景子「と、こういった意味になるんだ、わかるか?」

京太郎「ええ、バッチリ理解出来ましたよ、すいません、先輩も忙しいのに。」

景子「なに、構わんさ、こうやって人に教えるってのも勉強になるからな。」

京太郎「いやもう、本当に有難うございます、これで次の試験も乗り切れますよ。」

景子「本当は理系科目も教えられればよかったんだけどな、いかんせんそっちはどうもな。」

京太郎「いえいえ、どっちかというと俺は理系よりの人間なんで、文系科目が不安だったんですよ。」

景子「そうか、まあ役に立ててよかったよ。」

京太郎「本当に助かりましたよ、しかしこうやって勉強すると、意外と知らなかったこととかあって面白いですね。」

景子「そうだな、歴史などは未だに謎が多かったりするものだからな、そういった所に興味を持って勉強すると楽しくなるぞ。」

京太郎「ですね、現文や古文なんかもそういうのと混ぜてやったら結構面白かったですし。」

景子「そうだな、じゃあ最後にちょっとしたテストをやろう、問題を出すからそれに答えてくれ。」

京太郎「わかりました、お願いします。」

景子「まずは第一問だ、江戸城を築城したのは誰だ?」

京太郎「えっと、太田道灌ですね。」

景子「正解だ、関東圏の人間なら名前を聞いたことはあるが、何をしたか知らない人間が多いからな。」

景子「第二問、芋粥、藪の中、地獄変などの短篇集で有名な小説家は誰?」

京太郎「芥川龍之介ですね、あと有名なのが蜘蛛の糸でしたっけ?」

景子「その通り、蜘蛛の糸は児童向けの作品であることも覚えておいて損はないぞ。」

京太郎「はい、しかし外も暗くなって来ましたね。」

景子「全くだ、そろそろ閉館時間だし外に出るか。」

京太郎「しかし今日は満月ですか、月が綺麗ですね。」

景子「ああ、綺麗だな、お前と一緒に見る月は、中々にきれいだ。」

京太郎「ですねー、折角ですし、外でお茶でもしませんか?今日の勉強のお礼というのもあれですが。」

景子「そういうことなら、甘えさせてもらおう、それとだな、月が綺麗ですねってのは、異性といる時に発言するなよ、勘違いする奴が多いだろうしな。」
京太郎「?、よくわからないけど気をつけます?」

景子「とりあえず帰ったら今日の復習をしろ、夏目漱石の部分をじっくりとな。」

景子「それじゃあ、外に出るか、なあ"京太郎"……。」


景子「お前といると月が綺麗に見えるよ、死んでもいいほどにな。」
カン