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  ---------------------------------------------- 京太郎「クリスマスもだいぶ近づいてきたなぁ」 和「そうですね。 今年は早かったです」 京太郎「毎日が充実してたってことかね」 和「そういうこと……なんですかね?」 京太郎「俺も結構早かったかな?」 京太郎「部長にこき使われてる時は時間が長く感じたけど」 和「くす、部長に聞かれたら怒られてしまいますよ」 京太郎「うわっと……、内緒にしといてくれよ」 和「どうしましょう」 京太郎「のーどーかー!!」 和「ふふ」 京太郎「まったく……」 和「それはそうと宮永さんとゆーき遅いですね」 京太郎「部長と染谷先輩もな」 和「なにかあったんでしょうか?」 和「須賀くんのほうにみんなからなにか連絡がありましたか?」 京太郎「いや、ないな」 京太郎「休みだったら連絡がくるはずなのに」 和「私のほうにも届いてません……」 和「なにかあったんでしょうか?」 京太郎「んー……、連絡し忘れとかじゃないか?」 京太郎「今4時45分くらいだから……、あと15分待って来なかったら帰るか」 和「そうですね……」 和「もう、連絡はちゃんとしてほしいです」 京太郎(ほっぺ膨らましてる……) 京太郎「テラカワユス」 和「え?」 京太郎「あ、いや! なんでも!?」 和「そう……ですか?」 和「なにか言っていたような」 京太郎「そ、そんなことないさ! あはは~……」 和「怪しいです……」 和「じとー」 京太郎「ん……、あー、いや……」 和「じ~」 京太郎「そのー……」 和「……ぷっ」 京太郎「!!」 和「ふふ、もう須賀くんったら、しどろもどろですね」 京太郎「あ、あのなぁ……、和にそんなに見つめられたら誰だってなるだろ!」 和「あら、そんなことありえませんよ」 京太郎「なんで」 和「……なんでだと思いますか?」 京太郎「あ、もしかして和は自分に魅力がないとでも思ってたり?」 京太郎「ちょちょちょ、ちょっとまて! それは自分を過小評価しすぎだ!」 和「え?」 京太郎「和は、その……、綺麗だし、かわいいし」 京太郎「勉強もできるし、頭の回転も早いし」 京太郎「優しいし、気遣いもできるし……」 和「あ、あの」 京太郎「ここだけの話、和はいろんな連中から好かれてるんだぜ」 和「……」 京太郎「それってかなり魅力的ってことだろ?」 京太郎「俺なんてそんなことになったことないぜ」 京太郎「だから、自分を卑下するな!」 和「あのー、須賀くん」 京太郎「どうした!?」 和「卑下だなんて、私別にそんなふうに自分のことを思ったことはないですよ?」 京太郎「へ?」 和「もちろん、自分に酔ってるつもりもないですけどね」 和「……その、褒めてくださったのは嬉しいんですけど」 京太郎「……」 和「慰めてくださってありがとうございます、須賀くん」 京太郎「ぬあああああああああ!!!」 京太郎「なんか俺恥ずかしいこと言っちゃったのか!?」 和「い、いえ!」 和「褒めてくださって悪い気はしませんから」 京太郎「はは……は」 京太郎「あれ? じゃあなんで『見られたら誰だって焦る』の回答が『そんなことありえない』ってなるんだ?」 和「もちろん、自分にそこまで魅力があるとは思ってもいないですけど」 京太郎「だからそれは……」 和「私の魅力云々ではなく、それとは別の理由ですよ」 京太郎「?」 京太郎「んん~?」 和「わかりませんか?」 京太郎「わからないな……」 和「あら、それは残念です」 京太郎「答えは?」 和「ふふ、知りたいですか?」 京太郎「そりゃ知りたいさ」 京太郎「答えのわからない問題ほどもどかしいものはないだろ?」 和「答えをすぐに知っても興醒めだと思いませんか?」 京太郎「考えても分からないなら答えをもらわないと先に進めないさ」 和「ふふ、確かにそうですね」 和「でもダメです」 京太郎「えぇ~!? そんな!」 和「さぁ、もう5時になりましたね」 和「帰りましょうか」 京太郎「お、おい! 結局本当に答えを教えてくれないのか!?」 和「わからないなら、次までの宿題ですよ?」 京太郎「答えられる自信がないなぁ……」 和「残念です。 それじゃあ満点はあげられませんね」 京太郎「いつか答えを教えてくれるのか?」 和「さぁ……? どうでしょう?」 京太郎「おいおい……」 和「気が向いたら、ですかね」 京太郎「自分で答え出せるように頑張るよ……」 和「応援してますよ?」 京太郎「せっかくだし一緒に帰るか」 和「……そうですね」 京太郎「あー、いや、嫌ならいいんだ」 和「いえ、嫌だなんてとんでもないです」 和「……エスコートおねがいしますね」 京太郎「……! あぁ、任せとけ!」 和「ふふ」 和(私が『そんなことありえない』と言った理由……) 和(だって、私が見つめるのはただ一人) 和「あなただけですから、ね?」 京太郎「?」 終わり ---------------------------------------------- おまけ 竹井「いやぁ~、なんとももどかしかったわね」 染谷「青春じゃのう」 宮永「やっぱり京ちゃんといる時の原村さんは少し違いますね」 片岡「乙女のどちゃん最高だじぇ~」 宮永「京ちゃんもなんか一々焦って可愛かったですね~!」 竹井「うんうん! いいじゃない!」 竹井「やっぱり高校生はこうでなくっちゃ!」 染谷「それ言ってて寂しくならんか……3年生」 竹井「う、うるさいわね」 竹井「まこも気になってる人がいるならアピールしたほうがいいわよ?」 染谷「なかなか難しい話じゃなぁ」 竹井「まぁ今は自分の恋愛よりも……」 染谷「そうじゃな」 宮永「なんせ私たちは……」 片岡「泣く子も黙る……」 竹井・染谷・宮永・片岡「原村和を応援し隊!!」 宮永「そして~?」 竹井・染谷・宮永・片岡「須賀京太郎も応援し隊!!」 片岡「だじぇ!」 竹井「とはいっても、あそこまでお互い意識していたらねぇ……」 染谷「わしらが口を出す必要もなさそうじゃな」 宮永「私たちは邪魔しないようにするだけですね」 片岡「でもそれって……」 竹井「応援し隊の意味……」 染谷「ないじゃろな……」 竹井・染谷・宮永・片岡「……」 竹井・染谷・宮永・片岡「応援し隊、特に活躍することもなかったね!」 竹井・染谷・宮永・片岡「反省反省! てへ!」 終わり  

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