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  --------- 灼「むかえにきたよー」 京太郎「あ、うさぎちゃん」 京太郎(おとーさん寝ちゃってるけど、ほっといていいよね…) 灼「行こう行こう。ほら、おばあちゃんもはやくー」 おばあちゃん「おっとっと、ほら、引っ張らないの」 灼「えへへ」 灼「ほら、アリスくんも手繋ご?」 京太郎「あ、うん!」 --------- ~神社~ 灼「ついたー!」 京太郎「おー!」 …… 灼「わたあめー!」モフモフ 京太郎「おー!」モフモフ …… 灼「あんずあめー!」モグモグ 京太郎「おー!」モグモグ …… 灼「べっこうあめー!」ペロペロ 京太郎「…」ペロペロ …… 灼「りんごあ」 京太郎「あめばっかりじゃない…」 灼「甘いよ?」 京太郎「え、うん…」 --------- 灼「たこやきー!」タッタッタ 京太郎「えーまだ食べるの…?」 ドンッ 京太郎「あっ」 モブ奈「あ、ごめんね。大丈夫?」 京太郎「う、うん」 モブ奈「あら、怪我してるの?」 京太郎「うん。さっき転んだの」 モブ奈「じゃあ痛かったでしょう?」 京太郎「大丈夫!男の子だから!」 モブ奈「…デアルカ!」 モブ奈「じゃあ、エライ子にはご褒美をあげないとね」 京太郎「うん?」 モブ奈「はい、さっきクジで当たったんだけど」 京太郎「うさぎさん?」 モブ奈「そ、ウサギの根付け」 京太郎「根付け?」 モブ奈「お財布とかにつけるものよ」 京太郎「ふーん」 モブ奈「二個あるから、もう一個は好きな人にあげるといいわ」 京太郎「うん!ありがとうお姉ちゃん!」 モブ奈「どういたしまして。じゃ、気を付けるのよ」 京太郎「はーい!」 京太郎(なんか、お姫様みたいな人だったな…) 京太郎「ねぇ、うさぎちゃん」 京太郎「…あれ?うさぎちゃん?」キョロキョロ --------- 京太郎(はぐれちゃった…) 京太郎(一人じゃ帰れないし、どうしよう…) 京太郎「…」グスッ 京太郎(な、泣かないぞ!泣かないって決めたもん) 神社の子「あ、昼間の子だ!どうしたの?」 京太郎「えっ」 神社の子「泣くの?」 京太郎「な、泣かないよ!男の子だもん!」 神社の子「ふーん、で、なにしてるの?迷子?」 京太郎「違うよ!ちょっとはぐれちゃっただけだもん!」 神社の子(そーゆーの迷子って言うんじゃないかな…) 神社の子「ね、暇なら一緒に遊ぼ?」 京太郎「うーん…でもうさぎちゃん達探さないと…」 神社の子「うーん…あっ!」 京太郎「?」 神社の子「じゃあ、こっちにおいでよ!」グイグイ 京太郎「えっえっ?」 --------- ~社の裏~ 京太郎「なんなの…?ここどこ…?なんでぼく連れてこられたの…?」 神社の子「えへへ、ここの樹からねぇ」ノボリノボリ 神社の子「とうっ!」 神社の子「お社の屋根に登れるんだよ!」 京太郎「えっ…バチとかあたらないの?」 神社の子「だいじょーぶ!ばれたら怒られるだけだから!」 京太郎「だいじょーぶじゃないじゃん…」 神社の子「ほらほら、早くおいでよー」 京太郎「えー…」 京太郎(でもちょっと楽しそうだなあ)ウズウズ 神社の子「はーやーくー」 京太郎「う、うん」 …… 京太郎「じゃ~のぼるねー」 神社の子(ふふふ、ここの樹登るのって結構コツがいるんだよね~)チラッ 神社の子(あれっ、あの子いなくなってる?) 京太郎「うわあ!すごくいい眺めだね~!」 神社の子「えっ」 京太郎「うん?」 神社の子「い、いつ登ったの?」 京太郎「のぼるねーって言ったよ?」 神社の子「あ、うん…」 京太郎「もしかして、あの樹使って登らないとだめだった?」 神社の子「えっ、使わなかったんだ…」 京太郎「うん、ごめんなさい…」 神社の子「いや、良いんだけどね…」アハハ… 神社の子(忍者…?) …… 神社の子「結構良い眺めでしょー」 京太郎「うん!ずっと遠くまで見えるね!」 神社の子「あ、でもばれるから立っちゃ駄目だよ?」 京太郎「あっ、うん」 神社の子「ここからならうさぎちゃん見つかるんじゃない?」 京太郎「あっそうか!」 神社の子「ふふん」ドヤァ… …… 京太郎「うーん」 神社の子「見つかりそう?」 京太郎「あっ、いた!おーい!」 神社の子「まってまって!ばれるからっ!ばれるからっ!」ガシッ 京太郎「あっ…そうか」 神社の子「もー!ばれたら怒られちゃうんだからね!」 京太郎「ごめんごめん。じゃあ、居る場所わかったからもう行くね」 神社の子「えっ」 京太郎「じゃーねー!ありがとねー!」バッ…ダン! 神社の子「あっ、ちょっ」 神社の子「すごい、飛び降りちゃった…」 神社の子(やっぱり忍者…?) 神社の子「あーあ、行っちゃったなー…つまんなーい」 神社の子の姉「…」ジー 神社の子「」ヤベッ 神社の子の姉「こらぁ!そこ登っちゃ駄目って言ってるでしょ!」 神社の子「こ、これには訳が…」 神社の子の姉「言い訳しない!」 神社の子「ごめんなさぁ~い!」 --------- 京太郎「うさぎちゃ~ん」 灼「あっ、アリスくん!」 おばあちゃん「ああ、見つかって良かったねえ」 灼「ごめんね、気付いたら居なくなっちゃってて…」 京太郎「ううん、お姫様のせいだし!」 灼「お姫様…?」 京太郎「あと、ちょっと楽しかったから大丈夫!」 灼「そ、そっか、良かったね」 おばあちゃん「じゃあ、そろそろ帰ろうかねえ」 灼・京太郎「はーい!」 --------- ~帰り道~ 灼「今日は楽しかったね」 京太郎「うん!」 京太郎「あ、そうだ!これあげる!」 灼「うさぎさん?」 京太郎「うん!根付けって言うんだって」 おばあちゃん「あら、良かったねえ」 灼「うん!ありがとう、アリスくん」 京太郎「どういたしまして!」 灼「でも、どうしたの?これ」 京太郎「お姫様から二つ貰ったの。だから一つあげる」 灼「へえ、じゃあお揃いだね!」 京太郎「うん!」 …… 灼「アリスくんは将来何になりたいの?」 京太郎「正義の味方!」 灼「あはは、頑張ってね!アリスくんならきっとなれるよ!」 京太郎「うん!うさぎちゃんみたいに、誰かを守れるような、カッコイイ男になるの!」 灼「カッコイイ…男…?」 灼(これって、ほめられてるんだよね?) 京太郎「うさぎちゃんは何になるの?」 灼「麻雀の選手…かなあ?」 京太郎「麻雀かぁ…」 灼「好きな選手が居るんだ!その人みたいに、全国大会に行きたい!」 京太郎「ふーん…」 灼「ねえ、明日のお昼頃にはクロちゃんたちも帰ってくるし、一緒に遊ぼうよ」 京太郎「クロちゃん?」 灼「アリスくんが泊まってる旅館の子」 京太郎「ふむふむ、なにするの?」 灼「麻雀やろうよ!教えてあげるから!」 京太郎「えー…」 灼「絶対、面白いから!」 京太郎「うーん…」 灼「ね!」 京太郎「うん、わかった!」 ――しかし、その約束が果たされる事は無かった。  父の仕事の都合により、急遽、翌朝早々に帰る事になったからだ。    結局その後、うさぎちゃんに会う事なく、その旅行は終わりを告げた。    そうして彼女は、『たった一日のお友達』になってしまったのだった。 --------- ~現在~ 京太郎(なーんで、あんな夢見たのかな…)ボヘー 嫁田「おーい、お前何ぼーっとしてるんだ?」 京太郎「おー、どうすれば世界から悲しみが消えるのかをだな…」キリッ 嫁田「嘘つけ、お前の頭ん中なんて、飯の事かエロい妄想かぐらいしかねーだろうが」 京太郎「む、失敬な」 嫁田「まあ、良いけどよ。それよりお前部活決めたのか?」 京太郎「あー、うちって何かしらの部活に入らないといけないんだったっけ?」 嫁田「はぁ、つーことは決めてねーんだな?お前早めに決めとけよ?」 京太郎「そうだな、決めあぐねて途中入部とかになると色々面倒そうだしな」 嫁田「運動部とかだと特にそうだよな」 京太郎「はぁ、面倒いけど、ちょっとブラブラ探してみるわ」 ――と、俺は部活探しの旅に出たのだった。  最初は、のんびり出来そうなほうがいいかなー、などと思い、    とりあえず文科系を覗いてみたりしたのだが、どうも性に合いそうな部活が見つからない。    運動は得意なほうなので、なし崩し的に運動部になるのかなあ、などと思っていた矢先、    そのポスターが目に入った。   京太郎「麻雀部?」 『麻雀やろうよ!教えてあげるから!』 京太郎「麻雀か…。面白いのかな?」 『絶対、面白いから!』 京太郎「…」 京太郎「ちょっとだけ、覗いてみるかな…」 ――俺と麻雀との出会いは、そんな感じだった。  夢が人生を決めるなんてことはあるのだろうか?    何故だか分からないけど    その時の俺には その選択が最善に思えたんだ。      歩き出した俺につられて    あの時貰った ウサギの根付けが    財布の横で 楽しそうに跳ねていた おわり

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