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  京太郎 おもち巡りの旅~第一部?その5 松実館のお手伝いの続き。 玄「午後の予定を発表します!」 他「…。…?」 玄「おねーちゃん、どぞ!」 京太郎「玄さんが言うんじゃないんかい!」 宥「えと、午後はお風呂掃除を中心にやります。男湯と女湯に分かれてね」 宥「6人いるから3人ずつ…」 京太郎(今なら掃除という名目で女湯に入れるわけか…) 灼「京太郎、目は真剣だけど」 憧「口元緩みっぱなしよ」 京太郎「はっ!」 ――男湯 京太郎「結局男湯か…」ハァ 玄「無人だからあっち行ってもメリット無いと思うよ?」 京太郎「違うんですよ、なんというか、普段は入れない場所に入るドキドキがありましてね」 穏乃「よ、よくわかんない」 玄「私たちは男湯にそういうこと思わないけどな~」 京太郎「ほら、女性は男湯になんか行く気もその必要もないじゃないですか」 穏乃「うん、そりゃ当然」 京太郎「ですが男は行きたいんです。だけど行ったら捕まる!行きたいのに行けない!この違いなんですよ!」クワッ 京太郎「すぐ近くにそんな秘境があるのに、俺たちは想像で我慢するしかない…男と女、この隔たりは思いの外大きいのですよ…」 玄・穏乃「……」 京太郎(ヤバい、二人がかなり冷たい目でこっちを見てる) 憧(壁の向こうから)「京太郎!バカなこと言ってないで仕事しなさいよ!」 京太郎「え、聞こえてたぁ!?」 憧「そんな大きい声で聞こえないわけないでしょっ!!」 掃除中。 京太郎(会話がないな…)←ブラシ掛け中 京太郎(ま、掃除中にぺちゃくちゃ喋るもんでもないか) じ~っ 京太郎「ん?」 穏乃「ほぉ~…」 京太郎「ど、どうした穏乃?俺の腕、なんか付いてるか?」 穏乃「ううん。ただ、京太郎見た目より逞しい腕してるんだな~って」 京太郎(そっか、今半袖だから) 京太郎「そうか?男ならこれぐらい普通なんじゃ」 穏乃「いやいや、普通もっとぷにぷにしてると思うよ?」 玄「ほほう、どれどれ」スッ 京太郎「おおう、玄さん」 玄「確かに。無駄な肉が無さそう!」 京太郎「はは、触って確かめてもいいですよ」 玄「いいの?それじゃ…」 憧「玄ーー!宥姉が呼んでるー!」 玄「はーい、今行きまーす!」ピタッ 京太郎「」 玄「お呼びがかかったので行ってきます!しばしよろしく!」 穏乃「ラジャ!」 京太郎(素晴らしすぎるタイミングだぜ新子さん…) 穏乃「ふむふむ」むにむに 京太郎「な、何してんだ?」 穏乃「え、触って見てもいいって」 京太郎「おお、そうだった。別に面白くもないぞ?」 穏乃「やっぱり固いね。私とは大違いだよ」 京太郎「そりゃ穏乃は女の子だしな。筋トレとかしてるわけでもないんだろ?」 穏乃「足腰には自信あるけど、筋力はちょっとね」 穏乃「やっぱ京太郎ってすごいよね!」 京太郎「?」 穏乃「裁縫できるし料理できるし、掃除も上手ければタフでパワフル!」 京太郎「褒めすぎだって」 穏乃「そんなことないよ。私ってほら、運動と麻雀以外、不器用であんま得意じゃないからさ」 穏乃「自分に無いものをいっぱい持ってて、すっごく頼りになるんだっ!」 京太郎「ははは、そんな言われると照れるな」 京太郎「…俺自身、穏乃みたいに無鉄砲でどこか危なっかしいタイプは、放っておけないんだよな」 穏乃「…そうなの?」 京太郎「ああ。自分でも余計なお世話かと思ったけど…」 京太郎「穏乃がそう言ってくれてちょっと安心したよ」 穏乃「へへ…ほっとけない、か…」ポリポリ 穏乃「なんか、恥ずかしいなぁ///」 京太郎「わ、悪い」 穏乃「ううん、嬉しいよ!」ニカッ 京太郎(おお…この笑顔はずるいぜ)メソラシ 京太郎「玄さんに任されたことだし、掃除進めてくかー」 穏乃「そだね。…むっ、京太郎ちょっと待って」 京太郎「ん?」 穏乃「髪にゴミがついてた。取るね」←背伸びする 京太郎「おお、悪い」←少し屈む ズイッ 穏乃・京太郎(…はっ!) 穏乃(京太郎の顔が、目の前に…///) 京太郎(これは…!少し上気した頬に上目遣い…たまらんぞこれは!いい、いかんいかん、何考えてんだ///!) 穏乃(京太郎も、こっち見てる…。どうしよう、目が離せない…///) 京太郎(くっ…///) 京太郎(いやいや、冷静になれ須賀京太郎、灼さんの時と同じ誤解を招く気か!) 京太郎(そうだ、俺がここで一歩引けば何の問題もなくこの場は収まる!) 京太郎(よし、せーの!) カラーーン 玄「あ、あれれ…」 京太郎「!!??」 玄「わ、私はまたしてもお邪魔をしてしまったのでしょうか!?」 京太郎「違います!」 穏乃「え?く、玄さ…ち、違うんだよ!誤解です!!」 玄「ご、五階じゃないよ?ここは一階だよ!?」 京太郎「落ち着いて!説明します!!」 かくかくしかじか… 玄「な、なーんだ…」 京太郎「面目ないです…」ドゲザ 穏乃「掃除サボっててすみませんでした…」ドゲザ 玄「まあびっくりしたけど…もう気にしてないから大丈夫っ。とにかく掃除をしよう!」 京太郎・穏乃「イエッサー!」 京太郎・穏乃(さっきの事は……とりあえず忘れよう、うん) こうして京太郎は松実姉妹とのロマンス叶わぬまま松実館のお手伝いを終えたのでした。 つづく…?  

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