Kちゃんぬいぐるみ、大阪にて

大阪、合宿所

浩子「ふぅ、さすがに疲れたわー」

浩子「姫松に三箇牧、そしてうち千里山」

浩子「おばちゃんもなんて合宿組むんや……」

雅枝「ひーろーこー……」

浩子「うわっ!おばちゃ、あ、監督!どないしたんですか?」

雅枝「ちょっとこっち来てや」



洋榎「男のくせにぬいぐるみなんか似合わんやろ!!」

セーラ「俺は女や!!」

絹恵「お姉ちゃん落ちついて」

憩「そうですよーぅ?怒鳴り合うんはアカンですよーぅ?」

竜華「せやでセーラ。ここはゆっくり落ちついてうちが1番やって主張するんやで」

恭子「しれーっととんでもないこと言いよるなそっちの部長」

怜「まー、しゃーないっちゃしゃーないんよ」

浩子「これはなんの騒ぎですか」

怜「あ、フナQ」

絹恵「浩ちゃん」

浩子「絹ちゃん、なんでウチの江口先輩と洋榎ちゃんが言い合ってるん?」

浩子「周りも微妙に煽っとるし」

由子「ちょーっと問題が起きたのよー」


浩子「……Kちゃんぬいぐるの取り合い?」

怜「せや。最初はうちの監督とセーラに泉、姫松、三箇牧の部員何人かが一緒に車で買い出しに行ったんよ」

三箇牧A「で、そこの店先でたまたまウチの部員がKちゃんぬいぐるみを見つけて」

浩子「アレってネット販売限定やないんですか?」

三箇牧B「販売元が龍門渕グループらしくて、その関係の店だったから試験的な特別販売、やってさ」

漫「で、残ってたぬいぐるみ4つをとりあえず予算の余りがあったうちで立て替える形で買ったんですよ」

泉「そして帰ってきたら3校でどう4つを分けるかでああなりまして」

由子「主に洋榎と江口セーラが言い合って、荒川憩がちょいちょい狙ってるってとこなのよー」

雅枝「本来ならほっときたいんやけどな」

セーラ「うちの車で行ったんやからうちが2つや!」

洋榎「立て替えたんはうちの学校やで?うちが2つに決まっとるやろ!」

憩「まーまー落ちついて。そもそも見つけたんはうちの学校ですよーぉ?」

雅枝「あー言ってるし、3人中2人が関係者やからな。どうしたもんか」

怜「ちなみに各校2人ずつ持ってないらしいからどこも引けんらしいわー」


浩子「そういえば江口先輩と清水谷先輩持ってないゆうてましたね」

由子「うちは洋榎と絹ちゃんなのよー」

三箇牧A「うちは憩ちゃんともうひとりやね」

浩子「平行線ですやん。どうしようもないですよ」

洋榎「大体なー、女やけどその格好はおかしいやろ!」

セーラ「格好は関係無いわ!」

洋榎「そんなんで夜中ぬいぐるみ抱いたりするんか?話しかけたりするんか?」

セーラ「な、なんで知っとるんや!!」

洋榎「え?」

竜華「え?」

憩「あら」

泉「先輩……結構乙女やったんですね」

恭子「男装してる割には……」

セーラ「……あ」

洋榎「…………」

セーラ「…………」

洋榎「なんか、すまん」ペコッ

セーラ「謝んな!!」顔真っ赤


セーラ「ああそうや。俺だってそういうことしたいんや!」

洋榎「本気で悪かったとは思ってるけど譲れんわ!」

洋榎「もしたった1個しか取れんかったらなあ、ネットでKちゃんの画像見ながらため息ついてる絹が悲しむんや!」

絹恵「お姉ちゃん!?なんで私のこと言うん!?」

恭子「……でもこないだ、代行がいくつも持ってるからって主将は拝み倒しながら譲ってくれって頼んでましたよね」

洋榎「な!?」

恭子「結局代行は言うだけ言って譲りませんでしたけど、その時本気で落ち込んでたり…」

洋榎「恭子ー!どっちの味方や!!」

セーラ「はっはっは。なんやお前もそういうとこあんねんな」

洋榎「やかましい!!」

憩「まーまー。2人ともそんな怒鳴らんで…」

洋榎「引っこんでろ2年生!」

憩「……うちも引けないんですよーぅ?」

三箇牧A「そういや憩ちゃん、部室で注文した時、人数分足りなくてじゃんけんで決めたけど、負けてマジ泣きやったもんね」

三箇牧B「インハイより落ち込んでたよね」

憩「そ、それはですね」

泉「……ああいう面もあるんですね」

漫「全国2位の以外な一面、やね」

憩「うう……」


洋榎「こうなったら麻雀で決めよか」

セーラ「構わんけど、3人でか?」

洋榎「4人のがいいやろ。というわけで絹、入り」

絹恵「私!?」

セーラ「そらアカンやろ!竜華ー!やるでー!!」

竜華「まかしときー!」

洋榎「そっちも同じことしてるやん!」

憩「うちに勝てる思ってるんですーぅ?」ゴッ

郁乃「ちょっと待ったー!」

セーラ「うおっ!?」

洋榎「代行!?」

郁乃「やったら中立の4人目がおるで~」

恭子「いきなり出てきて……誰ですか?」

郁乃「ふっふっふ~。入ってきて~」

良子「ハロー」

怜「うお、戒能プロ!?」

由子「そういえばインハイの時も代行が呼んでたのよー」

良子「Kちゃんぬいぐるみ争奪戦と聞きまして」

三箇牧A「このプロ、ノリノリである」


郁乃「あ、良子ちゃんが1人浮きしたら全部良子ちゃんのやで~」

6人「……は?」

良子「ノーウェイノーウェイ……本気で行きますよ?」ゴッ

洋榎「……やってやるわー!!」

セーラ「おお!やるでー!!」

憩「……本気です」



浩子「……なんか収まったやん」

雅枝「うーん。アレも赤阪さんの腕、なんやろか?」

恭子「絶対楽しんでるだけですよ」

怜「しかしアレやね。ここまで白熱した取り合いになって、そして半分以上が持ってるKちゃんぬいぐるみ」

泉「なんもかんもKちゃんのせいやー、ですか?」

怜「……泉がウチのセリフ取ったー」

恭子「うちのマジック貸したろか?」

怜「額にKちゃんって書こ」

泉「なんか酷い!?」


この取り合いは、各校1つずつ、戒能プロが1つという結果に落ちついた
この1つをめぐった各校の争いがあったとか無かったとか

後日

浩子「……ん?」

『Kちゃんぬいぐるみ、大阪限定仕様発売決定!!』

新たな争奪戦があったとか


カンッ!!