の、和…?」
和「もっと…欲しいんです…っ♪須賀君が…もっと…欲しいの…ぉ♥」
京太郎「」ゴクッ

子ども染みた純粋で無垢な要求。
しかし、それを伝える声は艶が強く、そして甘いものだった。
聞くものが聞けば欲望混じりの誘惑であるとはっきりと分かるそれに俺は再び生唾を飲み込む。
一度は冷めたはずの身体に再び火が入り、不安と恐怖を熱で塗り替えていった。

和「須賀君のも…まだおっきいままです…ぅ♪」
京太郎「そ、それは…」

甘い和の言葉通り、俺のムスコはまったく萎える気配を見せていなかった。
まるでここが勝負どころだと言うように張り切れそうなサイズを保っている。
男子高校生の馬鹿げた性欲を体現するようなそれは俺に否定の言葉を鈍らせた。


和「私も…欲しいの…っ♪奥…疼いてぇっ♥まだまだ足りないって…っ♪」
和「お腹の奥…子宮が…ぁっ♪須賀君に突いて欲しいんです…っ♪」
京太郎「う…」

普段の和からは到底、想像も出来ないような淫らな言葉。
それはきっと恥も外聞も投げ捨てたくなるほど和が苦しんでいる証なのだろう。
だが…それに胸を痛めるよりも先に、俺の興奮が燃え上がっていく。
まるでさっきの勢いを取り戻さんとするようなそれに突き動かされ、俺の腰は和からゆっくりと離れていった。

和「く…ぅぅ♪ゾリゾリ…良い…ぃっ♥」

そんな俺の動きに甘く答えながら、和はピクンと腰を跳ねさせた。
それに合わせて微かに締まった反応から察するに、こんな微かな刺激でも細かくイッているのかもしれない。
そう思うと再び征服感が俺の胸を焦がし、もっともっと和をイかせたくなる。
イッて…イッて…イかせまくって…和の心まで手に入れたくなってしまうのだ。

京太郎「(勝手に膣内射精しておいて…迷惑な話だよな…でも…っ!)」

グルグルと腹の中で渦巻く熱が、俺の心を急かす。
それは俺の中に…確かにあった粘ついた欲望。
ずっと消える事はなく…奥底で燻り続けた衝動だ。
それに抗う事は考えられず、俺は腰を振るい続ける。
そんな俺に粘ついた媚肉は応え、少しずつ硬さが抜けていった。




京太郎「和…大丈夫…か?」
和「はひ…ぃっ♪ちょっとだけ…ピリピリします…けど…ぉ♪」

一度、射精したからだろう。
まだ冷静さを残す俺の口から気遣う言葉が漏れ出た。
いや、それでも腰を止める事はなかった辺り、気遣いではなく、聞きたかっただけなのかもしれない。
和もまた快感を得ているという免罪符を、俺への肯定を。
そして、何より…大事な大事な少女が思いっきり乱れた言葉を。

和「それが…良いんです…っ♪痛いのも…良いのっ♪ビリリって私のお腹…震えてぇっ♥」
京太郎「~~っ!」

そんな俺の邪さに答えてくれる和の言葉は予想以上に淫らなものだった。
何処か舌足らずささえ感じさせるその訴えに、俺の身体が興奮でブルリと震える。
歪んだ支配感混じりのそれは俺の脳を焼き、ぐっと歯を食いしばらせた。
それでも何とか和を乱暴に扱う事だけは堪えながら、俺は何度か和の最奥を叩く。

和「んっくぅぅぅぅぅっ♥奥ぅっ♪奥ぅぅぅんっ♪」

その度に和が甘い声をあげ、ブルリと肩を震わせた。
俺の背中に回った脹脛まで震えている辺り、継続的にイッているのかもしれない。
それにまた一つ気を良くした俺は奥で細かく腰を揺らし、和の奥を突く。
それをぶじゅりと粘着質な音と共に受け止めてくれるのはきっと子宮口なのだろう。
女性として一番、大事な部分への入り口を抉る征服感に俺の心は充実感で一杯になった。


和「はぁ…あぁっ♪そこぉっ♥そこはぁっ♪」
京太郎「ここが…良いのか…?和の…弱点なんだな…!」
和「はひぃっ♪そこ弱いんですっ♪そこ突かれるとビリビリ来るんですっ♪」
和「私…処女なのにぃっ♥奥を突かれて…また…ぁっ♪」
京太郎「(や…やっぱり…初めてだったのか…)」

熱に浮かされたような気だるげな訴えに俺の胸がドキリと跳ねた。
そうではないかと内心、期待していたとは言え、そうやってはっきり口にされるとやっぱり違う。
俺がもう二度と他の誰にも手に入れる事が出来ない和の初めてを手に入れた。
そう思うと何とも言えないむず痒さが俺の胸を突き、喜びを口に出したくなる。
反射的にそれを堪え、自らの内側へと抑え込んだ代わりに俺は小刻みに和の中を突き続けた。

和「あっ♪あぁっ♪あぁっ♪♪」

瞬間、肩を震わせる和の顔にうっとりとしたものが混じる。
興奮や満足感と共に浮かぶその表情は扇情的かつ美しいものだった。
まるで淫魔か何かのように淫らなそれに俺の意識がグイグイと引き込まれる。
もっと和のそんな顔が見たい。
もっともっと和を淫らにしたてあげたい。
そんな欲求が俺の中の征服欲と結びつき、嗜虐的な感覚を沸き上がらせる。

京太郎「(俺が和の初めてを奪ったんだ…!だったら…)」
京太郎「初めてなのに奥が感じる…とか…和は淫乱…なんだな…!」
和「ち、ちが…違い…ますっ♪わ、私は淫乱なんかじゃ…ぁっ♥」

その感覚に後押しされて出てくる言葉は最早、状況を勘違いしていると言っても良いくらいのものだった。
正直、それはキチンとした同意も得ず、半ばレイプに近い形で和を襲っている俺が決して言えた義理ではないだろう。
ましてや、ついさっきまで処女であり、まだまだ性的に不慣れな和に言って良い台詞ではない。
だが、そう思う一方で、和を俺の全てで染め上げたいという自分勝手な欲望はなくなってはくれなかった。


京太郎「そう言いながらも…俺をがっちりと挟み込…んで離さないじゃないか…!」
和「そ…れは…ぁ♪」
京太郎「それは…なん…なんだよ…!」
和「んくぅぅっ♪」

和の声に合わせて、密着した腰をグルリとグラインドさせる。
腰を押し付けたまま円を描くようなそれは和の弱点である子宮口を存分に虐めているのだろう。
すっと浮き上がった形の良い背筋がそれを教え、俺に安堵と満足感をもたらした。
衝動に任せて何やら偉そうな事を言っているが、俺はあくまで童貞の坊主なのである。
今のだってAVのモノマネに過ぎず、ちゃんと出来ているか不安であった。

京太郎「(でも…和はそんな俺でも感じてくれている…!)」

間違いなく拙いであろう俺の愛撫に声をあげ、そして感じてくれているであろう和の姿。
それが堪らなく愛おしくて…俺の胸から熱いものがこみ上げてくる。
それが何とも自分勝手なものであると自覚はしていても、止まらない。
そんな自分に胸中で自嘲を吐きながら、俺は和をもっと感じさせる為に口を開いた。

京太郎「それとも…ここで止めるか…?そうしたら淫乱じゃないって認めてやっても良いぜ」
和「~~~っ♪♪」

勿論、ここで止めるつもりなど俺にはまったくない。
いや、そもそも止める事など出来ないのだ。
和の所為で再び火が点いた俺の身体は興奮に滾り、思ってもいない事を言わせるくらいなのだから。
こんなところで止めてしまったら正直、俺の方が気が狂いそうになってしまう。
それでも、こうして言えるのは恐怖か快感かは分からないものの、全身を震えさせた和が決して首を縦に振らないと分かっているからだ。


和「い、嫌…ですっ♪ここで止められるのなんて嫌ぁっ♪」
京太郎「と言っても…俺は一回、射精して満足したし…疲れたからなぁ…」

縋るようなその言葉に意地悪く返しながら、俺はそっと腰の動きを止めた。
瞬間、俺のムスコから信じられないほどの不満が飛び出し、早く快感を寄越せと急かしてくる。
これまでずっと何かしら動き続け、快楽を貪り続けた肉棒にとってそれは耐え難い苦痛なのだろう。
だが、それは和の方も同じだ。
唐突に止まった俺の動きに和は目を見開き、まるで絶望したような顔を見せる。
それに良心が痛むのを感じながらも、俺はそっと口を開いた。

京太郎「和が自分で認めてオネダリするんなら、動いてやっても良いぜ」
和「そ、そんなぁっ♪」

無情なその宣告に和が悲痛な声をあげる。
今にも世界が終わる事を聞いたようなその声に俺の中の嗜虐心が疼いた。
だが、コレ以上、和を責めるのはあまりにも酷だろう。
それに何より…――

京太郎「嘘でも良いんだ。一言認めたら…俺は和を気持ち良くしてやる。和が満足するまで…犯してやるよ」
和「ふぁ…ぁ♪」

そう甘く言い聞かせる声は事実上、俺のギブアップ宣言にも近かった。
和が決心するよりも先に我慢が効かなくなった俺の腰が今すぐ動けと叫んでいる。
それを何とか堪えながらの言葉に和の肩がブルリと震えた。
俺の拙い言葉責めでも感じているのか、或いは不安に震えているのか。
どちらかは分からないが…その幸せそうな吐息から察するに前者であると信じたい。



和「わ、私は…私は…ぁ♥」
京太郎「和は…何なんだ?」
和「い、淫乱女…ですっ♪須賀君のが欲しくて誘惑しちゃう…淫乱女なの♪」ブルリ

そこで和の全身が震え、背筋が再び浮き上がる。
それは今までも見た事がある反応だった。
しかし、それはさっきまでとは一線を画する…と思うのはきっと和の目が違うのだろう。
これまでは潤んでいても、しっかりと光っていた瞳が濁り、淀んでいく。
まるで何かに囚われ、変質していくそれに俺はとんでもない事をしてしまったような気さえした。
だが、今更、こんなところで引き返す訳にもいかない。
そう思う俺の前で和は震える唇をゆっくりと開き、言葉を紡ぎ出す。

和「だから…和の中を一杯、虐めて下さいっ♥須賀君のおっきくて逞しいので…和を犯してぇっ♥」
和「壊れるくらい奥を突いて…っ♥お腹の奥まで須賀君で満たして欲しいのお♥♥」
京太郎「ぐ…ぉぉ!」

被虐的な性質を前面に押し出した和の淫らな言葉。
それに身体が冷たい興奮を覚えた瞬間、俺の腰が再び動き出した。
和の言葉通り、奥を突こうとするそれに彼女の身体も悦び、愛液を滴らせる。
結合部からグチュグチュと音が鳴るくらいに潤んだその肉穴はさっきまでとは違う感触をムスコに与えていた。

京太郎「(もう…こんな柔らかく…!)」

まるでさっきの淫乱宣言で吹っ切れたように和のそこは絡みついてくる。
その上、その表面には肉襞が生え、ほんの少しの身動ぎでも声が出てしまいそうなくらい気持ち良い。
ついさっきまで硬すぎて意識する事はなかったそれに俺は急速に追い詰められ、意識が揺れる。
だが、それでも興奮が腰を止める事を許さず、真価を発揮しだした肉穴を何度も往復した。


京太郎「和…あ…!」
和「須賀君…っ♪すがく…ぅぅぅんっ♪」

そんな俺達の口からはもう言葉らしい言葉は出て来なかった。
ただ、お互いの名前を呼び、代わりに腰をぶつけあう。
まるで万の言葉よりも一の行動が重いと言うようなそれに俺たちは否応なく高まっていった。
そこにはもう自嘲など欠片もなく、俺はただ快楽を求めるだけのケダモノと化していたのである。

京太郎「(もっと…!もっと…激しく…!)」

胸に中で吠えるケダモノが命ずるままに俺の腰はドンドン激しくなっていく。
まるで一突き毎に本能を思い出しているようなそのストロークは最初からは想像出来ないくらいスムーズだった。
愛液の海を泳ぐように肉襞を押しのけ、ゴリゴリと媚肉を引っかきながら引き抜く。
勿論、それは和の膣内そのものが大分、慣れてきて柔らかくなっていると言うのもあるのだろう。
しかし、それでも俺が力加減を理解していなければ、流れるようにピストンを繰り返す事は出来ないだろう。

京太郎「(それが…震えるくらい気持ち良い…!)」

ラブジュースでぐちゃぐちゃになった膣内で抽送するのは恐ろしく気持ち良いものだった。
挿入している時は締まった柔肉を押し広げ、絡みついてくるそれを引き離しながら子宮口を目指す悦びが。
そして、引き抜く時にはカリ首で媚肉を引っ掛け、蹂躙する悦びが俺の腰を打つのだ。
その上、未だに細かくイッているらしい和の膣内は時折、不意打ち気味にキュと締り、まったく違う快感を俺に与えてくる。
正直、最初に射精していなければ、もう何度射精していてもおかしくないくらい…そこは気持ち良かった。


京太郎「(実際…今だって…)」

まるでタガが外れたように一心不乱に腰を振るう俺は既に絶頂してもおかしくないほどに昂ぶっていた。
ほんの少し脚を踏み外せば、そのまま一気に快楽の坩堝に落ちてしまいそうなギリギリの場所にいる。
それがどうして射精へと結びつかないのかまでは俺には分からないものの、俺が快感を求める姿勢は変わらない。
ただ、快感の果てを目指して俺のストロークは大きくなり、和の膣内から愛液を掻き出し始める。

和「あぁっ♪あ゛ぁぁっ♪♪」

ほぼ入口近くから子宮口を狙い撃ちにするような大きな抽送。
それに和が全身を震わせ、股間から何か熱い液体を吹き出した。
愛液とはまた違うそれは俺のワイシャツに降りかかり、染みを残していく。
しかし、俺にはもうそれが何なのかを考えている余裕すらない。
ただ、快楽を求めて和の媚肉を弄び、抉る。
それだけのケダモノと化した俺の中で唐突にドロリとした熱が持ち上がった。

和「んひぃ…ぃぃいっ♥」
京太郎「ぐ…ああぁ…!」

まるで瞬間移動か何かのように唐突に現れた射精への衝動。
それに身体がいち早く反応し、射精する為の態勢を整える。
特にその変化が著しいのは俺のムスコだろう。
今も尚、和の中を突いているそれはグンと一回り大きくなり、媚肉をさらに押し広げた。
しかし、それはその表面に通った快楽神経も広がり、俺が受け取る快感そのものも増す事を意味している。
特にカリ首から湧き上がるゾクゾクした感覚は気持ち良く、俺の口からはケダモノめいた声が漏れ出た。


和「須賀く…んっ♪須賀君…っ♪」

そんな俺の下で何度も俺の名前を呼ぶ和が何を言いたいのか分からない。
もっと気持ち良くして欲しいのか、或いは今の俺が乱暴過ぎて辛いのか。
もしくは俺が射精しそうになっている事を感じ取り、抜いて欲しいと言いたいのかもしれない。
だが、身体が射精への準備を始めた俺にはもうそんな気遣いなど出来るはずがなかった。
身体の内側で燃え上がる衝動をピストンの原動力にして大きく腰を引かせる。
しかし、ぐいっと弓なりになった俺の身体を和の脚は離さないままだった。
それに一つ安堵を感じながら、俺は体重を掛けるように和の肉穴を進み…そして子宮口を突く。

和「あ゛ふぁ…ぁああぁぁぁっ♪♪」

瞬間、限界だった亀頭から再び精液が溢れ、和の中を穢していく。
一度目と遜色ない勢いで始まったそれに和が震える声で応え、ぎゅっとシーツを握りしめた。
それに合わせるようにして和の媚肉は締まり、俺のムスコを愛撫する。
まるで射精が終わるまで逃さないと言うようなそれに俺の腰も震え、射精の悦びに震えた。

京太郎「(ま…だ…ぁ!)」

今にもジュルルと音が聞こえてきそうなくらい潤み、そして絡みついてくる肉穴。
そこに一滴残らず精液を搾り取ろうとする貪欲さすら感じる。
今、貪っているのは俺ではなく、和の方。
そんな想像すら湧き出るくらい嗜虐的なメスの締め付けに俺は何度も喘ぎ声をあげる。
それが収まった頃には俺の身体にはもう力が入らなくなり…カクンと和の身体へとのしかかってしまった。


京太郎「はぁ…はぁ…」
和「はひゅ…は…ふぃい…♪」

倦怠感の所為か、重い呼吸を繰り返す俺と満足気な息を吐く和。
それぞれまったく対照的なそれに何となく悔しいものを感じたものの、今の俺にどうにか出来ない。
俺に出来るのは…未だ満足しきっていないかのように勃起しっぱなしのムスコをどうするかと言う事を考えるくらいだろう。

京太郎「(或いは…出来るだけ早く和の上からどく方法…とかだな)」

こうやってのしかかっているとお互いの肌に浮かんだ脂汗がじっとりと肌に張り付いて何とも言えない感覚を広げる。
気持ち良いとも悪いとも言い切れないそれはそれだけ俺が下の和へと負担を掛けている証だ。
しかし、そう思っても痙攣を残す俺の脚は中々、自由には動かず、態勢を変える事が出来ない。
それに内心で一つため息を吐きながら、俺はしばし微睡みにも似た倦怠感に身を委ねる事にした。


~和~

和「(すご…かったです…♪)」

そう思う私の中に広がっていたのは喩えようもない充実感と多幸感でした。
まるで骨の髄まで楽しみ、幸せを実感するようなそれは私の胸にうっとりとした感覚を広げます。
未だに私の中で反響する余韻もそれを助け、私にとても幸せな時間をくれるのでした。

和「(ふふ…♥こんなに疲れた顔をして…♪)」

その余韻の原因をもたらし、私をこんなにも幸せにしてくれた張本人である須賀君。
彼が今、力尽きたように私へと倒れこみ、首元で大きな呼吸を繰り返していました。
それすらも今の私には幸福感の材料でしかありません。
勿論、須賀君ほど大きな男の人がのしかかって来られると重いと言う気持ちが真っ先に出てくるのでした。
しかし…そうやって密着すると須賀君の逞しさが全身から伝わってくるのです。
それが私に女としての悦びを伝え…そして優越感を齎していました。


和「(あぁ…♥こんなに逞しい人が…私に身を委ねてくれている…♪)」

須賀君の逞しさに被支配感を高める一方で、その逞しさが自らに屈した支配感を感じる私。
それは恐らく…平時であれば、はしたないと自嘲を紡ぐものなのでしょう。
しかし、今の私にはそのような思考はまったくありませんでした。
私はもうドロドロになった悦びと喜びに飲み込まれ、脳内から湧き上がる甘い感覚に屈していたのです。

和「(でも…須賀君が回復したら…またぁ…♥)」

こうやって私の中に倒れ込んで尚、須賀君の男性器は私の膣内に収まったままでした。
それは須賀君のものが未だ硬く、そして逞しいままである証なのです。
身体はこんなにも疲れているのに、私を悦ばせてくれる男の象徴だけは硬いまま。
それに次回への期待を滾らせる私の耳にブルルと言う振動音が届きました。

和「ん…」

その音に視線を向けるとそこにはベッドに投げ出された私の携帯がありました。
恐らく制服を脱いだ時に転げ落ちたまま、気付かなかったのでしょう。
ほんの数時間前の自分がどれだけテンパっていたか良く分かるそれに私はクスリと笑みを浮かべながら、そっと力を抜きました。
メールか電話かは分かりませんが、今の私は余韻に身を任せていたいのです。
原村和は大きくておっぱい好きな赤ちゃんを受け止めるので、手一杯なのですよ。


和「(でも…中々、諦めません…)」

どうやらその振動はメールではなく、電話だったらしく、一分ほど経過しても鳴り続けたままでした。
流石にそこまで鳴り続けられると、こちらとしても意識を向けざるを得ません。
折角、幸せで充実した余韻に水を差されたような気がしながら、私はそっと手を伸ばし、携帯を取ります。
そのままパカリと画面を開き、電話を掛けて来たのが誰かを知った時、私の頭はさぁっと冷え込みました。

和「す、すすすすすす須賀君!?」
京太郎「へ…?」
和「ち、ちょっと離れて下さい…!」
京太郎「うわっ!」

焦りのまま動いた身体が須賀君を私から引き離し、ベッドへと転げさせました。
それに驚きの声をあげる須賀君に悪いとは思いつつも、今は彼に構っている暇はありません。
何せ、携帯のディスプレイに浮かんでいたのは他の誰でもない…私の父だったのですから。


和「は、はい。もしもし…」
和父「和!?大丈夫か!!」
和「え、えぇ…大丈夫です」

いきなり心配そうな声を掛けてくれる父に私は震えながらそう応えました。
インターハイで戦い抜いたと言っても、流石にこのタイミングで父から連絡が来て、平静でいられるような鋼の心臓はしていません。
今も心臓はバクバク言って、鼓動の音が携帯に拾われないか心配なくらいでした。

和父「すまないな…次の裁判への打ち合わせが長引いて、プライベート用の携帯に気付けなかった…」
和「き、気にしないでください。ちゃんと…家に帰れて居ますから」

本当に迎えに来て欲しいのであれば、私は仕事用の携帯に電話をしたでしょうし、その辺りは気にしていません。
それでも何処か私の返事が取り繕うようなものになったのはついさっきまで私がしていた事が思い浮かんだからです。
流石にこうまで心配してくれている父に対して、「さっきまで男の子とエッチするくらい元気でした」なんて事は言えません。
その後ろ暗さが、私の返事をぎこちなくしたのです。

和父「そうか…それなら良かった。後、もう十分くらいで家へと帰れるから病院へ行く準備をしなさい」
和「じ…十分…ですか…?」
和父「あぁ。本当はさっきから連絡をしてたんだが…」

キョトンとした声で言う父の言葉に携帯のディスプレイを見れば、そこには着信履歴が幾つか残っていました。
どうやら父はこれまでも何度か私に連絡をし、繋がらなかったからこそ、あんなに心配してくれていたのでしょう。
それに一つ謎が解けた感覚に達成感を得る暇もなく、私の思考はすぅっと冷めていくのでした。


和「(こ、こここ…このままじゃ須賀くんと鉢合わせですし…な、何より…!)」

チラリと部屋の惨状を見れば、そこには脱ぎ散らかされた服があるのです。
その上、ベッドのシーツには私の破瓜の血が残り、自動卓も滅茶苦茶なままでした。
さらに言うなら、私も須賀君も汗だくで今すぐシャワーを浴びなければ父にも会えないような状況なのです。

和「す、すみません。実はさっきまで横になっていて…夕飯もまだ…」
和父「はは。気にするな。辛い時くらい食事の用意をしてくれなくて良いさ」

そう気軽に笑ってくれる父に私はふと名案が浮かびました。
それは父を騙すものではありますが、今の私にはそれを厭う余裕はありません。
それこそ、今の状況がバレてしまうと血の雨が振りかねないのですから。
それを防ぐ為ならば、私は幾らでも悪女になりましょう。
そう思いながら、私はそっと携帯の前で口を開くのです。

和「そ、それでしたら何処かでお弁当を買ってきてくれますか?後、飲み物も幾つか…」
和父「うん?そうだな…病院の診察時間にはまだ余裕があるし…分かった。何かリクエストはあるか?」
和「え、えっと…駅前のスーパーにあるスタミナ丼が良いかなって…」
和父「す、スタミナ丼…?」
和「じ、実は今日はお昼から調子が悪くって!あんまり食事が喉を通らなくて…えっと…」

女子高生らしからぬチョイスに驚きの声をあげる父に私は畳み掛けるようにそう言いました。
これが通れば、父が帰ってくるまでの時間に20分ほどの余裕が出来るはずです。
何せ、駅前のスーパーは父の帰宅路からは大きく遠回りしなければ、いけないのですから。
その為に無茶苦茶なものをリクエストしてしまいましたが、今はそれを後悔している暇はありません。

和父「まぁ…和が麻雀の事以外で我儘を言うのは珍しいからな。少し遠回りになるが買っていこう」
和「あ、ありがとうございます。では…!」

父の了承を聴きとった後、私は勢い良く通話を切り、携帯を投げ捨てました。
勿論、普段の私ならそんな真似はしませんが、今は文字通り一刻一秒を争うような緊急事態。
ほんの数秒の遅れでアウトになりかねない事を思えば、体裁など取り繕っている暇はありません。
そう自分に言い聞かせながら、私は何時の間にかベッドで正座している須賀君に向き直りました。

京太郎「えっと…和。さっきのってもしかして…」
和「…父です」
京太郎「ま、マジか…」
和「マジです」

頬を引き攣らせる須賀君も冷静になれたのでしょう。
未だその股ぐらでピンと反り返る男性器があることが気になりますが、今はそれを口にしている余裕はないのです。
大事なのは須賀君も私も「バレたら拙い」という共通認識を持ち、その為に協力出来るか否かと言う事だけ。


和「と、とりあえず須賀君は服を纏めて早く出て行った方が良いです」
京太郎「だ、だけど…」

そう言って逡巡を見せる須賀君も色々と言いたい事、やりたい事があるのでしょう。
それは興奮が冷え込んだその表情を見ればよく分かります。
しかし、それはここで最重要視されるべきじゃありません。
その意思を込めて首を振った私の前で須賀君がそっと肩を落としました。

京太郎「分かった。それじゃあ…後は頼む」
和「えぇ…」

少し気落ちしたような様子で服を纏めて出て行く須賀君。
それを見送ってから、私はゆっくりとベッドから立ち上がりました。
瞬間、股の間に何となく異物感を感じます。
痛みとはまた違った何とも言えない違和感に私の腰が垂れ下がった瞬間、私の奥からドロリと粘液がこぼれ落ちました。


和「う…」

肌を伝う不快感に視線を下に向ければ、そこにあったのは泡だった白濁液でした。
愛液ともまた違うその粘ついたそれが、ついさっきやってしまった事を私へと突きつけてくるのです。
ふっと一瞬、気が遠くなるような感覚の中、私は何とかその場に踏みとどまりました。

和「(色々思う所や感じるところはありますが…今は…)」

お互いの破滅を防ぐ為に証拠を隠滅しよう。
そう自分に言い聞かせながら、私は片付けに専念し始めます。
途中、何度か自分のしでかしてしまった事の大きさに手が止まりそうになりましたが、何とか物的証拠の始末には成功しました。
それに一つ安堵した瞬間、父が帰ってきて… ――

― それでようやく私の不可思議な一日は幕を閉じたのでした。

~~~



~京太郎~

京太郎「(やばい…やばいなんてもんじゃないくらいやばい…)」

そう胸中で意味の分からない言葉を紡ぐ俺は自室の中にいた。
アレから廊下で服を来て、逃げ帰るように家へと帰った俺は、色々と心配されながら自室へと引きこもっている。
それは勿論、和にしてしまった事を悔い、両親の顔すら見たくなかったからだ。

京太郎「(レイプ、膣内射精、言葉責め…数え役満同然じゃねぇか…)」

勿論、俺にだって色々と言い訳はある。
どれも和が求めてくれたと思っていたからこそ、俺はあんなにも暴走したのだ。
しかし…それが決して俺の勝手な思い込みではないと誰が証明出来るだろうか。
そもそも、和があんな風になってしまう事自体があり得ない。
冷静となった今となっては、俺の思い込みという可能性の方がまだ信じられるくらいだ。

京太郎「(最後には手伝う事さえ拒否されて…)」

お互いの状況確認の為にも俺はあの場に残り、和の手伝いをしたかった。
しかし、それすらもやんわりと断られた…と言う事はきっと顔も見たくないという事なのだろう。
実際に俺はそれだけの事をしてしまったが故に、そんな和の対応は当然である。
ぶっちゃけすぐさま通報されなかった事が奇跡なくらいだ。


京太郎「(明日から…どんな顔をして会えば良いんだ…)」

それを思うと何とも腹の底が重くなり、何もやる気が起きなくなってしまう。
思わずため息が漏れる身体はベッドに横たわったまま動こうとしなかった。
日課であるネト麻に接続する気さえ起こらず、俺は悶々と明日からどう生きるべきかと言う哲学的なものを考え始めている。
しかし、俺の足りない頭では答えなど出るはずもなく、堂々巡りを繰り返すだけだった。

京太郎「(でも…麻雀かぁ…)」

その言葉と共に俺の脳裏で再生されるのは和の様子が変わった瞬間だった。
三度が三度とも…俺の和了宣言を皮切りにおかしくなっている。
状況証拠的には、俺か或いは和がおかしくなったのは、俺の和了宣言に何か関係している事は確かだろう。

京太郎「(だけど…そんな事ありえるか…?)」

俺は一観客という立場ではあったものの、全国と言う大舞台を見た。
その中には信じられないようなオカルト使いが沢山居て、俺に大きなショックを与えていたのを良く覚えている。
だが、まったく才能もなく、麻雀の実力もない俺に、ある日、ひょっこりとオカルトが生えるとは到底、思えない。
ましてや、能力の詳細こそ分かっていないものの、それは明らかに性的絶頂を伴うものだ。
最早、オカルトを超えてご都合主義の一種としか思えないそれが、自分の中にある。
その実感がどうしても持てず、俺はそっと小首を傾げた。



京太郎「(まぁ…オカルト関係なしに…やってしまったのは変わりがない)」

もし、俺に想像しているようなオカルトがあったにせよ、俺が和をレイプしたのは決して変わりがない事実だ。
今はそんな事に思考を使うよりは、どうやって和に償うかを考えるべきだろう。
とりあえず…土下座でも何でもして和から許しを得なければ、能力の詳細もへったくれもない。
下手をすれば人生の破滅が待ち受けているのだから。

京太郎「(何はともあれ…明日…だな)」

迷惑になるかもしれないが、昼休みでも和に会いに行こう。
それでまずは許してもらえるように謝罪を伝えるべきだ。
そう思った瞬間、俺の身体に微睡みが襲いかかり、瞼が重くなってくる。
胡乱なそれで時計を見れば、何時の間にか時刻は深夜の一時を回っていた。
どうやら、自分の中でそれなりに結論を出せた事で、眠気がやってきてくれたらしい。
やってしまった事を悩んでいたのにこうして眠くなれる自分の脳天気さに呆れるものの、
悶々としたまま一晩を明かし、頭がまわらない状態で和に会うよりはマシだ。
そう思いながら、俺はそっと布団を被り、枕元のリモコンで電気を消す。
そして、そのまま明日への不安を抱きながら、ゆっくりと眠りに落ちていったのだった。



………

……



結果から言えば、俺は和には会えなかった。
何故なら、その日から和は部活どころか学校にも来なくなったからである。
心配して咲やタコスがメールを送っても、大丈夫というだけでろくに返事もないらしい。
かと言って、見舞いに行く事も拒否されているそうだ。

京太郎「(どうすんだよ…これ…)」

それに落ち込み、麻雀にも集中出来ていない皆を見ながら、俺は一人、呆然とする。
俺は…きっと事態を軽く見過ぎていたのだ。
どんな結末になるとは言え、俺が罰を受ければ、他の皆は元通りになると…そう思い込んでいたのである。
けれど…現実は違った。
俺は断罪される事もなく、罰が俺だけに与えられる事もない。
ただ、自分のしでかした事の重大さに打ちのめされる日々に…俺は…俺は…… ――


………

……












System

原村和の屈服刻印がLv1になりました







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