【吸血鬼・宥】
宥「あーむっ」京太郎「はっ!?…が……っ!!」
現在俺は宥さんに羽交い締めをされ、首筋に噛み付かれていた。走る痛みに暴れ狂いそうになったけれど、俺の力以上に宥さんの抑える力が強くて不発に終わる。何が楽しいのかは判らないが、鼻歌混じりに吸血を続ける宥さんは酷く滑稽で、それ以上に淫猥だった。
宥「んくっ……ぁ、零れちゃった…♪」
一度唇を離したかと思うと、宥さんはすぐさま溢れ出る血液を舌で掬う。俺の服に血痕を残さない為か、はたまた少しでも多くの血を欲しているのか俺には理解出来ないが、宥さんがとても楽しんでいることだけは朧げながらも理解出来た。普段ならば背中に当たっているであろう乳房の感触もどこか遠くのものとなり、頭だけが冴え渡っていく。
宥「京太郎君の血…あったかくて病み付きになるかも……」
恐らくそれは宥さんなりの称賛の言葉なのだろう。しかし、今の俺は座り込まないように気張ることに必死で言葉の意味を理解する余裕はどこにもなかった。
カンッ!
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