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違和感は最初からあった
―――朝、清澄高校校門前
京太郎「おーっす、咲!」
咲「あ、おはよう京ちゃん」
京太郎「…ん?」
咲「どうかした?」
京太郎「何か今日…いや、なんでもない」
咲「?」
京太郎「(何だ?今日の咲、妙に色っぽいような…///)」ドキドキ
キーンコーンカーンコーン
京太郎「さって、部活行こうぜ咲」
咲「うん…って、え?部活ってどこの?」
京太郎「はぁ? 麻雀部以外にどこ行けってんだよ」
咲「え!? 京ちゃんも麻雀部だったの?」
京太郎「流石に酷過ぎね!?」
この時は少し行き過ぎたブラックジョークくらいに思っていたんだ
―――放課後、麻雀部部室
咲「こんにちわー」
まこ「おーう咲、と……」
京太郎「おはようございまーす! …あれ?何か今日の染谷先輩すっげー可愛いですね!!」
まこ「な、何じゃいきなりコイツは!///」
京太郎「え…何スかその反応…? というかいつもとイントネーション違くないですか…?」
まこ「はあ?何言うとるんじゃ…というかお前d――」
優希「おーっす咲ちゃん!…と、そっちのイケメンは誰だ? 咲ちゃんの彼氏か?」
咲「ちょ、ちょっと優希ちゃん!?///」
京太郎「はぁ?何言ってんだタコ…す…?
あれ?え、でか…!? え、お前いつからそんなパワー系に転向したんだ!?」
優希「…咲ちゃん、この人何言ってるんだじょ?」
咲「京ちゃん、今日ちょっとおかしいよ!?」
京太郎「いやいやいや!おかしいのはお前らの方だって――」
和「遅くなりました」ガララ
京太郎「和!聞いてくれよ!何か皆がおか…し…」
優希や染谷先輩の非じゃない強烈な違和感
和「…あの、どちら様でしょうか?」ケイカイー
京太郎「(和の胸、間違いなく縮んでる…いや、今でも十分に大きいんだが………ハッ!?)」
ここにきてようやく気付く――
京太郎「(咲!!)」クルッ
咲「?」
ゴゴゴゴゴゴゴ
京太郎「(やっぱり…朝から感じていた違和感の正体…!)」
咲 に お っ ぱ い が あ る
―――同時刻、風越女子高校麻雀部部室
華菜「キャプテぇえええン!!!」
美穂子「きゃっ!ど、 どうしたのそんなに慌てて!?」
華菜「コーチとみはるんがおかしいんです!」
美穂子「落ち着いて、順を追って話してもらわないとわからないわ」
華菜「す、すみません」
美穂子「それで、どうしたの?」
華菜「今日になっていきなりコーチが私のことタケダ!って…」
美穂子「…?」
華菜「そのことみはるんに話したら何がおかしいの?って…そんで私のこと変な名前で呼んで…」
美穂子「…えっと?」
華菜「なんか、レナちゃんって…」
美穂子「ごめんなさい、話が見えてこないわ」
華奈「キャプ…テン…?」
美穂子「だって…」
玲 奈 の 名 前 は 武 田 玲 奈 で し ょ ?
――――――
―――――
―――
京太郎「(何が起きてる…? ここは…)」
華菜「(おかしいのは皆か?アタシか…? ここは…)」
此 処 は 一 体 ど こ な ん だ ! ?
同じ麻雀卓、同じ部室、同じ顔をした友人達
だが違う
昨日まで自分がいた場所は、いるべき場所はここではない
京太郎「信じてくれるんですか…? 本当に!?」
久「もちろん信じるわ、だってそっちの方が面白いじゃない!」
出会うべくして出会った少年と少女
華菜「お前…今、何て言った…?」
京太郎「え、池田さん…ですよね?風越の…あれ?違いましたっけ?」
徐々に結ばれて行く点と点、そして浮かび上がる新たな謎
京太郎「やっぱり…そういうことか…!」
華菜「ちょっと待つし!それじゃあアタシたちはもう…」
全てが一つに繋がった時、真実がその扉を開く
久「短い時間だったけど、楽しかったわ …本当に、楽しかった」
ハギヨシ「…同感です」
京太郎「部長…ハギヨシさん…」
華菜「感傷に浸ってる暇は無いし!!」
果たして少年は、少女は、元の生活へと戻ることができるのか?
京太郎「実写世界?」 華奈「早く帰り方見つけるし!!」
2017年初頭
誰か始めてちょーだい!
カン!