Kちゃんぬいぐるみ、九州にて

新道寺、部室

姫子「部長、これは譲れなかです」

哩「私も譲れん」

姫子「……」

哩「……」

ガチャ

煌「お疲れ様です。ってなんですかこのすばらくない雰囲気」

美子「お疲れー。どがんしたと?」

仁美「ん、2人が喧嘩?珍しかね」

姫子「お疲れ様です。喧嘩、じゃなかです」

哩「そうやね。ちょっとした話し合いたい」

仁美(それから喧嘩に発展しそうなんやって)

美子「じゃ、なんの話ね?」

哩「Kちゃんぬいぐるみっち知っとっか?」

仁美「最近流行っとるやつ?」

煌「私持ってますよ?この間姫子が部長と2人で1つ買ったって教室で言ってましたけど」

姫子「花田、私達が話し合いよる原因はそれ」

美子「Kちゃんぬいぐるみが?」

煌「2人で1つだから取り合いになった、というのは」

仁美「こん2人でそれは無かね」


姫子「……部長が」

煌「部長が?」

姫子「せっかくオプションの鎖と首輪も買ったのに、縛るより縛られる方がいいって言うから!」

美子「……はい?」

哩「やっぱり他人に使うよか自分に使った方がよかと!それにKちゃん縛るなとは言っとらん!」

仁美「……あー」

姫子「一緒に縛るの楽しみにしてたんですよ!?」

哩「それ最初に言っとらんやろが!!」

姫子「部長が悪かですよね!?」

哩「私は悪なかよね!?」

3人(……正直どうでもよか(いいです))

煌「ここで言い合うのはすばらくないですよ?」

哩「それは分かっとる」

煌「それに、おふたりも喧嘩するのは嫌でしょう?」

姫子「そーやけど」

美子「なんか折中案ば考えるとか?」

哩「……そんなとこやね」

姫子「不満は残りますが、分かりました」

仁美「折中案……1日ごとにお互いの意見を聞くとか?」

哩「……現状そげんするしかなかかな」

姫子「うーん。折中案にするにしてももうちょい考えたかですね」

美子「もうひとつKちゃん買うんは?」

哩「姫子が両方縛りたがるだけやね」

姫子「う、その通りです」

煌「……思い付きましたよ」

哩「ほう、どげんかと?」

煌「まず、もう1体ぬいぐるみを買う」

姫子「それさっき先輩が言ったやつ」

煌「買うのはKちゃんじゃないですよ?」


哩「は?」

煌「部長のぬいぐるみです!」

美子「あっ」

仁美「なるほど」

姫子「そ、そがんことできっと?」

煌「Kちゃんはもともとただのサンプル。本来は『好きな人のぬいぐるみ』が買えるというサービスです」

煌「で、姫子は部長のぬいぐるみを縛ればいい。部長もご自分のぬいぐるみは嫌じゃないでしょう?」

姫子「花田……」

哩「花田……お前はやる奴だと思っとった」

美子(普通は嫌やけどね)

仁美(まー部長やし?)

煌「これで問題解決です」

煌(しかし、縛る縛らないに慣れるってどーなんでしょうね)

姫子「帰ったら早速頼みましょうね!」

哩「ああ。それまでは、さっきの1日ずつでよか?」

姫子「はい!!」

3人(ま、いいか)

新道寺のエース2人は、今日も仲良くやっている

姫子「ところで部長のぬいぐるみ来たらKちゃんはどうします?」

哩「じゃ、私のぬいぐるみがKちゃんに縛られてるっぽくしてみよか」


永水

小蒔「うーん……」

霞「……」ニコニコ

小蒔「ううーん……」

初美「えへへー」

小蒔「むむむ……」

春「……♪」ポリポリ

小蒔「…………」

巴「ふふっ」

小蒔「……みんな酷いです!!」

霞「あら?どうしたの?」

初美「別に何もしてないですよー?」

春「……ただみんな」ポリポリ

巴「Kちゃんぬいぐるみ持ってるだけですよ?」

小蒔「私だけ持ってないの、知ってるじゃないですか!?」

霞「そうだったかしら?」棒読み

初美「さー」棒読み

小蒔「酷いですー!!」

春「……ずっとKちゃん買うの迷ってる姫様が悪い」ポリポリ

巴「さすがにその通りとしか」

小蒔「ぐすん」

霞「それにしても、どうしてそこまで迷っているの」

初美「そうですよー?」

小蒔「だってみんなのがどれも良くって迷うんですよ」

巴「みんな違いますからねー」通常Kちゃん

春「……個性」浴衣Kちゃん

初美「ですよー」水着Kちゃん

霞「私のは手に入るか分からないわよ?」限定和服仕様Kちゃん


小蒔「うう、いっそ何か自分だけのものも考えているんですけど」

霞「思い付かないと」

小蒔「はい……」

初美「姫様が好きなようにすればいいですよー?」

春「……それが難しい」ポリポリ

巴「姫様の好きなものから持ってくるとかどうですか?」

小蒔「好きなものですか……みんなとかですね」

4人(姫様……)ジーン

小蒔「うーん、巫女服でしょうか……」

霞「さすがにKちゃんは男の子だから巫女服はやめた方がいいわね」

巴(なんか似合いそうだけど)

初美「いっそ神様って注文したらどうですかー?」

春「……キリストとかになったらどうするの?」ポリポリ

初美「……人にしましょー」

小蒔「うーん」

巴「姫様。あんまり真面目に考えず、直感とかで決めたらどうですか?」

小蒔「直感ですか?」

巴「はい。こういうことぐらい、気楽にいきましょう?」

霞「そうね。あんまり小蒔ちゃんを悩ませるのもね」

初美「ですー」

春「……」ポリポリ

小蒔「じゃあ、私は」


数日後

小蒔「届きました!」

霞「良かったわね」

小蒔「はい!」

初美「でも、なんで宮司の格好にしたんですかー?」

小蒔「私が巫女だからです!」

霞「?」

小蒔「その、こういう男の人と会ってみたいなって思って」

初美「え」

小蒔「あ、巴ちゃんと春ちゃんにも見せてきますね!」

霞「……初美ちゃん」

初美「……なんですかー?」

霞「なんか、すごいフラグっぽいものが立った気がするのだけど」

初美「お祓いでなんとかなりますかねー」

この後ご本人に会ったかどうかは……


カンッ!!